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お城野郎! 徳川家

一人ぼっちのお城野郎!ワンダーキャッスルジャパン ◆ 江戸城と桜

更新日:

 

【編集部より】

当企画は、大まじめに『日本の城郭を保全してやろう!』と願いながらも、なかなかその考えを他人には理解してもらえず、一人で悶々としている城マニアさんによるコラムです。

お城の記事=堅苦しい。そんな先入観は一切捨てて、一度、読んでみてください。

 

城の解説うんぬんよりも、筆者の【R.Fujise(お城野郎)】には、どうにも魅力を感じてしまう――。

編集部内でもそんな意見が湧き上がり、このたびコラム連載を書いていただくこととなりました。

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前置きはこの辺にして、まずは本文をご覧あれ。

きっと、これまでの城ネタとは一風変わった味わい方を楽しめると思います。

 

天皇陛下の傘寿を記念 乾通りが開放された

桜フィーバーで日本中がフワフワとしている最中、天皇陛下の傘寿を記念して4月4日から4月8日まで乾通りを一般公開!という桜観賞イベントが開催されました。

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お城の「お」の字も出て来ない。されど、実態は「皇居乾通り一般公開」→(お城マニアの脳内変換)→「江戸城西の丸から超レアな石垣が拝めるヨ(;´Д`)ハァハァ」ということで私も早速行ってきました。

だって、西の丸に入れるだけじゃなく、本丸西側の石垣ってめったに見れないじゃないですか。あそこは南北に一直線に連なる日本のGreat Wallですよ。これを見ずに日本の城を語れますか? いいえ、語れません。

ということで今回の「乾通り一般公開」は南の坂下門から北側の乾門に向かって南北に伸びる「蓮池堀(はすいけぼり)」と「乾堀(いぬいぼり)」沿いを歩きます。

 

さて、当日――。

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油断して現地に着いたら既にこの賑わいでした。

世間にはあまり知られていなそうだし、昼前にちょこっと行って城から出て来たら飯だなくらいに考えていたら、みんな「知ってた」という恐るべき情報社会。

今は皇居とはいえ、かつては日本一の城、江戸城の集客力は日本一!さすがだー!

いやいや、みんな桜を見に来てるんだけどね…。

 

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携帯の電波が入らない!警官に切れるオバちゃん 

などとくだらないことを考えていられたのも束の間。入場制限があり、スタート地点の坂下門をくぐるまで1時間もかかりました。

順番待ちのオッチャン、オバチャンたち(注:平日の昼間です。周囲をオッチャン、オバチャンに囲まれた風景をご想像下さい)が次第にイライラし始めてきて「向こうの列の方が早い」とか「私たちの列は忘れ去られているんじゃないか」など徐々に人間不信に陥っていき、しまいには警備の警察官に「携帯の電波が入らないんだけどどうしたらいいの!」と、全く関係ないことで警察に絡み始める事態に。

人生の諸先輩方もみな平等に人間性を試される炎天下のガマン大会。ということで人間観察をすること1時間。ガマン大会を勝ち抜き、坂下門をくぐって、いよいよ入城しました。

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江戸城本丸南側の司令塔「富士見櫓」。富士見櫓はどの角度から見ても同じ形なのが特徴ですが、坂下門をくぐらなければこの角度からは見ることができません。
どの角度から見ても同じとは言え、特に櫓の北西側の壁はレアです。

丸の内のビル群を背景にするのもレアな角度です。もうお腹いっぱい。

 

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乾通りは南北にひたすら伸びた一直線の道ですが、侵入者はこのように開けた乾通りに対して本丸側の城壁から一斉射撃をひたすら受け続けるという恐怖の縄張りでもあります。

 

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マニアが泣いて喜ぶ”石垣の見えるトイレ”

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なんと!

トイレから石垣を観賞できます。マニアにはたまらないトイレですね。

 

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ちなみに手前の抹茶を大量に垂れ流してしまったような堀が「蓮池堀」です。夏にはこの堀が蓮で埋め尽くされるそうです。

もちろん夏は一般公開されませんので、見ることはできませんが、本丸側の庭園から背伸びすると若干ですが蓮で埋め尽くされた蓮池堀が見えます。完全にのぞき行為ですが(笑)

乾通り沿いに一直線に掘られたこの蓮池堀は、中世には千鳥ヶ淵から日比谷入り江に流れ込む川でした。徳川家康が江戸城を拡張し始めた1590年代には既に堀として整備されていたというレアな堀です。

この眺めだけでも炎天下にオッチャン、オバチャンに囲まれて、ひたすら愚痴を聞かせれ続けた甲斐があったというものです。

(ここまで桜の話題なし。)

 

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江戸城本丸に現存する「富士見多聞」こと武器庫です。こちらも火縄銃で狙撃されるまくるという恐怖のスポットを再現できますね。

 

初期江戸城の鑑賞スポット 道灌堀に人だかりが!

