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花燃ゆレビュー

花燃ゆ感想マンガ40回「二人の母」主人公が子供に精神的なDVしまくり3度目の育児放棄で完全に母親失格な件

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「花燃ゆ」第四十回レビュー

こんにちは、武者震之助です。

「『あさが来た』最高や! 『花燃ゆ』なんて最初からいらんかったんや!」

という声が聞こえる気がします。

いろいろ厳しいことを昨年から書き続けたせいで「なんで『あさが来た』だけはバタ褒めするんだよ?」とか言われますが。そりゃ宮崎あおいさんと波瑠さんが姉妹役とか褒めないで何をしろと……というわけではなく、出来が段違いなんです。比べるのが無残なくらい違いますからね。単純に『花燃ゆ』と『まれ』が酷すぎて全てが輝いて見えるというのもあるでしょうが。泥水ばっかりすすっていると、水道水だって甘露の味になるんですよ。朝っぱらから浜辺で謎の踊りをする白ワンピース女と、意味不明合唱から解放されただけでもありがたいってなもんですよ。

さて、前置きはこのあたりで。

たまには『花燃ゆ』スタッフの弁明も聞いてみましょう。

・<ドラマ最前線 制作者インタビュー NHK 小松昌代> 今の大河ドラマのトライを、長い目で見てほしい(木俣冬) - Y!ニュース http://bylines.news.yahoo.co.jp/kimatafuyu/20151002-00050070/

「長い目で見てほしい」って。もう十月ですけど。残すところあと二ヶ月ですけど。そもそもこんな言い訳は開始直後でも駄目だろと。食堂に入ってお金払ったらまずい食事が出てきて、店員が「新しいトライの最中なんです、長い目で見てください」と言ったらそんな店二度と行かないですよね。中途半端な実験中のゲテモノを世に出すなよと。

インタビューそのものはもう無茶苦茶で突っ込む気力すらわきません。インタビュアーの方も相手が取れる球しか投げず、実におやさしいですね。私がこの場でいたら何て言おうかなあ。はっはっは。

奥が閉じるとき、田中麗奈さん演じる銀姫が、大奥は徳川が負けたから閉じるけど、長州は勝ったのになんで私たちも閉じないといけないのか? というような疑問を発するんです。そういう女性側のーー要するに生活レベルな目線を描いていることが、『花燃ゆ』の面白いところだと思っています。

……すごいですよね。要約すると「生活レベルのバカで鈍感なことを言う=女の目線」という考え方が。

インタビューでやたらと自分たちは女性の感性を代表しているようなことを言っております。しかし、人様の夫の看病にしゃしゃり出て差し出した手を、妻をさしおいてその目の前で握るとか、姉夫妻の家に押しかけ女房するとか、そういう女性というか世間一般の常識に照らし合わせてアウトな描写をやらかしておいて、それでどの口が「女性の目線」とか言うんですかね。

こういうスタッフがトップにいるから本作は超絶駄作だと思いましたね。本作の本質は、人の感性を代表してはいけないような鈍感な輩が、ドヤ顔をすることじゃありませんか。楫取や美和がドヤ顔で世間の代表面するように、この制作者も女性の代表ですみたいなことを言うわけですよ。厚顔無恥な人間が作った、厚顔無恥なドラマというわけです。

そしてシメはこれ

全部を台詞で語ってしまったり、説明的なものにするくらいだったら、ドラマは要らないと思うんですよ。

これには同意ですね。『花燃ゆ』はいらないですよ。説明台詞だらけですもんね。

ただまあ、NHK側も『花燃ゆ』の駄作ぶりを自覚していると思います。そして「こんなレベルのドラマしか作れないわけじゃないんだ!」と気合いを入れたのが『あさが来た』なんじゃないかと思うわけですけれども。

今週のミッションは、母親失格の汚名返上?

「字を教えるなんて、わたしって母親っぽい〰ドヤ」(霜月けい・絵)

「字を教えるなんて、わたしって母親っぽい〰ドヤ」(霜月けい・絵)

そんなこんなで今週の苦行開始です。

今週の課題は久坂の忘れ形見・秀次郎のようです。先週の登場の仕方だと、秀次郎は単独で杉家にやってきたか、あるいは引率者が放置し説明なしで放り出して去ったように見えるのですが、どういう状況だったのでしょうか。それにしても、久米次郎、興丸、として秀次郎と何度美和が母になれるかミッションを繰り返すんでしょうか。

