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思いのほか逞しい存在だった戦国時代の女性たち

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2011年に放映された大河ドラマ、「江 姫たちの戦国」。
みなさんすっかり記憶のかなたに飛んでいるかもしれませんが、上野樹里さんのアレです。それにあわせたのかそうでもないのか。この年には随分いろんな「戦国美女本」が出版されました。
本書もそのうちの一冊です。

妻たちも男まさりの大活躍!?

当時出た「お江」本などが強く主張した点で、歴史ファンたちをおおっと思わせたのは戦国美女たちの「たくましさ」でした。戦国武将とその妻といえば、なんとなく「武張った男たちを内助の功で支える心優しき良妻賢母」みたいなイメージがありましたが、ここ十年ぐらいで武将の妻たちも男まさりの大活躍をしていたことが明らかになってきています。

さて、本書。歴史作家である加来耕三氏が書いただけあって、その読みやすさと分かりやすさは抜群です。
やたらめったら親族が多い家系図だの、いついつのどこどこでは誰誰と誰誰が手を結んでいて……といった頭がこんがらがるような記述はほとんどありません。

戦国の美女たち、姫君たちといっても数知れずいるのですが、メジャーな武将の妻ばかりではなく、一般風俗なんかにも目配りがきいているところが本書の面白さ。
宣教師たちが来日して驚いたという女性たちの風習、正室・側室の違い、戦国時代にあちこちで行われた政略結婚のあれこれ、武人顔負けの大活躍をした戦陣に立つ女性たちの紹介と興味深いところをしっかり網羅しております。

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女こえー!男もこえー!

白眉は第1章でルイス・フロイスの『懺悔録』や、室町時代から戦国時代にかけたたくさん書かれた『御伽草子』を資料にして当時の一般庶民の女性たちがどんな風に生きていたのかを記したところ。これがもう今見ると「えええっ!?」と思うようなビックリ風俗なんでございます。

フロイスの『懺悔録』によると、ある農民の女性は妊娠6ヶ月になった時、赤ちゃんを堕胎してから、生まれた子供を踏み殺し、「死んで生まれてきた」と家族に嘘をついたとか、岩清水八幡宮ではたびたび男女が雑居していたことがあって子供ができて問題になっていたとか。
挙句の果てに「辻取婚」! 中世では道端で歩いていた女性を無理やり拉致して、お嫁さんにしてしまったという婚姻制度があったんです。もちろんこれは問題がありすぎたため、あちこちで禁止されていたのですが、あんまり効果はなかったんだそうですね。

中世の貞操観念や婚姻に対する意識は現在とあまりにもかけ離れたものだったというわけです。
その一方で、遺産相続や城主としての地位をもっていた女性もいました。状況や環境しだいでは、家や城の主にもなれたのです。のぼうの城の成田氏長の娘、甲斐姫のように、城に籠って戦を指揮した女性もいたのですね。




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エネルギッシュな中世の女性たちの姿が活き活きと描かれた、濃密な一冊。
大河関連本とあなどらずに、今読み直すと、なかなか面白いですよ~。

 




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