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あさが来たレビュー

あさが来た感想レビュー!ついに「あまちゃん」も超えた第11週 「九転び十起き」

更新日:

おはようございます。先週『マッサン』超えと発表され、そして週明け、なんと『花子とアン』、『あまちゃん』超えを達成! 『ごちそうさん』まで0.1ポイントにまで肉薄したと報じられました!

・【あさが来た】最高視聴率27.2% 「花子とアン」「あまちゃん」超える http://www.huffingtonpost.jp/2015/12/07/asagakita-audience-rating_n_8736304.html

・「あさが来た」平場で27%超の凄さ まだ前半 30%超えなるか? ― スポニチ Sponichi Annex 芸能 http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2015/12/11/kiji/K20151211011667810.html

びっくりぽんや! まさに破竹の勢いです。

今週はちょっとニュースに突っ込ませてください。

・「あさが来た」で宮崎あおいが好演 「はつを死なせないで」の声殺到か http://news.livedoor.com/article/detail/10930030/

この件ですが、当初から制作側は別の道を歩む姉妹を歩くと明言しており、原案作者にもはつの出番を増やすと断りを入れているそうです(原案では、はつのモデルであるはるは、序盤にフェードアウトします)。急遽脚本を変更したわけではなく、出番が多いからこそ宮崎さんをキャスティングした、という方が正解でしょう。

 

12/7(月)

今週は広岡浅子の座右の銘「九転十起」というサブタイトルです。当初の「赤ちゃんご用心」から変更となりました。

頑健そうに思えたあさですが、重いつわりになすすべもなく苦しむばかり。男ばかりではわかりにくいつわりですが、カズが丁寧に周囲に説明してくれるから安心ですね。あさはカズの目から見てもかなり重たいようです。

新次郎とうめは道中急いでおります。うめは険しい道のりに驚き、新次郎は駕籠を呼べばよかったとこぼします。うめ曰く、駕籠ももはや廃れてきているとか。人力車や馬車が主流となってきているそうです。ここで新次郎が牛ではなく馬と驚くことがポイント。日本で車を曳く動物といえば牛でした。在来種の馬はポニーサイズですので、車を曳くことはできないのです。明治以降外来種が入ってきて、ようやく馬車も普及したわけですね。新次郎は世の中の変化に驚嘆します。それにしてもうめ、なかなか博識です。この新次郎のように、現代人とはちがって「車を曳くのは牛」と、まず考えるところが本作のよさです。江戸の常識が何であったのか、本作は改めて気づかせてくれます。

炭坑では亀助と治郎作、それに宮部が、サトシが挙動不審だと話し合っています。加野屋が炭坑を買ってから二年ほどですが、その間爆発しそうでくすぶっているのが、サトシなのですね。あさはそのやりとりを気にして出てきますが、すぐ倒れ込んでしまいます。波瑠さんは演技やメイクではなく本当に体調が悪かったのかな、と思うほどやつれています。『マッサン』最終版のシャーロット・ケイト・フォックスさんもやつれていたっけ。

亀助やカズがあさを気遣いますが、あさはもうこのまま死んでしまうやないかと言うほどやつれきります。はつはつわりが軽かったんですけどね。じゃがいもをがっついていたまれも軽かったですね。周囲はどうしようもありません。

そこへ新次郎とうめいう良薬到着! うめは旅姿のまま、あさの好物を作るために炊事場へ向かいます。この忠実なところがなんとも頼もしいですね。新次郎はつわりと聞いて「そりゃ病やないんやな」とこぼしてしまいます。あー、これ、「残念な夫。」ですよ。「妊娠やつわりは病気ではない」というのは、病気じゃないからたいしたことないということではなく、病気じゃないから治しようがない、ということですからね。

新次郎、愛おしげにあさを見つめて、目を潤ませるとがばっと抱きしめます。亀助はあわてて出て行きます。あきらめかけていた子ができてうれしい、よく働いてくれていると感謝の気持ちを述べ、あさをいとおしむ新次郎。感動的なBGMも流れるのですが、あさはおえっとなってしまいます。鬢付け油の臭いが辛いそうです。

鬢付け油の香りというと、現代人はなかなかわかりません。両国あたりを歩いていて力士さんとすれ違ったりするとふっとこうばしい香りが漂いますが、なかなかその機会もありませんよね。こういう台詞で、そうか、新次郎みたいにかっちり髷を結っているとなると鬢付け油がにおうよなあ、と画面からは出てこない香りまで想像させるのがうまいと思います。そしてこれも今週の伏線になるのでしょうか?

