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花燃ゆレビュー

花燃ゆ感想マンガ第32回「大逆転!」戦場で三味線を弾きながら戦う高杉晋作をマッドマックスのヒャッハーな戦場に落としてやりたい!

更新日:

こんにちは、武者震之助です。

どんな短い人生にも、春夏秋冬がある……とは、吉田松陰の『留魂録』にあった死生観です。一方、吉田松陰の妹が主役の本作で証明されたのは、

「どんなに視聴率が高い大河ドラマにも、夏枯れがある」

ということです。

大河ドラマは毎年夏になりますと、前半を盛り上げた人物が退場し、ビッグイベントが終わります。さらに視聴者側も夏休みの間なんとなく見忘れたり、飽きてきたり、来年が気になりだしたりします。マスコミの報道も、ネガポジ問わず終息期に向かいます。要するに目立たなくなり、視聴率が下がっていく現象が大河の夏枯れです。

今作は初回からワーストスリー発進。まだ例年は期待をこめて見ている時期の一、二月の時点でもう擁護記事が消え出しました。例年の大河落とし報道が始まる春頃には打ち切り案も飛び出し、政治ネタがきな臭く燃え上がる始末(火をつけた中におまえもいるだろうと突っ込まれたらその通りです)。幕末男子による英国公使館焼き討ちは燃やす場面をちゃんとやらなかったけど、視聴率は赤々と燃え上がりました。さらには籾井会長による炎上家屋にナパーム弾級ナイスアシストもあり、ますます燃え上がる夏になりそうでした。

そんな火だるまで突入したニセ大奥編。全部同じに見える乃木坂46の顔を見ながら私は思いました。もう夏枯れしようにも、ペンペン草すら生えていない、『マッドマックス 怒りのデスロード』レベルの荒野じゃないかと。もう枯れるも何も残っていないんだなと。幸い視聴率も盛り返し、もしかしてひょっとして、今年は夏枯れ例外なんじゃないかなと。

だれがだれだかわからない(霜月けい・絵)

だれがだれだかわからない(霜月けい・絵)

が、しかし。

微増した視聴率はまた減りました(参考:中国の株価よ!これがナイアガラ視聴率だ!花燃ゆ31回「命がけの伝言」は3週連続の1.0ポイントダウンの10.5%【大河ドラマ花燃ゆ視聴率速報】)。そして気がつけば私もコメントで「最近感想が短い」と言われる始末。あれ……枯れてる? 視聴率だけでなく見る側の気力が枯れてる? 新・夏枯れになってる?

これは私だけではなく、他の大河レビューサイトや視聴者もそうです。レビューを見て回るだけになった者。ツィッターで突っ込むだけで気力が終わりレビュー執筆をやめた者。なんとか見るもののレビューの分量が半減した者。そこは力尽きそうな者、あるいはすでに斃れた者であふれた荒野でした。なんてマッドでマックスな夏なんだ。

今年戦っているのは、劇中の人物ではなくむしろ視聴者で、激動なのは幕末ではなく視聴率。もう、見ているこっちの精神は枯れるどころか全身白塗りで口に銀スプレーをかけたくなるほど消耗しきっているからね! 夏枯れがないどころか夏枯れがマッドでマックスなんだ!

……みんな『マッドマックス』を見よう(駄作に消耗しきった2015年の合い言葉)。このレビューを書いたら英雄の館に行けるんだーー!!(銀箔プシャアアアア)

そういえば今回放送分にプロレスラーが力士隊エキストラとして出たそうです。林家木久扇師匠もいたとか

もういっそ本作の諸隊士も白塗り坊主目の回り真っ黒に塗って、「V8!V8!」と叫びながら出てくればいいのにと思いました。(参考「叫んで捧げろV8ポーズ! 尼崎で『マッドマックス』大騒ぎMAD上映」キネプレ

V8のポーズをとる『マッドマックス 怒りのデス・ロード』ジョージ・ミラー監督にインタビューより(Kotaku)

 

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マッドマックスな辛口レビューがはじまるぜ!

本編レビューだぜヒャッハー!

アバンで高杉晋作の功山寺挙兵で小田村の処刑が延期されます。しかし史実では、この挙兵で小田村の兄らが見せしめとして処刑されているので(本作では前倒しして先週に処刑)、むしろ逆なんじゃないですかね。

さて、ここでその功山寺挙兵が出てきます。雪が舞う中、マッシュルームカットに甲冑姿で歩き回る高杉。槍を持って囲まれた相手に拳銃を威嚇発砲してカッコつけていますが、拳銃をリロードなしであれだけの人数を倒すのは無理ですし、槍持った敵がビビる道理はまるでありません。本作は殺陣が壊滅的です。武術指導は毎年同じ方が担当しているので、脚本にあわせてこんな惨状なのでしょう。そして演出も直す気力が尽きているとみた。

アバンはここまで、OPです。

功山寺挙兵はうーん……コメントは特にありません。川井サウンドでかっこつけて、毎度毎度似たようなちょっといい台詞を、眉間に皺を寄せた高杉が繰り返すだけ。このドラマってBGMの音量が妙に高い気がするんですが、おそらく台詞がスカスカなので誤魔化しているのでしょう。

