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あさが来たレビュー

あさが来た感想レビュー第14週「新春、恋心のゆくえ」はお正月ムードでハッピーに

更新日:

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

昨年分の放送が終わり、紅白特別コーナー、新春のあいさつ番組を経ての本編です。正月休みが終わるのは寂しいけれど、『あさが来た』が見られるのであればわくわくする年明けです。朝ドラの役目は朝からげんなりされることではなく、こうしてわくわく感を届けることですね。

絶好調の本作でおもしろいのはこのニュース。

・『あさが来た』で『八重の桜』主役の綾瀬はるか登場なるか http://www.news-postseven.com/archives/20160106_374396.html

ここでも群馬で教育に励んだ設定の某ヒロインがスルーされていて、ちょっと気の毒です……。

 

1月4日(月)年始ながらワクワクの年末

放映日は年始なれど、舞台は明治11年年末、慌ただしい様子から始まります。

膝に千代を載せ、餅つきを眺める新次郎。女子衆を手伝おうとするも、かえって皿を落としそうになるあさ。そしてそんな主人を、皿をキャッチすることでフォローするうめ(スローモーション、CGつき)。あさはせっせと家事や仕事を手伝おうとするも、よの、女中、弥七、亀助、それに榮三郎らから断られてしまいます。亀助はふゆのことで意気消沈している様子。あさが暇をもてあまし居場所がないとつまらなそうにしていると、新次郎がのんびりしたらどうやと声を掛けます。本当に対称的な夫婦です。あさと新次郎は、お餅を丸めることを手伝って欲しいと言われ、千代も交えて親子で餅を作ります。

さらに年越し蕎麦、そしてあさの発案で縁起担ぎの年越しうどんを作ることに。蕎麦がまだ食べられない千代でもうどんなら食べられることも理由だとか。このときから加野屋では年越しに蕎麦もうどんも食べるようになったそうです。香川か!

・大みそかに「年越しうどん」 香川 NHKニュース  http://nhk.jp/N4My4LRx

主人の榮三郎からねぎらいの酒が使用人たちにふるまわれ、除夜の鐘が鳴ります。こうして加野屋に新年がやって来ました。年越しの酒に新年のお雑煮、こうしたイベントの時は主人も使用人も、遠慮はいりません。以前からよく比較する『ダウントン・アビー』の英国貴族屋敷でも、イベント時は主人使用人入り混じって分け隔て無く楽しんでいました。こういう姿を見るのは何とも楽しいものです。

そして風俗描写に定評のある本作! 白味噌に丸い餅の雑煮、おせち料理と、目で見て楽しい描写です。本作に出てくる食事はいつもおいしそうですし、伝統を感じさせます。いいですねえ、おめでたいですねえ。あさは榮三郎にお屠蘇を勧められるも、断ります。ウイスキーよりは弱いでしょうけどね。千代は人生初の餅体験。この子役が本当にかわいらしいです。このほのぼの描写、新年から幸せになれそうな感じで実にいいですね。

一方使用人たちは、亀助が雑煮を勢いよくすすっています。弥七が心配する通り、これは危険です! 案の定……

・餅を詰まらせ 都内で11人搬送 | 2016年1月2日(土) - Yahoo!ニュース http://news.yahoo.co.jp/pickup/6186133

そんなところまで日本の風物詩を入れんでも。バシバシとあさに背中を叩かれ、やっとなんとか飲み込めます。あさは亀助を「初転びは縁起がいい」と慰めつつ、ふゆのことにエールを送ります。頑張れ、亀助! ここまで応援されてできないことはない! ちょうどそこへふゆが入ってきたので、あさは気を利かせて出て行きます。もう苦しくはないかと聞かれる亀助ですが、苦しいのは餅が詰まった喉だけではなく胸もきゅっとしているわけで。

あさ、新次郎と千代は羽根つきをしていましたが、あさは亀助のことが気になって落ち着かない様子。そこで酔っ払った弥七が出てきて、ふゆの縁談相手が来ていると指さします。どんな男なのでしょうか。

一方そのころ亀助は、ふゆに気持ちを確かめようとします。ここで「つづく」。頑張れや、亀助はん!

