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花燃ゆレビュー

【花燃ゆ感想マンガ】 第13話「コレラと爆弾」患者に濃厚接触でおにぎり結び松下村塾全滅か?

更新日:

こんばんは、武者震之助です。 (◇第14話「さらば青春」のレビューはこちら

いよいよ魔の十三回(*近年の大河で視聴率が最低を更新する回)ですね。今回は視聴率、今までにない低水準ではないかと予測します。

まずサブタイトルが、

「コレラと爆弾」

です。正気を疑います。誰か止める人はいなかったのでしょうか。こんなゆるゆるスイーツドラマで、パンデミックを扱うとか大丈夫ですか?

これがもしスペイン風邪流行ならば、まだしもマシです(時代設定的にありえませんが)。コレラは米のとぎ汁状と称される吐瀉物と排泄物、脱水症状で皺だらけになったすさまじい顔貌が特徴的とされる病気です。それを正面から扱ってよいものかと。真面目な作品ならともかく、本作ではないだろうと。爆弾だってこんないかにもテロリストが持っていそうなブツを、ここで出してよいものでしょうか? ホームドラマや学園ドラマにパンデミックや爆発物は不似合いです。もし狙っている何かがあるとすれば、小田村伊之助が点滴技術を駆使して治療すると、視聴者が誤解することとか?(⇨「TBSと大河がコラボ?「JIN-仁-」の再放送午後3時から【3月29日歴史テレビ番組表】」

なぜ温かいどんぶり飯でなくおにぎりを握るのだろう? 

それともう一つ、以前から改めて呈したかった疑問があります。

なぜ文はおにぎりを握るのか、ということです。

本作では塾である杉家の台所からおにぎりを運んでいますが、そうであるならばおにぎりにする意味が感じられません。

現在を生きる私たちは、冷やご飯をさほどまずいと感じていないかもしれません。しかし幕末には電子レンジもなければ、冷めてもおいしい米の品種もありません。つまり本当に文がおいしい食事を提供したいのであれば、冷まさないと握れないおにぎりよりも、お櫃に炊きたてのご飯を出す方が理にかなっているのです。

(現在でも大阪での中学校給食が冷たいと不満が爆発しているそうですが、文のしていることはこれに近いものがあります。なぜか塾生は笑顔ですけど)

議論しながら食べられるというメリットがあるとお思いの方もいるでしょう。なんとまあ、行儀の悪いことですね。ポテチ食べながらネットサーフするのじゃあるまいし。野球選手がおにぎりを食べるのは野外だからですが、塾生は台所に近接した屋内にいるわけです。

そもそも現在のように既製品のおにぎりなぞどこにもない時代に、ことさら手作りであることにプレミアを感じてありがたがるのもよくわかりませんね。まあ要するに、おにぎりマネージャー萌えだか何だか、そういうフェティシズムの一種ではないでしょうか。

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おにぎりでコレラ感染して松下村塾全滅したらどうするんだよ!

そしてこれが最大のおにぎり問題点です。おにぎりは不衛生です。おにぎり、食中毒で検索すると事例がいくつも出てきます。あのおにぎりマネージャーポスターがより恐ろしげに見えませんか。現代でもこんなに不衛生で危険なのに、現在のようにハンドソープも消毒用アルコールもない時代ですよ。

で、今週は「コレラと爆弾」。どうやら文は今週、コレラ感染した方の家族と交流するそうです。コレラは感染者の便などを経由し、経口感染するもの。調理担当者がコレラ菌を手につけ、それでおにぎりを握り、それを多人数が口にし、彼らが同じトイレを使うとなると……

バイオハザードでもやらかす気か!? 正気か!? 幕末維新の夜明けどころかコレラで松下村塾壊滅するぞ!?