かっこつけている間に萩、続けて三田尻が征圧され軍隊を手に入れました(このあたりはイベントムービーオートスキップ機能発動)。だからどうやってそうなったか言えよ。品川弥二郎とか山県狂介(有朋)とか、モブっぽく写して終わるのやめろよ。

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一方、毛利藩の奥御殿も秩序を破壊する主人公が

と、うんざりしていると奥御殿に場面切り替え。美和や銀姫らが小田村の処刑回避にほっと一息しております、ここでいきなり美和が「若様は命にかえて守ります!」と言います。いつものことですが、会話がかみ合っていません。小田村が助かったから若様を守る? なんだそりゃ。美和は若様付きの侍女を選ばせて欲しいと銀姫に頼みます。

一方椋梨は密談しております。なんと高杉小忠太に命じ、晋作の嫁を人質にしようとしております。えぇ……?

雅は杉家に避難しております。ええっと、高杉家には他に親戚いないんですか。こうやって無理矢理主人公サイドを目立たせるのはやめましょうよ。

さて雅はどうするか? なんと場面が切り替わると奥御殿にいます。

何故。

ヒャッハー!!!!!(現実逃避)

 

いやもう、毛利家の奥御殿はどういうセキュリティなんですか。若君の侍女を選ぶのに審査とかしないんですか。駆け込み寺かよ。シェルターかよ! 言うまでもありませんが、荒唐無稽な創作パートでもはや史実的にはどう突っ込めばいいかわかりません。しかも乳児付き。流石に雅の乳児を見た都美姫が驚きます。こっちもビックリだよ。そもそも美和おまえ、銀姫に気に入られているとはいえまだ新人なのに、なんでこんなとんでもないことできるんだよ! もうこのへんの赤ちゃんコントはどうでもいいよね……。

椋梨ももっと他にやることあるだろうと思っていたら、諸隊に食料も水も渡すなと指令を出します。ああ、戦闘はやらずに食料と水を得るためなんかグダグダやる気だな。

案の定、美和の弟・敏三郎らが家を回ります。なんかわざとらしく喋る落語家ぽい農民がここで出てきます。一通り文句を言ったあとで「あんたら俺たちの仕返ししてくれるの?」と言い出してどうやら食料や水を提供してくれた模様。馬鹿な台詞を長々と言わせるかわりに、命懸けで差し出す気構えをちゃんと描いたらどうですか。あといい加減敏三郎を出すのをやめて欲しいです。ハンデのある弟が健気に動けば感動するでしょ、って24時間テレビのチャリティじゃないんですから。

このあたりで幕府の取り立てが厳しいとか云々言い、いかにも「重税の江戸幕府から民を救うために決起する諸隊」みたいにしていますが、当時の民が幕府のせいと思っていたとは思えないんですよね。取り立てが厳しいのは毛利の殿様でしょうが。その取り立てる側の上級武士で、しかも史実では、俺は百姓とは違うとプライドが高かった高杉が率いる軍勢に、こんな偽善の塊みたいな台詞を言わせて何がしたいんですか? 民のために悪い幕府を倒す長州偉い超偉いとか思って欲しいんですか?

ここで言い訳程度に数分程度の戦闘シーンと、ナレーションが入ります。はいはい、日曜八時は血腥い場面は流しちゃいけませんよね。すぐに奥御殿に場面が切り替わります。「女性視聴者の母性に訴えれば高視聴率もできるよね!」と言いたげな赤ちゃん話題がまた出てきます。

ここでまた奇兵隊のシーンになるのですが、また米が届いたとかやっています。兵糧の調達ばっかりですね。兵站は戦闘なんかしなくても、ホイホイ安全に手に入るんだよ〜〜という現日本政府のご意見でしょうか。このドラマの制作者は、兵糧を運ぶ庄屋が襲われるとかそんなことは絶対想定しないんでしょう。正義の軍勢がドンドコ進めば濡れ手に粟で食料が集まってくるとでも思っているのでしょう。

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高杉晋作「戦いはやめて 撃つならわたしを撃って!」という立ち位置

hanamoyu20150809

それでも高杉晋作のPVだと思えば出来はまずまずかもしれないと思って見ていたのですが、敵軍に拳銃をぶっ放し、その背後から味方が一斉射撃するシーンで愕然。

奇兵隊 高杉 敵軍

この並びなのに、高杉はしゃがむわけでもないから、思いっきり味方の一斉射撃が高杉に当たりそうなんですよね。味方の誤射で死傷する率ってかなり高いのですが。このドラマの制作者は、ゲームのように味方の攻撃は絶対に当たらないと思っているのでしょうか。本当に銃の扱いが物理法則を無視しまくりで頭がクラクラします。二年前の『八重の桜』はマニアックなくらい幕末銃器にこだわっていたのに。八重がしていた火薬の調合とか絶対できなさそうな奴ばっかりです。あと、装填の概念がなさそうですよね。貴重な戦闘シーンがこれかよ。『八重の桜』の戦闘シーン迫力たっぷりですが、これは半笑いが浮かびます。

