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牢屋の官兵衛(霜月けい・絵)

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軍師官兵衛レビュー 書籍・映画

【軍師官兵衛感想マンガ】真田幸村=岡田准一、官兵衛=堺雅人に交換ってムリ?第20回「囚われの軍師」

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こんにちは、武者震之助です。いよいよ官兵衛幽閉、第二十回「囚われの軍師」です。

動揺する黒田家中、村重の謀叛に喜ぶ足利義昭とその側近が描かれ、そのあとに人質である松寿丸の処遇についてふれられます。

確かに変わりつつあるが、肉体派へ?

確かに変わりつつあるが、肉体派へ?

「信長さま 信長さま」 催眠術か?

それからいよいよ囚われの官兵衛がちらりと出てきますが、囚人とは思えないでかい態度で叫んでおりました。囚われの軍師というか、猪武者のようです。村重相手に相変わらず信長につくのがよいと説得しますが、またいつものように、

「ともかく新しき世を作るのは信長様だからー! 毛利じゃないからー!」

で、まったく進歩が見られません……。

そうは言っても、もし信長シーンで官兵衛の言う通りのすごい信長像が見られたらばまだマシかと思います。しかしいつも通りここもでかい態度で宣教師に威張り散らす態度で、ワインをドボドボとこぼすというセコいんだかなんなんだかわからない恫喝なので、もうどうしたらよいのかさっぱり。それでも結局パードレ脅迫に成功したようですが、ワインをこぼすのではなくてきっちり説得力をもって表現できなかったのでしょうか。

パードレはとりあえず、どういうわけか有岡城に潜入成功して右近の説得に向かいます。ちょっとホイホイと人が入り込みやすすぎやしませんかね。

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危ないデカが孫のために子を捨てる宣言

主人公が囚われたということで、黒田家中も動揺します。光は水垢離、家臣団は学級崩壊状態。

そんな中、渋い演技で引き締めるのが父・職隆です。孫の命のために子をあきらめると涙ながらに宣言する場面、家臣団を叱咤する場面、又兵衛を苦しみつつ送り出す場面……今まで暢気なお父さんというか、好々爺というか、あまり見せ場がありませんでしたが今週はよかったと思います。

一方で演技力があまりいかせていないのが光で、目をうるませてつらそうな顔をしているだけのワンパターンがそろそろつらくなってきました。実力のある女優さんだと思うのですが。才知あふれる妻という設定なのですから、こんな時こそ家中を引き締める役割を果たしてもよいと思いますが、もったいないことにお約束テンプレート通りの水垢離をするくらいです。

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やるな PUREにみせかけてあっさり転んだ高山右近

そんな中、先週あれだけ村重を煽ってだめ押しし、恩義があるから村重を裏切れないとだしに澄み切った目で語っていた右近が、真っ先に裏切りました。

ホワイトと見せかけて案外ブラック?な右近。だって武士だもん

ホワイトと見せかけて案外ブラック?な右近。だって武士だもん

こうなってくるとあのキラキラした目も胡散臭すぎますね。パードレの説得、キリストを信じる兵士たちの純粋さ、そういう描写はあるにはありました。しかし、先週の煽動を思い出すと、そりゃないよ右近!と言いたくもなります。ものの見事に梯子を外しました。右近の連鎖反応で中川清秀も裏切り、いよいよ村重側が追い詰められてゆくのでした。

武将ジャパンでしきりに主張しているように信長は優しい!

それにしても村重の「信長は、決して裏切り者をゆるさない!」という危機感に反して、右近や村重もあっさり許されているのですが、どうしたものやら。

この清秀経由で官兵衛生存情報が織田側に伝わり、家臣団の善助がまたも変装して有岡城に目指すミッションに挑みます。それにしても善助変装潜入犯度目なのでしょうか。なぜ忍びでもなく、毎度重臣がこんなことするのでしょうか。

軍師なのだから、牢屋内で脱出作戦を考えるものかと思いました。食事を腐らせて腹痛を起こすとか、火事を起こすため燃えるものを探して日光を当てるとか。お約束ですが、知恵を絞る囚人とはそういうものだと思います。

つえー忍者官兵衛君でもよくないか?

一方で本作の官兵衛は、叫ぶ、握り飯をもしゃもしゃと食う、村重の妻だし相手にドヤ顔で語る。そして

いや失礼。受け身じゃありませんね! 牢番に寝技をかけKO、素手で体力が低下しているはずなのに無双乱舞、華麗な三角飛び、壁走りと高い身体能力を見せ付けました!

とらわれのSPのまちがいなんじゃなかろうか……本気でそう思ってしまった華麗な技の数々。一方で説得は「信長様が勝つって俺知ってるもん!」のみ。右近と清秀の裏切りの前に毛利水軍敗退があったのだから、そのあたりをからめたらいいのに、それ一点張り。そもそも本作で官兵衛がまっとうなやり方で説得したことが何度あったというのでしょうか。

あ、だしやお紺といった人妻説得スキルは高いですね。でも側室なしの純愛路線を強調しておきながら、人妻だけはホイホイ説得できるのはどうなのでしょうか。

官兵衛の優れた軍師ぶりを描いてこなかったツケがそろそろ回ってきたようです。なぜ半兵衛や秀吉が官兵衛の智恵を信じるのか、村重が軍師にしたがるのか。なんとも説得力がありません。ここはなんとか持ち直して欲しいところですが、はたして。

 ルビーの指輪をつけた家康の登場だ!

さて、本作に新キャストが決まりました。

過去『国盗り物語』でも徳川家康を演じた寺尾聡さんが、家康役です。本作は大河出演経験があるベテランを多く出しているのが特徴ですので、彼もその流れでゆくのでしょう。そういった懐古路線、どこかで見た場面の焼き直し(右近が信長に処刑される場面とそっくりな台詞が、『独眼竜政宗』でありましたね)で、本格派をひきつける路線のようです。

歴史にIFはないけれど 「岡田幸村」「黒田雅人」のほうが…

そして大河といえばもうひとつ、再来年の『真田丸』の情報がいよいよ出てきました。ファンの多い三谷幸喜氏の起用に期待しているファンもいることでしょう。主役の真田幸村は今乗りに乗っている堺雅人さんと言われています。

このニュースで、少し考えてしまいました。官兵衛と幸村のキャスティングが逆であったほうがよかったのではないか、と。小柄できびきびとしたアクションで、家康に肉薄する岡田幸村。腹に一物ある笑顔で説得する堺官兵衛。このほうがしっくりくるような気がします。

今週を見て確信しましたが、岡田准一さんが一生懸命演じているのはわかりますが、決定的にミスキャストであったと思います。今週の無理矢理ねじこんだアクションシーンは、動ける岡田さんの個性を生かすためのものでしょう。しかし、黒田官兵衛は本来アクションをしないものです。おととしの松山ケンイチさんや、昨年の綾瀬はるかさんが、それぞれ流鏑馬やガンアクションを披露したのとはちがうのです。官兵衛が三角飛びというのは、まったくもって必然性のない演出です。

それにもかかわらず、せっかく動けるキャストだからと無理矢理アクションを入れるのは、ハッキリ言って無駄です。これはもう役者のせいというよりも、完全にスタッフのせいです。こんな余計なことをして、官兵衛も岡田さんの魅力も両方殺すような真似をしないでいただきたいものです。

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武者震之助・記
霜月けい・絵




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