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土方歳三(霜月けい・絵)

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あさが来たレビュー

あさが来た感想レビュー第2週「ふたつの花びら」待たせたな!By土方歳三

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おはようございます、よい朝が来ましたね。早くもこんなニュースが出ています。

・「あさが来た」好発進の裏に「花燃ゆ」不調アリ? 「もうこっちが大河でいいよ」 http://www.rbbtoday.com/article/2015/10/05/135769.html

なるほど。さもありなんですね。ちなみに本作は『まれ』より第一週視聴率が低いのですが、朝ドラ序盤は前クールの影響を受けます。『あまちゃん』もヒットしたと言われるわりに平均視聴率が低いと言われることがありますが、『純と愛』が枠を破壊するほどでしたので、序盤は数字がふるわなかったのです。むしろ『純と愛』で崩れた朝ドラ枠を立て直し、『マッサン』まで好調となる基礎を作り出したからこそ、『あまちゃん』は偉大なのです。

さて、本作も『あまちゃん』のように、駄目な前作が破壊した枠を立て直せるのでしょうか?

10/5(月)

今週のアバンは先週のおさらいから。改めて今井姉妹子役が上手で、もう見られないと思うとちょっと寂しいくらいです。その寂しさを本役姉妹が埋めてくれるでしょうか。

物語は1865(慶応元年)年スタート。この前年には池田屋事変、禁門の変に伴うどんどん焼けがあり、京都は大打撃を受けました。往来では新選組の紛争をした少年たちがチャンバラごっこをしており、あさも近藤勇の真似をしてそこに入ろうとしたりします。ナレーションではあさには世間の騒擾も関係ないと入りますが、はたしてこのまま無関係でいられるのかどうか。今後のポイントとなるでしょう。

成長したあさは大股でどすどすと歩き、おてんばぶりは相変わらず。姉妹揃って嫁入り前なのに花嫁修業もてんで身につかない様子。嫁になんかいらないと言っていたあさ。しかし、ちょくちょくと許嫁の新次郎が訪ねて来てくれるものですから、嫁ぐ覚悟が固まったようです。新次郎、こういうことはできる男。

あれほど嫁入りに気を揉んでいた父・忠興も、来春に嫁ぐなんて早すぎるのではないかと心配します。厳しいけれども、娘思いですね。

あさと違い、はつは蛇のようとまで言われた惣兵衛に嫁ぐことに不安を覚えている様子。そんな中、惣兵衛と菊の二人が、能を見るついでにと今井家を訪ねて来ます。はつと梨江、惣兵衛と菊京都が物騒になったと会話で出ますが、大阪の様子を聞かれた菊は変わりないと強気な言い方です。忠興が渋い顔で愚痴っていた「大阪の連中は世間の変化に鈍感」という言葉を思い出します。どっしり構えて余裕を見せたい菊なのでしょうが、この世情でそういうことを言うのはあまり賢明には思えません。

梨江が中座すると、残ったはつに菊は「男はいないのか」と失礼極まりない質問をします。はつはやましいところはもちろんありませんが、ストレートにそんな失礼なことを言われ、思わず呆然としてしまいます(この場面、宮崎あおいさんの困り顔と声の可憐さ!!)。これをあさが覗いて腹を立ててしまうのです。

あさが激怒したのは、菊よりも惣兵衛の態度でした。嫁いびりの原因のひとつには、フォローしない夫の態度もある。そう鋭く見抜いたあさは、廊下で仁王立ちになり惣兵衛の前に立ちふさがります。あさの歩き方や立ち姿は、つつましやかに身体を小さく見せるのとは真逆。猫が尻尾をふくらませて威嚇するように、少しでも威圧できるように、でんと大きく構えます。波瑠さんは京都弁習得中だそうですが、ここで惣兵衛に語りかける口調はかなりたどたどしい。それが発音できないからなのか、それともあさとしての演技で気取ったことを言えないのを表現してなのか、ちょっと判別できかねます。

あさは一生懸命、たどたどしく、姉のために笑って欲しいと語りかけ頭を下げます。ところが惣兵衛は「おなごのくせに」とかなりひどいことをガーッと言います。あさもあかんたれと評価されますが、それよりも彼女が本気で怒ったのは姉を「辛気くさい」と言われたことでした。お前が言うなという感じです。「辛気くさい」と評価されたと言えば『マッサン』の主人公もでしたね。あれはコメディ調ですが、これは本当にひどい。

あさは激怒するのですが、この表現がなかなかすごい。あさは拳をギリギリと握りしめ、目をカッと見開いて頰を紅潮させ、への字口で相手を睨みます。目の大きい波瑠さんですが、つぶらな瞳で黒目がちな宮崎あおいさんとは対称的に、目を見開くと三白眼を超えて猫のような四白眼になります。かわいらしい彼女がここまで迫力あふれる表情をするって凄いです。鉄拳制裁不可避のようなタイミングで今日はここまで。さて、あさはどうする?

