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【軍師官兵衛感想マンガ】 第32話「さらば父よ」おさらばしたい合戦と工夫なき脚本と

更新日:

こんにちは、武者震之助です。今日もまた、重要な戦い「小牧・長久手の戦い」の戦いです。これも清洲会議同様、まさにアバン無双、一騎当千のがっくり感です(ちなみに二ヶ月かかった四国攻めも一瞬! 光と糸のしょうもない倹約問答はあったというのに)
官兵衛が参戦していなかったという言い訳はできます(史実では大坂方面で居留守役を果たしていて、まったく関わっていないわけではありませんが、官兵衛がいても負けるといろいろ困るのでしょうね)。
でも誰も彼もが「官兵衛がいないから負けました」と説明するのは相変わらずのひどさとのっけから荒木村重並にプルプル震えてしまいますよ……。官兵衛のすごさとはこんな幼稚なセリフで説明せねばならんのか!

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「小牧長久手の戦いは官兵衛がいないから負けた!」あーそうですか

このセリフ処理はますます続き、小牧・長久手の戦いから毛利との折衝まで、蜂須賀小六の台詞でだいたい説明されてしまいます。

そのあと、秀吉が関白宣言を文字通りします。
まあこのへんはさておき、三成VS官兵衛のフラグがバキバキと立ち始めます。

茶々との仲を取り持つのも三成、無理に徳川を攻めたのも三成、もう何が何でも三成のせいです。三成の再評価は進んでおり、また最近の研究では淀の方悪女説も後退気味ですが、このドラマでそんなアップデートされた説を取り入れるほどの余裕も気概もないようです。

戦国武将は毀誉褒貶が激しいものですが、三成ほど激しい人物もなかなかいないでしょう。『天地人』のような主人公が三成よりの大河では持ち上げられ、『ヒストリア』あたりでも昨今の人気を反映して持ち上げられておりますが、今年は手垢のついたダメ三成路線で貶めていくようです。三成ファンの皆様、ご愁傷様でした。

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三成を悪人ではなく低能に描く低レベルな脚本

せめて三成が性格に問題があっても有能であればライバルとして盛り上がるのでしょうが、とことん無能描写に徹しているのでいけません。こんな無能を重用する秀吉もダメに見えてきます。軍師ライバル描写は櫛橋右京亮との対決からまったく描写に進歩がないため、石田三成も櫛橋右京亮も同レベルの雑魚に見えるのはつらいですね。

そんなダメな三成をなぜ秀吉が重用するのかと言うと、秀吉が暑苦しく語り出します。官兵衛がすべてを見透かすようで怖いのだそうです。でも本作ではいまいちその優秀な頭脳を示せていないので、なんだかよくわからないことに。

官兵衛も長政も、子役の時が一番賢い?

官兵衛不在ではどうにもならないのは長政も同じようで、長政が留守中に内政をして失敗する場面が出てきます。これが哀しくなるほど馬鹿殿描写で、子役時代の松寿丸のころのほうが賢そうだったなあと思います。幼い頃から屈折している部分があったとか、あるいは人質にされてしまったせいで性格がどこか歪んでいるなど描けばよいのに、百点満点のよい子にしていただけに急激にダメになった感が強いですね。

子役えらいぞ

子役の時、君たちは賢かった

困った長政くんは、おじいちゃんに内政のコツを聞きに行きます。そこで薬草の採り方のコツを教わったりするわけです。柴田恭兵さんの演技なので説得力を感じますが、中身は「小さな芽まで摘むと来年とれなくなるからやめようね」という小学生へのアドバイスレベルなのはがっかりしました……。とはいえ、この中身のないアドバイスに官兵衛が補足することで長政は反省するのですが、アドバイスの中身が中身だけに、なんだか『中学生日記』のようでした。

今週で柴田さんは退場なのですが、最期の最期でこんなアドバイスというのも虚しいものがあります。それともう一つツッコミを入れたいのですが、長政は領民から今までしてきた黒田家の内政に関してクレームを受けたわけです。長年の厳しい普請は、長政ではなくその先代官兵衛、先々代の職隆が行ってきたわけではないでしょうか。つまり、長政に助言していた二人も内政で失敗していたということではないでしょうか。これではなんだか腑に落ちないのでした。

追記:
こちらの重大なミスをご指摘いただきました。
黒田家は領地替えしておりますので、ご指摘通り内政ミスの責任は黒田職隆、官兵衛にはありません。
大変失礼しました。

3代でがんばりましょ

3代でがんばりましょ

それにしても、官兵衛のすごさを表現する手段が「官兵衛がいないと、三英傑の秀吉ですらまともに動けません」「官兵衛がいないと合戦に負けてしまいます」という不自然な持ち上げと、官兵衛のライバルをひたすら無能に貶める、この二択というのは困ったものです。トホホ。

 

武者震之助・記

霜月けい・絵




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つづく





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