新次郎はあわてて水筒を取り出し、あさに差し出します。水すら飲めないというあさに、口とすすぐだけでもいい、自分が淹れたお茶と説明する新次郎。あさは次またつわりは病ではないと言ったら怒る、とすねてみせます。新次郎はいそいそと、はつが送ってくれたミカンを差し出します。そうそう、つわりの時は酸っぱいものを、と言いますからね。ミカンの香りを楽しむあさ。ミカンをむいて新次郎が差し出すと、あさはうれしそうに味わいます。

あさはミカンの皮を顔にあててごろごろ。うめは明日すぐ帰ると言います。渋るあさを断固として説得するうめ。何だったら相撲で決着つけるかとうめは言いますが、当然あさは無理だとすねます。

新次郎はなぜあさが帰ろうとしなかったのか、亀助に聞いています。サトシのせいだと聞いた新次郎、サトシと目が合うと顔色が変わります。サトシと新次郎の関係は一体……結構引っ張りますね、これ。サトシの狙いとは?

 

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12/8(火)

新次郎とサトシには因縁がありそうです。サトシは何か企んでいるようですが……。あさはそんなことも知らず、ミカンの皮を顔にあててダウン中。あさたちは大阪に帰ることにします。ミカンの皮を顔に固定しているのがおもしろいです。亀助はお留守番ですが、うめはちゃんとふゆに亀助の活躍を伝えると言います。こちらの恋の行方も気になるところ。

加野屋に戻ったあさは大歓迎を受けますが、つわりの重さに正吉もよのも慌てます。鍼医者による治療の甲斐もあってか、夏のころにはやっと落ち着いてきました。通りがかる風鈴売りで季節感を出しているのが粋です。あさは帯祝いも済ませ、ほっと一安心。さしものあさもしおらしいのですが、出産後はバリバリ働く宣言。やっぱりあさですね。

ここで弥七が町にも断髪が増えたと世間話。かのが断髪令よりもう五年と言います。つまり今は明治九年です。前年の大阪会議は扱わないようです(あさにはあまり関係がないので当然かもしれませんが)。かのは異国では髷は豚の尻尾と呼ばれると言います。確かにピッグテイル=おさげ、辮髪をさします。この会話を新次郎が興味津々といった様子で聞き耳を立てています。

あさの元には今井家からも妊娠に備えて薬が届きました。今井家といえば、いよいよ今井銀行が開業します。これを受け、加野屋も銀行業に鞍替えすべきか正吉が悩んでおりました。今や両替商では利益があがらず、石炭業で回っているような状態だそうです。

榮三郎は銀行業について雁助の意見を求めますが、雁助はどうにも否定的です。最近の雁助はどうにも不満が顔に出ていますね。榮三郎は新次郎にも意見を求めますが、その新次郎の視線は客の断髪頭に注がれています。少し前までは五代くらいだった断髪頭が確かにじわじわと増えています。新次郎は銀行ではなく髪型のことを聞かれたと勘違いして、異国のものも取り入れた方がいいと口にします。会話がかみ合っておりません。相変わらず仕事はどうでもいいときっぱり言い切ります。ここで新次郎は一人出かけようとしますが、榮三郎と雁助も誘い三人で行くことにしました。

あさは具合がよくなった途端家事を始めております。そこへ五代がやって来て、あさを気遣います。気遣うまではまだしも、またストーカーっぽい「母親になるなんてなあ」発言はキモいものが。五代は大阪商業の賑わいがなくなってきたことを憂い、米会所を再生させようと動いているそうです。その話にあさもじっとしていられないと言いますが五代は、今はゆっくりするようにと諭します。そしてここで彼の持論である「金よりも後世に何を残すかが大事」が展開されます。こうしてまともなことを言っている時は格好いいのにな。

そこへうめの驚いた声が。使用人たちもざわめいています。そこへ来たのは、先ほど出かけた新次郎たち三人。あさはここで「さっぱりぽんや!」と言います。さあ何が起きたのか!?

 

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12/9(水)

何が起きたと言っても、もう皆さんわかってはいるでしょう。

前日は夏であったはずが、もう秋です。あさのお腹もすっかり大きくなっています。そしてビールで乾杯する五代の寄合所もすっかり散切率が高くなっておりますが……ん、あれ? 新次郎と榮三郎が断髪しております! おお!