 

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10/6(火)

はつの許嫁・白蛇はんこと惣兵衛に笑ってくれるように頼み、かえってひどい侮辱をされたあさ。一方、初めてはつの姑となる菊に対面した今井家の母・梨江は、その癖のある性格に戸惑いを隠せません。あの家に嫁いでよいのか心配する母親や、惣兵衛に対して怒りをぶちまけるあさを、はつはたしなめます。

あさの嫁ぎ先の加野屋でも、何かあった様子。新次郎が訪ねて来ないと手紙で知らされ、あさはがっかり。ところが新次郎は、訪問できないかわりに手紙を送ってきました。あさがわくわくしながら、はつと一緒に手紙を見ます。手紙も文字は「光源氏みたいな字」とあさに形容されるほど達筆です。「売り家と唐様(からよう)で書く三代目」なんて諺もありまして、字がうまい新次郎はそれを地でいきそうな感じもあります。とはいえ、恋文をもらう側としては、達筆というのはうれしいわけです。

さて気になる中身はと言いますと、あさが達者かどうか、またこちらは変わりなく過ごしておりますというようなものです。ごくごく短い手紙ながら、あさが元気かどうか気にしてくれているなんて、こんなに素敵な恋文にはお返事をしなくてはとはつが言います。シンプルな文面に拍子抜けしていたあさですが、はつに恋文と言われてドキドキしてしまいます。ついでに廊下で姉妹のやりとりを聞いていた女中のふゆまで、ドキドキ。

うーん、いいですねえ。このドラマは美形二人をフレームに入れれば十分画面が映えると意識していますね。娘時代の明るい着物はおそらく今週のみでしょうが、衣装が華やかなぶんより映えます。しかもかわいらしい。

今、女児向け用品売り場に行くとどこかに必ず、アイスブルーのドレスを着たエルサと濃いパープルのケープ姿のアナ姉妹のグッズが置いてあります。仲良し姉妹がここまで世間に受けるということを、ディズニーは世に知らしめました。本作もその流れをくむのでしょう。女同士が対立する『シンデレラ』型ヒロインより、今後はこの『アナ雪』型ダブルヒロインが主流になるのでは。好評だった『あまちゃん』も『花子とアン』は『アナ雪型』、不評の『まれ』と大河ですが『花燃ゆ』はシンデレラ型ですね。

恋文を送ってきた新次郎の加野屋ですが、とんでもない事態になっていました。しっかりものの跡継ぎ長男・正太郎が肺病で臥せっていたのです。新次郎は愕然とし、母・よのは泣き崩れ、父・正吉も口では助からないと決まったわけではないと言うものの、暗い表情です。息子が亡くなることそのものも打撃ですが、跡継ぎがどうなるかもここでは重要。見るからにしっかり者の加野屋の番頭・雁助と亀助もそこを気にしております。跡継ぎは新次郎だと言う亀助に、雁助はあんな暢気なボン(お坊ちゃま)が跡を継いだら店が危ういと辛辣な口調で断言します。この番頭コンビがきびきびと働く場面も活気が出ていてよいですね。その新次郎は大変な中なのに、どこかへふらりと出かけてしまいます。やけになったのでしょうか。

今井家では、若い女中たちが新次郎の恋文にときめいています。初々しい〜。恋文に少女たちがざわめく中、一人浮かない顔なのは、はつ。恋文の返事を書きたいものの、筆跡が悪すぎるのを恥じて悩むあさは、はつにアドバイスをもらうつもりなのか話しかけます。するとはつは、静かに涙を流していました。惣兵衛ショックのあと、妹の許嫁である新次郎があんな素敵な恋文を送ってきたら、そりゃ哀しくもなりますよね。気丈に振る舞い、妹の天真爛漫さに笑顔を見せるはつ。しかし嫁いだらその妹とも別れてしまうんですね。ここではつ、「新次郎さんがうちの許嫁ならよかったのに」とかなり際どい本音を漏らします。

