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あさが来たレビュー

あさが来た感想レビュー第8週「京都、最後の贈り物」伏線ばらまき来週からにまた期待感高まるMAX

更新日:

おはようございます。今週も絶好調の朝が来ました。

・「あさが来た」第7週平均は自己最高24・0%!7週連続大台超え ― スポニチ Sponichi Annex 芸能

http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2015/11/16/kiji/K20151116011517060.html

ここ最近では最高視聴率であった『花子とアン』を超える可能性が出てきましたね。

・イケメンパラダイスかよ!『あさが来た』瀬戸康史、桐山照史の参加で視聴者大興奮!「豪華なイケメン朝食w」 - AOLニュース http://news.aol.jp/2015/11/14/asagakita/

そして追加キャストにもこの反応。まさに順風満帆です。

 

11/16(月)大好きな祖父の死が近づく

先週からのダイジェストで始まる月曜は、ゆったりと始まります。

あさはすっかり炭坑ルックになって、顔に炭までくっつけています。炭鉱労働者とすっかり意気投合し、どうやら楽しくやっているようですよ。そんなあさが一時大阪に帰ろうと思っていたところ、あさ宛てに祖父・忠政危篤との知らせが届きます。

京都今井家では、忠政を囲み忠興、はつ、久太郎らがいます。はつが綺麗な着物を着ているのは久々で新鮮です。忠政はユーモアを忘れず優しくはつに語りかけるものの、流石に息が苦しそうです。そこにどたどたと大股で走ってきて、戸をスパーンと開けてあさが登場。炭坑で啖呵をきるときから一オクターブくらい高い、子どもに戻った高い声で祖父がまだ生きていることに安堵します。あさの甘えモードの鼻声って、この祖父と新次郎くらいにしか出さない気がします。

ここであさ、粗末な着物に脚絆、乱れた髪とすっかり旅装束で着替えるように言われます。あさの綺麗な日本髪は髪結いの担当者がいなければできないもので、実はメンテナンスに手間暇金がかかります。いったん炭坑でほどいたものをもう一度綺麗に結い上げるのは難しいのでしょう。あさの髪型がどれだけ崩れているかが、働きぶりのバロメータになりそうです。史実の浅子は、髪は自己流でくるくると頭の上で丸めてしまい、これがええところの御寮さんなのかと周囲から驚かれたと言います。

この旅装束と髪型がよいのですよね。時代劇で登場人物があまりに素早く異動すると「新幹線か飛行機か?」「ワープ? どこでもドア?」と突っ込まれてしまうわけですが、要するに演出の問題ですね。今回のあさのように旅装束で慌てた様子で登場すれば、それまでの旅路が推測できるわけです。大河の美和のように、出た時と目的地に到着した時とまったく同じ服装、髪型、乱れも疲れた様子もないと、ワープに見えてしまう、と。

あさとはつが姉妹で祖父を偲んでいると、梨江が旅装束を着替えて来るように促されます。あさはここでも素直に九州炭坑の人々を褒めていて好感度アップです。あさが去ったあと、梨江とはつは母娘の会話となります。はつ曰く、どうやら菊が孫べったりになっているようです。なんだ、結局眉山家はツンデレ一家か! 菊は惣兵衛よりデレへの移行に時間がかかっただけなんですね。ここでの会話で、はつが一時的に母の着物を借りているとわかります。梨江はあまりに控えめで甘えてこないはつに、もどかしさすら感じているようです。

大阪ではよの無双。一月も家をあけて嫁といえるのかと愚痴り始めると、正吉、新次郎、雁助が三人であさの擁護をします。するとよのは「私はいけずじゃない」タイム。台詞のない役の演技も素晴らしいのですが、主人の横でおろおろするかのがこれまたいい味を出しています。妻の涙に滅法弱い正吉も庇います。これをこの一月で何度も繰り返しているそうです。よのが出て行くと、新次郎とうめはあさが祖父の死に目に間に合ったことに安心しています。

