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あさが来たレビュー

あさが来た感想レビュー!マッサン越えした第10週「お姉ちゃんの旅立ち」

更新日:

おはようございます。今週も素晴らしい朝が来ました。本作に関してこんな記事が。

・NHK『あさが来た』 諸々配慮して妾の存在を隠し通す方針か│NEWSポストセブン http://www.news-postseven.com/archives/20151130_366913.html

史実を改変するとありますが、本作は実在の人物をベースとしたフィクションです。『マッサン』でも、竹鶴夫妻の養女リマ(劇中ではエマ)が養父母と不仲であった話は脚色しましたからね。そもそも史実通りだとはつが死去しているし、五代も出番がないわけですから、制作側の判断で改変するのはありでしょう。

……ただし『花燃ゆ』、史実通りの名前を使って改悪を繰り返すてめえは駄目だ。

fuyu

11/30(月)

今週は加野屋の世代交代から。榮三郎に家督を譲り、正吉が隠居します。ちなみに史実ですと、正吉のモデルである正饒は、このころは既に亡くなっています。何故次男である新次郎ではなく三男が後継者かというと、既に分家しているからです。一度別の家を作ってしまっておりますと、また本家に戻して跡継ぎにするということはないのです。使用人の人事も発表になります。雁助は落ち着くまで大番頭として留任。こうなると亀助が大番頭になることはおあずけです。雁助がのれん分けなどで抜けない限り、亀助は中番頭止まりです。正吉がまだいて欲しいとあさと亀助が訴えますが、実のところ正吉は四十年も加野屋を背負って立っていたわけです。しかも、維新の激動の中もくぐってきました。そろそろゆっくり休んでもよいですね。

そうなると大事なのが、襲名披露。現代では襲名披露なんて歌舞伎や伝統芸能の世界でしか見られないものですが、昔はこうして引き継いでいくのですね。あさは正吉の体調を気遣いますが、よのは気にするなという返事。正吉も若い頃に先代を失い、ずっと苦労しつつ歩んできたようです。それでいて新次郎のように若い頃は茶道、香道、謡といった道楽を楽しんでいたとか。新次郎は何故遊んでばかりなのかなどと言われますが、今井忠興のように仕事一筋の方が当時の大商人では珍しかったのでは。

よのはイベント好きなのかどこかわくわくしており、あさにちゃんと奥の仕事をするようにと釘を刺します。なんで襲名しない新次郎の妻が張り切るのか理不尽に思う人もいるでしょうが、榮三郎が独身でもあることですし、後見人の妻として指揮を執らねばなりません。よのはイベントのために新しい着物を作ってはどうかと勧めますが、あさはあっさり断ります。よののお付きのかのは「渋ちん」とあきれています。

あさはすっかり張り切っています。襲名披露の衣装、献立、案内状の作成と、ともかくせっせと準備をしなければなりません。ここであさとうめが献立を決める場面にご注目。ちゃんと献立が映ります。「かすていら卵」なんて現代ではないメニューが想像をかきたてます。こういう当時の献立って調べるのがなかなか大変ですし、手の込んだ場面です。さらにあさが見栄えも大事だから鯛を使うというところも大事です。自分の着物は倹約しても、客に出すものに対しては「渋ちん」ではないのです。

イベントの描写なかなか楽しいですね。それにしてもこの張り切りを見ていると寂しくもあります。山王寺屋も没落しなければ、こうやって襲名披露もしていたはずなんです。菊がどれだけ張り切ったかと想像すると……。ずっとお嬢様、奥様として生きてきて、店の意地を見せる行事にはここぞとばかりに張り切ってきた菊。自分の子、孫の襲名披露ができると疑うこともなく生きてきたんでしょうに。こういう大商人の華やかな生活を見ていると、菊の虚しさが理解できる気がするんですよね。

新次郎は店をつがなくて安心だとか何とか、三味線仲間に話しております。そこへ美和がやって来て、どうしても会いたい人がいると頼みます。それってビッグなあのゲストのことでしょうか。

