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ゴルゴ13でおなじみの南米に逃げたナチス高官の秘密基地発見か

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南米にナチス一味が逃げ、秘密基地を作って再起に備えている…、これって、ゴルゴ13を始め、多くの漫画や小説のネタの定番ですよね。

ところが、そうした秘密基地が、ホンマ?にあったんですって。幸いな事に、もう使われていないのだそうですが(つまり、再起して世界中で悪さをしないので安心をって訳)。しかも、それを発見したのが考古学者だというのですから、何とも味わい深い展開ですね(汗)。ナチスが、生々しい過去から、歴史になろうとしている事を象徴している感じです。

英国のガーディアン紙が報じています(2015年3月23日付け)。

 

  • ヒトラーは妻ともども脱出し、アルゼンチン国境のジャングルに?

これが、その映像です。同紙のサイトより引用させて頂きます。

さて、今回のガーディアンの記事ですが、同紙の記者の取材によるものではありません。「真のオデッサ:ナチス、ペロン政権下のアルゼンチンに密航」(The Real Odessa: Smuggling the Nazis to Perón’s Argentina)という著作があるウキ・ゴニという作家によるものです。この人によると衝撃的な話です。

というのも、1945年にヒトラーと新妻のエヴァ・ブラウンはフューラー・ブンカーという地下壕から秘密のトンネルで脱出していたのですって。しかも、夫婦の影武者を処刑し、遺体を残して連合軍を騙そうとしていたのですって。

で、ソ連赤軍が地下壕に入った頃、ヒトラーはドイツ空軍機によって欧州から脱出し、長い旅を経てアルゼンチンに入国したそうです。

「ナチス高官が、南米のうだるように熱いジャングルで生きて第三帝国の崩壊から逃れたという考えは、フィクションや架空戦記などの定番だった」とゴニ氏は指摘し、「しかし、3月21日にアルゼンチン北部のミシオネス州のジャングルの中に、3つの石造りの建物が考古学者に発見され、調査中との報道があった事は、こうした考えが事実に基づいていた可能性がある事を示す新たな証拠となったのである」としています。

ちなみに、発見の報道はAFP通信社によるものでして、同社が長年培った取材力を考えるなら、眉唾とも思えない節があります…(汗)。

 大戦半ば頃から「負けるかもしれない」と思って建設?

ゴニ氏によると、ナチスは大戦半ば頃から負けるかもしれないと意識しだし、ドイツ空軍にナチス高官が潜伏できる場所を作れという秘密プロジェクトを命じていたのだそうです。

その候補先として、「人里離れた砂漠や山奥やジャングルなどが考えられていた」とアルゼンチンの考古学者であるダニエル・シュアベルゾン氏は、ブエノスアイレスのクラリン紙の取材に答えています。

このシュアベルゾン氏は、発掘に当たって民間の財団の援助を得ているなど、気合い入りまくりです。それはそれとして、見つかったのは同州のテユ・キュアレ国立公園の内部。シュアベルゾン氏は、これがナチスの隠れ家だっただろうと確信しているのですって。

もっとも、異論がなくもありません。新たに発見されたとの触れ込みですが、建物そのものは数十年前から存在を知られていたのだそうです。また、見つかった場所はイエズス会が17世紀から18世紀にかけて入植していた過去もありました。

その上、現場近くには聖イグナチオ・ミニというバロックの修道会があります。ここは地元で最も有名な観光地だそうです。つまり、「そんな人が行き交う場所に秘密基地も無かろうという」となるのだそうです。

また、少なくとも10年前には、地元の観光局が、テル・キュアレ国立公園への道路に碑を建て、この建物は元々イエズス会のものだったと記していました。

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 そこに住み着いたのは、あのナチスの超有名人!?

じゃあ、シュアベルゾン氏の思い違いなのかと言うと、さにあらず。1950年代に、この廃墟を修復し、ナチスの超有名人が住み着いていたと、話が続くのです。

何となく察しが付いておられる方、ビンゴです。そう、あのマルチン・ボルマンが家主だったと言うのです。

ボルマンが南米に脱出し、ナチス再起を図っているとのネタは、これまでにも何度となく使われています。日本ではゴルゴ13の「崩壊 第四帝国 狼の巣」という話もありましたし、アメリカでも「ブラジルから来た少年」というベストセラー小説もありました。

 

こうしたネタ元になったのが、1970年代にラディスラス・ファラーゴ(ハンガリー生まれの歴史家)がアルゼンチンの警官から金を渡して受け取ったとされる文書でした。しかし、後にこれは偽造だと判明しています。

 

というのも、1998年にベルリンで発見された遺骨をDNA官邸にかけたところ、ボルマン本人のものだと確認されたと、当時のニューヨーク・タイムズが報じていたからです。大戦末期の1945年5月2日にブンカーから逃げだそうとして死んだらしい。

 

ガーディアンが、そこらを突っ込むと、シュアベルゾン氏はテル・キュアレの廃墟とナチスの隠れ家とを結びつける証拠としては弱まった事を認めています。

 

ところが、ここで隠し球が。シュアベルゾン氏は「廃墟の基礎部分から、戦時中のドイツのコインが出てきた」と言うのです。

 

証拠になり得るか議論の余地はありましょうが、何でアルゼンチンの僻地で、ナチスのコインが出てきたのかって話ではありますよね。

 

ちなみに、アルゼンチンに住むドイツ系住民は約300万人いて、昔から移民は盛んだったそうです。このミシオネス州にも、大きなコミュニティが20世紀初頭にあったとの事です。

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たくさんのナチス関係者は逃げてきたがジャングルにいたかどうかは疑問も

 

また、戦後になってナチスの戦犯が逃げ込んでもいます。有名な「死の天使」ヨゼフ・メンゲレやアドルフ・アイヒマンなどが、その代表ですし、他にも大勢のSS高官やナチスの政治家が当時のペロン政権に歓迎される形で入国していました。ちなみに、ペロン自身が1945年から50年にかけて、こうしたナチスの関係者を密かに救い出していたのだそうです。

 

アウシュヴィッツで収容所の囚人を用いて人体実験を繰り返し行ったヨゼフ・メンゲル(Wikipediaより)

しかし、こうしたナチスの関係者の多くは、首都のブエノスアイレス近郊に住み着いており、ミシオネスのようなジャングルに入植した形跡は無さそうだとガーディアンは報じています。

 

うーむって感じですな。ただ、この問題に関心を寄せたBBCの報道では、くだんの廃墟は壁の分厚さが3メートルもあり、とてつもない大きさだそうです。更に、そうした建物の中で3棟が明らかに他と違う作りだったとしています。

 

その上、値段が高い事で知られているドイツのマイセン焼の陶磁器(明らかにイエズス会の時代の物ではない)も出土していますし、何よりもコインが1930年代から40年代の鋳造だというのが不気味ですね。シュアベルゾン氏は「ブエノスエアス近郊に住む方が快適だと気づき、結局1度も使用しなかったのではないか」と推測しています。

 

ちなみに、ガーディアンによると、この地は非常に蒸し暑いそうです。そんな地での、謎の発見。更なる考古学的調査が待たれましょう。

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