うめの前では隠していましたが、新次郎は一人になると「さみしいがな」とつぶやきます。そんな新次郎、破れた手紙を手にして泣きじゃくるふゆを見かけ慰めます。むむっ、この二人、距離が近づいているような……。

 

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11/17(火)そして嫁入りから10年が経っていた

 今日は冒頭で、嫁入りから十年経過していることが示されて驚きました。それでもまだ店の中は江戸期とさして変わっていないように見えます。変わったのは弟・久太郎で、すっかり大人っぽい口ぶりになっています。彼はとても優秀なんですよ。

加野屋では、新次郎とふゆが話し合っています。そこへうめがやって来ました。どうやらふゆは、家族から来た手紙を誤読し、誰かが亡くなったと誤解してしまって、それを新次郎が訂正し慰めていたようです。あさは郵便制度を使っていますが、ふゆは昔ながらの人づてでやり取りしているんですね。こういうまだらなところが、明治初期らしくて芸が細かいです。うめは人騒がせだ、まさか新次郎に良からぬ気持ちを持ってはいないだろうな、と問い詰めます。困ったことがあれば自分か番頭に言え、と強く釘を刺します。その様子をのぞき見て喜ぶよのとかの。風吹ジュンさんの顔芸が素晴らしいんですけど!

ここで思い出して欲しいのが、冒頭であさとはつの嫁入りから十年経過しているということです。何かおかしいと思いませんか。ふゆの年齢です。実はあさとふゆは、役者の年齢差はあっても、実際には年齢差がほとんどありません。ですから、役者だけ見ていると犯罪的に見えるかもしれませんが、実際のところそうではないのです。どのタイミングでふゆの役者を交替するのか、気になるところです(新次郎の弟・榮三郎も初登場時子役で、あさはじめ他の役者が交替しても彼だけ子役のままでおかしかったのですが、来週から交替になります)。

あさが今井家に戻った翌日、あさと忠政は囲碁を打ちます。浅子は大変な囲碁好きで腕前も相当なものだったとか。これが最後だと言う忠政に、いややと甘えるあさ。すっかり子ども返りしています。忠政は、誰かに「なんでどす」と聞かれたら、ちゃんと答えてやるようにと言います。最愛の孫相手に勝ち逃げして、極楽浄土に向かうわけです。

そしてついに忠政最期の時。最期まで冗談を言う忠政です。それから忠政は、忠興から順番に一人一人言葉をかけていきます。ここで林与一さんが凄いのは、死ぬ間際の衰えた演技であるのに台詞がこもらず、聞き取りにくくなっていないことです。流石ベテラン! ここで注目したいのは、はつは優しく、だからこそ強いと語りかけるところ。この人物評価は、惣兵衛が露芝に託してはつを評した「はんなりとしているようで鋭さもある」に通じるものがあります。何故別人同士の人物評が一致するかと言うと、脚本家の中ではつのイメージがしっかりと出来ているからです。これが出来ていないと、場面によってまるで違う特徴が人物に後付けされたり、あるいは忘れられたりして、無茶苦茶になります。

泣きじゃくるあさに忠政は、笑った顔が好きなんやでと語りかけ、頰をひっぱります。この仕草が新次郎と同じで、忠政と新次郎が似ていることがここでも繰り返されます。

ここでも姉妹の性格の差が見えて、泣きじゃくるあさと、泣く寸前でありながらこらえるはつの対比があります。この反応は嫁入りの時も同じです。あのときは台本にははつも泣くとあるのに、宮崎あおいさんがはつならばそうしないと変更しました。はつの優しくはんなりしているようで、鋭く強いキャラクターは、脚本家と役者さん双方の力で生み出されているわけですね。