半笑いでいると、高杉が戦場でしゃがみこんで三味線をペンペン弾きながらなんかへろへろと歌っているから爆笑しましたね。駄目だろ、これ、もう。今までかろうじてあった高杉のカッコよさが跡形もなく吹っ飛んだ瞬間でしたね。もう火炎放射三味線でも持ってギィーンってやればよかったのに。

あととってつけたように誰か亡くなっていましたが、自分の中では「誰?」で終わりました。親切に回想で玉木文之進が出てきたのでやっと思い出せたのですが、そうでなければわからなかったと思います。制作側も回想を出さないとわからないことはわかっているわけですね。

ここで椋梨の焦りを写し、さらに奥御殿ターン。やっと都美姫が焦って「新しい侍女の中に高杉晋作の妻がいるって本当!?」と焦ります。不自然に赤ちゃんを抱いた女が来た時点で怪しめよ。ここで美和と都美姫が揉めていると、雅本人が出てきます。「危ないなら私を人質にすれば高杉は奥には手出ししない!」と啖呵を切ります。あのー……なんで高杉も椋梨も奥を狙っているみたいになっているんですか? 藩の一大事にそんなことやっているほど暇なんですか? しかも銀姫が「お腹の子を守るためにも雅を人質に!」とか言い出すからもう意味がわかりませんヒャッハー。

玉木叔父さんの子が亡くなったので、その反応をいつもの杉家ワイドショーで振り返ります。子を失った弟に「子を失った親はその子をずっと振り返ればならん」とか、言わんでもいいことを言って追い詰める百合之助さん。鬼か。

ここで野山獄。伊之助が処刑されずに済んだこと、それに対する本人の反応が描かれます。どうでもいいわ。心の底からどうでもいいわ。ここでも「長州藩の正義の味方は、徳川幕府の圧政から民を救うんだよ! 民もそれを知っているんだよ!」的偽善が語られます。

ここで梅之進が高杉の元にやって来て椋梨の政治を糺すから荒そうなと説得し、その帰り道刺客に襲われます。この情報を奥御殿に届けたのは寿。そんなスーパーの帰り道に寄りました、みたいにホイホイ女中の身内が来られるほどオープンなんですか。「二百人の女が!」と都美姫がなんとかの一つ覚えみたいに連呼していましたがセキュリティガバガバじゃないですか。こういうとき美和が驚く顔はいつも同じ。ここのところ、美和のこの顔しか見ていない気がするんですが。

ここで奥御殿に砲声と悲鳴が響きます。銀姫は砲声で産気づいた模様。あー、はいはい、乱世の中で赤子が産声をあげる展開ですか。しかもこの非常時に「私は乳母とかつけずに自分で育児するから!」と宣言する銀姫。どうでもいいです。女中が薙刀を持って走ったり、きびきびと指示に会わせて動いたりする、危難の中で結束する長州の女たちの姿が描かれますが、砲声どころか砲撃を喰らって死ぬ女がいた(『八重の桜』)二年後に、何を今更。

この非常時、美和は「お殿様にうちの兄を会わせて! 兄ならこの戦を止められるの!」と都美姫に頼みます。空気読めよ。いやそれよりも、どちらかといえば傍観者の梅太郎にそんなネゴシエーターとしての一面があったなんてビックリだよヒャッハー。

ここで都美姫に制された美和は、「戦っているのは男だけじゃない! 女もなの!」と演説ぶつのですが。これ、二年前の八重も似たようなことを言っていました。もっとも八重は啖呵を切ったあと、ライフルを手に兵の指揮を執り、大山弥助を狙撃負傷させるという活躍をするので、口だけの美和と比べてはいけません。ここぞというときも、ワンパターンの八の字眉上目遣いで語るしかできない美和さん。主演女優無罪と言いたいところですが、もうちょっと演技の幅は広がりませんかね。ここで今週終了。

この美和八の字眉お願い作戦で、梅太郎の説得が実るのでしょうか。そんなヒロインの兄が説得すればどうにかなるなら、挙兵なんてしないで初めからそうればよかったのではありませんか。一体何なんでしょうかヒャッハー。

やっぱりもう、こんな大河はやめて『マッドマックス』を見ましょう。

マッドマックス公式HPはこちら→ http://wwws.warnerbros.co.jp/madmaxfuryroad/

武者震之助・記

霜月けい・絵

この回の視聴率はこちら

伝説の予測記事→こんな「花燃ゆ」はいやだ!始まる前からやばい7つの悪夢

 

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*なお、この記事はワーナーブラザーズからもNHKからもマーケティング依頼を受けたステマ記事ではありません。ヤフーニュースさまご安心して配信してください(編集部)
参考:「Yahoo!ニュース」からステマ記事排除へ、悪質事業者には法的措置も--ヤフー声明(CNETジャパン)

 

 




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