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軍師官兵衛レビュー 書籍・映画

【軍師官兵衛感想マンガ】第33話「傷だらけの魂」視聴者は先が見えすぎて気分が下がるんじゃ!

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こんにちは、武者震之助です。先週はミスがありましたので、今週はついつい流し見しないよう、気を引き締めてゆきます。ご指摘ありがとうございました。

今週は先週から引き続き、三成との対決フラグが立ち続けるようです。序盤で秀吉が三成に対して、どうして官兵衛を冷遇し始めたかを語ります。

「先が見えすぎて気味が悪いほどじゃ……」

確かにそれは視聴者もツッコミたいところです。先が読める男が、自分が牢獄に監禁されるとわからずカモネギ状態だったところとか。今は読めるようになったとはいえ、精緻な頭脳で推測しているというよりも、むしろ現代からタイムスリップしてきた青年ジュンイチが、黒田官兵衛と入れ替わったような不自然さであるとか。

三成以外のフラグとして、茶々が出てきます。秀吉にたくさんいた側室もまとめて一緒くたに「その他側室」とされているところも引っかかりますし、秀吉とおねの悋気コントにも食傷気味です。この時点で茶々への過剰な贔屓が出てくるのもおかしいのです。茶々は子を産むまでは、数多くの側室の一人に過ぎなかったはずです。フィクションではお市の方に惚れていた設定を加え、お市の方の面影を求めて茶々に執着する場合も多いのですが、本作ではそうでもないため、やっぱり納得のいく描写ではありませんね。

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信長さまの世がくるんじゃ!信孝とかシラネ

そうは言っても、このへんの不満はまだマシなのでした。今週最も納得ができないのが荒木村重(現・道薫)推しです。生き別れの実子と再会させる等盛りだくさんですが、この村重の数分の一でも割いて欲しかった人がいてもよいのではないかと思いますね。台詞だけにしか出てこなくなった加藤清正と福島正則、あれだけ官兵衛が心酔していた信長遺児なのにフェードアウトしていた織田信孝、出ていないのが不思議な前田利家等……。

村重推しと並んで今週残念な描写といえば、キリシタン関連です。本作では史実では仏教徒であっただしをキリシタンに改変し、さらにそれが、官兵衛がキリシタンとなるきっかけとしているためかもしれません……しかし、それでよいのでしょうか? この描写ではあまりにもだしへの思慕が強すぎるのではないかと思えてしまうのです。

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戦国時代からキリスト教はクリスマスイブみたいな恋愛的な位置づけだったんだ(棒

初恋のおたつは思い出さなくても、人妻のだしのことはいつまでも思い続ける……側室のいない人物を主人公にし、キリシタンであることを心根の清さであるように取り上げておきながら、その信仰の根幹に他人の妻があるというのは、どうかと思うのですがねえ。さらに思い出していくとキリシタン代表の高山右近が胡散臭かったり、だしがイケメン右近にぽーっとしてキリシタンになったように見えていたことも思い出したりして、さらに複雑な気持ちに。

ぞんざいなキリシタン描写に対し、延々と続く大河ドラマ『茶人道薫』ですが、茶番のような問答、側室かどうかも定かではない時点で秀吉に命令する茶々、相変わらず胡散臭い右近、官兵衛の高笑い、そして父子の再会と続きます。小寺政職や父・職隆よりも尺をとる贅沢な出番です。本能寺の変より長い気すらします。この贅沢な時間配分のセラピーと茶番で回復した村重が、ナレーションでこのあとあっさり死にましたで済まされるのはナンセンスギャグのようでちょっと笑ってしまいましたが。

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今度こそブラックで生き血をすする策術家の官兵衛を九州でみせてくれ!

やっと村重が退場したあと、官兵衛はキリシタンに入信します。周囲は「まあキリシタンになっても別にどうでもいいでしょう」という反応で、光も笑顔で「案ずるには及びませぬ」とか言っていますが……そんなに軽い決断とは思えません。特に光は「右近殿なら大丈夫」と言い切りますが、右近に誘われて入信しただしの最期を思うと、何が一体大丈夫なのだと言いたくもなるのでした。主人公の一大決心をこんなホイホイ軽く描いてどういうことなのでしょう。

とはいえ、予告編を見る限りは九州攻めには流石に力を入れるようで、あの島津四兄弟や悲劇の宇都宮一族も出すようですし、今度こそは期待できるのかとやっと思えてきました。予告編でまた糸がコントぽい動きをしていたのがひっかかりますが、今週は大一番前の箸休めと思いましょう!

武者震之助・文

霜月けい・絵

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つづく

 




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