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あさが来たレビュー

あさが来た感想レビュー!7週「だんな様の秘密」あさが炭鉱夫とガチ相撲?

更新日:

おはようございます。今週も絶好調の朝が来ました。ニュースもレビューも好評のようです。

・「あさが来た」連日の自己最高24・8% 「マッサン」超え目前(スポニチアネックス) - Yahoo!ニュース

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151111-00000083-spnannex-ent

・NHK「あさが来た」、「まれ」とは違う好感触 6週連続視聴率20%突破の理由を探る | オリジナル - 東洋経済オンライン

http://toyokeizai.net/articles/-/91957

そして追加出演者も! 『花燃ゆ』の池田屋でどーしよーもねー最期を遂げた瀬戸康史さんが重要な役で出ます! よかったですね!!

・ドラマを盛り上げる新たな出演者が決定!連続テレビ小説「あさが来た」

http://www6.nhk.or.jp/nhkpr/post/original.html?i=01028

あさの愛娘・亀子は長寿のイメージからか千代に。奇しくも大河では不可解な削除をされた吉田松陰の妹と同名です。偶然でしょうか。

そして大河でしょうもない役周りだった瀬戸さん、朝ドラで重要な役で出演おめでとうございます!!

11/9(月)ゴーストタウンのような炭鉱に到着

 あさは急な山道を乗り越え、やっと炭鉱に到着。しかし、そこは人気がなく、まるでゴーストタウンなのでした。支配人の宮部にあさはなぜ静かなのか問い詰めますが、まったくやる気がなく要領を得ません。あさは加野屋を背負っているのだ、このままではいかんと気張り、宮部にさらに詰め寄ります。宮部は「旦那さんならともかく奥さんじゃあ」とやる気ゼロ。あさは人の姿を認め、親分に話をつけようとします。戸を強引に開けて親分の治郎作に挨拶しますが、粗野な返事です。坑夫たちは荒くれ者とはわかっておりましたが、どこのヤクザだレベルの恐ろしさです。うーん、櫛田そえが手放した理由がわかってきた気がします。でも土方歳三と比べたら、あさにはどうってことないかもしれませんけれどもね。あさは明るく、それでいて声の裏にドスと毒を利かせてなぜ働かないのか問い詰めます。荒っぽい坑夫、理詰めのあさ、それに坑夫側に根強い男尊女卑があるため、話がまるでかみ合わない……「おなごごときが!」と馬鹿にされるのはなかなかシビアです。こういう現実の厳しさが、今年の大河ヒロインに対してはなかったなあ、と。

あまりにヒャッハーな坑夫ですが、ここでナレーションが厳しい仕事をしていること、九州男児の誇りがあることを、フォローしてきます。「群馬は未開の地だからマッドマックスです!」とぶん投げてフォローしない大河はこのあたりの気配りを見習うべきではありませんか。

一方大阪では、よのとかのはいそいそとどこかへ出かけて行きます。寄合所で正吉、山屋与平、五代が話していると、新次郎がやって来ます。やる気がなくすぐ帰ってしまう新次郎に、正吉と山屋は相変わらずと笑いますが、五代はあさに新次郎を馬鹿にするなと罵られたことを思い出しながら、周囲にわからないよう英語で「なぜあんな男を……」と悔しそうにつぶやきます。なんなんだおまえ、今週もキモいな!

そこへ弥七が正吉を迎えにやって来て、惣兵衛の居場所がわかった、しかも人から化け物呼ばわりされていると伝えます。一体どういうことなのでしょうか。

九州であさが脚にまめが出来て途方に暮れていると、治郎作の妻・カズが気遣ってくれます。あさはカズの前で、治郎作にまたも炭鉱を掘って欲しいと頼みます。治郎作はあさに筋を通せ、鉱夫たちに実のあるところを見せろと迫られます。あさ、いきなりピンチです!

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11/10(火)意識高い系がガテン系に通用する?