昨日断髪したと予想した方は多かったでしょう。しかし月代を剃ったまま断髪したら、三島平八状態になるのではないか、玉木宏さんがそんな髪型になるのか、とドキドキしていた方も多かったのではないでしょうか。あるいは不自然さを無視していきなり散切頭にするとか、サイドの髪の毛でカバーするとか。そうした視聴者の予想と期待をよい方向で裏切り、数ヶ月ジャンプさせ解決したわけです。

それにしても断髪になると一気に玉木さん度があがるというか、いつもの玉木さんになったと言いますか。新次郎に見えないというか、違和感がバリバリあります。こんな経験は初めてです。普通は髷姿に違和感があって、断髪になるとほっとするのですが、今回は逆です。きっと明治に生きていた人たちも、こんな違和感を覚えていたんでしょうね。本当にこれはすごいドラマです。加野屋は正吉以外、全員断髪したそようです。こうして明治が訪れたわけですね! それにしても絶対丁髷を辞めない宣言をしていたのに、あさの体調を気遣ってあっさり断髪とは。新次郎は優しいですね。

そしてこんな声も。

・『あさが来た』雁助がちょんまげからざんぎり頭になるも「違和感じんわりw」「作りもの感が・・・」 - AOLニュース http://news.aol.jp/2015/12/09/gansuke/

確かに元がスキンヘッドだとねえ。

正吉とよのですが、このおしどり夫婦もまさに明治初期の悩みで激しい夫婦喧嘩に。あさの出産に西洋式の医者をつけようとする正吉と、昔ながらの産婆さんがよいと主張するよので揉めに揉めております。あさもすっかり呆然しております。それだけあさが大事なのですね。それにしても喧嘩していても、どこかかいらしい夫婦です。

あの夫婦が喧嘩するなんて珍しいと、うめと雁助が話し合っていました。雁助は妻のお産話を回想し出しました。雁助は珍しく過去の話をし出します。うめは雁助が心を開いて過去話をしたことにうれしそうです。

うめは雁助が心を開いて過去話をしたことにうれしそうです。

この二人、淡いロマンスが静かに芽生えているようです。昔のあさや今のふゆのような甘酸っぱいキャピキャピ感はなく、酸いも甘いもかみ分けた大人のしっとりとした慕情です。恋より慕情ですね。若い美男美女のラブストーリーだけがおもしろいわけではなく、こうした地に足が付いた大人同士の話もいいなあと感心しています。デスおにぎり女とその義兄みたいに、アラフォーアラフィフなのに少女漫画ノリだと気持ち悪いんですけどね。

そこへあさとふゆが顔を出します。慌てるうめは、あさが鈍感なことに安堵しつつ、恋の話をふゆに投げてその場をとりつくろいます。慌てるうめと、うつむく雁助。このサイドストーリー、本当にいいですねえ。

本作を見ていると以前私もレビューしたイギリス産傑作ドラマ『ダウントン・アビー』と共通点がある事に気づきます。娘の出産で両親が最新鋭の医者か、娘をよく知る医者かで揉める話もありました。使用人同士のロマンスや出世をめぐる物語もあの作品ではよく出てきます。ああいう主人だけではなく使用人の人間模様だけ描く話は日本のドラマでは無理かな、とあきらめておりましたが本作はちゃんとできています。

あさは臨月なのにパチパチと算盤を弾いて、炭坑の収支計算です。新次郎はあさに医者とお産婆さんどちらにするかと聞きます。あさはお産は計算通りにいかないとしみじみします。今まで自分のバイタリティで何かを成し遂げてきたあさですから、それだけではどうにもならない体験が新鮮なのでしょう。正吉とよの、どちらの気遣いも無下に出来ないあさは、結局医者とお産婆両方の診察を受けます。

医者の七宮は断髪に洋服、お産婆さんのとめは白い和服と対称的です。見立ては一致して、あと十日ほどで出産とのことです。よのが医者に抵抗感を示したのは、夫以外の男性に体を触らせることに抵抗があったからのようです。あと十日だと喜ぶ一家ですが、何か異変が。正吉が倒れてしまいました! やはり体調が不良だったのか!?

