真田信繁が家康に切りかかった「霧吹きの松」はここやで! 大坂の陣エピソード満載の一心寺を堪能

 

【編集部より】

当連載は、全国各地でご活躍されているオモシロ歴史おじさんと一緒にスポットを巡る漫画紀行文です。
各地の城跡やお寺、人気武将の足跡など。
歴女の目線とおじさんの主張と絡めていささかカオスな世界をどうぞご堪能ください。

そして皆さんも機会がありましたら、ぜひとも歴史おじさんをお尋ねください。きっと、一筋縄ではいかない楽しい旅になること間違い無し。

本日は大阪天王寺の許(きょ)さん編、第3回をお送りいたします!

 

【本文ここから】

旧黒田門に始まり統国寺や堀越神社、茶臼山と続いた天王寺・許さんの歴史スポットツアー。

今回は、現代アートのような仁王像で有名な一心寺へと足を運びました。

ご報告、スタート!

歴史おじ散歩3-11

一心寺はとにかく参拝客の多いお寺です。

宗派を問わず、納骨を受け付けているからでして、よろしければHPをご覧ください。

◆一心寺ホームページ

同サイトの説明によりますと……。

納められた遺骨は10年分をひとまとめにしてお骨佛(遺骨で造られる阿弥陀如来像)を造立お骨佛は核家族化や現在の墓地事情などの環境変化に加え、先祖の遺骨をいつも、いつまでも大切に供養したい、というご遺族の思いを受け止める理想的な先祖祭祀・供養法として親しまれ、納骨に訪れる方は年を追って増えています。

なんでも10年を1単位として阿弥陀如来像を建ててくださる方式なので、年代毎にどの阿弥陀如来さまにお参りすればよいか、確認してから参拝するという流れ。この納骨方法の良いところは、「場所を取らない・管理も不要・しかもリーズナブル」という点だそうです。たしかに今の時代に合った便利さですね。

歴史おじ散歩0-1

同寺のサイト内にはライブカメラ映像があって、世界中からリアルタイム一心寺を楽しめる仕様にもなっております。

先進的なのは納骨スタイルだけじゃないんですね。

お寺の横には、直営の喫茶店などがあります。

とりわけ注目なのは、一心寺シアターという大変きらびやかな施設。なんと、誰でも入れる無料スポットでして、トイレや自販機なども揃っており、休憩スポットとして色々な方に活用されています。

私たちも炎天下の中歩き続けて疲れてしまい、許さんの提案で「休もう!」という流れで連れてきていただいたのでした。

歴史おじ散歩1

これが一心寺シアターです。

 

歴史おじ散歩2

お手洗いも休憩所も「どうぞご利用ください」という手書き文字に優しさを感じますね。

なお、休憩所にはベンチが10ぐらい置かれていて、団体様でも十分にくつろげる広さ。こんな立派な金屏風絵もありました。

歴史おじ散歩3

ここでは「上町台地の地形が歴史に関係ある」というお話を許さんから聞きました。

歴史スポットのボランティアガイドさんは、こういうラミネート加工されたオリジナルの資料を沢山お持ちなのです。

歴史おじ散歩4

 

中に入ると、シアター風のお祈りスポットがあります。

自由に入ってお経を上げたりできるようですが、ほとんどの方はゆっくり休まれていました。クーラーも効いていて、お昼寝にちょうどいい場所です。

そのシアター内の絵にバーミヤンが……。

歴史おじ散歩5

真剣に歴史の話を聞く我々と、ゆっくり休んでいるお客さん。

仏様がたくさんいるのに、祈っている人は誰もおりません(笑)。

そんな失礼極まりないお客さんばかりでも許される、不思議な空間のようです。

 

現代アート風の仁王像がある一心寺

シアターでゆっくり休ませていただき、一心寺さんの寛大なお心に触れながらアートエリアへ。

歴史おじ散歩3-22

門のところにいる「女神様の像」はこちらです。

 

歴史おじ散歩6

ご利益があるとはいえ、なんだか触りにくい……(´・ω・`)

ちなみにこのお寺は徳川家に縁があるため、いたるところに葵の家紋が。

中でも代表的なものは、徳川家康の八男・徳川仙千代のお墓でありましょう。

歴史おじ散歩7

母は側室の相応院(亀)で、尾張徳川家の徳川義直の同母兄。

残念ながら、わずか6歳で亡くなっております。もし仙千代が長生きしていれば、彼が尾張徳川家の始祖になったかもしれず、名古屋城の城主だったかもしれません。

仙千代のお墓はここだけじゃなく、名古屋、甲府にもあるとのこと。

そしてその隣には、なぜか『(伝)「真田の抜け穴」井戸跡』がありました。抜け穴で有名なのは、三光神社ですがなぜここに…?