今週はあさが坑夫全員の前で、意識が高いスピーチをするところから始まります。あさはハキハキと正論を語るのですが、亀助が「陽気な人柄が裏目に出ている」とつぶやく通り、逆効果のようです。大河ではヒロインが熱血スピーチをすると、一番偉い人が「気に入った!」と言い全て丸く収まるのですが、現実も本作もそんなに甘くはありません。坑夫から正吉や新次郎まで馬鹿にされたあさは怒り、乱闘寸前に。あさは自分が馬鹿にされても堪えられますが、家族や親しい人を馬鹿にされると怒る性格なんですね。ちなみに当時の坑夫は刺青をびっしり入れている人が多かったのですが、そこは再現しないようです。

その頃大阪、はつが住む納屋になんと、よのとかのがやって来ました。お目当ては藍之助のようです。納屋で菊は孫の子守なんかする気はないとぶつくさ言い、子ども相手にいけずを並べ立てております。しかしその前にはにこっと笑ってあやすような仕草をしているわけで、このいけずは菊の被っている仮面なのだな、と視聴者には示してあります。菊は来客を察すると大慌てで物陰に隠れます。

ここからは傍若無人の、よのさん無双……横にいるはつが、一瞬だけ見せる呆れ顔がお見事です。マイペースで藍之助を抱っこしては「新之助」と名前を間違います。女中の名前も間違えるよののことですから単純なミスの気もします。が、新次郎から一字取っていて、なんだかもう実の孫とわざと混同しているんじゃないかと、ちょっと怖いものがあります。

ここからはさらによのさん、無敵です。住まいが酷い、人間が暮らすなんて信じられない、藁で寝るなんて鶏やうさぎみたい、とまで言います。フィクションのマリー・アントワネットみたいな人だなあ(実際のマリー・アントワネットは必ずしも民の苦しみに鈍感ではなかった、とフランスやオーストリアの歴史家の皆さんが日々研究しているので、あくまでフィクションの、です)。そしてこのよのの言いたい放題を聞いている菊の顔がまた絶妙。

もうよのさん、止まりません。トレード話がなければ本当ははつがうちの嫁だった、だから今でもはつがうちの嫁のように思える、はつさんも私を母親と思って欲しい、と。ここでかのがいかによのが素晴らしいお姑さんかフォローします。うん、いいお姑さんなんですよね。ただ、天然なんですよね……作り込まれたいけずより、こういう天然の悪意ゼロの方が怖いことってありますよね。よのさんは、脚本家さんの身近にモデルがいるんじゃないか、と思うほどです。実家で蝶よ花よと育てられ、嫁いでからも正吉に何も咎められず、お付きのかのもただよのにあこがれるだけで、ありのまま少女のまま育ってしまったんでしょうね。本作は資産家のお嬢様がたくさん出てきておりますが、その中でも最もお嬢様らしい性格がよのではないでしょうか。

そしてよのはついに、藍之助と一緒に加野屋で暮らしてはどうかと持ちかけます。流石にそれはちょっと、といつも主人を止めないかのも引き気味。

ただよのを擁護しますと、当時は実の親以外が子どもを育てること、養子にすることに対するハードルが、現在より格段に低かったことは確かなのです。上流階級のように跡継ぎのいない家に養子に入ることもありましたし、貧しい家庭ではやむなく手放すこともありました。特にはつのように働き手として家を支えねばならないのであれば、これも選択肢のひとつです。母親が子育てをするのが大半の日本人にとって常識となったのは、戦後の高度成長期あたりでしょう。

せっかくおもしろい本作を見ているのに思い出すのも嫌なのですが、大河では引き取った子を、教育環境があまりよくなさそうな実母に返す話を人情もの美談のように描いていました。完全にスタッフの頭は現代人の価値観だな、としらけましたね。その点本作では現代人と当時の価値観を取り入れつつ最適解を模索しているので、なかなか見所になりそうな気がします。

ここではつが困った顔になっていると、チュウチュウとネズミの鳴き声が。驚きキャーッと退散するよのとかよ。はつはとりあえず、よのの話を断ります。よのがさらに何か言おうとすると、かのが引っ張って慌てて帰ります。二人が去ったあと、ネズミの鳴き真似をしていた菊が出てきて、こんな米の無い所にネズミがいるか、と勝ち誇ったような顔をします。菊はよのの持って来た土産を真っ先にほおばり、その様子を、藍之助を膝に載せたはつが見守ります。ここで孫にまずお菓子をあげたらよいのにと思いますが、そうしないところが菊の「いけずな仮面」なのかも。菊も零落を経て、よい方向に変わってきたのではないかと、今回初めて思えました。

そして九州では、あさが長期滞在する腹づもりで米を送って欲しいと手紙を書いています。ここでカズがおにぎりを差し入れし、そっと夫らが仕事をしないのは困るから頑張って欲しいと言われます。おにぎり……大丈夫、これはデスおにぎりじゃない。あさはカズに頼み、炭鉱の中に入ってみることにします。提灯片手に進んで行くと、治郎作が怒りの形相で追いかけて来て、あさを引きずり出します。そしてなんと頰を打ちました! 何故治郎作は怒っているのか、気になる幕引きです!