 

・おいしそうと話題!『花燃ゆ』井上真央がつくる料理レシピ公開

http://news.livedoor.com/article/detail/9931987/

こんなレシピより、おにぎりを作る時は衛生に気をつけろと言うべきではないでしょうか。

急に深刻になってまいりました(絵・霜月けい)

急に深刻になってまいりました(絵・霜月けい)

コレラにかこつけてイケメン裸体の演出か

さて、とりあえず今週のレビューといきましょう。アバンではこれまでのあらすじと、遠距離新婚生活になった文と久坂玄瑞が出てきます。史実では両者間にあまり親密な手紙のやりとりはなかったそうですが、そうするわけにはいかないのでしょうね。ゆる〜いBGMで文は塾や姉の生活を手紙という形で語るのですが、しれっと爆弾製造について混じっているのが不穏ですが。

そんな中、文は街中で迷子の少女・キクを見つけます。文はさらにたまたま出会った人物とある家に入ります。なんとそこは診療所で、コロリ(コレラ)患者が収容されているようです。少女の母もその一人でした。

ここでオープニングです。

文は松島剛蔵という者から、コレラの猛威について聞きます。松島からコレラの予防ハンドブックをもらった文は、風呂を沸かして塾生を入れます。予防措置のそうですが、また例の裸体サービスかと訝(いぶか)しんでしまいます。

そんな中、どしゃぶりの雨のもと、キクは母親のために折り鶴を持って待っています。そこへおにぎりを持参した文がやって来て、医者にキクの母の死を聞きます。これだけ危険な病のはずなのに、診療所以外きっちりシャットアウトされているように見えるのが不思議です。そもそも患者が吐きもせねば下痢もせず、ただ布団の中でグネグネしているだけです。これのどこがコレラなのかと。さらに医学知識の持たない文が、緊張感もなしにでしゃばってうろうろするせいで、さらにゆるくなっています。危険ならば家に居た方がよいでしょうに。

このあと、江戸の井伊直弼と間部詮勝の場面が挟まります。ここだけ重厚で浮きまくっていますね。井伊らの条約締結の知らせを聞いた松陰らは怒りまくりますが、主人公サイドの彼らがあまりに精神年齢が低く見えるため、落差がよりひどく見えます。

京都へヘイトに行くちんぴらみたい…そして松陰は全くのテ口リストにしか見えない

一方、江戸の久坂玄瑞は勝手に藩命に背き、京都に向かいます。ここまで塾生の思想や情熱をほわほわとしか描いてこなかったため、ただの身勝手さにしか見えないのがこれまたつらいところ。そのわりに、外国への嫌悪感を無駄に吐き出すから、ますますヘイトにはまるチンピラ臭く見えます。

久坂は文に京都行きを告げていないらしく、このあたりの冷たさは史実準拠の気がします。が、そうすると今までのラブラブ描写の嘘くささが見えてきますね。ここであのホラーな母・滝が「せわぁない!」となんとかの一つ覚えを言い出します。この人、本当に何なんだろう。

孤児となったキクは、文に引き取られて松下村塾で字を学び始めます。キクに父親とか親戚はいないのでしょうか? 道で出会っただけの文がいきなり引き取るというのはなあ。

松陰は幕府の動きに警戒心を強め、とんでもない建白書を書き始めます。公方=将軍の態度は、天子=天皇への反逆だから殺せというとんでもないものです。松陰の持っていた孝明天皇への強烈な忠義心をこれまで描いておけばよかったものを、唐突にこんな物騒なものを出すから、わけがわからないのですよ!

しかもどこか妖しげな小野為八とともに、俺たちの意見を武力で通すための新兵器を作り出す松下村塾。今まで必死になっておにぎりやらスイーツやらで隠してきたテロリスト要素が、いよいよ見え隠れするようになりましたね。BGMや役者の魅力で美談ぽくしていますが、「論じるだけでは国が変わらん!」という台詞の裏にはっきりと「だから殴りに行こう!」があるわけですね。

久坂と高杉のボーイズトークを挟み(晋作は文へ手紙を書けというために京の久坂のところまで行ったように見えるから唖然)、文の元に「キクは引き取られた」という知らせが父・百合之助から知らされます。あんなわけのわからない経緯、道で出会っただけの文が引き取る方が不自然ですから、まあ当然の流れだと思います。