歴史おじ散歩7-1

なお、ここには徳川家の子孫だけでなく、本多忠朝のお墓もありまして。

大河ドラマ真田丸で藤岡弘、さんが演じて今話題の本多忠勝さん、その次男です。

 

歴史おじ散歩3-33

マンガの通り、忠朝は父譲りの優秀な武将でしたが、大坂冬の陣のとき前の晩のお酒がたたってしまい、合戦当日は劣勢に立たされてしまいます。それで家康から大目玉を食らうことに。

彼は激しく反省し、汚名返上とばかりに夏の陣に臨み、今度は逸る気持ちを抑えられずに無茶をして、結果、戦死してしまいました。

そのため、死ぬ間際「私の墓を訪れるものは必ず酒が嫌いになるだろう」と言ったエピソードから、「酒封じ」にご利益のある場所として知られるようになりました。

歴史おじ散歩8

歴史おじ散歩8-1

 

ちなみに私の旦那(超酒好き)がここを訪れたときは、お酒が原因で健康状態にアラートが出たときだったので、熱心にお参りしてました。

結果は漫画の通りですが。

大好きなものはなかなか断てないものですよね…。忠朝さんが「うむ」と頷いているような気がしました(笑)

 

次に許さんがテンション高く紹介してくれたのは、「霧吹きの松」という松の木です。

 

歴史おじ散歩3-44

一心寺の現在地は大坂夏の陣のとき、家康と真田幸村が激突した場所。

接戦で徳川家康があわやというときに、松から霧が吹き出してピンチを切り抜けることができたという言い伝えがあるのだそうです。

真田丸では出浦昌相や、佐助が煙を使って敵の目をくらましていますよね。もしかしたら、松の木から徳川軍の忍びが煙を出したのかも・・・と想像。

たくさんの忍びを抱えていたと言われる家康なら、ありうるかも!

 

歴史おじ散歩9

歴史おじ散歩10

許さんいわく。

「この松は最近知ったんや。ボランティアガイドもまだ知らん人多いと思うよ。自分ら、良かったなあ。」

と、オススメのNEWスポットを案内してくれた許さんはドヤ顔。私たちもこんなところに、そんな伝説があるなんて知らなかったので驚きました!

さすがマニアック歴史ツアーの許さん。

まだまだ楽しみたいところですが、真田幸村最期の地と言われる安居神社と宗教のテーマパーク・四天王寺は次回にご紹介させていただきます。

やっぱり許さんのツアーは濃いんですよ(笑)。

 

◆てんのうじ観光ボランティアガイド申し込み(コチラをクリック
・案内コース例(コチラをクリック
・電話06-6771-9981
・FAX 06-6774-3002

 

漫画:小久ヒロ

関西在住、小心者の漫画家。別名義で女性向けストーリーものを描いてきたが、2015年、自分の性格をネタにしたコミックエッセイ「旅したら豆腐メンタルなおるかな?」(イースト・プレス)を出す。
同ジャンルでは、経済の専門家・神戸孝先生の話をわかりやすく漫画にした「気づいたら貧困層!? お金を武器に!月々3万円から2000万円作る方法教えます」(KADOKAWA)なども。
日本史学系の博物館学芸員資格を持つが、今はほとんど内容を忘れる。最近はドイツ近代史と日本美術史が好き。
一番よくやったアルバイトは発掘作業員(主に遺物整理~図面要員)。

 

文:北村美桂

Uターン岐阜県民歴6年目。ゆるふわ戦国ブログ「カツイエ.com」の人。
初心者向け&参加型の『名古屋歴史ナイト』 は毎回満席になる人気イベントに成長する。

 

 


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