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第一次世界大戦・ドイツ軍のスパイ「ゲオルグ・フォン・ベーコン」/nwitimes.comより引用

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ヘタすりゃ自由の女神像が爆発!? 第一次世界大戦、ドイツ・スパイの破壊工作がやばい

投稿日:

やー、久しぶりの第一次世界大戦ネタですね。ブランク開いてすんません。でも、ちょっとスリリングだぞ、と。

今から100年以上前に勃発した第一次世界大戦ですが、当初は中立状態だったアメリカが英仏に付いてドイツに宣戦布告したのは知られている話ですよね。
で、敵国となってしまったドイツ側はアメリカにスパイを潜り込ませ、1916年7月30日にニュージャージー州のブラック・トム島という場所に爆弾を仕掛け、見事?破裂させてしまいます。

その威力たるや凄まじく、マグニチュード5.5の地震に相当する揺れを観測していたほどです。
地震に慣れてないアメリカ東海岸の人たちにしたら、文字通り震撼した事でしょう。

それ以上に震え上がったのが、アメリカ政府当局。ここでブラック・トム島の地理をご覧ください。
グーグル検索したら、次のような表示となります。

そう、あの自由の女神像と目と鼻の先。
「次は女神像かも」と疑心暗鬼に囚われた政府は、像に登る事を禁じる措置を講じたほどでした。
何から何まで「へー」って感じの話ですね。

 

愛国心に燃えるドイツ人が密かに…

さて、こうした事実をおさらいしているのはnwitimes.comというサイト。2017年6月27日付けの記事で紹介しています。

サイトによると、当時のアメリカはドイツ側の動きを警戒していたそうです。重工業が盛んな東海岸では特に「何か仕掛けられたら」と懸念していたのだとか。

そんな中で送り込まれた刺客が、画面の冒頭で引用させていただいた人物。
ゲオルグ・フォン・ベーコンという男でした。

事件発生の半年以上を経た1917年3月3日付けのレイク・カウンティ・タイムズ紙は「ベルリンは米に対する謀略工作を認めた」("Berlin Has Admitted Anti-U.S. Plots,")と、1面で大きな見出しをつけ、ベーコンが1000ドルを与えられて渡英していた事などを報じていました。

 

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秘密インキを使う腕利きスパイだった

今なら日本円で11万円ほどですが、物価の安い100年前のこと。相当まとまった大金だったのは言うまでもありません。
それだけの金を預けるに足るだけの有能なスパイだったようですね。

実際、スパイの研究家の間では今なお有名な人物だそうです。
渡米の方法は明らかになっていませんが、ワシントンにある国際スパイ博物館でキュレーターを務めるビンス・ホートン氏によると、ベーコンは秘密インキを使ったのが確認されているスパイとして知られているとの事です。

何でも本国からの指令は靴下に秘密インキで書かれていて、本人はそれをホテルの部屋でリンスをかけて浮かび上がらせていたそうです。
長期出張をなさった方なら、宿泊先で下着の洗濯をなさった事もおありでしょう。
そんな風に装っていたのでしょうね。

 

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破壊工作後、アイルランドに逃亡

大慌てのアメリカ政府の目を盗み、事件後はアイルランドに逃亡します。
1917年1月の事です。どうも母親が住んでいたかららしい。その後、行方をくらまし、おふくろさんを心配させています。

その翌月に、英国の官憲に逮捕されます。他にも逮捕者があったそうですから、複数犯と見做したのでしょう。
「事件の全容を供述すればスパイ扱いはしない」と、英国政府は宣言していました。
つまり、戦時下でお決まりの死刑だけは勘弁してやるぞと持ちかけていた事になります。

ところが甘言に乗らなかったらしく、死刑を宣告されます。
ただ、その後になってアメリカに身柄を引き渡されて、ニューヨークで裁判を受けます。本人にとって幸運だったのは、当時のウッドロー・ウィルソン大統領に恩赦を受け、死刑にならなかった事でしょう。

ウッドロー・ウィルソン大統領/wikipediaより引用

 

その後はセキュリティーを強化するが…

ともあれ、大失態に懲りたアメリカは、その後セキュリティーを強化します。何だか2001年の中枢同時テロの後の対策を彷彿させますね。

ところが、またも大失態!
1917年4月7日付けのレイク・カウンティ・タイムズ紙によると、シカゴの近くにあるインディアナ港でスパイを逮捕したつもりが、実は政府の職員だったというのですから、笑えませんね。
この他にも、インランド製鉄に雇われていたクロアチア人がウィルソン大統領の写真を破り捨てたのは怪しいとされて逮捕されたり、飲み屋でアメリカ政府の悪口を言ったメキシコ人が拘束されたりしていたそうです(スパイがわざわざ怪しまれる真似する訳ないやん)。

こうした拙い対応と、ドイツ側が数多くの破壊工作を準備した事もあって、とばっちりを受けたのがドイツ系住民。カール・マルクスの祖国だけあって労働への意識が高く、移民先のアメリカでストライキをやらかしては疎まれていたところへ、第一次世界大戦の勃発にあたっては反英感情を醸し出す切込隊長の役割を演じていました。
それやこれやで、宣戦布告の後には監視対象になってしまったほど。特に中西部のドイツ系住民は、そういう事をしていない人も含め白眼視されていたそうですから、自業自得と言いづらいなぁ。

なお、アイオワ大学では、エリザベス・ハイネマン教授の指導による当時の中西部のドイツ系住民のコミュニティの研究が始まっているそうです。
1910年の国勢調査では出身告別のグループとしては最大規模だった事や、ドイツ語で発行されている新聞の経営が成り立っていた程だったことなども判明したそうです。

戦争勃発は、そんなドイツ系には受難となりました。
忠誠心を示せと戦時国債を強制的に買わされたり、果ては星条旗にキスしろと命じられたからです。
迫害されたくないばかりに、ご先祖様の姓を捨ててアメリカ風の名前に改名した人もいたそうですから気の毒ですね。

全てはベーコンの工作が大ヒットした事に端を発するのですが、本当に戦争はいけませんわ(と、いつもの結論になってしまう)。

南如水・記

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【参考】nwitimes.com

 




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