こ、これはキツイ……先週、母・梨江の口からあさと視聴者には、姉妹間許嫁トレードが語られているわけです。今後、あさは幸せになったらなったで「お姉ちゃんの分の幸せを奪ってしまったかも」と悩むわけです。はつが幸せになるのであればまだしも、あの夫にあの姑ではそれも難しそうです。随分と重たいものを背負わせましたな。

許嫁トレードで思い出したのですが、この「本来私の結婚相手は別の人だったはず!」を今年大河でもネタとして使っているんですよね。まあ、こちらは勝手に楫取を姉に譲ってやったんだから、本来は私のものだとばかりに不倫するための言い訳に使われているわけですが……。それはさておきこの重たい爆弾、いつか炸裂する気がして不安です。こうやってハラハラさせるのも、うまい伏線の張り方です。

あさはこの回の最後、祖父に恋文を書くことで相談します。果たしてどんな恋文になるのでしょうか。

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10/7(水)

あさは新次郎のため返事を書き始めますが、とんでもない悪筆。顔に墨をくっつけるレベルです。漫画チックですね。実際にいくらなんでもこんな奴はいませんからね。

今井家の両親は、姉妹の嫁入りで一悶着。はつの将来の姑・菊のいけずぶりを心配した梨江は、当初の予定通りのふゆではなく、しっかり者の女中うめを付けようと提案します。しかし忠興は、あさの無茶苦茶な性格を抑えられるのはうめだけと猛反対。夫婦は言い争いになり、梨江がついに怒って退座してしまいます。男尊女卑の時代とはいえ、商家の妻はピシリと夫に意見を言えるわけですね。そして先週にも描かれた、家の都合で娘の結婚を決める時代でも、親が子を思う気持ちはちゃんとあったということがまた繰り返されます。優しい両親です。これを外で立ち聞きしたうめは、自分の体を「柿や桃のようにぱかっと半分に割れたらどんなにええか」裂けたらいいのにと嘆息します。悩んでいるのになかなかユーモラスな言い回しです。

忠興は妻の剣幕に「あれほど怒るとは」とあっけにとられます。あさもそうですが、今井家の人々が本気で激怒するのは、家族のメンバーのためを思ってのことが多い。結束の強さを感じます。両親の心配も知らずあさは、汚れた顔のまま新次郎への恋文を父親に差し出し、その悪筆ぶりをあきれさせます。無茶苦茶な筆跡の手紙の内容は、新次郎の様子を尋ねるだけではなく、姉・はつの嫁ぎ先である山王寺屋の様子や、惣兵衛の人柄をも探るものでした。やはりはつは姉思いです。

いったんはあさの手紙を破こうとした忠興ですが、自分のものとまとめて飛脚に託し、大阪へと送り出します。この飛脚の走り方にご注目。なんとナンバ走りです。ちょっと『タイムスクープハンター』みたいですね。これはコラボも期待できる? さらにナレーションが京都大阪間の手紙のやり取りは、最短でも一日かかると説明します。

手紙がつくと同時に加野屋へ場面転換。新次郎は花を一輪手にしております。こんな中暢気だと番頭の雁助があきれ顔ですが、新次郎だって何も考えていないわけではありません。病床に花を生け、兄を看病します。正太郎の容態は一層悪化しており、本人も自らの死後を意識していてなんとも痛々しいものがあります。弱気な兄に対し、新次郎は兄あってこそアホボンでいられると語りかけます。兄の死は新次郎にとってショックであるだけではなく、人生そのものを変えるものです。一見暢気な新次郎ですが、内心の動揺がちらちらと表情によぎります。

あさが新次郎に手紙を出して二ヶ月経過。返事も新次郎の訪問も途絶えてしまい、あさは新次郎の気を悪くしてしまったのかとがっかり。季節は春、雛祭りの頃になっておりました。確実に嫁入りが近づいています。

