日本にも八橋油田があるぞ! 世界各国で最近注目の油田たち

 

社会の授業やニュースで耳にタコができるほど聞いている話ですが、日本は資源が乏しい国です。

他国からすれば「そんだけ排他的経済水域(EEZ)と水に恵まれてて、資源がないとかふざけてんの?」と思われてもおかしくはありませんが、本日は国内で「資源」といった場合に、真っ先に思い浮かぶであろう”アレ”のお話をいたしましょう。

1901年(明治三十四年)1月10日は、アメリカ・テキサス州のスピンドルトップという場所で原油が噴出した日です。

なかなかシュールな字面ですが、要するに「油田が発見された」ということになります。

 

初日から10万バレル(約1,590リットル)が噴き出るも

掘り当てたのはグラディス・シティ石油ガス製造会社という会社です。この地域で油田を見つけるために設立され、9年ほどかけて堀りまくった結果、ようやくこの日に苦労が報われたのでした。
深さ347mの地点から46mも原油が噴き出し、コントロールするのに9日間を要したそうなのですが……その間作業員は何回着替えるハメになったんでしょうね。
ちなみに、その時点でも一日10万バレル(約1590リットル)もの原油が出るようになっていました。

スピンドルトップのルカス1号油井/wikipediaより引用

最寄りの町・ボーモントは石油が出たことによって、仕事を求める人々が集まり、たった3ヶ月で人口が三倍にも増加。
しかし、スピンドルトップの石油はそう長く算出せず、1904年には早くも一日1万バレル、つまり当初の1/10程度になってしまっています。1925年に別のポイントからまた石油が見つかったものの、それも8年程度で下火になってしまいました。
その後、硫黄鉱山が見つかったため、ボーモントの町はそちらで経済を何とか持ち直したそうです。

日本では硫黄といえば「温泉のにおい」という連想をする人が多いですけれども、実は化学工業で多用される鉱物です。
古くから火薬・爆薬の材料にもなっていましたし、現代では肥料や漂白剤などの薬品を作るときに硫黄化合物をよく使います。石油ほどではなくても、小さな町ひとつ養っていくくらいなら充分だったでしょうね。
日本でも、昭和二十年代くらいまでの長野県では、硫黄鉱山でかなりの利益を上げていたといいます。おそらくはボーモントも似たような状況だったのでしょう。

 

近年の油田ワールド事情

さて、油田といえばやはり石油王……もとい、中東の国々を連想しますよね。
しかし、一日あたりの産油量一位は実はロシアです。

また、油田そのものは世界中至る所に存在します。
変わった特徴を持つところや、近年見つかったところなど、ごく一部だけご紹介しましょう。

・ブラジル/シュガーローフ油田

首都サンパウロの沖合にあります。
2007年に新しく発見された油田で、250億~400億バレルほどの原油が存在するとみられていますが、まだ採掘は進んでいません。
リオオリンピックのために相当のお金を使ったでしょうし、自国だけで採掘するのはしばらく難しそうです。他国の油田状況によっては、新たな紛争のタネにもなりかねませんしね……。

・中国/大慶油田

中国東北部黒竜江省にある、中国屈指の大油田です。その広さはなんと、100km四方にも及びます。日本でいうと、東京駅・湯河原温泉(神奈川県)・甲府(山梨県)・熊谷(埼玉県)を頂点とした四角形とだいたい同じくらいの広さです。広すぎ。
1960年代に産油が始まりましたが、2000年ごろから原油の質が落ち始め、衰退期に入ったとみられています。これをカバーするために、中国内の他の油田の調査が進められていますが、需要に供給が追いつかず、中国は産油国とはいえない状態。自国でも出るのに、輸入している石油のほうが多いんだそうです。な、何を言っているのか(ry
最近東・南シナ海でアレコレやってるのも、このせいでしょうねえ。ガス田も見つかっていますし。だが尖閣はやらん(#^ω^)

・ノルウェー/スタートフィヨルド油田

イギリス・ヨーロッパ・北欧に囲まれた北海には、全部で150ほどの油田が存在します。
スタートフィヨルド油田は、その中でも最大の産油量を誇る油田でした。
しかし、既に埋蔵量の60%以上が採掘されたとみられており、近年では原油ではなく天然ガスの採掘に切り替えています。
そうすると、2020年代までは使えそうだとのことです。その後がオソロシイ。

・クウェート/ブルガン油田

世界第2位の規模を誇る大油田で、原油が地表に出ていることが最大の特徴かつメリットです。
しかし、そのために湾岸戦争ではイラク軍に放火され、ブルガン油田を始めとしたクウェート領内の油田は、30億バレルもの原油を失ってしまいました。
手近にあればいいというもんでもないですね。

・日本/八橋油田(やばせゆでん)

秋田県秋田市八橋にある、日本で数少ない稼働中の油田です。
国内需要を満たすほどの量は出ませんが、今も周辺地域の農地でいきなり原油が出てくることがあるため、「まだ油田があるのでは?」と推測されています。
八橋油田の他、日本海側にかつては油田がいくつかあり、稼働していました。新潟県近辺から天智天皇に「燃える水」が献上された、という記録が残っているため、かなり古くから知られていたようです。
もっとも、石油の精製技術が発展したのはここ数十年のことですから、日本が独自の方法で原油を活用するのは難しかったでしょうね。
また、2015年には新潟県の南桑山油田で新しく石油が取れそうなポイントが見つかっているのですが、まだ実用化はされていません。
シュガーローフ油田同様、たくさん原油が出れば、紛争の元にもなりかねませんけれども。世知辛いものです。

1952年の八橋油田/wikipediaより引用

ここはやはり、バイオ燃料の実用化に期待しておくのが平和でいいですかね。多分21世紀中には石油が枯渇してしまいますので、間に合うことを祈っておきましょう。

長月 七紀・記

参考:スピンドルトップ/wikipedia 油田の一覧/wikipedia

 


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