正吉は苦しそうですが、息子たちには言うな、特に榮三郎には、と口止めします。うわ〜っ、史実では既に亡くなっているし、年齢的にはこうなってもおかしくなかったけど、見ていて辛い! せめて孫の顔を見てからにしてくれよ! それはよのも同じ思いらしく、あさに孫を無事に産んで欲しいと頼み混みます。

 

12/10(木)

ついにこの日が、あさ出産の朝です。新次郎、正吉、よの、全員心配そうにしております。『カーネーション』では男にできることなんか何もないと、糸子の父と夫が酒盛りをしていましたが、本作の皆さんはそこまで冷静ではないし、もっと優しいんですね。あさはお守りを手に、やや難産ではありましたが女児を産みます。ここで新次郎喜びの顔アップが入るのですが、本当に演技が達者です。

それにしても産湯を使うたらいといい、産着といい、一目で高級とわかるものなのが流石です。襲名披露の時といい、どうしてもはつと比較してしまい、本来は眉山家の子もこんな扱いだったのだろうと想像すると、ちょっと胸が痛みますが。正吉は男の子の名前ばかり考えていた、と言います。しかし女の子だからとがっかりはせず、皆で生まれたばかりの子を取り囲んで浮かれ騒いでおります。本当にうれしそうでほっとします。そこへ丁稚の弥七らが赤ん坊の顔を見に来るのですが、新次郎が「あかん!」と一喝。こんなに厳しい態度の新次郎は本作初では。弥七がぺっぺっと掌に唾を吐いて綺麗にしようとしたことにキレました! うわはははは、おもろいなあ。新次郎はしばらく親子三人にして欲しいと頼みます。新次郎がきりっとして迫力があるのは、子どもがらみのことばかりですね。ちなみに『タイムスクープハンター』でもあつかった江戸時代のお産では、出産後妊婦は七日七晩眠ることができず、横になることもできず、積み上げた畳によりかかってうとうとすると揺り起こされるという、ハードな風習が残っていました。明治時代ともなりますと、そんな迷信じみたことはないようです。様々な日常も江戸時代からアップデートされていて、それをちゃんと扱うのが本作の長所です。新次郎は早くも親バカ全開です。子ども好きの片鱗は見えていただけに、こうして自分の子ができて本当によかったと思えます。長かったですねえ、ここまで来るのが。そして新次郎のうれし涙のように降り出す雨。

正吉は女の子の名前を必死で考えます。そしてついに「千代」と名付けました。千年も、末永く栄えるようにとつけました(史実では亀子)。奇しくも大河では抹消させられた吉田松陰の妹と同名です。さらに正吉は、乳の出がよくなるようにお守りを渡します。富裕な家では乳母をつけることが多いのですが、そうはならないようです。そして西洋風のかわいらしいベビーベッド。この和洋折衷ぶりが明治です。

新次郎は正吉に男でなくて残念だったかと尋ねます。ところがよのは、男の子ならば出来が悪いかもしれない、女の子ならば出来のいい婿を取ればよいのだからむしろよい、と喜んでいたとか。眉山家の菊と栄達が、その例です。

現在でも相撲部屋なんかではこうした例があります。跡継ぎを娘婿にするということは、昔は今よりも多くありました。よのが言うように、息子の善し悪しで商売が左右されないというメリットもあったのです。今、ニュースでも夫婦別姓を認めるかどうかが話題です。夫婦同姓は日本の歴史ではごく最近のことで、伝統でも何でもないことは歴史好きの皆さんならご承知のことかと思います。さらに現在では夫婦同姓の大半は妻が夫の姓にあわせるわけですが、入り婿が多い昔では今よりも妻側の姓になる夫が多かったわけです。また、昔は今よりずっと簡単に養子を取りました。杉家の次男が吉田家に養子に入って吉田寅次郎さんになるような場合です。実のところ、日本の伝統では夫婦も親子も姓が別になることは特に珍しくもないし、それで家族の絆が壊れたりもしていなかったわけですね。そういう実態を無視して、せいぜい戦後数十年の例ばかりを取り上げて議論するのはどうかな、と思うワケです。と、話がかなりズレました。

この会話ですが、史実通りですとあさが女児一人しか産まないということへの答えにもなっています。ここで婿を取ればよいということを示さないと、視聴者が「世継ぎを産まなくていいの?」とやきもきしかねませんからね。当時の慣習をうまく話に織り込むドラマです。

さて話を元に戻しまして。あさはしばらくの間、仕事よりも育児と体調の回復に集中しました。新次郎は遊びに行くこともなくなり、すっかりイクメンに。仕事にもあの熱意があれば、と榮三郎があきれるほどです。

あさは育児に一段落したら、仕事に復帰。亀助に炭坑を任せきりにはできないと気を揉みます。榮三郎と雁助は、あさが銀行業に乗り出したいのかと懸念します。この二人はどうやら銀行業に乗り気ではないようです。あさには逆らえないとぼやく榮三郎ですが、雁助はそんなことはおかしいと指摘。ここにももめ事の種でしょうか。

その頃炭坑では、なんと大事件が発生! なんと爆発事故! 果たしてあさは!?

