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おんな城主直虎レビュー

『おんな城主 直虎』感想レビュー第28回「死の帳面」

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こんばんは、武者震之助です。三連休いかがお過ごしでしょうか。
今週は、アバン(オープニング前の映像)がこれまでの直虎の歩み総集編ショート版です。
ここから新しい展開という合図でしょうか。

一方、今川ではもう一人の女大名・尼御台こと寿桂尼が奮闘しておりました。
今週は時系列が少しさかのぼります。

 

災いをもたらす男・武田信玄、登場!

桶狭間の戦いで英主・今川義元を失った今川家。
同盟相手の武田家が、今川から嫁いだ鈴(氏真の妹)の夫であり嫡男の義信を切腹に追い込みました。鈴は夫の死後も甲斐に留め置かれていました。

本作では天災のように思われている武田信玄がついに登場したのです。
鈴を涼しい顔で飼い殺しにするような冷酷さを持つ男ですが、達磨像のような姿で鷹に餌をやる姿はどこかひょうひょうとしていて茶目っ気すら感じさせます。
あぁ、これが真田昌幸の師匠か、と納得させられるものがあります。

今川から鈴返還を要求する使者が来たと聞いて追い返そうとする信玄。しかし相手は寿桂尼と聞いて驚きます。
「心の臓がいかれおったのではなかったのか? 化け物か、あの婆は」

昨年『真田丸』で死の淵から甦った「化け物老女枠」の真田幸綱正室が、時代的に、このころはまだピチピチの若い娘で、武田に在住していたかと思うとちょっとニヤニヤしてしまいますね。

それはさておき、化け物呼ばわりを隠して寿桂尼の前に現れる信玄。
敢えて「晴信」呼ばわりでちょっと小僧ぽくあしらう寿桂尼。まだよく元気ですね、と声を掛ける信玄に皮肉をこめて返す寿桂尼。
これぞ京都の女、という感じですねえ。

「神仏もまだ私には会いたくないようで」
「それは神仏も正直な」
と切り返す信玄。『神仏だけでなく、俺もアンタにゃ会いたくねーわ!』と言うのが本音でしょうか。

 

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化物の前では、直虎と龍雲丸のヤリトリも高校生の弁論大会

さらには義信の死に追いやった信玄に、お悔やみを述べる寿桂尼。
会話が全て高度な嫌味で構成されていて辛いです。
後に今川氏真と北条幻庵の対話シーンがありますが、氏真の稚拙さを際立たせる布石にもなっているような印象です。

寿桂尼は鈴の返還を申し入れます。
「まだ武田に尽くしたいようで」
間髪入れずに返答する信玄。

ここで井伊家の人間レベルなら「ウッ」と黙ってしまいそうですが、さすが百戦錬磨の寿桂尼、
「なんということを! 吾が説き伏せましょう!!」
と強い口調で更に切り返します。

信玄が、気鬱で臥せっていると断ろうとしても、今度は「説き伏せましょう」と寿桂尼が乗り出します。
なんとかこちらで説き伏せるから、と信玄が言うと、やっと矛を収めたかに見えた寿桂尼。しかし、信玄がかつて追放した武田信虎の話を持ち出してチクリとするのですから、やはり女大名と称されるだけのことはありますね。

信玄も「親子断絶している」と答えに窮しているような状態で、これに対して信虎と織田の関係を持ちだし「尾張の若造に脚をすくわれますように」とさらにチクリと釘を刺す寿桂尼、さすがです。

こういうベテラン、高知力、脚本家ノリノリの場面を見ると、先週までの直虎と龍雲丸の会話なんて高校生の弁論大会みたいんだったなぁ、と思えてきます。
いや、あれが両者の一生懸命ですけどね。あれはあれでいいんですけどね。

確かに寿桂尼は化け物なんです。

 

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己の老いすら手札に使う 病弱老婆の凄みがパネェ

国に戻った寿桂尼は、鈴奪還のためさらなる手を打ちます。

コトの成否を尋ねる氏真に対しては、「私が言ったくらいで手放さないはずだが、今後の手を打ちやすくなる」と寿桂尼は答えます。

一手二手先を読む寿桂尼の行動についていけない氏真。寿桂尼は春(氏真の妻)に、北条の父(氏康)に仲介を頼む手紙を書いて欲しいと頼みます。

寿桂尼は手紙を手に北条に行こうとします。弱った祖母を見た氏真は自分が代わりに行きたいと言うのですが、寿桂尼には計算があります。病弱な老婆が孫娘を帰して欲しいと頼めば、相手も情けをかけるだろうということです。
己の老いすら手札にするこの凄味!