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初期江戸城の観賞ポイント「道灌堀(どうかんぼり)」が見えてきました。すごい人気ですね!道灌堀!

全く近づくことができません!

はい、分かってます。桜ですよね、桜。

 

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桜見物の方々の間隙をぬって、道灌堀を正面に収めることができました。

これが江戸城西の丸内部に向かって流れる道灌堀です。このポイントは乾通りに来ないと影すら拝めません。

ちなみに堀の左側が「紅葉山」です。江戸城の歴史はこの紅葉山から始まりました。

江戸城西の丸ができる前は、堀の右側に「横山村」という村があったそうですが今はまさかの吹上御所です。

 

身を切られるような思いで二者択一

この「乾通り一般公開」は最後にどの方面から出るかという城マニアにとって究極の選択を迫られます。

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真っ直ぐ乾門に向かって出るか?(写真上)

右に折れて本丸方面に向かうか?(写真下)

「後戻りはできません」という宮内庁による鬼の二者択一ルール付き、くぅううううう。

乾門を内側から抜ける機会は滅多にないし、西の丸から本丸に渡る機会も滅多にありません。

城マニアとしては最後まで乾通りを進んで本丸西側の石垣が織りなす巨大なカーテンウォールをカメラに収めてドヤ顔で披露したいところですが、一方で西の丸から本丸に渡る一本道は今まで堀越しに見ていた石垣に近付けますよという、CDに握手券付けました的要素も捨てがたい。

でも乾門方面はこの機会を逃すと当分見られない。本丸方面は大手門からいつでも入れる。しかし西の丸から本丸へ入るというこのプレミア感もやはり捨て難い。始めに戻るという無限ループ。

考えても答えが出ないので、ここはやはり城巡りの原点に返り、本丸を目指さずして何が城マニアだ!という本能の赴くがまま、本丸方面へ折れて行きました。やっぱり石垣に近付いてみたいよね!

 

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おかげで江戸城初期の石垣を間近で見ることができました。野面積みは緑に合いますね。タマランです。

 

本丸前で気がついた 今日は桜がきれいだな

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本丸へやってきました。いつも来ているので(いつも来てるのかよ!)、見慣れた光景です。

しかし今回は、①西の丸からやってきたぜ!②入るのに1時間以上待ったぜ!③オッチャン、オバチャン達の愚痴を一生分聞きながらな!④城を出るのに鬼の二者択一も迫られたぜ!全然悩まなかったけどな!(嘘)、というプレミア感、いや、特殊事情満載の本丸訪問です。

 

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そして江戸城本丸の見慣れた光景でようやく気付きました。今日は桜がきれいだな、と。

春はもう終わりですが、秋の陣、いや秋の公開もあるようですね。

並ぶのが嫌な人は朝6時頃から並んで下さい。開園は10時ですが。

結局並ぶのか!(笑)

暇つぶしアイテム必携です。

 

【編集部より】

いかがでしたか?

著者のプロフィールを掲載させていただく前に、一つお見せしたいものがございます。

FUJISEさん城郭検定2級

こちらロンブー淳氏が3級を持っているという、日本城郭検定の二級合格証書です。

当然ながら筆者の【R.Fujise(お城野郎)】さんが取得したもので、彼が生半可な気持ちでお城を回っているワケではないとの証明になると思います。

文頭では、冗談混じりにチャカした紹介をさせていただきましたが、こうして歴史を本気で楽しむというスタイルはまさに当サイトと合致。

今後も皆さまのご愛顧をよろしくお願いいたしますm(_ _)m

 

 

 

筆者:R.Fujise(お城野郎)

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日本城郭保全協会 研究ユニットリーダー(メンバー1人)。
現存十二天守からフェイクな城までハイパーポジティブシンキングで日本各地のお城を紹介。
特技は妄想力を発動することにより現代に城郭を再現できること(ただし脳内に限る)。

 

 




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