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軍師官兵衛レビュー 書籍・映画

【軍師官兵衛感想マンガ】こっちが憤死しそうじゃ!!第28回「本能寺の変」

更新日:

 

こんにちは、武者震之助です。
鳥取城籠城戦をモチーフにしたゆるキャラ「かつ江さん」が話題となりましたが、公開が中止となりました。大変残念なことです。戦国合戦の悲惨さを伝えるという意味では、主人公の見せ場であるにも関わらずこの鳥取城篭城戦をスルーした今年の大河より、よほど機能しているようにも思えます。ぜひ何らかのかたちで活躍する機会があればと願わずにはいられません。(鳥取城キャラ「かつ江(渇え)さん」 大河ドラマも回避の官兵衛黒歴史を表現→非公開

鳥取城のゆるくないキャラですw

武将ジャパンは断然、かつ江さんの復活を応援しています

大河史上初という事前の30分特番を組んだ本能寺の変

美少年軍団きがえてきました!(霜月けい・絵)

美少年軍団きがえてきました!(霜月けい・絵)

さて、第28回「本能寺の変」です。鳥取城は飛ばしても、もちろんこちらはそうするわけにはいきません。事前に特別番組まで挟んで、かなりの気合いがうかがえます。本能寺の変は、通説そのままでもとりあえず盛り上がる名場面ですので、オーソドックスが一番です。奇をてらわずともよいのです。
さて、本作はどうでしょうか。

と、ここで本作における濃姫にツッコミを入れたいと思います。濃姫が本能寺で信長とともに死ぬのは司馬遼太郎作品における創作で、史実における濃姫がいつどの状況で亡くなったかは不明です。本作も司馬遼太郎以来の流れを踏襲していますが、そもそも果たしてこのドラマに濃姫は必要だったのでしょうか?

熱演していらっしゃる内田有紀さんには申し訳ありませんが、本作における濃姫は信長が中二病をこじらせてビッグマウスを語るのを、横でうなずいて聞いているだけですからね。ここで唐突にスローモーションが入って殺されたところで、まったく感慨が湧かないのですよ。

「共に……世界を……見とうございました……」

という、死に際の台詞ではくどい地球儀を思い出してうんざりしましたし。こんな調子で、死ぬ間際だけやたらと大仰に描かれる女性人物がこれからも投入されるのかと考えるとげんなりします。今から書いておきますけれども、細川ガラシャとか、別にいりませんからね!

関連記事「織田信長の嫁にしてマムシの娘 濃姫の「その後」をまとめてみた【その日、歴史が動いた】」

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ごめん 信長の最期がコントに見えたわ

このあたりで、本能寺主役の信長を見てみましょう。うーん……「生か、死か!」と襖を次ぎから次へと開けていく演出は悲しいほどに滑っていました。お花をちぎって好き、嫌いと占っているわけじゃあるまいし。そして死に際のキメキメ『敦盛』は……すみません、吹き出しました。
顔芸くどすぎ、所作雑すぎ。立ったまま頸動脈を切ったあとでバナナの皮を踏んだドリフみたいなずっこけ方をして、そこに燃え盛る木材が落ちる様はまるでそう、コント!
まあ、光秀の「敵は本能寺にあり! 敵は本能寺にあり!」(大事なことだから二度言いました、か!)のダサい演出から嫌な予感がしていました。

「ウルトラクイズのマルバツクイズで突入した結果…」(霜月けい・絵)

「ウルトラクイズのマルバツクイズで突入した結果…」(霜月けい・絵)

過去数作のはじけぶりと比較するとまだ落ち着いていますが、それでも渾身の演出がこれだったとしたら担当スタッフをハリセンでしばき倒したい出来でした。朝廷黒幕説も滑っていましたし、総合的にみて低調な出来です。前番組を作って宣伝する暇があるなら、もうちょっと何とかできなかったのでしょうかね。

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小寺政職の死とかいつもの黒田団欒どうでもいいんだけど

本能寺のあとは各人の反応です。伊賀越えという人生最大のピンチを前にしてもシブく落ち着き払った家康を見て再確認しましたが、いくらなんでも老け過ぎぃ!
この家康の老成ぶりは、関ヶ原当時、いやむしろ大坂の陣を前にして豊臣をつぶす決意を固めた頃くらいのレベルなのでは。こんなチートで「強くてニューゲーム」状態の家康じゃあ、緊迫感も何もあったものじゃありません。

小寺政職の再登場はコメントに値しないと思います。あのくどい過剰演技と永遠にさよならだと思っていたのに、しかもこの重大なタイミングで、この場面を入れる意味がわかりません。このあとも黒田家の団らんタイムが入りますが、スピーディに緊迫感を増していかねばならないこの回に、こんな緊張感を削ぐ場面をつめこむ神経がわかりません。毎週団らんタイムを入れないといけない内部ルールでもあるのでしょうか?

理想を言えば、信長フェードアウト、駆けてゆく密使、そして秀吉がその知らせを受け驚愕するというくらいの場面転換で見せてもよかったと思います。
家康の伊賀越えは、彼が主役ではない以上後回しで結構です。急変を届けに来た使者が水を飲むとか、官兵衛の正体を疑う描写もまったく必要ありません。視聴者がとっくに知っている結果を、無駄な演出で引き延ばすのは時間稼ぎとしか思えないのです。この時間稼ぎの果てにあるのが、見ていて不快となるレベルのオーバーアクトに連発です。

「俺には未来が見えている!ニヤリ」ってそれは禁じ手ですよ

秀吉の口を開けてひきつる表情もそうですし、渾身の演技とのふれこみだった官兵衛の「今こそその時でございます!」もやり過ぎ感だらけです。黒さよりもわざとらしさが先、メインテーマを「ここを見てください!ここぞ名場面です!」と流し始めるセンスも痛いです。

要するに、官兵衛はここで軍師として覚醒しきってレベル最高値に達したということなのでしょう。でも最高の軍師は、ぺらぺらと敵方の安国寺恵瓊に思ったことを全部説明しますかね。
ここでいきなり覚醒というのも、今までの積み重ねが今ひとつ感じられず、相変わらず軍師の肩書きが滑りまくっています。本当に腹黒い軍師ならば、「俺のチャンスだ!」とドヤ顔していないで、悲しみつつ仇討ちするポーズを見せてもよいと思います。

それより何より、こんなに余裕しゃくしゃくなのは大返しが成功すると思っているからとしか思えません。あの状況で講和をまとめ、電光石火で明智光秀を討つことがどれだけ大変なのかまったく何もわかっていないのか、あるいは神の視点で未来を見た者の態度です。

これが最大の見せ場、これぞ軍師の頂点ならば、今年は最初から軍師なんて大河ドラマはなかったのだと舞いつつ、燃え盛る寺で『敦盛』を舞いたい気分です……。
まあ、不完全燃焼のまま来週も見るとは思うのですが。
武者震之助・記

霜月けい・絵(かつ江さん以外)

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つづく




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