 

12/11(金)

緊迫したスタートのはずが、亀助がふゆちゃんからの手紙に喜んでいたのに、雁助が書いていると知って困惑する……というところからです。いい味の一人芝居ですね。そこへ爆発音が響きます。パニックの炭坑! 「ああた!」と悲痛な叫び声をあげるカズ。子どもたちの鳴き声。そしてサトシとその配下は気になる会話。転がる火薬の瓶。事件の予感です!

一方大阪では、新次郎が夫婦と赤ん坊、親子水入らずの生活をゆっくりと楽しんでいます。ここで「髷がないと寝やすい」一言入ります。いったん髷を辞めたら戻せないだろうな、ということはこんな何気ない会話からもわかります。あさは千代を抱いたまま、銀行を始めたいと真剣に語り始めます。新次郎はあさの考えに理解を示し、榮三郎や雁助の難色を指摘します。展望をなおも語るあさを、新次郎は赤ん坊を抱いてする話ではないと口をつまんで止めます。今回は、男女逆転して想像してみてください。あさを玉山鉄二さん、新次郎がシャーロット・ケイト・フォックスさんだと想像してみてください。男女逆だと、特に珍しくありませんよね。それを敢えて逆転させているのが本作です。

そこへ落盤事故の知らせが。寝間着のまま福太郎を出迎えるあさ。福太郎はすっかり疲れてパニックを起こしていますが、なんとか事故の説明をします。えらいこっちゃ、えらいこっちゃ!

あさは着物に着替えるよりも先に、脚絆を身につけ始めます。急ぐあさの心情がよくわかります。新次郎は千代を抱き、赤ん坊をどうするのかと聞きます。あさは千代を連れて行くと言いますが、新次郎は「アホ!」と一喝。ここでもし、新次郎が「母親がそれでいいのか」と言いそうなところですが、親である自分が育てるから安心しろ、行ってこいと背中を押します。

前作『まれ』では、ヒロインの夫・圭太は、双子の父親になっても大して親という自覚もなく、仕事がある妻にまるで理解を示さず、育児に関しては無責任、姑が妻をいびるままに任せていました。そしてなんだこの無責任野郎、と主に女性視聴者から憎しみを集めておりました。それと比べて何というこの差よ。そしてくどいようですが、この二人を男女逆転させてみてください。仕事の現場に急ぐ玉鉄と、子どものことなら任せろというシャロやんです。それならわかる、と感じませんか? 本作のあさはタフなビジネスパーソン、新次郎は極めてやさしい親です。この二人は男らしさ、女らしさの前に、人情味にあふれていて、世間の言う枠では収まりきらないんですな。

そしてここでタイミングよく五代登場。加野炭坑の異変を知って来たようです。タイミングよくあらわれる彼のことを妖精さん、フェアリーと呼ぶ視聴者もいるようです。ツイッターでもトレンド入りしました。そこで私からですが、

妖精は妖精でも、フェアリーよりエルフじゃないかと提案させていただきたい。旅で困っているといきなり現れて、超強力な助っ人になるイケメン枠です。

五代があさのパーティに入ると宣言すると、新次郎も賛成。しっかり頼むと送り出します。新次郎の度量の大きさも感じさせます。店の前でみつめあうあさと新次郎。子守なんかして、と言う榮三郎に「親が子どもの世話をして何が悪い」とさっぱりした新次郎。彼もまた大物なのです。

そしてこのあと、新次郎と正吉の気になる会話。かつて加野屋にいてのれん分けのあと没落し、家族が逃散した番頭について尋ねています。やはりサトシの正体は……?

あさは炭坑に到着。まだ消火活動をしております。穴の奥が燃えているため、手間取っているようです。あさは留守番の亀助、カズを気遣います。カズは炭坑に事故はつきものと覚悟を見せますが、こらえきれず泣き出します。

炭坑の事故についてはこちらもご覧ください。

http://www.y-sakubei.com/paintings/08.html

本作でも駕籠の中の小鳥が確認できますが、あの小鳥は有毒ガス探知用です。危険と隣り合わせ、それが炭坑だったんですね。

サトシは今後どうするつもりか、不在だったあさのせいではないかと詰め寄ります。亀助やカズが反論しますが、あさは自分の責任を認め、頭を下げます……いや、けれども、あさの責任ではないと思うんですが。そしてそこに五代が登場! あのジャーンジャーンジャンは今回封印していましたね。五代が見つけたのはなんと火薬。石炭に紛れてしまいそうなところですが、薩英戦争経験もある歴戦の勇士なればこそ気づいたのでした。服装もあいまって、まるで名探偵のように見えます。果たして真相は!?