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11/11(水)誇りある男・次郎作

炭鉱に入ったあさを、叱り飛ばす治郎作。女人禁制であるとかそういうことではなく、火災や落盤の危険がある危険な現場に入るなと説明します。この危険の説明がなかなか丁寧で視聴者にもわかりやすくなっています。初めは言い返したあさですが、己の無知を恥じて素直に謝ります。

それにしても治郎作は荒くれ男ながら、仕事への誇りがあって、決して下品な存在であるとは描かれておりません。仕事に誇りがあり、芯の通った人物です。

あさから手紙が届いた新次郎。あさは自分の苦労だけではなく、世間知らずである自身への反省、誇りを持って働く女性たちへの讃美を書き綴ります。夫婦や親子で働く者が多い中、女性たちは炭鉱の中だけではなく外でも働いています。男たちが仕事を終え、座って酒を酌み交わす中、女たちは立ちっぱなしでその男たちを見守る様子がここで映されます。彼女らはある意味男よりも大変かもしれません。男たちが気晴らししている間も立ちっぱなしで、酒を飲んだあとを片付けなければならないわけです。男女の間には分厚い壁があるようです。あさはこんな献身的な女たちを見て、感じ入るものがあるようです。あさの長所は職業を見下す意識がないことです。これをやってしまうと炎上燃料になります。特定の職業を人生の負け組のものとして描いていた『まれ』、群馬の人々や製糸場の女工を美和や楫取が見下しているように見える『花燃ゆ』の不快感は、そういうところから来ています。

はつの元には、何故か五代がやって来ました。ここで五代が出す名刺ですが、大河で阿久沢が美和に差し出したものの見るからにパソコンで出力した明朝体のものとは違い、フォントが手書きです。フォント警察のようですみません。でも気になるのですよ!

五代は惣兵衛が賭場にいるとはつに伝えます。その真意は? はつに親切にして、あさの好感度稼ぎでしょうか。探そうかと提案する五代の申し出をはつは断り、自分で探しに行くと答えます。なぜ面識もないのに親切なのか尋ねるはつに、五代はあさとのつながりをアピール。はつとあさが似ていると付け加えたのは、今後の伏線になるのでしょうか。かっこいいけど、今日もやはり少しキモい五代でした。

炭鉱ではあさが奮闘中。もう十日目になっているそうです。あさの説得は相変わらず通じないようですが、あさはそれでもあきらめません。あさは亀助相手に新次郎と会えないつらさを語ります。新次郎は働かないし、力もないし、ふらふらしているし、坑夫の言う通り腰抜けかもしれない。何かあればすぐに「おなごのくせに」と言う坑夫より、むしろ何でも任せてくれる新次郎の方が男らしいのではないか、とあさはしみじみ言います。「男らしさ」とは何でしょう。

先週あさが九州に出立する妾騒動の際に、新次郎はあさより女らしい女を知らないと言いました。それへの答えのように、あさは新次郎の男らしさに言及します。

確かに男の領域に女が踏み込んでも鷹揚な態度を取るということは、それくらいで揺らぐほど脆弱なアイデンティティではないということかもしれません。新次郎はふらふらしてはいますが、耐震建築のようにそのふらふらで衝撃を吸収するタイプの「新しい男らしさ」の持ち主ということでしょうか。明治が舞台でありながら現代的な見方もできるのが、本作の面白いところです。

ここでふと思い出したのは『まれ』の圭太です。輪島塗職人で硬派な男気取りでありながら、「男らしさ」のかけらもないクズだったなあと。まれの夢とフランス修行の機会をヘシ折って自分に尽くさせ、女将修行や育児でまれが苦労しても非協力的。本作と正反対で、平成が舞台でありながら半端に昔の男を気取った、男らしさもどきをまとっただけのキャラクターでした。そりゃあのドラマ、人気がないのも納得だ。

惣兵衛(霜月けい・絵)

惣兵衛(霜月けい・絵)

はつは心細い思いで、五代から聞いた惣兵衛がいる賭場に向かいます。そこで見たのはすっかり荒んだ惣兵衛の姿。はつの姿を見つけたのか、惣兵衛は逃げてしまいました。まさか二年間ずっと博打を続けていた?