一方眉山家では、惣兵衛が和歌山の土地を下見した結果を報告します。そうならそうと言って欲しかったとうらめしそうなはつに、だって結果が荒れ地だったら言いにくいと惣兵衛。肝心の土地は、田畑には不向きとのこと。しかし温暖な気候が果物作りに向いているそうです。ミカンに向いている、ミカン作りで新しいスタートをしたいと張り切る惣兵衛。しかし菊は相変わらずいけずを愚痴愚痴と言い始めます。ここではつが珍しく強い口調で「お母様! 聞いとくなはれ!」と何か訴えます。この宮崎あおいさんの目力! 優しいようで芯が強いはつの本領発揮です。さてはつの訴えとは?

 

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12/1(火)

 はつが切々と訴えるのは惣兵衛の変化。声の緩急の付け方、目力、表情、全てが完璧です。宮崎あおいさんがクレジットとめに入る理由は、まさにこれですね。はつは惣兵衛は変わった、逃げ出して博打までしていた、でも今は違うと語ります。弱いところはあっても正直、性根はあたたかい、毎日太陽を浴びて働いて、まるでミカンみたいにぴかぴかだと。白蛇から黒蛇、そしてミカンへと変貌を遂げた惣兵衛。そんな彼を信じて欲しいと頼み混むはつ。菊は無言で立ち上がると外に出て行ってしまいます。それを追いかける栄達。母である私こそ一番惣兵衛を知っている。山王寺屋が潰れたのも息子のせいではないと言う菊。「せやせや」と相づちを打つ辰巳琢郎さんもまた絶品です。栄達はあの子たちを信じてみようと言います。

はつはあさと同じく口をつまんで「出過ぎたことを……」と反省中。やはり姉妹ですね。そのはつの手を握り、目を見て礼を言う惣兵衛。夫婦の絆ですね。そこに栄達が戻ってきて出立はいつにするかと尋ねます。菊は無言でミカンを手に取り、座ると食べ始めるのでした。眉山夫妻、二組の信頼を感じます。翌朝、朝の光を浴びつつ川の中で立つはつが印象的。決断のあとのあさをみずみずしく描くのが本作の魅力です。

一方あさは、招待状を書くのに四苦八苦。どうしても豪快で大きな字になってしまいます。手伝うのは亀助、うめの二人。亀助はため息まじりに大番頭になれないことを嘆きます。大番頭になることより実は嫁を持てないことが気になっているようですが。でもきっと自分より大番頭の雁助の方が気落ちしているはずと亀助が口を滑らせると、噂をすれば何とやらでその雁助が入ってきます。雁助は亀助が嫁をもらいたい、思い人がいるとバラします。うめもバレバレと言い、炭坑で匂い袋を縫っていたとあさも証言。お相手は誰かと言い合っていると、ふゆが登場! ふゆはここで匂い袋の礼を亀助に言い、あっさり全てバレます。たまらず逃げ出す亀助。微笑ましいけど、やはりふゆはもうちょっと年上の役者さんの方がバランスいいかな。雁助はあさの書状の何枚かに駄目出し。プリンタもコピー機もない時代、招待状を出すだけで大仕事です。

新次郎は正吉の部屋に入ります。ここの場面、障子からの光源が綺麗です。新次郎は伽羅の香りを焚いていると指摘します。正吉も引退を決めて道楽熱が再燃です。きまじめな彼の粋人としての顔がチラリと見えてきます。ここで新次郎もあさと同じく正吉の体調を気遣います。正吉は新次郎の勘の鋭さに感心しているようです。やはり体調不良なのでしょうか。

そして襲名披露当日。江戸時代と変わらぬようでいて、ちらりと人力車が横切るのが時代の変化ですね。五代や山屋もやってきて、いよいよというときにあさはよのに呼び出されます。何と、女性でありながら襲名披露の席に出るようにということでした。女性が出席するのは異例のこと。それを許す正吉の器の大きさもわかります。よのは嫁ぐ時に持ってきて、ここぞという時に身につけた縁起のいい着物を出してあさに着るよう指示します。昨日ちらりと映ったよのの嫁入り道具入りの箱、あさが新しく着物を仕立てなかったことの伏線回収です。