こうして忠政は、大往生を遂げました。

葬儀の場面は一切なく、あさと忠政が登っていた木の前であさが別れを告げるところで、忠政の最期は終わります。

次の場面では、忠興が年内に東京移転する話を姉妹にします。ややこしいのでそのあたりはバッサリカットしていますが、京都に本社があると東京で仕事をするのに、いちいち手続きが必要でとても面倒なのです。あさに問われ、忠興は東京で始める新事業「バンク」の話を始めます。「ばんこ?」と言い間違えるあさに向かって、得意げに「バァンク!」と訂正する久太郎。んっ、このなんかウザい喋り方、誰かから聞いたような……忠興はこのあとすぐ「銀行」と言い換えるので、誰かさんのようなウザさはおさまりましたが。両替屋はどうなるのか尋ねるあさに、忠興は銀行の仕組みを説明します。ここではつは、ぎょうさんのお金を集めることには関係ないと言います。あさは新次郎の金への恐怖感を思い出しています。ここで忠興、

「それを、わしに強う教えてくれはったのは……」

ジャーンジャーンジャン♪ テレレレテレレー(エレキギター)

「お二人さん、お久しぶりですな!」

五代はんやないですか! って、全然意外じゃねえ!

五代才助

五代才助(霜月けい・絵)

少女時代から目をつけ、住所を調べ、偶然を装い再会。既婚なのに旦那にまで「運命の人」宣言。留守中には外堀を埋めるためか姉に接近。そしてビジネスの話を持ちかけ、実家の父と弟まで懐柔! なんというハイパーストーカー五代はん! 今週もキモすぎるで!!

このキモすぎる五代でおじいちゃんさようならの余韻がブチ壊しではありますが、それがかえってよいと思います。ホームドラマが嫌われているのではなく、ホームドラマをくどくどと展開して「はいここで泣いて!」「ここで感動して!」と言わんばかりに引き伸ばすのが嫌われるんですよね。その点本作は、もう少し長くしてもよいと思うくらいのタイミングでいったん切り、次につなげます(第六週木曜、あさと新次郎が肩を抱き合ってしんみりした直後、炭坑の持ち主がやってくる、など)。ホームドラマとビジネスを同時進行し、次から次へと切り替えるからこそ、小気味よいテンポと次への引き込む力があるんですね。本当によくできています。

 

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11/18(水)五代が暴れる暴れる

 それにしてもこの五代、ノリノリである。そんな調子で今井家にさらっといる五代(史実では三井家に銀行を勧めたのは渋沢栄一だとか)。久太郎のルー語も彼の仕業でした。久太郎が使用している英和辞典は「薩摩辞書」。五代が大きく関わったものです。復刻版がアマゾンでも購入できるからびっくりぽんですね。フォントも大丈夫ぽいですね。そういえば梨江は、謎の異国からの書状(第二週)が五代からのものということもわかっているそうです。久太郎はすっかり五代に魅了されており、アメリカ留学する予定だとか。

今井家に、ご焼香のため正吉と新次郎がやって来ました。あさは五代になぜ銀行を勧めるか五代に質問します。ここで井上馨(『花燃ゆ』では石井正則さん)と今井の関係も出てきます。ここの場面は、視聴者への説明にも想えます。あさはここで、新次郎に聞かされたことを思い出したのか、金融業はよいものかどうかと口に出します。新次郎から聞かされた話だけではなく、炭坑で地に足を付けて働く人々を見て思うところもあったのかもしれません。

そこで五代は、金は人を救うと返します。使い方次第では金にもなれば毒薬にもなる。銀行は志をある人を応援する組織だと説明します。ここで正吉と新次郎がこの場にやって来ました。台詞はほとんど正吉なのですが、新次郎の顔芸が面白いことになっています。妻に忍び寄る不気味なストーカー=五代の異常性に気づいたと、表情でわかります。ちなみに五代は妻子から妾までいるので、あさに接近するのはどう考えてもNG。ネタキャラに徹しているのはそのせいもあるかも。五代が熱心に銀行の説明をこのあとするわけですが、新次郎のあの表情が気になって仕方ありません。ここで久太郎が自分への話よりずっと丁寧とツッコミ。