あさはまた必死で坑夫の説得をします。辛抱強く説得するものの、またも頭に血が上ってしまいます。ここで啖呵を切る波瑠さんは故・夏目雅子さんの鬼龍院花子のようだとツイッターでも話題に。あさと坑夫がもみ合いになるうちに、突然発射音が響きます。あさのピストルが落ち暴発したのでした。流石の坑夫らもこれにはびっくりぽん! 「あささんなら殺れる」(by五代)のバイオレンス展開がついに!?

11/12(木)波瑠の演技がすごい!

 ピストル暴発に荒くれ坑夫もびっくりぽんや! あさはそのまま立ちあがると大阪には帰らないと決意表明。昨日今日ではっきりわかったのですが、波瑠さんの演技で一番精彩を放つのは、ドスの利いた低音で啖呵を切っている時ではないでしょうか。いつもの愛くるしい元気演義も悪くはありませんが、本作を見ていて彼女の演技が凄いと思ったのは今回が初めてです。

あさの気迫とピストルに坑夫も動揺していますが、あさはなぜか呆然としています。武器ひとつでこんなに変わるから、戦では武器を欲しがるのかとつぶやくあさ。八重さんの「んだんだ! これからはゲベール銃でねぐて、スペンサー銃だべ!」という声が聞こえてきそうです。ま、それはともかく、土方歳三に「刀と信用は真逆」と啖呵を切ったあさが、ピストルによる武力征圧で果たしてよいのでしょうか?

あさの元には坑夫の妻たちが夫の命乞いに集まってきます。噂に尾ひれがついて、あさが石炭を掘るかここで死ぬか迫ったような話になっています。命乞いされる朝ドラヒロインって斬新にもほどがある! びっくりぽんや!

大阪の賭場では、惣兵衛が賭場で因縁をつけられて逃げ回っていました。するとそこへはつがやって来て、驚く惣兵衛の手を取って走り出します。そのまま二人は、川縁までやって来ます。

二年半ぶりの再会。はつは惣兵衛に一生帰ってこないつもりだったのかと問い質します。惣兵衛の心の闇とは何か? 今やっとわかります。惣兵衛の口から出てきたのは、自責の念の言葉。没落して生きる中で、ささやかな幸せを見いだした惣兵衛。その幸せの中に、彼は罪悪感を覚えてしまいます。愛するはつが自分のせいで苦労しているのに、幸せを感じてよいのか、と。うわーっ、あんたどんだけはつが好きなんだ! はつが大事だからこそ、自分を許せない。罪悪感に堪えきれなくなった惣兵衛は、姿を消したのです。自分が笑ってはいけないと。笑えるようになった惣兵衛は、それではいけないと思ってしまったのです。

惣兵衛の行動は褒められたものじゃありません。妊娠を知らなかったとはいえ、身重の妻を放って失踪したのです。しかし、それを責める気にはなりません。だって本当に惣兵衛は不器用なんです。でも、本当は情けがあるとわかるから、責める気なんておきません。

このやりとりで、惣兵衛が姑にいじめられたはつを思いやったとき、はつが加野屋に嫁いだとしても、姑はくせがあると言うところはちょっと笑ってしまいました。あの強烈なよの襲来は、この前振りであったかもしれませんね。

はつは惣兵衛に合わせたい人がいると、住まいの納屋に案内します。そこにいるのは、遊び回る藍之助。

「今更、ええ旦那様になるなんて思わなんといてください。ええお父ちゃん、になってください」

と語り変えるはつ。藍之助はきょとんとしています。そこへ栄達が出てきて、息子の姿を認めます。ここで栄達が惣兵衛の名前を呼んだとき、菊が「惣兵衛やて!」と間髪入れずに叫び、飛び出して来ます。菊は「今更なにしに帰ってきたん!」と強い口調で言います。そのまま菊は惣兵衛の胸を叩き、抱きつくと嗚咽を漏らします。抱き合う母と子。朝っぱらからこんな泣ける場面を用意するなんて凄いですね。こうしてやっと、いびつな関係であった親子が修復しました。それにしても似たもの親子ですね。母も息子も、分厚い仮面をかぶってなかなか外せませんでした。それがやっと、こうして解放されました。この場面はまさにカタルシスです。

九州では、坑夫がピストルにびびったのか、炭坑を掘るということです。そこへエッホエッホと駕籠がやって来ます。現在ですと、黒塗り高級車、チャーターヘリ、プライベートジェット、そのあたりがやって来た感覚だと思います。駕籠の中から出てきたのは、なんと新次郎!

「はぁ〜あ、来てしもうたがな!」

とか何とか言っていますが。果たして新次郎の狙いとは?

11/13(金)着物をまくるあさにドキリ?それともこわー?