一方、女子衆たちは調理で大忙し。ここで上品な料理がちらっと映るのですが、思わず「うまそー!」と叫んでしまいました(前作のパティシェテーマの朝ドラ、大河のスイーツではそんなことなかったのに)。鯛に水引、おめでたいですね。

あさはよのに礼を言います。ここであさが締める帯の豪華さ。番頭たちや新次郎と榮三郎、正吉も着替えます。ここでシュッと効果音が入ったり、雁助が腰の低いところに締めた帯の位置を整えたり、新次郎が扇を腰に差したりするのがむっちゃくちゃ粋です!! 和服のプロモーションビデオかというくらい格好よいです。そしてまた晴れの日に挑む雰囲気も出ます。イケメンドラマというのはただの若手イケメンを出せばいいわけじゃないんですよね。こういう演出大事です。そして極めつけは、貝殻の紅を指で唇につけるあさ。なんとも和の艶っぽさがあります。

野菜売りに来たはつは、うめに誘われ襲名披露を垣間見ます。上品で美しい着物を身にまとったあさはなんとも言えず美しい! 宮崎さんができあがった魅力なら、波瑠さんは日々のびゆく成長途上の魅力があります。炭坑で炭まみれになり、勇ましく啖呵を切るあさも魅力がありますが、今日もまた一段と素晴らしい! 五代の「ワオ!」が若干気を削ぐのはこの際置いておくことにしましょう。

 

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12/2(水)

 金屏風の前で、いよいよ襲名開始です。招待客の間では、女であるあさが前に出ているとはとひそひそ話が始まってしまいます。それを五代が「クワイエットプリーズ!」と一喝。あさが並んでいても何もおかしいところはない、と断言します。この鶴の一声でその場は収まりました。

緋毛氈の上で、口上を述べる正吉と榮三郎。新次郎は後見人として紹介されます。加野屋は三代将軍家光の時代から、二百五十年の歴史があると語られます。正吉はあさの力を借りて石炭業も始めたと説明。ここで新事業も取り入れると語る正吉なのですが、一瞬二人の番頭が映ります。堂々とした亀助に対して、雁助は悔しいような苦しいような、何とも言えない表情です。やはり新事業に抵抗があるという、無言の演技が素晴らしい。

襲名のあと、引き出物を配り来客を送り出すあさたち。あの引き出物の中身をきっと吟味したことでしょう。五代はあさを挨拶に出した正吉を英断であると絶賛。冗談まじりで五代のおかげと持ち上げる正吉。よいやり取りです。

あさはうめから、はつが三日後に和歌山に向かうと聞いて驚きます。その後ろでせっせと皆がお膳を片付けているのに、新次郎は自分の席で飲み残した酒をくいっと飲んでいるのがちゃっかりしています。その新次郎、既に土地の話は出てしばらく立つのだしそんなものだろうとフォロー。そこへよのがやって来て、出発前に加野屋へ泊まってもらったらどうかと提案。正吉もここに来て、炭鉱業で儲けも出て返すめどもついたので、借金のある奈良の玉利に挨拶をするため旅に出ると告げます。それは口実といいますか、隠居して身軽になったところで熟年旅行をよのとするのが本当の目的のようです。久々の夫婦の旅に喜びを隠せない正吉。うれしそうなよの。うーん、なんとまあかいらしい夫婦ですこと。近藤正臣さんと吹雪ジュンさんを画像検索かけて、若い頃の二人を想像してみるとさらに微笑ましい気持ちになれます。それはさておき、何とも優しい舅と姑です。