このお金への価値観で、あさは新次郎と五代にどちらにより心情が近いかを示したわけです。新次郎の影響で疑念を持ったものの、五代に説得されたらば思い直してしまいました。私生活のパートナーは新次郎でも、ビジネスパートナーとしては五代を選んだということです。

新次郎のモデルである史実の白岡信五郎がどんな人か、あまりよくわかりません。商売に興味がなくふらふらしていたと言いますが、彼がどんな気持ちで妻を見ていたかは伝記でもあまり書かれていないのです。本作は五代をあさに接近させることで、結果として新次郎の心情も描いています。ビジネスパートナーとしては別の男にその座を譲ることになる新次郎が、どんな気分でいるのか。そこを描くために五代は存在するわけです。五代を掘り下げる意味は、近代大阪成立を描くためかと思っておりましたが、そうした意味もあるのだと思います。

そしてついに新次郎と五代の会話に。あさの代わりにと、新次郎がピストルを五代に返します。ここでちくりと「やっぱり洋行帰りの方は、おなごに親切ですな」と釘を刺す新次郎。それに対して誰にでもというわけではないと返す五代。そのまま立ち去る五代を、ものすごい目で新次郎が見つめます。はつもそんなやりとりを不安げにのぞいていました。

そして翌日、あさ、はつ、新次郎、正吉は大阪に帰ることとなりました。はつと梨江は母娘水入らずで話し合います。梨江は貯めていたへそくりをはつにそっと渡すのですが、はつは受け取ろうとしません。梨江は声を荒げ、たまには弱みを見せなさいと言います。家を守れなかった自分を責めるはつと、はつが大店に嫁げばそれで幸せになれると思った自分が浅はかだったと責める梨江。いやいや、だからそれは新政府のせいでしょう。誰も悪くはないんです。その様子をじっと物陰から見守る忠興。忠興は台詞がありませんが、表情だけで複雑な心情を物語ります。はつは母からちゃんともう大事なものをもらっていると、あの嫁ぐ時にもらったお守りを出します。これさえあれば何とかなると、どこまでも気丈で健気なはつ。肩を抱き合う母娘はここから台詞はありませんが、演出と演技で様々なものを語ります。

そして大阪の加野屋に戻ったあさは、とあるものを目にして驚きます。あさの見たものとは?

 

11/19(木)人間力のあさと女子力の姉

あさが目にしたのは「加野炭坑」の看板。劇中では亀助が作った設定ですが、フォントにも味があっていいですね。よのの招き猫といい、ちょっとした小道具に味があって見ていて楽しいです。看板を見て喜ぶあさと、出迎えた使用人たちや舅と夫にこの家がふるさとと言うあさ。互いの信頼関係を感じる場面です。

ところが、雁助だけは炭坑の看板を厳しい目で睨んでいます。さらににこやかな女子衆の中、ふゆもどこか含むところのある目つきで、気になるところです。こういう思わせぶりな伏線をきっちり回収しますからね。『まれ』はいろいろ伏線をぶん投げていましたが……。

あさは店内に責任者として「炭坑掛」の席を持つようになり、両替屋ではなくそちらに集中することに。折しも明治五年(1973)秋、新橋横浜間の鉄道が開通し、石炭需要は高まるばかりです。あさは大阪と九州間を往復することに。新次郎は寂しそう。そして何故かその夫婦を見守るふゆも切なそう。

寂しさを紛らわすために新次郎が向かうのは、三味線師匠の美和ではなく、おもちゃを持って藍之助をあやしに行くのでした。なんと新次郎をお父ちゃんと呼ぶほど懐いているようで、惣兵衛もこれにはちょっと焦っております。惣兵衛はすっかり明るく面白い男に。新次郎は藍之助のようにかわいい子がいたらがんばれる、とやっぱり寂しそうです……。