そんな中、塾生たちの爆弾作りは進んでいるようです。人のいない所で爆破してみようだの、ガンガンやって世の中変えようぜとか、完全にテロリストにしか見えなくなってきました。あれー? 二年前の大河で長州藩士がテロリストぽく見えて不安だったからこその今年じゃなかったっけ? それは史実をふまえてある程度仕方ないにしても、二年前と違って今年はまともな志がわからず、ただ暴れたいだけに見えるのでよりまずい気がしますが。自分たちの意見が取り入れてもらえず、ブチギレ始めた過激な青年たちに見ますが、いいんですかね。

コレラ患者に近づき、そして素手でおにぎり握る文!きゃー、馬淵まり先生、これって大丈夫?

コロリ治療にあたっていた小野父と小野息子は、父が倒れたため語り合うこととなります。ここになぜか立ち会う文。いちいち文が星明子のように立ち聞きしていないと駄目なドラマなんですね。結局小野父は亡くなりましたが、患者との接触が危険なことは当時も経験則でわかっていたはずですので、ともかく文を見ていてイライラします。食事担当者という自覚を持とうよ!

小野父の死を松陰に報告しながら、「外国が危ないからって武器を密造するとか正気?」と聞きます。松陰は「戦わないと駄目なんだ。おまえも子供に字を教えたりして戦っているだろ?」と返します。いやそれ、全然意味わからないから。

ところが文はちょっと違うのですね。

「私も、兄たちのやること見たい!」

的なことを言い出し、武器製造実験に立ち会い希望します。感動的なBGMで誤魔化したり、さわやかに夜明けの河原を走ったりしていますが、ここに集った連中が立ち会いたいのは、思想を通すための武器密造およびその破壊力実験です。いいのか、それで。しかもこの場面、無駄に長いんですよ。人が死ぬことを悲しむわりに、武器の密造は止めず見守りたいと思うヒロインって……。

この場面で玄瑞のラブレター朗読が重なります。くどいようですが、史実の久坂はこんな甘い手紙を文には送っていません。現実って厳しいですね。

今週は消化不良回でした。タイトルの爆弾もコレラも中途半端で、ちょっと深刻にしたつもりでもまだまだぬるく、退屈なことこの上ありません。総集編ではまるまる一回飛ばされそうですね(四月に総集編をやるとかなんとか)。もっとも、ちょっと深刻さを増してきた危険思想と行動部分は、こんなにゆるいドラマでもテロにバッチリ見えるわけで、踏み込んではいけない部分をどうするのか、今後気になるところです。

 

これが花燃ゆが採用された理由だ(フィクションにて)

さて、今週のニュースツッコミです。

・「花燃ゆ」の低迷に激怒 NHK籾井勝人会長の振舞いに局内で反感
http://news.livedoor.com/article/detail/9920133/

 

・大河ドラマ「花燃ゆ」打ち切り論 最後の秘策は井上真央入浴シーン(1) - リアルライブ http://npn.co.jp/article/detail/30493098/

 

この手の憶測は取り上げませんでしたが……籾井会長の人間性が問題視される中、以前からあった不自然な阿(おもね)り大河ドラマ説は、ますます現実味を帯びてきました。そんなわけで、ちょっと「天使と悪魔」風のコントを考えてみました。どうぞおつきあいください。

 

悪魔「よし、今度の大河は幕末長州にしよう」

天使「維新百五十周に向けて地元も招致活動を進めているそうですよ」

悪魔「そんな先の話じゃなくて2015年だよ、何言ってんだ」

天使「ええっ、一年おきで幕末ですか? 幕末は扱いが難しいですし、準備期間を取った方が……そこまで定番人気でもありませんし、どうかと思いますが」

悪魔「何言ってんだよ。だからだよ。『八重の桜』で会津なんて負け組持ち上げて、長州をバカにしただろ。怒っている長州の人がいるんだよ」

天使「いや、まあ、いろいろな立場の人はいますけれども……『八重』では長州藩の木戸孝允らにも義があるという立場ですし、気を遣っていますよ」

悪魔「あのなあ、それでもいやだったという人はいるの! 薩摩、土佐、会津と来たら次は長州だろ」

天使「は、はあ。では伊藤博文ら長州ファイブなんてどうでしょう」

悪魔「それがさあ、主演女優のスケジュール抑えてんのよ。女性主役でお願い」

天使「で、では井上博文夫人の梅子なんてどうでしょう?」

悪魔「ダメダメ、プロの女性をヒロインにしたら女性読者が見ないよ。それに清純さが売りの女優さんにやらせたら駄目でしょ」

天使「……」

大河ドラマが安倍首相の地元に決定するまでの「異例」の経緯│NEWSポストセブン

 