はつは本当に行っていいのか迷いますが、惣兵衛は百姓になったら休みなんてないのだから遠慮せず行けと言います。はつは襲名披露で見たあさに気が引けると弱音を漏らしますが、ここで惣兵衛が「アホ! おまえは今の身なりこそ負けているけど他にあの妹に負けていることなぞいっこもあらへんわ!」と最大限の讃辞。ついにこの二人は、自分たちと加野屋の境遇を比べることから卒業しました。自分たちだって頑張っているんだ、胸を張って生きていいんだ、そうふっきれたのです。

一方炭坑では、サトシの組が性根を入れ替えたのか真面目に仕事をしていると宮部から報告があります。しかし本当にそうなのでしょうか? 新次郎とサトシに関わりがある以上、話の流れとしては新次郎が絡まなければ根本的解決をしないように思えますが……。あさが炭坑からの手紙を読んでいると、新次郎は羽織の紐を選んでいそいそと出かけて行きます。今井父子の次に断髪をするのは誰か気になるところですが、新次郎は金輪際髷を切らない宣言。現代人の目から見ると奇異な丁髷ですが、それに慣れた方にとっては断髪の方がおかしく見えるというのは重要ですね。江戸時代の時点で断髪にしていた五代、高杉晋作あたりは相当ふっとんでいたということです。このドラマは丁髷朝ドラなんて言いましたけれども、始まる前は江戸時代なんて少しだしすぐ断髪すると思っていました。しかしなかなかどうして、丁髷が画面から消えません。そして美観の問題からか、最近では時代ものでも月代を剃らない俳優さんもおりますが、それは甘えですね。新次郎は丁髷でもこれだけ格好いいんですからね。

新次郎はあさの嫁入り道具の琴を見つけ、こんなものがあったのかと言います。てっきり嫁入り道具を始末した際に、真っ先にこれも売り払ったと思っていました。はつとの合奏の思い出があるため、手放せなかったとか。

このあと「鳴かぬ蛍が身を焦がす」と新次郎が美声で都々逸を詠います。都々逸と言えば大河で高杉晋作がへろへろと……どうしてこんなに何でも差がつくのか。新次郎は惣兵衛と酒を酌み交わしています。この二人の飲酒場面は三度目ですが、そのたびに変化がありますね。覚えていますか、初回では惣兵衛が女は嫌い、母親をいつか殺すと語っていたのを。惣兵衛と新次郎は、山王寺屋の跡地を見たことを語ります。そこではつが井戸に落ちたことを思い出し、しみじみとする惣兵衛。何かが浄化されたようです。ここでうどん屋の親父さんがかまぼこのサービス。うどん屋さんは桂文珍さんです。豪華カメオ出演ですねえ。こんなところでも大河との差が……。惣兵衛はひとつ心残りがある、新次郎なら見つけられるかもしれないと言います。

翌朝、正吉とよのが奈良へ出発。はつと藍之助が加野屋へ泊まりに来たのでした。

 

12/3(木)

姉妹久々の再会、お泊まりの始まり。新次郎は藍之助と遊び始めます。この人は本当に子ども好きなんですよ。それでなかなか子宝に恵まれないのが、可哀相ではあるんですね。そこへ亀助があわてて駆けつけてきて、新次郎は急いで出かけてしまいます。

あさはその様子を見てあきれた様子。あさは三味線の師匠・美和に嫉妬を見せます。姉妹の話は尽きることはありません。嫉妬する様子もからっとしているところもあさの魅力です。それをしっとりとちょっとだけからかうようなところを見せつつ、相づちを打つはつがこれまたうまい。いいですねえ、こうして姉妹が他愛ない話をしているだけであたたかい気持ちになります。

さて、ここで話題になった美和はそのころ、五代の元を訪ねています。五代に会って何をするのか? もしかして妾になるつもり? なんてこともミスリードされていたように思えます。ここでの五代の態度、やはりちょっとあさ相手とは違いますね。エキセントリックさが抑えられると紳士でイケメンです。美和が切り出したのは、大阪商人が気さくに集まって話し合える意見交換の場を作りたいということでした。美和もファーストペンギンになってみたいとか。