新次郎とはちがってまったく寂しそうではないのがあさです。すっかり生き生きと炭坑で仕事をこなし、姉御とまで呼ばれ親しまれております。ただ、サトシだけは不穏な目つきです。あさは経営だけではなく、ブラックな労働環境にはしないよう気遣っていますからね。人望もあついのでしょう。

あさは九州から戻ると、はつの元へと通うのでした。しかも合間に乗馬まで習うという、もの凄い活動量! そしてなんとはつは二人目を妊娠! あさは姉には叶わないと言います。あさが姉には叶わないというシチュエーションは、お琴や子どもを産むこと。一般的な「女らしさ」を発揮するところです。怖いものなしのあさでも、こういうところではコンプレックスがあるわけですね。はつはあさの活躍を褒めますが、あさは周囲からは変わり者だの、加野屋の四男坊呼ばわりだの、愚痴っぽくなってしまいます。広岡浅子の伝記では褒め言葉として出てくる四男坊を、ドラマではコンプレックスにしているところがアレンジです。はつはこのあとちょっと後悔した顔になって、後からお姉ちゃんぶって偉そうに、と反省します。このはつやあさのすぐ反省するところ、少しでも威張ったりしたら恥ずかしがるような感性が、『まれ』や『花燃ゆ』大ヒロインにも欲しかったんですよ……。そしてあさがはつに対して女らしさでコンプレックスを抱くことの裏返しで、はつは子を産むことくらいしかできない自分をあさと比較して悩んでいたりするんですね。本当に本作の姉妹って、よく描けています。

姉妹の会話を聞いていた惣兵衛は、はつに小さくても自分たち土地を買い、お百姓として生きていくのはどうかと持ちかけます。はつは笑顔で賛成します。この二人は本当に幸せそうです。家も財産も失い、納屋で狭苦しく暮らしているにもかかわらず、満ち足りています。あさと新次郎が物質的には豊かであるのにどこか満たされないのと、うまい対比になっています。

そんな満たされない白岡家の加野屋では、新次郎、亀助、弥七の三人が、ふゆの実家に出す手紙を書いています。新次郎の字が綺麗であこがれていたと思い出話をして浮かれるふゆ。そのふゆに自分の字はどうかと聞いている亀助。そこにあさとうめが帰ってきたわけです。ふゆは二人を見るとあわてて手紙を持ち、どこかへ去ってしまいます。新次郎は笑顔であさが言っていた通り、ふゆは人気者だと言うのですが、それに応えるあさの顔はちょっと引きつります。

そんなあさの元へ、梨江は東京への引っ越しを前にしてやって来ました。

 

11/20(金)今でも日本の大テーマ「おなごのやらかい力」

梨江はまず、あさの姑であるよのに挨拶をします。梨江はまず規格外の嫁・あさのことを謝ります。よのの口からあさが月の半分は家にいないと知る梨江。ここの会話で、よのが若い頃姑からつらい目にあわされたことがわかります。ああはなるまいと決心したからこそ、しょっちゅう「うちはいけずな姑やない〜〜」と口から出てくるわけですね。そんなよのも、姑の気持ちがわかるようになってきたとか。盗み聞きするあさは「笑われへん!」と漏らします。ここで梨江、豪華な布地を土産に渡します。婚礼の日、よのは花婿不在にもかかわらずあさの花嫁衣装の布地を褒めていたわけで、こういうものには弱いわけですね。あさも何かのついでに、よのの趣味にあうお土産を買えば嫁姑の仲がちょっとよくなるかも。流石梨江、すっかりよののご機嫌取りができました。

ここからは母から娘への訓戒タイム。月半分不在なら離縁されてもおかしくないと梨江。そうはいえども、梨江の心には深い悔恨が刻まれていました。女は商売を知らなくてもいいと娘に教えていた結果、従順であったはつの家は没落し、それに逆らったあさは家が保たれている、と。あさはここで、そうは言っても男は家にいる女が好きなんだろうし、と反論します。うーん、あさの悩みって21世紀のキャリアウーマンとも通じるのでは。梨江はここで自信を持てと励ましますが、全面肯定するわけではないのです。胸をはって、それでいておなごのしなやかさを持て、と。うむむ、なかなか難しいのではないでしょうか。