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1月5日(火)ふゆの縁談 大阪の経済の発展

加野屋の前に、ついにふゆの縁談相手登場! 意外と普通……ですねえ。悪い人ではなさそうですが。

その頃亀助は、ふゆに気持ちを確かめます。親が決めた縁談に従うと頑ななふゆに亀助は、本当は思い人がいるのではないかと問いかけます。これにふゆが怒ります。なぜ封印した恋心を抉るのか、決心をぐらつかせるのか。ふゆは「なんでだす!」とあさの口癖を言い、亀助に言い返します。穏やかな彼女には珍しく、亀助をいけずと言います。亀助はここで「あんたのことを思うているからや!」とたまらず叫んでしまいます。なのに、「わてはあんたのお兄ちゃんやさかい」と濁してしまい……つくづく不器用な男ですなあ。ああ〜じれったい。

新次郎は正月の挨拶回りをして千鳥足です。玉木さんの酔っ払い演技がうまいです。榮三郎はいちいち飲まなくていい、名札だけ置いて回ってくるだけだろうと呆れています。ここで兄をたしなめるだけではなく、体調を気遣うのが榮三郎の優しい性格です。午後から寄合所の新年の挨拶に行こうと誘うあさと榮三郎ですが、新次郎はどうでもええわと断ってしまいます。

そこにふゆの父・日野彦三郎が縁談相手の山本を連れて加野屋にやってきます。縁談相手よりこの彦三郎が強烈な性格のようで、炭坑に手を出して失敗した加野屋が、まだ傾いていなかったのかとかなんとか大声で言います。あさに聞こえていますよ。

中に入った彦三郎は、初対面でありながらズケズケと喋ります。どうにも口が滑るようで、ふゆは出来が悪いだの、犬猫の方がマシだったくらいだと言ってしまいます。ちょっとここまでくると、謙遜ではないですね。そこへふゆ本人がやって来ます。ふゆは父親に似なくて本当によかったです。

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新次郎は早速結果を亀助に報告。ふゆの父は強烈だけど、山本はなかなかいい男だとのこと。よのは小正月には嫁に出すつもりだと言うと、それまで冷静にしていた亀助も動揺を見せます。ここで逃げずに手を止めて考えてみなはれ、とけしかける新次郎。もう時間がありませんよ!!

寄合所に榮三郎と出かけたあさは、五代と再会します。五代は親友大久保利通の死から立ち直り、大阪商法会議所(現在の大阪商工会議所)を立ち上げて大活躍しています。大阪での五代の活躍が本格化してきましたね。五代はここでぱーっと飲みに行こうと誘い、美和のレストランに皆で繰り出します。

しみじみと美味そうにビールを飲む榮三郎。ビールはスモーキーフレーバーのウイスキーと違って、日本人にもすんなり受け入れられたんですかね。ここで注目したいのが、美和の明治ルック。着物姿でも江戸時代とは違い、カラフルな半襟と派手な柄が鮮やかです。メイクもどことなく変わっています。まるで竹下夢二の美人画のような色気を感じます。いいですねえ!

酒ではなく紅茶を飲むあさに、五代が話しかけます。あさは酔態を、五代は抱きついたことを互いに詫びます。別にやましいことはないけれど、秘密を共有するというだけで何かこう、どぎまぎさせる効果があるようで(ただし意識しているのは五代だけっぽい)。あさは商法会議所の会員が三百名を超えたことを称えます。そこで五代、自分一人ではなく立役者がいたと明かします。さて、その立役者の正体は?

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1月6日(水)えっ?!新次郎の人心掌握術がすごい!