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美和はなかなかおもしろいキャラクターです。私もこちらの美和は好きです。美和の提案は鋭いものがあります。五代のような留学組が欧州で驚いたのは、女性が男性と並んでパーティに出て談笑する姿でした。彼らは、これからは日本も婦人同伴の西洋式社交を取り入れなければならないと考えたわけですが、これがなかなか難航しました。

それというのも、彼らの妻は「男女七歳にして席を同じうせず」と教えられてきた武家の女です。社交の場に男性と混じって出るなんてとんでもない、と拒否反応を示します。明治元勲の妻に花柳界出身の女性が多いのも、こうした事情が一因なのです。夫の横に立って社交的に振る舞うスキルがあるのは、当時日本では花柳界の女性のみでした。武家の出身で社交スキルもある貴婦人の登場は、留学返りの山川捨松まで待たねばなりません。その点、元芸妓の美和なら社交の場の運営にはぴったりですね。

あとついでに言っておきますけど、武家の娘、しかもあんだけ攘夷を連発していた吉田松陰の妹が、いそいそとドレス姿で鹿鳴館に出かけるのがクライマックスの大河が、いかにふざけた設定かわかるかと思います。

こちらの美和は気高く、自らの芸に誇りがあります。新次郎の妾となる条件が三味線師匠を辞めることと知れば、きっぱりと断るほどです。この筋の通った生き方は、あさとも共通するものがあります。大河ではヒロイン以外の女性は誇りも筋もなく、京都一流の芸妓である辰路も卑屈そのものですが、朝ドラは違います。自分の芸で身を立てる女の粋を体現するのが、こちらの美和なのです。

ここで姉妹の談笑に場面が代わり、話題は五代のことに。この会話で五代がイケメン認識されていると思い知らされます。確かに五代本人もディーン・フジオカさんはイケメンですが、あまりにおかしいキャラクターですっかり忘れていましたよ。ここでうめが「お嬢様方」と呼びかけおやつを勧めるのがまた、ツボ。すっかり娘時代に戻っているからこそ、こう呼びかけるんですね。「へえ」と揃って返事をして、おやつを食べる姉妹も娘時代に戻っています。

新次郎と亀助が何やら焦ってダッシュしている場面が入り、次に藍之助があさのパチパチはんで遊んでいる場面が入ります。藍之助がうまく算盤を弾く様子に、血筋を感じるあさ。あさは琴を持ち出し、弾いて欲しいと言いますが、はつは百姓の手で今更と乗り気ではありません。そこに新次郎は息を切らして琴を抱えやって来ます。手にしているのははつの琴!(この琴、ものすごく貴重なものだそうです。参照元:http://www.nhk.or.jp/osaka-blog/asagakita/231653.html

なんと惣兵衛、はつの琴を取り戻して欲しいと新次郎に頼んでいたそうです。あさは新次郎が三味線屋を巡っていた理由を知って、ちょっと疑って恥ずかしそうな顔になります。はつは新次郎と亀助に丁寧に礼を言います。こうして粋な計らいにより姉妹の合奏となります。加野屋の外では、惣兵衛が腕組みをして聞いておりました。

新次郎ははつに琴を和歌山まで持っていくよう頼みこみます。藍之助の元に去ろうとする新次郎に、はつは質問を投げかけます。

「なんで新次郎様は、あさを選びはったんですか?」

なんだかすごい球を投げてきたぞ! 答えは明日!!

 

12/4(金)

はつの大胆な質問に、なぜかラクダの話を始める新次郎。幼い頃ラクダが見たくて仕方なくて、京都まで連れて行かれた新次郎は、そこでカエルを頭に載せた女の子を見ました。あまりに面白くて、ラクダでなくてこの子でも十分おもしろいと感じたそうです。ペンギンといいラクダといい、珍獣にたとえられるヒロインって。だがそれがいい。これ、出来の悪いドラマみたいに「何か光るものがある」とかスピリチャルかつ大げさなことを言い出すと胡散臭いですからね。それだけではなく今はもっと惚れ直している、今はむしろ置いて怒れそうだと言います。はつはあさが自由にできるのは、新次郎のおかげ、他の男の元なら逃げ出して実家に戻ったかも、と指摘。確かに夫婦って組み合わせが大事ですね。そしてこれを立ち聞きしてしまうあさ。