この秀次郎と辰路が別れた顛末は「水商売を続けたいため自分本位な母が捨てた」という設定にするようです。あくまで美和は被害者にするため、辰路を悪役にするわけです。秀次郎は京都での場面はおとなしかったはずですが、何故かものすごい問題児に育っておりまして、ここでもまた「人の夫を寝取った辰路みたいな女に育てられたからこんな風になりましたよ〜、ひどいですね〜」とでも言わんばかりです。洗練された京都の一流芸妓に育てられて、そうなるとは考えにくいのですけれど。

それにしても兄・民治の妻である亀が秀次郎のことを愚痴り、それを美和が澄ました顔で聞いているのが不思議なんですよね。これじゃ亀が面倒を見ているのでは、と思います。そんなことを杉家の面々は不思議に思わないらしく、むしろ全力で「愛人の子に対面してお気の毒です」とでも言いたげに美和のケアに励みます。それにしても新環境になじめないであろう、幼い秀次郎の前で、「愛人の子なんて私なら育てない!」だのバンバン床を叩き大声で話題にする大人ってどうなんですか。美和は気遣っても秀次郎はどうでもいいわけですね。久坂の忘れ形見なのに。こいつら鬼か。ここでやっと美和が久坂の子だからあの子を育ててみようと思いますと決意表明。うわあ、不気味だ。美和の心を全力でケアして秀次郎のことは気にせず声も掛けないし、そもそも美和が「育てない」と言ったらどうしたんでしょう。なんだかそのまま秀次郎を山にでも捨てそうな雰囲気すら感じます。

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カメラとまったらDVしそうな主人公

それにしても「腹は借り物」という考えは相当根強く残っていましたよね。愛人の子だろうが何だろうが、当主の血を引いていれば育てるのが普通の世の中で育ってきているのに、こいつらは何故そこにそこまで嫌悪感を抱くのかわかりません。明治ではなくて昭和あたりの価値観で描いていませんかね。

美和はやっと秀次郎の教育を開始。そして秀次郎は美和におにぎりをねだります。駄目だ、その人のおにぎりは食べちゃ駄目だ……死ぬぞ!!

秀次郎教育についに文之進叔父さんまで出てきます。奥田瑛二さんの無駄遣いが哀しい……この秀次郎教育シーンの間延びっぷりときたらもうまったく、何も面白くありません。

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あくまで外にでないでスタジオ収録で済ますことで長州藩士の甘えぶりを描いている?

一方で楫取は荒れ地開墾に明け暮れているそうです。確かに木こりセンス抜群の楫取ですのでやっと活躍の場を見つけたと言えるでしょう。スタジオの限界に挑んだ荒れ地セットも見物ですね。

しかしここで敢えてきついことを書きますと、故郷のほど近くで作業に励む楫取はファッション開墾のように思えてなりません。明治初期といえば、主に負けた側の佐幕藩士とその家族が中心となった北海道への移住や開墾、旧会津藩士の斗南での苦労があるわけです。長州出身者もこのようにフロンティアへ向かった人びともいましたが、装備や与えられる土地のランクに厳然たる差がありました。酷寒の荒れ地への開墾がいかに苦しかったか、その一端は『マッサン』で描かれておりましたね。要するに、勝った側の長州と負けた側は、開墾ひとつとっても前者はイージーモード、後者はベリーハードモードくらいの差があったわけです。

楫取が開墾したことを全否定するわけではありませんが、いきなりろくな装備もないまま北海道に放り込まれた人々の苦労が同時期にあるわけで、それと比べますと何とも。負けた側より勝った側のドラマの方が面白いと言われたりしますが、幕末明治に関してはそう単純なことでもないでしょう。薩摩の場合、西南戦争があるからまた別なのですけれども。

一方アメリカでは、木戸が揉めています。ろくな出番がなく幕末の功績は楫取に取られまくったのに、だらだらと出番がある木戸さん、かわいそう。しかもアメリカでまで「こんな大変な時に楫取さんがいてくれたらなあ」みたいな酷い台詞を言わされる木戸さん。制作者は何か木戸さんに恨みでもあるんですか。

しかもこの合間に寿によるさつまいもスイーツ作り教室まで展開。このドラマのスイーツ(と楫取)へのこだわりは謎です。はっ!? もしやこれが制作者の考える女性ならではの感性!? このスイーツをみんなでほおばって「新しい日本を作る!」とか言う場面もなあ。無意味に出てくるスイーツには「おパンがなければお菓子を食べればいいじゃない」的な傲慢さを感じさせてマイナスですよ。これよりずっと北の方では、犬の肉だの海藻だの、そんなもので命をつないでいた日本人もいたのに。

そんな楫取夫妻ですが、寿がヘルプに文を呼びたいそうです。はいはい、寿が呼び出すんだから不倫じゃないというアリバイ作りですね。

どこまでも他人に責任を押し付ける姑息な女=制作スタッフの求める理想の女性像だっけ?