ふらり〜と巾着片手に入ってきたのはなんと、新次郎! 五代の話に耳を貸さなかった商人たちは、なんと新次郎の話を先に聞いたそうです。新次郎は大阪商人を説得するテクニックを駆使。

  • 東京もんには負けられへん!
  • これに乗ればのちのち儲かるで
  • あとは、五代はんに聞いとくなはれ

この絶妙に心をくすぐり、引っ張る話術に抜け目ない大阪商人たちはコロッと参ってしまいます。正攻法の五代より、この搦め手から攻めるような巧みな新次郎の話術が勝利したわけです。しかも抜群の顔の広さを使い、三味線や謡など趣味の会合、レストラン、うどん屋などの飲食店で、新次郎は話を広めたのでした。これには、新次郎はただのぼんくら亭主で、あさにふさわしくないと思っていた五代も、びっくりぽんの模様。この柔軟な活躍をもって「やっと新次郎が働いた」なんて言われていますが、今までもちゃんとあさや榮三郎のサポート、千代の育児をしていたので、ただ遊んでいたわけではありませんよ!

話の流れから、新次郎がよく美和のレストランによく来ていたと判明。色っぽい美和と夫がビールを飲んでいたことに、嫉妬を隠せないあさ。そこで五代が横から、私とあささんにも秘密があると意味深なことを言います。今度は新次郎が嫉妬する番です。微笑ましいやりとりですね。

加野屋では、うめが亀助にやっとふゆの思い人は新次郎なのか、と言います。ふゆの気持ちを知っていたうめと雁助だからこそ、亀助にやたらとたきつけていたのだと、亀助本人にもやっとわかりました。新次郎には勝てない、はじめから届かない思いであったとあきらめる亀助。そこでうめがおなごはよく働く男が好きなはず、とエールをそっと送ります。

いよいよ婚礼を控えたふゆに対して、よのは上機嫌です。ゆったりと生きる新次郎、使用人を娘のように慈しむよの……日本人が残すべき労働の伝統はこうしたものではなかったのかと本気で思ってしまいます。ここでよのが新次郎の妾にしようかと思ったことがある、しかし正吉の反対であきらめた、と語ります。

史実では難産で苦しんだ浅子に代わり、小藤というお付きの女中が妾として信五郎の子を何人も産みました。史実を知る視聴者もそれをふまえ、ふゆのモデルが小藤ではないかと想像していたのではないかと思います。なかなか巧みなミスリードです。

千代と遊ぶふゆを見て、ふゆが嫁にいったら千代も寂しがるだろうと労うあさ。あさはふゆに、気持ちの整理がついているのかと尋ねます。なかなか残酷な質問です。その様子をそっと見るうめと亀助。ふゆははつとうめにあこがれてきたと語ります。父から疎まれていたふゆは、一生懸命主人に尽くすことで、自分の居場所を見つけていたのでした。ここでふゆ、はっとしてあさにも元気をいただいていた、とフォローを入れます。うめのように、ずっとはつを見守りついていくつもりだった、でもできなかった、と振り返るふゆ。うめのような女子衆になれなかった以上、望まれて嫁ぐならばよい、とふゆは自分に言い聞かせるように語ります。あさは納得いかない様子です。このふゆの恋心が何かとんでもないことを引き起こすとナレーションが入り、今日は終わるのでした。

 

1月7日(木)どうなる淡い恋と女の友情の行方

亀助とふゆの恋の行方にドキドキするあさ。そこへ辻占いせんべいで「女難の恐れあり」と出た新次郎が入ってきます。あさは女難が気に入らないのか、つれない返事です。あさは新次郎に、自分は許嫁がいたからドキドキ経験がないと言います……おいおい、新次郎からの文に胸をときめかせていたのを忘れたんかい! 新次郎も同じように思ったのか、しらけた顔をして立ち上がってしまいます。ここであさから旦那様もドキドキしたことがあるかと聞かれると、「そら、あるわ!」と返事。新婚時代のあのどぎまぎを忘れたような言い方をされたら、そりゃむっとしますね。あさは新次郎の気持ちに気づかず、辻占いせんべいを食べます。あさの卦は「家中に争事あり」。フィクションではこうした占いは伏線になりますが、果たして。