本作のテーマに初回冒頭で出てきた「おなごのやらかい力」があるのですが、これは史実の広岡浅子の言葉と信念なので、ドラマはそれ準拠なのですね。ただし実際の浅子は、周囲から見たらかなり剛直で好き嫌いがはっきりした人だったそうです。浅子は晩年クリスチャンとして信仰に目覚めたそうなので、その影響もあるでしょう。

それから梨江は、はつに渡すものを出します。和歌山に誰も使わない今井家の土地があるので、それを譲るという証文でした。梨江が渡すと断るだろうから、あさから渡して欲しいと。これが父と母からの、最後の贈り物なのだと。

梨江は帰り際、うめにねぎらいの言葉をかけます。うめの存在感は確かに大きいんですよね。肝っ玉母さん的などっしり感、落ち着いたたたずまい、そして鋭い洞察力。こう言うと身も蓋もありませんが、亀助よりはるかに頼りになります。労われるのも納得ですね。うめは、梨江にもう相撲は取ってないだろうと念を押されて、しれっともちろんだすと答えていますが……。嘘も方便ということで。

そのころよのは、梨江に贈るためせっせとおかんアートを選んでいました。いらないとは言いにくい、でも相手は気づかない。まさにおかんアートの真髄ですね。

この時、偶然はつはお漬け物を届けに加野屋まで来ていました。あさから証文を受け取ったはつは、外にいた梨江に返してしまいます。それにしてもはつって意外と頑固ですよね。意地でも施しはいらないと言うわけですから。でもここは受け取ろうよ! あなたのご両親がどれだけ悩み苦しんできたかわかろうよ。受け取ってこそ親孝行だよ、と思うわけです。梨江がどれだけ悩んでいたか、はつがどれだけ頑固であるか、両者の演技が示しています。

そこであさ、「バンクや!」とつぶやきます。ここで五代の受け売りで、志のある人を応援して助ける銀行の原理を説明し、これはもらうものではなく借りるものだと説明します。おお、そうきたか。少々強引な展開には見えますが、演技力や過去の積み重ねでちゃんと納得できるんですね。はつは母に納得しつつ、証文を無事受け取りました。人助けをする銀行、あさがどこまでこの初志を貫徹できるか、見物です。

このあと、あさが正吉に話しかけるところで本日は終わり。今週のサブタイトル「最後の贈り物」はもう出てきていますが、さて。

 

11/21(土)明治っておもしろいドラマや!

あさが正吉に相談したのは、銀行開設についてでした。一方京都今井家では、東京引っ越しの時を迎えておりました。

そうそう、正吉は三男がもう十六才という会話がちらっと出てきました。そろそろイケメンの本役になりそうですぞ。

加野屋前では、雁助、亀助、弥七、うめらが炭坑をめぐってコント。炭坑をパントマイムで表現するようなことになぜかなってしまい、雁助がキレ気味に止めます。どうやら雁助は、名門両替屋なのになぜ炭坑業務をしているのか、不満のようです。亀助や弥七は楽しそうに話しておりますが、雁助の悩みは深いようです。この場面の会話で、散切り頭=断髪の話が出てきました。天皇陛下も断髪したとか、何とか。明治天皇の断髪は明治6年(1873)春にとのことです。この断髪ネタは『タイムスクープハンター』の「走れ!散髪ポリス」でも取り上げられました(http://www.nhk.or.jp/timescoop-blog/120333.html )。