新次郎来訪にざわめく坑夫たち。あのじゃじゃ馬のあさの夫なら、さぞや恐ろしい男だろうと想像しています。

その新次郎、なぜあんな立派な駕籠を使ったのかとあさに問い詰められます。やはり交通費がプライベートジェット級? その様子を覗き見る坑夫たちは、新次郎のとらえどころのなさに首をかしげます。あさはうれしそうに、ピストルで坑夫たちを説得したと話します。

大阪では、新次郎の行動を正吉と雁助が話し合っています。「着物の裾が汚れるような所には行たくない」とまで言われてしまう新次郎。そして会話の中で、二十年前に新次郎の人格形成に十代な影響を与える事件があったと語られます。その一部始終を廊下で利いてしまう、うめ。うめは廊下に出てきた雁助とぶつかってしまい、ちょっとよい雰囲気かも。うめは雁助に、二十年前の事件について聞きだそうとします。今週のサブタイトルですね。惣兵衛だけが心の闇を抱いているわけではなく、新次郎もいろいろあるようで。

新次郎はピストルを見ながらお茶漬けを食べています。シュールな絵です。新次郎は亀助に大福でもあめちゃんでも買って来いと命じて、二人きりになります。新次郎は覚悟を語るあさのほっぺをさわり、大福みたいだとムニムニします。それからこう優しく諭すのです。ピストルはあさには似合わない、あさの武器はやらかい大福だと。ここで新次郎の武装エスカレート論。相手が武装したらその相手はもっと強く武装し、どんどん互いにエスカレートする……それより他の手で解決できないか、太古の昔からアホな男が繰り返してきたことではなく、あさにはそれができるのでは、と誘導します。

これ、説得力ありますね。それというのも、本作第一回オープニングであさが「女の柔らかい力が今後は必要」宣言しているからなんです。大河や朝ドラで反戦平和が叫ばれるのはお約束です。実際には戦争を歓迎していた新島八重や村岡花子ですらそうされました。ところがあさは史実でもドラマでも、柔らかい力の大切さを説いているから納得です。今年の大河では反戦を説くヒロインが空転しています。ヒロイン美和のよりどころである吉田松陰がそもそもテロをも許容する過激思想の持ち主であるから説得力がないのがまずひとつ。そしてヒロインが説得しても、前原一誠なんかは結局武装蜂起するから文字通り説得力ゼロなんですね。本作はそういうことはありません。また、ピストルを渡した五代と、ピストルで解決はどうかと疑問を呈する新次郎で、よい対比にもなっています。そして「やらかい心」とは女特有のものではなく、新次郎のように男も本来はあるものである、と。ただし、社会的にそれを出せない。だからこそ無用な争いが起こるのだというわけです。なかなか奥が深い!

そういえば同じようなことを祖父に言われたと回想するあさ。以前私は、あさの祖父と新次郎は似ているのではと書いた記憶がありますが、やはりそうですね。そのままよい雰囲気になる二人。はー、いいですね。

そして翌日、あさと新次郎が炭坑に行くと、坑夫たちは働き始めています。籠に入れた鳥は、毒ガス検知用ですね。ここで宮部が新次郎にスピーチを促しますが、新次郎はうーだのひーだの言い、すたこらさっさと逃げ出します。裾が汚れて気にする新次郎、やはりそういう性格ですか。かわってあさがスピーチ開始。ピストルで脅かしたことを謝り、ピストル封印宣言をします。さらにありのままに、加野屋の経営が傾いていることも話します。それはそれとして、炭坑は大事だと語りかけるあさ。ブラックな労働環境であった炭坑を考えるときれい事ではあるんですけどね。ここで終われば、朝ドラパターンなのですが……あさは何故か相撲勝負を言い出し、裾をまくります。えーっ、力こそは正義から卒業したんじゃなかったのぉ!? これには新次郎もびっくりぽんです。さあ、相撲勝負の行方は?