亀助は新次郎に、ふゆの思い人はあなただと告げます。ふゆの最後の思い出に、どこかデートに連れて行ってあげて欲しいと頼む亀助なのでした。優しい新次郎は断り切れず、ふゆを連れ出すことに。あさはてっきり新次郎がどこかで女に会っているのかと誤解しているようです。

新次郎とふゆは、子ども相撲を見て、そのあとは茶屋に立ち寄り、ほのぼのデートを楽しんでおります。流石新次郎、ユーモラスな語り口でふゆを楽しませます。ふゆは、父親が母や自分たち娘をぞんざいに扱っていたこと、今で言うところのDV男であったことを告白。父親しか男の像を知らなかったふゆは、奉公先ではじめて優しい男もいると知った、と語ります。苦労したんですね。ここでふゆの回想に出てくる「優しい男」が新次郎だけで、亀助がいないのが気の毒ではあるんですが。そして雪がちらつく中、加野屋に戻ろうとする新次郎の袖をふゆがつかみます。

恵まれた環境で育ち活躍するあさももちろん明治の女の物語ですが、ふゆのような貧しい家庭に生まれた平凡な存在も、明治の女が置かれていた環境をあらわしています。いくらふゆが才能に恵まれていたとしても、この環境では生かすことが難しかったでしょう。私たちの先祖にあたる女性にも、きっとこんな苦労を重ねた人がいたでしょうね。生まれてこなければよかった、犬猫の方がマシ……父親からそんなふうに言われてしまうふゆにも物語があるのです。

一方あさは、新次郎がいるとにらんだ美和のレストランに偵察へ。新次郎がいないことに気づいたあさは帰ろうとしますが、美和が引き留めます。軌道に乗った美和の店ですが、悩みは女性の常連客がいないこと。そしてそんな美和の秘めた悩みは、女友達が一人もいないことなのでした。あさもはつという同性の愚痴り相手がおらず、寂しい思いをしていました。新次郎を挟んで恋敵だった二人ですが、なんとここで意気投合! 同性の友達ができたうれしさに、美和はドキドキしてしまうそうです。ついに二人は互いに「美和さん」「あささん」と呼び合うように。この場面、あさもいいのですが美和のかわいらしさが頂点に達した気がします。いいね!

ちなみにこの美和を「良い方の美和」と呼ぶ人をチラホラ見かけましたが、ゲスい方の美和のことは『真田丸』も始まることですし、そろそろ忘れましょう。

加野屋に羽織を着ていない新次郎が駆け込んできて、亀助に何か渡します。そして角の茶屋で待つふゆに届けろと急がせます。茶屋でふゆは、新次郎の羽織をはおってすすり泣いていました。ふゆは新次郎に、妾としてでも側に置いて欲しいと告白したのです。演じる玉木さんと清原さんの年齢を考えると、ある意味第一週の鈴木梨央さん(子役)の許嫁設定より危ない気もしますが、当時の妾は今の感覚とちょっと違いますし、そこはまあ。新次郎はふゆを傷つけたくないと断り、自分を卑下しないように、自分に誇りを持つようにと諭します。くーっ、どこまでも優しいぞ新次郎!

新次郎の神対応に申し訳なくなってしまい、泣くふゆ。そこで亀助が、よく想いを伝えた、よく勇気を出したと励まします。心中複雑でしょうけどね。

しかしこのふゆの行動が、思わぬ騒ぎの元となってしまうのでした。

 

1月8日(金)亀助の遅い歩みがついにゴールへ

血相を変えてふゆの父・日野彦三郎が乗り込んできます。やっぱり人前でデートはまずかったんですね。なんでもふゆの縁談相手の山本平蔵がふゆと新次郎のデートを目撃していたのでした。この騒ぎを聞きつけあさもむっとして出てきますが、無礼な態度の彦三郎相手に険悪なムードが漂います。それにしてもやっぱり波瑠さん、ドスの利いた演技が似合います。

 

