正月恒例「仙台初売り」がド派手なのは伊達政宗の父ちゃんが推奨したから!?

 

本日1月2日は、多くのお店で初売りを行う日ですね。
この記事をお読みいただく頃には、既にお買い物が終わっている方が多いでしょうか。ネット派の方は、手元に届くのを今か今かとお待ちかもしれませんね。私もです。

ということで、本日は店員さんや配送・運送業の方々に感謝しつつ、初売り(特に仙台)と福袋の歴史を振り返ってみましょう。

まずはみんな大好き(?)福袋から。

仙台・年末の一番町アーケード街の様子/Wikipediaより引用

 

江戸時代に「えびす袋」として売られたのが福袋

福袋は、江戸時代頃から、現在と同じような「お得な詰め合わせ」という意味で広まっていたようです。
当時は「えびす袋」といっていたとか。恵比寿様が商売の神様だからでしょうか。

明治辺りから「中身が見えない代わりに、価格に対してお得なものが入っている」という意味で売りだされるようになり、好評を博すようになります。
今では福袋をやらない業界のほうが珍しい気がしますが、当初は呉服屋さんの一イベントのような立ち位置だったようです。
ちなみに、明治時代から福袋のために行列ができていたんだそうですよ。今も昔も変わりませんねえ。

現在のように各メーカーやブランドの競争が激しくなったのは、やはり(?)戦後からのようです。高額化が進んだのはこれまた予想通りというかなんというか、バブル期前後だとか。
「ピカソとルノワールの絵画2点で5億円の福袋」というのもあったそうです。もうそれ福袋じゃなくてただのセット販売じゃね?(´・ω・`)

最近では「ラッキーバッグ」「ラッキーボックス」という名前で売っていることも多いです。が、英語圏……というか、外国には福袋の類はほとんどないみたいですね。

アップルが「銀座のときに好評だったから」という理由で、他のフラッグショップをオープンするときにだけラッキーバッグを出していたり、日本人観光客の多いハワイで福袋を売っているくらいだとか。
おそらく、「中身が見えない」というあたりが外国の方にはウケないのでしょうね。日本でも最近は中身の見える福袋が出てきましたが、「何が当たるかな?」という不確かさを楽しむという感覚が、日本人特有なのかもしれません。

よく言われる「在庫の詰め合わせ」説については、無きにしもあらずというところですしね。

 

法律の例外となるほどの伝統を持つ仙台初売り

さて、お次は特徴的な初売りの習慣がある地域をご紹介しましょう。
福袋や景品には、法律で買い手が不当にあたるほどの得をしてはいけない(超略)ということが決められています。しかし、この法律の例外とされているのが「仙台初売り」です。
「江戸時代からの行事だから」ということで、「旧仙台藩領のみ」という条件付きで豪華な景品をつけることが認められています。
仙台藩の領地と完全に一致しているわけではないというのがよくわかりませんが、大人の事情ということですかね。

では、なぜ仙台藩ではそのような初売りを盛大に行うのでしょうか。
大方の予想通り、伊達政宗……ではなく、その父である輝宗、あるいはそれ以前からの伊達家の習慣がきっかけだったと思われます。
伊達家は米沢にいた頃から、1月2日に城下で買い初めをするという伝統がありました。売る側の商人から見れば、お城の人がわざわざ買いに来てくれるのですから、「初売り」を盛大に行わない手はないですよね。

そして、伊達家が岩出山や仙台に移ったとき、町人・商人たちも連れて行ったので、自然と習慣も持ち込まれたというわけです。
幕末頃には「早朝から店の人を叩き起こす」「買った金額にかかわらず景品を出す」という、なかなか物騒な習わしだったことが記録されています。

明治時代には午前四時(!)から店を開けるのが当たり前になり、お客さんは午前三時(!!)から並ぶようになっていたそうです。

仙台初売りでの行列/Wikipediaより引用

 

佐世保でも伝統的な初売りが行われている

その後、戦中・戦後はしばらく下火になり、さまざまな法律の変化や大手小売業の出店などを経て、2001年頃から「より良い形で初売りをしよう」という取り組みが始まりました。
今は従業員の労務問題などの点から、かつてのような早朝営業はほとんどないようですね。
仙台初売りの公式サイトによると、某ファーストフードが午前三時から福袋を販売するようですが……なぜ地元企業でもないのにそこまで頑張るのか、ぜひ理由を聞いてみたいものです。並んでる間に腹ごしらえができるように、ということなのでしょうか。

歴史にはあまり関係ありませんが、仙台初売りの公式サイトに出ている「仙臺四郎」の笑顔が眩しいです。何か元気が出てくる気がします。

仙台初売りどっと混むの「仙臺四郎」/公式Facebookより引用

 

さて、もう一つ伝統的な初売りをご紹介しましょう。
長崎県佐世保市でも、「佐世保初売り」という行事化した初売りが行われています。
残念ながら歴史的な由来がはっきりしないのですが、こちらは幾つかの商店街やショッピングモールで個別に行われていて、元日から営業しているところもあります。また、現代でもバリバリ早朝からやっているようですね。

YouTubeで個人の方が動画をアップされているのですが、朝六時くらいから結構お客さんが行き交っていました。音楽もガンガン流していますし、客寄せの声もかなりデカイので、それが自然なのでしょうね。

また、仙台・佐世保両方とも、初売りへ繰り出すお客さんのために甘酒や豚汁などが振る舞われているようです。
ただの商売でなく、こういった心配りがあるところがいいですね。だからこそ、地元の人々に愛されているのかもしれません。

長月 七紀・記

参考:仙台初売り/Wikipedia 佐世保初売り/Wikipedia 福袋/Wikipedia 仙台商工会議所 仙台初売りドット混む

 








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コメント

    • Lara(アメリカ)
    • 2016年 1月 02日

    アメリカではミステリーボックスとか、ミステリーバッグと言います。お正月を日本のように祝うという習慣がないので、当然初売りがめでたいとかと言う感覚もありません。中身がわからなくてわくわくと言うのは日本人だけじゃないです。ただお正月が明けて初めてする何か(初売り、書初め、初詣)を祝おうという感覚がないだけです。

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