あさと新次郎は五代の寄合に参加し、銀行について話を聞いています(新次郎はいっこも聞いていない、と言いますが)。そこへ訪れたのは、断髪洋装の今井家の忠興と久太郎改め忠嗣でした。この服装の方が現代人に近いのですが、ちょんまげ和装に見慣れていたせいか、びっくりぽんです。場面が変わったら皆断髪になるより、こうしてじわじわと変化する方がリアリティを感じておもしろいです。思い切って断髪した忠興は新次郎にも勧めております。鬢付け油から解放されるとかなり楽になったらしく、もっと早く切ればよかった、思い切って断髪してよかった、と思う人も多かったそうで。実感がこもっている台詞ですね。

眉山家も今井家の出立を話題に食事をしております。しかしはつはなかなか和歌山行きの話を出せないのでした。かえって言い出そうとしたところを、二人目懐妊と勘違いされてしまいます。藍之助の時には憎まれ口を叩いた菊も、すっかり大喜びなのは微笑ましいのですが。

一方で加野屋の炭坑も業務が停滞中。サトシの組が掘らないようです。しかもその動機は大阪人が嫌い、あさのために掘るのが嫌だからと。一体どんな事情が?

銀行業務の方も、実は正吉が首を縦に振らないようです。どうもまだ時期尚早ではないか、タイミングがピンと来ないと。タイミングというより、現時点で銀行設立にどーんと乗れるのは、今井家レベルでなければ無理なのではないかと思います。炭坑という新規事業に手を出し、ローンも残っているような状況で、さらに新しく何かを始めるというのはリスクが大きすぎます。闇雲にはねつけず、やんわりとユーモアを交えてあさに説得する正吉はやさしいですね。

史実ネタですが、今井家のモデルである三井家があれだけ勢いがあるのは、何度か書いているようにいち早く新政府に味方したからです。加島屋(加野屋)はそこまではっきりとした態度を取っておりませんから、政府とのパイプはどうしても弱いんですね。本拠地が東京と大阪に別れてしまうのも大きいわけで、どうしても今後ビジネスの規模でも差がついていきます。しかしそれが物語としてはマイナスになるわけではなく、むしろプラスで根底にあるテーマ「大阪の意地を見せる!」がより鮮明になるかと思います。

そうして話していると、また五代が何かを持って来ます。なんと日本初のビールだとか。あさが開けるといきなり泡が出てびっくりぽんです。

「日本初のビール」と曖昧に呼ぶとややこしい話になります。江戸時代からオランダ人が自家製のものを作ったり、化学の実験として取り組んだりした蘭学者がいたそうですので、それが厳密には日本初でしょう。しかしあくまで自家製や化学実験の産物です。産業用のビールとなりますと、明治3(1870)年に横浜でアメリカ人が作ったものです。そして明治5(1872)年に、堂島で大阪商人の渋谷庄三郎が作成しました。五代が持ってきたのはこのビールですね。

ややこしくなりますが「日本人の手によって作られた産業用ビール」は、この堂島産が初ということになります。『マッサン』では国産ウイスキーの誕生が描かれましたが、本作では国産ビールの黎明期が出てきたわけです。

それにしても、幕末はおもしろいけど明治がつまらないなどと誰が言い出したのでしょうか。日本で初めてのことがこんなにたくさんあり、散切り頭に洋装、丁髷に和服が入り混じるなんて、無茶苦茶で面白いではありませんか。明治がつまらない時代なのではなく、作り手が面白くできないだけなんです。明治はおもしろい! 改めてそう感じました。

 

総評: 今週は突っ走る展開にちょっとブレーキがかかったような印象。これは決して悪いことではないと思います。中だるみしているわけではなく、あさのビジネスの流れが今までほど順調でないからそう感じるだけでしょう。

また今週は今後の伏線となる描写が多くありました。ふゆの思わせぶりな態度、新天地に踏み出せないはつ、そして何かを秘めているサトシ。そしてあさを真ん中に、互いの間にバチバチと火花が散り始めた新次郎と五代。次週から、果たして彼らがどう行動するのか。楽しみですね。

武者震之助・記

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霜月けい・絵




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