今井家の姉妹は、母とともに雛人形を飾ります。いいですねえ、大店の雛人形。雛人形を大切にしてきたはつはともかく、人形にチャンバラや相撲をさせてぞんざいにあつかったあさは幸せな嫁入りができないぞと、忠政が孫娘をからかっております。その団らんに、親戚の商家での半年間にわたる修行を終えた久太郎が戻って来ました。その久太郎、なんとあさ宛ての手紙を持っています。やっと新次郎からお返事が来たのかと喜ぶあさですが、なんとその手紙は封筒入りで英語が書いてあります。差出人は五代才助。えっ、って、五代さん、何やってるんですか! なんで異国から届くのかと疑問を呈されますが、本当に心の底から聞きたいですよ、ソレ。あさが例の台詞「びっくりポンや!」をここで言いますが、びっくりポンとかいうレベルじゃねーぞ。

中身を開いてみると、いきなり「でぃああさ」と天然にもほどがある書き出しです。しかも五代、洋装の写真まで同封。本当に何やってるんですか。英国留学中の五代は、ロンドンライフを満喫中の模様。自転車に乗る婦人を街の中で見かけたんだけど、なぜかあなたを思い出しちゃったよ、あなたなら自転車も乗りこなせるよ、とか書く五代。意外と自転車の絵がうまい五代。またいつかどこかでとか締める五代。本当になんなんだよお!

ま、そうは言ってもこの五代レターは完全にネタ扱いで本筋にも関係ありません。あさの心は新次郎のもの。小さなそろばんを作り、お雛様に持たせる表情からは、幸せな結婚生活への期待感があふれているのでした。

さて、ここでネタとぶったぎった五代レター。五代が薩摩スチューデントとして渡英中なのは史実ですが、史実と言えるのはここまで。変名で密航中なのに、本名を書いて脳天気な手紙を書いて少女に送る、ということはまずありえないでしょう。

よく「おまえのような歴史オタクは、史実と違ったドラマは許せないだろう」と突っ込まれるのですが、このツッコミどころ満載の五代レターは別段気になりませんでした。面白ければ、不快感がなければ、創作として意味があれば、史実からかけ離れていても許容できなければ、歴史系創作なんて楽しめませんよ。それと大河と違い、朝ドラは元となった固有名詞を変えて、フィクションを多めにしますと断りを入れています。その点、大河より縛りは緩いのです。

何故無理矢理五代の手紙をここで出したのか。新次郎の手紙と思わせて別人の手紙という構成上のネタ、五代を積極的に出していく意図、そして五代のキャラ付けのためと、理由はあると思います。五代はピストルを落とし、金もないのに居酒屋に行き、そしてこの変な手紙と、ネタ的な行動ばかりしています。ちょっと変なネタキャラに五代を設定とはなんともまあ豪華仕様です。ただのネタではなく、史実とあさの日常を繋ぐ役割も果たしておりますので、これからもちょくちょく出てくることでしょう。楽しみです。

10/8(木)

 新次郎の返事が来ないまま二ヶ月経過。あさはすっかり新次郎のことが気になって仕方ありません。

なぜ新次郎の返信が来ないのか。それは新次郎の母・よのがあさの手紙を鼻紙に使った挙げ句破り捨ててしまったからでした(その説明回想場面でよのの顔が墨だらけになるギャグ入り)。そうとは知らない新次郎、番頭の亀助と一緒に手紙の復元を手伝っていると、「あさ」という文字が見えて「えらいこっちゃ!」とぎょっとします。すったもんだの挙げ句なんとか、あさの恋文は解読されました。

月日は流れ、弥生の月になった今井家ではいよいよ婚礼準備が進んでおりました。昨日揉めていたうめの去就は、結局梨江の言い分が通り、はつにつくことに。昨日の時点では忠興が決めたようなのに、今日の回でひっくり返っているということは、視聴者の見えないところで梨江が勝ったということですね。頑固親父も妻には負けたわけです。想像すると楽しいかも?