11/14(土)MOBの歓声に支えられる主人公の爽快感

 自称京都の横綱・あさですが、流石に荒くれものの坑夫では不利でしょう。治郎作も「バカタレが!」と坑夫をたしなめます。ちなみに広岡浅子は、のちに「大正評判女番付」で東の横綱を獲得しています。妥協として治郎作が指名した相手は、何故か支配人の宮部です。この宮部さん、顔芸がおもしろいですね。演じる梶原善さんは、番頭さんコンビの山内圭哉さん、三宅弘城さんらと同じく舞台でも活躍している方で、よい味を出していますね。

さて注目の一番。これがなかなか熱気溢れる場面でした。あさは宮部に土俵際まで追い詰められますが、よく粘ります。観客も大興奮。何故か治郎作もあさに肩入れしているのか宮部をおなご相手に本気出すなと罵り、その妻・カズもあさを応援するため声を張り上げます。特にカズは、心の叫びのように聞こえます。ついにあさ、下手投げで見事勝ちます。この場面は本当に後ろの台詞のないエキストラさんまで興奮しているのが伝わってきて実によい! カズはじめ女たちがわっと寄ってきてうれし泣きするほど興奮するのもぐっときました。

この結果に感銘を受けた治郎作は今までの非礼を詫び、これまでやらなかった分まで一生懸命働くと言います。ピストルで脅されてもいやいややるしかなかった、でもあさの熱意が伝わり、坑夫らは積極的に頑張ることになったわけです。まさに体を張って誠意を伝えたあさでした。

これを見届けた新次郎は、こんな山の中三日もいられないと帰ることにします。あさは新次郎に加野屋を一緒に運営しようと持ちかけるのですが、新次郎は乗り気ではありません。そこで新次郎の口と大阪の雁助の口から、新次郎二十年前のトラウマ事件が語られます。

加野屋の大番頭だったある男の息子と、新次郎は幼なじみでした。大番頭は独立して商売を始めますが、魔が差して博打に手を出してしまいました。正吉は商売人としての筋を通すため借金を断りました。その男は妻子を残し蒸発。残された母子は周囲から冷遇された挙げ句、やはり姿を消したそうです。

それ以来、金を持つこと、関わることが怖くなってしまったと語る新次郎。なんかそんな映画あったような……(http://www.jinuyo-saraba.com/)。新次郎はあさのおかげで大嫌いな金に関わらずに生きていけると感謝の気持ちをあらわします。こうして新次郎は帰りますが、駕籠のランクが明らかに往路の時より落ちていて笑えました。その新次郎をなんとも言えぬ表情を浮かべ見守るのは坑夫のサトシ。公式サイト人物紹介でも名前が掲載されており、来週活躍するそうです。まさか彼があの大番頭の姿を消した息子、ではありませんよね。

このあと大阪に戻った新次郎が、ふゆの淹れたお茶を褒める場面がありますが、今後の伏線でしょうか。ふゆは今後も出続けるとしたら、年齢的に役者後退がありそうですね。

その頃、あさの実家・京都の今井家では祖父・忠政が倒れてしまいました。来週はおじいちゃんさようなら公演のようです。

総評: 対比が持ち味の本作。今週は屈強な治郎作ら坑夫、ピストルを渡した五代、再登場の惣兵衛、そして柔軟な新次郎と、男たちの対比の週でした。そして先週があさの女らしさを見つめ直したとしたら、今週は新次郎の男らしさを再発見する週でもありました。世間一般の考える女らしさ、男らしさからは遠い二人。しかし本作では「その人らしさ」が一番大事ではないか、とメッセージを送っているようです。あさの炭坑での奮闘は、ピストル持参の度胸が語られることが多いのですが、ドラマではアレンジしてさらに深みを持たせています。

今週はまた、あさの職業への意識や目線も描かれました。見下すことなく、相手を尊重するからこそ、あさは治郎作も認めたわけです。それだけではなく、男たちの下でじっと息を潜めていたカズら炭坑の女たちが、あさの目の覚めるような度胸によって勇気づけられてもいます。主人公の言動で周囲が励まされることはよくある展開ですが、本作はそれを嫌味なく描いています。大河の美和や楫取が、群馬の人々や女工に対しどんな態度を取っているか比較すると、よりわかりやすくなると思います。あさの素晴らしさを再認識するために『花燃ゆ』を見るのもアリかもしれませんよ……(それが制作側の意図かどうかはさておき)。美和さん、体を張らない誠意は伝わりませんよ。楫取さん、見下す態度はそれとなく相手にも伝わるんです。

武者震之助・記

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霜月けい・絵




1位 西郷隆盛49年の生涯!


2位 ホントは熱い!徳川家康


3位 意外と優しい!? 織田信長さん


4位 直虎の後を継ぐ井伊直政とは?


5位 毛利元就の中国制覇物語


6位 伊達政宗さんは史実も最高!


7位 最上義光 名将の証明


8位 最期は切ない豊臣秀吉


9位 史実の井伊直虎とは?


10位 もしも戦国武将がサッカー日本代表だったら?


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