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軍師官兵衛レビュー 書籍・映画

【軍師官兵衛感想マンガ】 策略や歴史をすっとばしホームドラマ化にイライラの極み 第25話「栄華の極み」

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こんにちは、武者震之助です。第25回「栄華の極み」です。

毎年この時期になると後半ポスターが発表されます。このポスターで判明したのは「なぜ信長に髭がないのか」です。江口信長の髭……似合わない……。

今回ものっけから子供たちと遊ぶナイスパパ官兵衛ぶりをアバンから発揮! 命を大事にすることこそ重要! 軍師だからって策略がいるなんて知らん!な展開です。

そうはいえど来月12日にはいよいよ本能寺の変です。当然情勢も動くはずで、荒木村重にかわって明智光秀の苦悩にスポットがあたるようです。ガラシャもそろそろキャスト発表かもしれませんね。そのわりに小朝さんがやつれていないのは気になりますが、そもそも半兵衛が死にかけていく時も撮影順序がバラバラでやつれ演出ができなかったそうですから、期待するだけ無駄でしょう。

軍師の策略あふれる三木城攻め、鳥取城攻めがスルーされる衝撃

さて官兵衛ですが、秀吉について毛利攻めが進んでおり、官兵衛もいよいよ調略を進言しております。でもこのへんいまひとつ今まで描写を丁寧にしてこなかったせいか、たとえばこの間あっさりと亡くなった別所長治がどういう位置にいたのか(そしてどれだけ悲惨な籠城戦の果てに散ったのか)、そういうことがわかりにくいのですね。

涙ながらに悲しむ荒木村次の妻・倫の場面よりも、こういうところに力を入れて欲しいのですが。

ところで荒木村重にかわって謀叛要員となるこの光秀、いきなり伏線がぶっこまれます。

それがライバル秀吉の配下にべらべらと心情を吐露し、さらに突如官兵衛を五万石でスカウトしたりするという唐突なものです。こんな危険な決意を話す光秀も理解できませんが、それ以上に何をもって官兵衛を高評価するのかやっぱりわからないのでした。

これは別人物ですが「播磨にその人うたわれた黒田殿」という台詞もありました。しかし、官兵衛がいつそんな評価に値する活躍したのか謎は謎のままです。

謎といえば、あれだけ官兵衛に嫌われていたはずの宇喜多直家が、あっさり死ぬことになっていて、死ぬ間際に息子とついでに側女を託すも謎!

いつそんなに毒を抜かれた直家!? 死ぬと見せかけて秀吉を斬り殺すくらいしてもよいのでは?!(それは『独眼竜政宗』の最上義光でした……)

あと、秀吉が「いいおなごであったな!わしは何もしておらんぞ!」というお色気コント、ねねの悋気ネタはくだらなすぎてもう鼻血出そうです。一体どの層向けのニーズなんですか!

宇喜多さんはここで秀吉を刺したりして本当の軍師について教えてほしかった

宇喜多さんはここで秀吉を刺したりして本当の軍師について教えてほしかった

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描くべきことを描かず 描かないことはリピート もしかして脚本家は歴史に興味なし?

描くべきことはたくさんあるのに、描かなくてもよいことはしつこくリピートするこのドラマ。今週もその無駄なリピート代表格、信長による宣教師との地理勉強シーンがありました。今回は弥助つきで豪華オプションではありますが、弥助より前にすべきことはもっとあるでしょうが!(馬揃えとか)「世界をこの目で見るぞ!」ってさんざん部下に謀叛されておいて何を言っているんだ……過労死訴訟を起こされているのに海外援助をするブラック企業社長のようです。

このあとは宴会、二人目おめでとうコントが続きます。似合わない髭装着した信長による安土城ライトアップショーがありますが、これはもう本当に戦国ドラマじゃないので感想は割愛させていただいてもよろしいでしょうか。サブタイトルの栄華の極みが、まさかこんなルミナリエだとは予想もできませんでした。

時系列のでたらめさも今回は際だっていました。信長の似合わない髭、突如でかくなる松寿丸改め長政で表現しているわけですが、ナレーションで時間経過をフォローするといった工夫がないため、見ていて混乱しました。

シンゲンジャー長政「真剣にやります」

シンゲンジャー長政「真剣にやります」

官兵衛は牢屋から出て軍師になりました。

しかし、どうやら脚本家は軍師を描けない模様。そのため、戦国らしさ、軍師らしさを極力回避したホームドラマと信長の地球儀観察ばかりを描くようにシフトしたようです。一応本能寺の変の布石も打っているようですが、朝廷黒幕説という荒唐無稽で現在は否定されているものを敢えて使うというのはどうなのでしょう。しかもここで唐突に出してきたのでますますトンデモ感が増しているのもがっかりさせられます。

官兵衛が牢屋から出たらおもしろくなる……そう思っていた時期が私にもありました。

今の希望はとりあえず、いぶし銀の清水宗治ですかね。資源の無駄使い、こんなよい役者さんは『真田丸』あたりまで温存していいよとも思えてしまうのが哀しいところですが。

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牢屋で軍師にジョブチェンジするチャンスを逃したらしい 

あの苦労はなんだったのか

あの苦労はなんだったのか

そんなわけで、あの軍師らしくなる不思議な牢獄の効果はなかったのではないか、もしかして隣の青春ドラマ牢獄とまちがって入ってしまったのかと悩んでいるわけですが、せっかくですので今週がサヨナラ公演である(そうあって欲しい!)小寺の殿様を振り返ってみましょう。

大河出演経歴もある片岡鶴太郎さんは、今回政職を演じるにあたり『仁義なき戦い』の山守親分を参考にしたそうです。これは確かに両者を比べてみるとわかります。それが工夫だったのでしょうが、完全に裏目に出ていたと私には思えました。

これは小寺政職だけの問題ではありません。本作は過去大河の役をそのまま持って来て演技していると思われる方が、秀吉役の竹中直人さんはじめ数名います。

これをやりすぎると、本作の持つ味わいが薄れて別の作品からいろいろな要素を寄せ集めた、統一感のないごった煮になってしまいます。中でも小寺政職の場合、大河ですらなくヤクザ映画から借りてきたような人物造形なのですから、浮き上がり方が一番ひどかったのです。

イラスト登場回数はかなり高かったです。おつかれさまですゆうやけにゃんにゃん

イラスト登場回数はかなり高かったです。おつかれさまですゆうやけにゃんにゃん

前述の通り、これは片岡さん一人の問題ではありません。

あのくどい演技にOKを出し、コメディリリーフの鼻をピエロのように赤く塗ることを許したスタッフの問題でもあります。

本作は多くの人があっさりと命を落としていった、過酷な戦国時代の物語です。日本の歴史の物語です。ならばもう少し、まじめに作ることはできなかったのか? 何もクスリとさせられるようなユーモアまで削れと言っているわけではありません。

戦国の世を生き抜いた人物を、ジタバタするピエロ鼻の悪役として描くような安易な悪ふざけはやめていただきたいだけなのです。大河ドラマスタッフの皆さんには、今年はもう無理でも、来年以降はもっと真摯にドラマ作りに取り組んでいただきたいものです。

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