あさは嫁ぐ気持ちがまだ追いつきません。はつにあんなひどい人に嫁いでいいのかまた尋ねますが、「この道しかない」と言い切るはつの決意は固いのです。ストレス解消のため木に登ることにします。が、それもうめに止められてしまうあさ。うめはここで、最後の取り組みをしようと呼びかけます。

ここであさとうめ、最後の一番となるわけです。オーディションでも相撲は重要だったそうですが、裾を大胆に割って四股を踏むあさの姿はかなり豪快です。なお、あさの相撲好きは史実準拠です。

あさの相撲を取る目的は、そもそも遊びたいわけではなく、ストレス解消。たまっていた不満が爆発して、いろいろと叫んで泣き出してしまいます。劇中設定はまだ中高校生くらいですから、それも仕方ないでしょう。大河も朝ドラも、主人公の年齢が若いは落ち着きがなくてちょっと違和感を覚えますが、物語後半になると「あの頃はまだ若くて脳天気だったなあ」とこういう序盤の場面が懐かしく思い出されたりするものです。

その夜大阪では、今井姉妹の許嫁である新次郎と惣兵衛が料亭で顔を合わせておりました。どうやら新次郎は、あさの依頼を受けて惣兵衛の胸の内をさぐってみるようです。これは気になります。新次郎が敏腕インタビュアーぶりを発揮して聞き出したところによると(マザコンを「まだ母親にふんどししめてもろとる」というのが面白いです)、どうやら惣兵衛は今井姉妹が嫌いというより、母親に頭を抑えつけられたせいで女性全体が嫌いになったネロとアブリッピナ型の母子のようです。ひえええええ! しかも「こっそり殺したろ」とか穏やかじゃありません。想像以上に惣兵衛の抱える闇は深かったようです。新次郎はどうやって、あさにこの衝撃の事実を伝えるのでしょうか。

新次郎が困り顔で家に帰ると、兄の正太郎がいよいよ危篤。すがるように兄の手を握る新次郎のアップで本日は終了でした。

10/9(金)

あさは綺麗な字になるためか、書道の練習中。なかなかダイナミックで上達してきてはいますが、まだどこか足りません。そっと見ていた忠興はたまらず、そこに乱入してアドバイス。会話の中で忠興があさの恋文を見ていたことがわかり、あさが「ひどい」と思わず口走ります。忠興は開き直り「親が娘の心配をして何が悪い!」と言い返します。この忠興パパの頑固かわいい親父ぶりがたまらないですね。あさも素直で、父親にこう言われると納得し、さらに「ええ娘やなかったな」と反省します。忠興は「アホ!(関西名物照れと愛情入りアホ)それはこれかわわかることや」と、通りかかったはつも呼び寄せ、愛娘に婚家でのふるまいについて諭します。まだ幼さの残る娘を案じつつ、「帰ってくるなよ」と念押しする忠興。ぬるいドラマだと「辛かったらいつでも帰っておいで」といいそうなところですが、敢えてぴしっと決めます。それでも忠興がどれだけ愛娘を気遣っているかは今まで十分描かれているので、冷たく突き放しては見えないところがよいですね。愛ある突き放し方です。このあとナレーションで遠方に嫁いだ娘はよほどのこと(離縁など)がなければ戻って来ないと説明されます。突き放すようで、離縁などなく結婚生活が平穏であるよう、願う言葉なのですね。

今井姉妹のおつきの侍女ですが、はつの頼みで結局うめがあさにつくことになりました。結局元通りになったわけで、じゃあ今週の侍女の去就で揉めていたのは何だったのか、ということになります。結果だけみると無意味なようですが、この本筋とは無縁のエピソードを通して、忠興、梨江、そしてはつ三者それぞれが家族を思いやる心理が描かれていました。そしてあさは惣兵衛に姉の悪口を言われ激昂し、はつは妹を思いやるため初めて親の決めたことに逆らいました。姉妹それぞれ、自分のためにではなく互いのために思いやる関係ということも描かれました。

姉妹の婚礼が近づき、姉妹が並んで琴を弾きます。華やかな振り袖も、こうして姉妹で並ぶのもそろそろ見納めです。今週は情報をぎっちり詰め込んだ先週よりスローテンポですが、姉妹でこうして過ごすのも今週限りと思えば、このくらいゆったりと進むのがよいのでしょう。他愛ない姉妹の会話も、いつか懐かしく思い出されるのでしょうね。手を握り合う姉妹の愛くるしさよ。

その翌日、船に乗り急いで正吉と新次郎父子が今井家を訪れました。ここで正吉にあさの嫁入りを見送りたいと言われた後の、忠興と梨江の反応の差になかなか興味深いものがあります。忠興の方がうろたえ、梨江の方が冷静なのです。忠興は婚礼中止かと焦りましたが、延期でした。理由は正太郎の急死。あさのようなとんでもない娘でも、気楽な次男相手だからよかろうと許容されていた部分があるわけで、これはかなりの影響が。さあどうなるのでしょうか。