一方秀次郎育ての件ですが、亀が「京都に帰る家はないよ」と言ってしまったため、秀次郎がいなくなってしまいます。美和が内心思っていそうなことを、亀に言わせて責任を回避する姑息さが鼻につきます。美和は秀次郎探しも眉を八の字にしているだけであまり熱心ではなく、むしろ周囲の人の方が真剣に見えました。そのくせ秀次郎が見つかると、自分が一番心配していたかのように振る舞う美和。すごい性格です。

美和はこの事件を経て、やっと辰路と何故秀次郎が別れたかを説明します。やっぱりそのきっかけは亀なわけで、辰路といい亀といい、周囲を悪者にして美和には何も背負わせないわけです。こんな姑息な脚本に何故するのでしょうか。

そこへ辰路がはるばる京都からやって来ます。本作では、山口と京都間は女一人でホイホイ往復できるようですね。ここで顔をあわせた美和と辰路の会話がこれまたひどい。

「辰路さん! あなたが久坂の子を産んだお人やて」

挨拶抜きにいきなりこれですか。怖いですよ。せめて秀次郎のお母様とでも言えばよいものを、こんな言い方をすると「私の夫を寝取ってガキまで産みやがったビッチはてめえか!?」みたいなニュアンスを感じてしまいます。まあ本作に美和の性格なら、言外にそういう怨念絶対こめてますよ。

一方の辰路は、やはり挨拶抜き。

「あの子がちゃんと手習いまでしてるなんて」

と始まり、やっぱり預けてよかった、私といるとろくな教育ができない、あの子をネグレクトして、早く新しい男を見つけて着飾り楽に暮らしたいとか何とか、美和を持ち上げ自分を貶め始めます。徹底的に辰路を貶めないと気が済まないのですか。

ここで美和は、そう言いながら何故ここまで来たのか、何故京都で最初に会った時託さなかったのかと聞きます。はいはい、夫を寝取ったビッチでも気遣える美和様えらいですね。美和の気遣いを描いたつもりなのでしょうが、辰路の辛い気持ちに塩をすり込んでいるように見えなくもありません。

「大事な我が子を私に託すってねえねえどんな気持ち? 強がっているけど本当は辛いんじゃない? ねえねえどんな気持ち?」

みたいなね。辰路を見送る美和のむすっとして勝ち誇ったような表情がもう。これは完全に悪役ですわ。

散々子供に精神的な虐待をして、最後にはネグレクト

辰路に完全勝利を決めた翌朝、美和は「おまえのような出来の悪いガキは久坂家にはいらねえよ!(要約)」と鬼の形相で秀次郎に言います。わけもわからず京都の家から追い出され、生きていくためよくわからない女性を母上と呼んで媚び、そしてこの仕打ち。そして外に出て行くと、待っていたのは辰路でした。抱き合う母子、深々と頭を下げる辰路。なんじゃこりゃ。

【速報】美和、久米次郎、興丸に続いて秀次郎、母になるあるいは守る宣言しながら養育放棄三度目

 あんな過酷なたらい回しをされた秀次郎のことが心配ですが、本作では捨てた美和側のケアを全力でします。ドラマ的には美和が育ての母の愛情を考えて辰路に戻したとしたいのでしょうが、今までの経緯を見ていると「辰路に完全勝利し満足したので、養育放棄」にしか見えないんですよ。しかも内心「楫取とイチャイチャするのに子どもなんて邪魔なだけ」と思っていそう。美和の中では、

楫取とのランデブー>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>(超えられない壁)久坂の遺児

なのではないでしょうか。

それにしても、美和の気まぐれで久坂家未来の当主がコロコロ変わり振り回される久米次郎も気の毒です。

ここでやっと政府の動向が描かれ、いつの間にか明治六年にジャンプします。そしていきなり起こる萩の乱。

それなのに、嗚呼それなのに、来週予告ではほっかむりした楫取に木戸が頭を下げて群馬県令になってとかお願いしていますよ。サブタイトルも「いざ、群馬へ」ですよ。おいおい、松下村塾が滅びる萩の乱が、群馬の添え物かよ。「いざ、早期最終回へ」でもよかったのに。

はぁー……明日からの『あさが来た』で口直ししようっと。

武者震之助・記

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霜月けい・絵




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