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出たばかりで消えた山中鹿之助(絵・霜月けい)

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軍師官兵衛レビュー 書籍・映画

【軍師官兵衛感想マンガ】主人公は謀略を背負わない?第14話「引き裂かれる姉妹」

更新日:

こんにちは、武者震之助です。
あの名作大河『独眼竜政宗』の再放送が始まりましたね。地方出身で全国区までのしあがった主人公であり、かつ年代設定も重なるということで見比べてみるのもおもしろいのではないでしょうか。

官兵衛が「立ち向かう」虐殺

第十四回「引き裂かれる姉妹」では、上月城の戦いが描かれます。史実では秀吉が上月城にたてこもっていた女子供を捕らえ、毛利方との国境で女は磔、子供は槍で突き殺すという虐殺を行っています。本作の官兵衛はこうした汚れ仕事には関わらず、また秀吉もこの時点ではいいひと路線であるため、回避策として姉妹を前面に持ってきたのかもしれません。
そうするのであれば、官兵衛にとって義姉にあたる力をもう少し描くとか、光と文通をしているとか、そういう交流があったほうがよかった気もします。身内同士で争うというだけでも十分ドラマチックという考え方かもしれませんが、それはあくまで現代のもの。
戦国時代は身内同士の争いはそう珍しいことでもないと、かえってしらける戦国ファンも多いでしょう。ましてや、親戚同士が頻繁に争っていた『独眼竜政宗』が再放送開始となった今となっては。

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山中鹿之助の奮戦

そうはいっても、タイトルとは別の人物が目立っていたので戦国らしさがアップしています。「願わくば、我に七難八苦を与えたまえ」で有名な山中鹿介が、ゲーム並の一騎当千ぶりで登場します。

えっ、現代だとマゾって言われるの?

山中鹿之助です。えっ、現代だとマゾって言われるの?

突然登場突然派手な活躍は松永久秀を思わせるものがありますが、流石に彼は即座に退場もしないため、長々と自分語りも始めます。

この中で毛利の謀略が汚いと責める鹿介ですが、彼が再興を誓う尼子家もなかなかの謀略でのしあがっているのですけれども、そこはふれないようです。戦国三傑は何度でも映像化されますが、こういう地方の英雄はなかなかレアなのでもっと活躍して欲しいところです。ワイルドなたたずまいが画面をぐっと戦国大河にしてくれる貴重な存在でもあります。

一騎当千の武勇を見せ付けた鹿介に対して官兵衛も知略を見せ付けたいところ……ですが、なぜか家臣が謀叛を起こし上月城主・上月景貞の首を官兵衛に送りつけてきました。

ちなみに史実では水の補給をたたれた家臣が、やむなく謀叛を起こしたのですが、そのへんはまるまるカットです。
しかし城内の兵士は降伏せず、官兵衛一行は甲冑を身につけた敵を斬りながら(あれ?)、力の救出をめざします。自害しようとする力に、
「生きよ!」
と語りかける官兵衛。さきほどまで敵を殺して進んできましたが、それはそれ、これはこれです。第一回の冒頭にもあったように、官兵衛の一撃フレーズは「生きよ!」らしいのでこれは仕方ないところでしょう。

官兵衛の知略が特に目立つところはないまま、ともあれ上月城攻めは終わりました。しかし信長の「裏切るような家臣は殺せ」という非情な命令のため、城内は皆殺しに。

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ドヤ顔のバケモノ宇喜多直家さん

そんなときに宇喜多直家が官兵衛にわざわざ面と向かって、
「俺が家臣をそそのかして謀叛させました!やったね!」
と、犯行を自供(※史実ではありません)。ぺらぺらとやってしまったことを自慢げに話すのは謀略家にふさわしからぬ軽率さではありますが、それでも官兵衛以上に軍師らしい知略を感じてしまうのは、苦しいところではあります。
ここで官兵衛は直家を怪物呼ばわり。光とともに恒例行事と化してきた「戦国の世を終わらせ、女子供が楽しく平和に暮らせる世界をめざす」とあまりにでかい目標を再確認し、今週は終わりとなりました。

う、うーん……。
今週は全体的に苦しい展開でした。この苦しさは、秀吉と官兵衛の汚れ仕事である上月城の虐殺を、「宇喜多直家が化け物だから」というところに集約させていることが原因でしょう。

独眼竜政宗と比べると

またもや『独眼竜政宗』を持ち出します。あの作品は主役である伊達政宗を持ち上げる反動で、ライバルの最上義光を悪く描きすぎているとクレームがつきました。確かに義光の事績を脚色して悪どさを強調したり、義光の戦果を政宗のものとするような脚色がみられました。

しかし政宗の撫で切りを義光の責任にするような、そこまでひどい押しつけは流石にしていませんでした。今回の『軍師官兵衛』は、過去の大河にあった創作のキャパシティを超えた感があります。しかも主役は謀略で活躍した黒田官兵衛なのです。今後もこのようなパターンが続くのかと思うと、不安になってきました。

クロカンのファンは、クロカンの謀略も含めて好きなはずです。現状の人のよさばかりが強調されて知性が光らない官兵衛は、本来の魅力が生きていないのではないでしょうか。とりあえず幽閉による成長を期待しつつ、見守りたいと思います。

官兵衛漫画茶釜をもらう秀吉

茶釜いただきましたぁ!

武者震之助・記

霜月けい・絵

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これまでに軍師官兵衛感想マンガはこちら




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