そうそう、五代はんことディーン・フジオカさんが探偵役の『荒野のピンカートン探偵社』もありますよ! http://www.wowow.co.jp/drama/pk/

 

12/12(土)

治郎作が無事救出されました。かなり長いこと穴の中にいたと思いますが、とりあえずほっとしましたね。側洞にうまく逃げ込んだようです。しかし、事件はこれでは終わりませんよ。

ここで名探偵五代の推理開始! と、思ったところ、あさは犯人よりも復旧が大事と言い切ります。五代はん、張り切っていたのにちょっとがっかりかな。あさは利益重視したせいで落盤を起こしたのではないか、と警察から追及されます。

そして事後処理。利益のためのはずの鉱山が、治療費、補償金、復旧費用、莫大な費用がかかることになってしまいました。新次郎はうろたえる榮三郎に、治療費などを削るのは人道に背くからあかん、とぴしっと主張します。ブラック企業経営者に見せたいドラマや! 雁助も、ここは炭坑はリスクが高いと強く反論。もう手放すべきではないかと言います。これには一同黙り込んでしまいました。

あさが千代を膝に抱いていると、よのが千代に折り鶴を持って来ます。落ち込むあさに、よのが心配せんかてよろしいと声を掛けます。天然で商売のことなんか無関心だからこそ、こういうとき心にしみる一言も言えるよのなのでした。

新次郎はあさを、苦労をかけたと労ります。あさは加野屋に迷惑をかけた、銀行どころか借金が増えたと落ち込むあさ。負けたことのない人生なんてつまらないとさらに慰める新次郎。「七転び八起き」だと言われ、まだ七回転んでいないとあさは自分に言い聞かせます。千代の寝顔に向けて「九転び十起き」で頑張ると言うあさ。今週のサブタイトルにうまくつなげました。

正吉はなんと、強硬に反対している雁助を炭坑に送り込むことにしました。これは奇策! ここで雁助は、加野屋と正吉、両方への忠誠を思わせる台詞を言います。加野屋を離れるなんてとんでもない、でも尊敬する大旦那様の命に背くことはできない……葛藤を感じます。雁助はうめに正吉に何かあったら手紙をくれと頼むと、覚悟を決めて炭坑へと向かいます。

到着早々、雁助はサトシの正体を見抜きます。しかも背後には正吉の推理がありました。史実では正吉のモデルは既に亡く、浅子一人で切り盛りした炭坑ですが、ドラマは人の協力によって成立するようにアレンジがしてあります。何でも美和と楫取のおかげにする大河と真逆や!

一方大阪では、またも正吉が倒れてしまいます。そんなんいやや〜!

 

総評

今週、実は眉山一家の出番がなかったと今気づきました。

今週は出産とキャリアの両立ができるのかという、実に現代的な問題に切り込みを見せました。育児をする、妻を励ます、そうすることで新次郎の支える力がより大きく魅力的に見えましたね。こんな家族のかたちもいいじゃない、と思わせました。

そんなメインテーマも大事ですが、もうひとつ事件といえば断髪ですね! 本作の何がすごいって、断髪にしたときにむしろ違和感があったことです。今までのドラマだと「明治だね、なら当然断髪だね」と、引っかかることなくすっと髪型が変わっていましたが、本作では「絶対丁髷をやめない」宣言があるわ、断髪令が出ても数年間は変わらないわ。そのうち道行く人の姿に断髪がチラホラ増えてきて、そしてこの展開なわけです。しかも断髪の動機が「鬢付け油の香りを嫌うつわりの妻のため」というのもおもしろいですね。香りが再現できないテレビというメディアではありますが、画面の向こうから香りを感じることができました。

炭坑に関しては引っ張るだけ引っ張って、やっと解決が見えてきました。原案ではただの事故だった炭坑爆発に、事件性や人間ドラマをからめる展開のおもしろさを感じます。来週の解決パートも楽しみです。

 

武者震之助・記

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霜月けい・絵

 

 




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2位 ホントは熱い!徳川家康


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4位 直虎の後を継ぐ井伊直政とは?


5位 毛利元就の中国制覇物語


6位 伊達政宗さんは史実も最高!


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