それからは姉妹おやすみタイム。小道具の本がいい味を出しています。布団で眠るのは初めての藍之助は気持ちよさそうに寝入っています。まるで子どもの頃に戻ったようだと語るあさ。幼い頃からの回想が入ります。姉妹で揃ってやはりいきなり仲良しアピールされるより、こういう積み重ねが大事です。姉の死ぬ間際に「私たち仲良しなのよね!」とかやられてもアリバイにしか見えないんですよ、どこぞのデスおにぎり女の場合はよお! チビあさ役の鈴木梨央さんは千代役でも再登板ということで、こちらも楽しみです!

はつは今まで秘めていたあさへの嫉妬心を漏らします。打ち明けられるということは、はつの心中では消化しきったということでしょう。確かにあさと祖父・忠政の場面はほのぼのしていましたけれども、あそこまで露骨にあさが贔屓されていてはつは気の毒だと思っていましたよ。嫁交換だって理不尽ですよね。あさの目から見るとあこがれそのもの、完全無欠の到底叶わないお姉ちゃんだけど、人間らしく妬んだり、悩んだりしているんですよね。心の底からやっと、この道を歩んできてよかったと実感し、すっきりしたからこそ、ここまでずっとため込んできた嫉妬を吐き出せたはつ。それに対してあさは、まだまだそんな実感はないようです。幸せって、何でしょうね。

そして二人の誓いお互い精一杯「お家を守る」に、「幸せになろう」が加わりました。それにしてもこの姉妹の場面を見ていてしみじみ思うことが。やはり、姉妹の場面は素晴らしい! 炭坑中心がやはりちょっと劣るのは、姉妹の場面が少ないからかな、と思いました。しかし旅立つ朝のナレーション曰く、姉妹の再会はずっと先になるとか。うーん、そんないけずな!

そしてあさは炭坑に戻るのですが、まさかの体調不良。しかもどうやらつわりのようです。これはびっくりぽんや!

 

12/5(土)

 カズに妊娠の可能性を指摘されたあさ。喜ぶよりは、呆然としております。そしてここでも「びっくりぽんや!」。

大阪ではあさ懐妊の知らせを受け取った新次郎がいつもの二倍速くらいに見える高速ダッシュ(しかもナンバ走り)しながら「えらいこっちゃ!」を連発。子どもをあきらめかけていた加野屋も面々も大はしゃぎです。折しも雨が降ったのを、わてのうれし涙やと喜ぶ新次郎。ただ一人ふゆだけがちょっと寂しそうな顔をしております。清原さん、この年齢で、なんという演技力してますのや……! うめはそんなふゆを訝しみます。さらにうめに雁助が「若いおなごは厄介ですなあ」と声を掛けてきました。ここでうめと雁助、ちょっといい雰囲気になりながらうめ過去のコイバナ。雁助はそこで今はもう恋に身を焦がさないのか的なことをうめに言います。うめにちょっと気があるのでしょうか? バツ一の大人な雁助には、うめみたいな大人の女性が似合いますもんね。

あさの懐妊で加野屋の使用人たちも大盛り上がり。よのは安産祈願のお守りを買いそろえ、茶飲み友達との話でも喜びを見せています。もうこの時を皆待ち構えていたわけですからね。「おとうちゃんになる」と浮かれる新次郎、もう玩具を揃え始めた正吉。本当によかった!