彦三郎と半蔵は、よのに事態を問い質します。その様子を奉公人たちも不安げにのぞき見。平蔵はなんと、新次郎だけではなく亀助とふゆの親密な様子も見ていたのでした。そんな尻軽は嫁にできないと言う平蔵。彦三郎は激怒し、ふゆを傷物にしやがってと吐き捨て、平蔵は破談にするからと帰ろうとします。そこへ亀助が入ってきて、自分が悪いのだと弁解を始めます。さらにふゆ本人もやってきて父に頭を下げ、新次郎も亀助も悪くない、全て自分のせいだと謝ります。そのふゆの頰を「このアホが!」と張り飛ばし、罵倒する彦三郎。これには見守る加野屋の面々もびっくり。ふゆが今までどんな仕打ちを父から受けてきたのかがわかる一幕です。しかも彦三郎の言動には女性蔑視がにじみ出ています。このあたりどぎついくらいですが、あさの周囲には女性蔑視しない人が集まっていたのだと再確認しました。ふゆの置かれていた環境の方が明治時代の標準でしょう。

あさは目を見開いてこの場面を見ていましたが、叩いても罵っても人は心を改めたりはしない、怖がるだけだ、本気で思う心しか人の心には届かないと啖呵を切ります。このあとの亀助の台詞が素晴らしすぎて霞むのですが、将来の教育に援助する姿勢にもつながる重要な名台詞です。

なおもふゆを折檻しようとする彦三郎を「やめんかい!」と怒鳴りつける亀助。ここで亀助は彦三郎ではなく平蔵を叱ります。惚れた女が殴られているのに止めないのはどういうことか、と問い詰める亀助。平蔵は相手が悪いし、と返します。亀助は、自分だったら惚れた女が殴られそうになっていたら絶対止める、必ず守ると言い切ります。おおっ、番頭さんカッコイイ! 平蔵は「もう帰るっ!」と妙に子どもっぽい台詞を吐き捨てどこかへ言ってしまいます。資産もあるしよい相手と思われていた平蔵ですが、ストーカーまがいの監視はするわ、亀助の言う通り殴られているのを傍観するわ、これは確かにちょっとなあ、という男だと判明しました。

おさまらないのは彦三郎です。ふゆの親なんだからと言い張る彦三郎に、殴るような奴は親でも身内でもない、ふゆはわてらの大事な身内だと言いきる亀助。ついに亀助と彦三郎は乱闘に。そして今更やってくる新次郎は役に立たないのでした。

乱闘した亀助を介抱するふゆ。破談になってよかったと御礼を言うふゆは、

もうこれでここには申し訳なくて留まれない、これからは亀助の言葉を支えに生きていくと言います。清原さんの演技、本当にうまいです。

ここで亀助、ついに決意を固め「嫁になってくれんか。あんたを思う気持ちは誰にも負けしまへん!」とプロポーズ。ふゆも「お嫁さんにしてください」と返事をし、ハッピーエンドに。いやあ〜、長かったなあ。じれったかったけど、最後の最後に見せ場を作ってきっちりこのカタルシスに持って来て、本当によかったと思えました。これにはあさや加野屋の面々もうれしそう。こうして亀助とふゆの婚礼まで時間が飛び、あさと新次郎が仲人になるのでした。亀助の勇姿は視聴者の心をがっちりつかみ、ツイッターでも「亀助」「番頭さん」がトレンド入りを果たしました!

・『あさが来た』名脇役・亀助の幸せにネット上で祝福の声が殺到!「全俺が泣いた」「今日の亀助は漢​

http://www.excite.co.jp/News/entertainment_g/20160108/Aol_celebrity_asagakita.html

そして、もう一人の番頭である雁助もやっと帰って来るのでした。

 

1月9日(土)新次郎と五代は飲み友達だった!