悪魔「ネタないわけ?」

天使「それでしたらば、吉田松陰の妹・千代はどうでしょう。千代は明治時代に松陰の回想をして取材に答えていたそうです。叔父の切腹を介錯した説もあるそうですよ」

【女子SPA!】なぜ『花燃ゆ』に登場しない?松陰のもう一人の妹・千代は強烈だった   )

悪魔「うーん、そういう残酷なのは受けるかねえ」

天使「松陰の妹なら、寿も意志の強い賢夫人ですよ。牢獄の兄に臆せず差し入れしたり、兄の形見をアメリカに行く人に託したりした賢婦人だとか」

【女子SPA!】NHK『花燃ゆ』は、「優香=寿をヒロインにすべきだった」説も  )

悪魔「気の強い女とか、賢夫人っていうのははあ。その下の文っていうのはどう?」

天使「文は史料が少なすぎますし、知名度の点も難しいのでないでしょうか。この人はあまり挿話がなくてですね」

悪魔「いいんだよ、そんなのさあ。お姉さん二人の功績を吸収させても誰も気づかないでしょ。三姉妹の一番下っていうのが男心をくすぐるね」

天使「しかし文は、松陰との年齢差がひっかかりますよ。松陰の事件に関わるのがまだ十歳前後からになります」

悪魔「いーんだよ、そんなマイナーな奴の生年なんて誰も気にしないし、子役使わないで本役使えばごまかせるだろ」

天使「うーん、でも文の人生はあまり起伏に乏しいとは言えず……」

悪魔「なになに、夫と死別。愛人の子を引き取る。姉の死後、その夫と結婚・波乱万丈だよ。ドラマになる」

天使「……」

悪魔「八重みたいな誰も知らない女だって、ドラマになるんだよ。会津の妹より長州の妹の方がいい女だって、見せ付けてやんないとな。たいだい俺はさあ、八重みたいな男のやることを真似したがる出しゃばり女は嫌いなんだよな。かわいげないよなー、セクハラとかすぐ言い出すヒステリー女みたいだろ。せっかくかわいい女優使った意味ないよな。男はああいう女に嫌気が差すし、女だってあんな泥まみれで走り回る女なんて嫌いだよ。女ってのはさ、綺麗な着物着て甘いお菓子でも食ってるドラマの方が好きなんだ」

天使「いや、お言葉ですが。新島八重は彼女主役の小説やドラマも以前からありまして、地元だけではなく知る人ぞ知る人物でした。うちの『ヒストリア』でも取り上げたことがありますし」

悪魔「だーかーらー。そういうのは歴史オタクの意見でしょ? 普通の日本人は、信長秀吉家康くらいしか知らないの! いいんだよ、文の話なんかなきゃないで。女どもはイケメンを出して脱がせればキャーキャー言うし、男だってかわいい女優いっぱい出して釣ればいいだろ。おにぎり握ってご飯ですよ〜って、すっと輪の中に入ってくる子、いいじゃないの。そういう癒やし系の甘いロマンスにすれば、歴史オタク以外にも絶対受けるよ。よし、これでいこう」

天使「…………」

 

まあ、どんな経緯でも傑作ができるならばいいんです。

駄作の上に、制作経緯がきな臭いってどうしようもありませんね。

武者震之助・記

霜月けい・絵

「江戸~明治時代の医者事情 「私もJIN-仁-になれるかしら?」 まり先生の歴史診察室♪vol.11」も読もう!



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◇第14話「さらば青春」のレビューはこちら

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