しかしあさは帰って来ないのです。しかも届くハガキには仕事が片付かねば帰って来ない、とあります。一同、あさのワーカホリックぶりにドン引き。

炭坑であさは機織りをしています。これは史実準拠のエピソードだそうです。体を動かさずに今できることを、というわけです。妊娠は病気じゃないと言うあさに、カズは「妊娠は病気よりもっと大変なこと!」と言います。『コウノドリ』みたいな会話だな。

あさはサトシはまだおかしい、何かあると懸念を亀助に打ち明けます。サトシもあさがいない方がやりやすくなると一言。やはりサトシ問題は、あさでは解決できないのでしょうか。

和歌山では眉山一家が新天地でスタートを切っていました。次男の養之助も生まれたようです。一体何年着ているのか疑問だった菊の紫の着物も、ようやく野良着に替わりました。惣兵衛も断髪に。新しい生活が順調に始まっています。屋外ロケのさわやかな景色が、朝から目にまぶしいですね。皆が生き生きと幸せそうに暮らしていてほっとします。

そのはつの手紙には、自分はたいしたことはなかったけど梨江はつわりが重かった、あさもその体質を受け継いでいるかもしれないと書いてありました。それを読んだ新次郎、これはあかんと心配になるのでした。

加野屋の面々は、喜び一転、戻らないあさに疲れ切っています。正吉はついにブチ切れて、誰か連れ戻してこいと絶叫。この穏やかな人が怒鳴るなんてよほどのことです。よのがうめならばあさも言うことを聞くと九州に遣わそうとすると、そこで新次郎が「わてが行く!」と立ちあがります。こんなに凛々しい新次郎はんは初めてや! 源氏の棟梁だった前世が少し甦った?(『平清盛』ネタです)。頼もしく見える新次郎ですが、新次郎が九州まで行けるのは商売に関与していないからでもありますな……かくして新次郎とうめの珍道中開始。

あさはつわりが重たく、米の炊ける臭いに苦しみまくります。新次郎、急げ!!

shinjitemiyou

総評:

今週木曜、ついに『マッサン』を超える25.8パーセントを記録しました。ここ数年で視聴率的に最も成功した『花子とアン』も、射程距離に入りましたね。

・あさが来た25.8%マッサン超え | 2015年12月4日(金) - Yahoo!ニュース http://news.yahoo.co.jp/pickup/6183002

高視聴率の原因の分析もされているようですが……

・あさが来た 有名ではない題材のため期待感持て人気との分析│NEWSポストセブン http://www.news-postseven.com/archives/20151204_368083.html

・高視聴率にびっくりぽん!「あさが来た」、朝ドラの「王道中の王道」を歩んだことが奏功(産経新聞) - Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151205-00000516-san-ent

題材がマイナーだからだ(おっと今年の大河はどういうことだ)、はたまた王道だからだ、などと言われています。

ここで武者的見解を出すと、まずホームドラマパートのうまさは外せないと思います。炭坑パートでやや数字的に足踏みが続き、今週姉妹パート中心になったところでぐっとあがったのも、そのあらわれかと。白岡家、眉山家、皆が幸せに歩んでいるのを見ているとほっとします。人間として不快感のない人が多いのですね。くせのあるお姑さんも、根は悪い人ではないとわかっているから安心感があります。

今週はそのふたつの家族の旅立ちでした。新世代がスタートを切る白岡家と、新天地で生きることになる眉山家。ふたつの出発が清新に、朝から見ていてさわやかになるクリアなロケ地映像、おだやかな照明効果が印象的な室内セット撮影でメリハリをつけて描かれました。

来週もホームドラマパートとしての出産が描かれますから、面白くなるのは確実です。さらに炭坑でも大きな事故、あらすじだけ読むと事件性もある展開となりそうで、こちらも気になります。

武者震之助・記

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霜月けい・絵




1位 西郷隆盛49年の生涯!


2位 ホントは熱い!徳川家康


3位 意外と優しい!? 織田信長さん


4位 直虎の後を継ぐ井伊直政とは?


5位 毛利元就の中国制覇物語


6位 伊達政宗さんは史実も最高!


7位 最上義光 名将の証明


8位 最期は切ない豊臣秀吉


9位 史実の井伊直虎とは?


10位 もしも戦国武将がサッカー日本代表だったら?


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