北条家では寿桂尼の訴えを聞き、北条幻庵(早雲の末子)を武田に派遣し、鈴とその子の奪還に成功するのでした。
ちなみに幻庵は大河発登場だそうです。シブいですね。

しかし武田もさるもの、タダでは返さない。
「誓紙を出せ」と迫ってきました。

今川まで来た幻庵にそう聞かされ、武田の対応に困惑する氏真。幻庵に武田の挑発に乗って戦になったら勝てますか、と言われて氏真は怒りを爆発させます。

桶狭間からずっとため込んできた鬱憤を幻庵にぶつけるようにキレる氏真。寿桂尼は「泣き言を言ったら負けますよ」とたしなめます。
氏真が気の毒です。彼だって一生懸命でしょうに。普通の人に厳しいドラマだ……いや、戦国とはそういうものか。

何もかも思い通りにならず」、目がどんよりとしていく氏真。
もうどうでもいい、俺は祖母ほど頭が良くないんだもん、と劣等感をおぼえた氏真は、踊り狂う馬鹿殿ルートまっしぐらなのでした。

 

凄腕・寿桂尼を前にして、氏真は落ち込むだけ……

一方で気賀を手にして祝宴真っ最中の直虎。
ところでこの城って、大雨、高波、巨大台風が来たら、一発で終わりそうな印象が……。

それはさておき、直虎は瀬戸方久を城代にすればおさまるよね宣言。気賀の商人も大喜びです。
龍雲丸ともここから世を変えようね宣言しちゃったりして。このウキウキ楽しい祝宴は何かのフラグのような気がします。
何だかあまりに能天気なんですよね。

氏真は、寿桂尼から上杉との同盟成立を聞かされます。しかし水面下の交渉は寿桂尼担当で、氏真は決済印を押すだけのような状況。
もう俺じゃ駄目だな、と落ち込む氏真です。寿

桂尼は別に実力差ではなく、武田や北条とはつきあいが古いだけですよ、と慰めるのですが氏真は聞く耳を持ちません。
「龍王!」

思わず幼名で語りかける寿桂尼ですが、これが逆効果。こんな時だけ幼名で話しかけないでよね、とますます頑なになります。

「いつまでおれるかわからぬのです、ですから……」
身を震わせそう言おうとした寿桂尼は、ストレスによる発作か。
寝込んでしまいます。

 

美男美女、お神楽の舞、優美な今川の家風

氏真は妻の春に「俺がうつけなんだ」と泣き言を言います。
春は夫をうつけと思った事はありません、でも今は初めてそう思ったかもしれません、そう言います。
この人も戦国を戦っているんですよね。

春は今川に嫁いだ時、その雅さが夢を見ているようだったと語り始めます。

美男美女、お神楽の舞、優美な今川の家風。
それをつないでゆくのは殿しかいないと言われた氏真は、館中の楽器を集めて演奏を始めます。華やいだ調べで戻って来られるかも知れない、そうでなくても美しい調べで冥土へと送りたい、そんな気遣いでした。

美しい調べが奏でられ始めると、寿桂尼は夢を見ます。
夢の中では美男美女が舞い、義元と龍王丸が微笑んで蹴鞠をしています。極楽浄土のような夢幻の世界です。
井伊から見れば白塗りの恐怖であった義元も、幻の中では優しく慈愛に満ちた父親です。

このまま神仏に会いに行くのかと思っていたら、寿桂尼は目を覚まします。

「太守様、辛い思いをさせました……婆を許してくだされ。婆はただ取り戻したいだけなのです。光に満ちた今川を、そなたともに。今川のために……」

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氏真は寿桂尼の手を握り、そのためには何を為せばよいか教えを請います。

 

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