10/10(土)

あさは新次郎の兄が危篤なのに、図々しい手紙を送ってしまったと謝ります。傍若無人なようで、ちゃんと謝るなかなかよい子ですね。一方の新次郎はさりげなく「今までおなごからたくさん文をもらった」と、あさをやきもきさせることと、あさからもらった文がうれしかったことと、同時に言うリア充ぶりを発揮。ニクいくらいカッコイイ新次郎ですが、話しているうちに亡き兄への劣等感を語り出し、あさに慰められます。ただ脳天気に遊んでいるだけではなく、こんな思いがあったなんて! これもまた、ヒロインにだけ弱みを見せ、そして慰めるという、少女漫画王道的ときめきシチュエーションですね。

そしていよいよ、はつの嫁入りシーンです。両親より先に、船に乗って静かに去るはつ。なんとも絵になる場面で、スタッフや演じる役者さんの気合いも感じさせます。なんとも絵になるといいますか、絵から出てきたようといいますか。船が出て行く様子が寂しげでもう戻れないという感じがよく出ていました。

ちなみに台本でははつが泣くと書いてあったそうですが、宮崎あおいさんが「ここは泣かないだろう」と思い、変えたそうです。宮崎さんの演技論は公式サイト「あさノート(http://www.nhk.or.jp/asagakita/asa-note/note09.html )参照のこと。確かに宮崎さんの解釈で正しいと感じました。泣きじゃくるあさとの対比が出ていて、芯に強さを秘めたはつの性格がよく出ていたと思います。本作は演出に緩急があり、情報や台詞を詰め込むところはぎゅっと詰めて、こういう情感あふれる場面は最低限の台詞だけで魅せるますね。船の上で母からもらったお守り袋を無言で取り出すはつは、台詞ではあらわせない情感があふれていました。

次の場面はごくごく短いもの。惣兵衛が白無垢姿のはつの後ろに立っているだけで一瞬ではあるのですが、これまた秀逸です。何が秀逸かって、惣兵衛の顔です。無言でほぼ無表情であるものの、はつの美しさに圧倒されて、ほんのかすかに、笑みが浮かぶ寸前のような表情になっているのです。もしかしてひょっとすると、惣兵衛は花嫁を大事にするかもしれない……暗闇に針で穴をぽつんと開けたような、分厚い氷にひびが入ったような、そんな瞬間でした。これまたどんな台詞でもあらわせない感覚。

それから半年後、今度はあさの番です。白無垢姿のあさは忠興すら驚くほど美しい花嫁でした。梨江は姉とおそろいのお守り袋を渡し、「やらかい心を忘れんとええお嫁さんになるんやで」とはなむけの言葉をかけます。忠興もツンデレ親父を発揮し「さっさと行け!」と情感たっぷりの別れを告げます。

かくして大阪にまでやって来たあさ。姑のよのもあさを見て「馬子にも衣装なこと」となかなか失礼な褒め言葉をもらします。

が、肝心の花婿の新次郎が三味線持って紅葉狩りに出かけているのだから困ったものです。どういうことなんだ。

皆があっけにとられている頃、新次郎は美和という美人の三味線師匠相手に本当に紅葉狩りをしていました。玉木さんは三味線の特訓をしただけあって、その成果か粋に弾いていて素晴らしいのですが……褒めている場合じゃない! いやー、でもこの紅葉狩りいい場面です。緋色の毛氈を敷いて粋な男女が三味線弾いて。これまた絵から抜け出たようです。いやいやそれどころじゃありません。あさは「ぴっくりポンや(個人的にじぇじぇじぇの何番目か煎じのようで好きではないのですが)」です。

そしてここで来週予告。新次郎は投げられるわ、はつは姑にいじめられるわ大変なのですが。

まさかの土方、しかも山本耕史の「待たせたな」に全部持って行かれた気がします。朝からどんだけ豪華なんですか!

武者震之助・記

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霜月けい・絵

 




1位 西郷隆盛49年の生涯!


2位 ホントは熱い!徳川家康


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5位 毛利元就の中国制覇物語


6位 伊達政宗さんは史実も最高!


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