 あさと新次郎は、互いの祝言や新婚時代を回想しながら、亀助とふゆの婚礼に備えます。

ふゆはうめに婚礼の支度をしてもらいます。うめは自分は一生恋も結婚も無縁だけれど、それは自分が選んだ道だといい、ふゆを祝福します。皆の祝福を受けて幸せそうな亀助とふゆです。うめは帰って来た雁助と再会。店の者たちは雁助も戻って来て祝言も盛り上がるとうれしそうです。祝言を無事終えた新婚夫婦は、九州の炭坑に二人で行きたいと言い出します。舟場締めをして送り出す加野屋の面々でした。

場面がかわると、あさと新次郎は美和のレストランでカレーライスを食べています。文明開化ですね。新次郎はすっかり親しげなあさと美和にびっくりぽん。そこへ五代がやって来て商業の学校を作る計画を語り出しました。五代が来ると自分が何もしていないみたいな気がすると愚痴る新次郎。そこ、気にしていたんですか! 美和によると、実は新次郎と五代、実は二人でよく飲んでいるそうです。こちらも実は仲良しなんですね。

店に戻った雁助は、両替業がすっかり下火になっていることに落胆気味です。あさはこれからは銀行だと言うのですが、雁助は銀行に反対、詳しくは後日話すと言うのでした。うめと雁助の仲も気になるところ。

あさは新次郎に、自分もドキドキしたことがあった、と言い出します。それは幼いころ、新次郎に赤いパチパチはんを差し出された時だった、と算盤を見ながらしんみりと語ります。今更気づいたのか! 婚約時代も新婚時代も今も毎日ドキドキだらけのくせに!

幸せそうな亀助とふゆの次は、別の縁談が。よの、新次郎、榮三郎は、榮三郎の許嫁に会いに向かうのでした。照れて渋る榮三郎ですが、許嫁を見ると顔がほころびます。確かにかいらしいお嫁さんです。

そんな幸せムードの中、あさは銀行への思いが消えないようです。そして来週は五代にピンチが迫る!?

総評:

 今週は新春らしく、かいらしい恋模様でした。ふゆがいじらしかったり、亀助がビシッと決めたり、名脇役が舞台の中央に踊り出たような週でした。

一方であさのビジネスは足踏み状態が続きます。本作では史実より炭鉱経営がかなり前倒しされているので、その影響もあるでしょう。炭坑を史実より早めに始めたぶん、銀行創設までちょっといろいろな挿話を挟んで調整しなければいけないわけですね。亀助とふゆの年齢を考えると、炭坑前に祝言もありだったと思います。ふゆが新次郎の妾という史実ルートをたどるか、亀助と結婚するか、視聴者をミスリードするための仕掛けであったかもしれませんが。ふゆの結婚により、本作では妾はやらないということでしょう。NHK大阪は固有名詞も変更してオリジナル展開も入れますよ、とあらかじめ断っているわけですからね。

そんな制作側の都合もチラホラと感じられるわけですが、そんなことすら気にならなくさせたのはやはり亀助の三宅さんとふゆの清原さんの熱演です。実年齢差30以上のカップル、やはりちょっとつらいかなと思っていましたが、見ているうちに気にならなくなるのが素晴らしい! 清原さんは年齢的に役者交替した方が、と以前は思っておりましたがどんどん成熟した演技に成長していきました。ちゃんと大人の女性の喜怒哀楽が表現できていました。

そして、悪役らしい悪役不在であった本作初の悪役ともいえるふゆの父・彦三郎。娘を何の取り柄もないと罵り、暴力をふるう駄目な父親の権化とも言える存在でした。彦三郎を見ていると、あさの周囲の男性がいかに素晴らしいかがよくわかります。実はこのあさの方が特殊で、ふゆのように周囲の男性からスポイルされてしまう方が、当時の女性としては一般的だったのではないかと思わされます。亀助とふゆの熱演の影で、あさが自身の教育論にもつながる「本気で思う心しか人の心には届かない」という台詞を言い切っていました。上から目線で施すのではなく、様々な女性と同じ目線に立ってともに歩む、そんなあさの姿が期待できる展開だと思います。

武者震之助・記

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