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軍師官兵衛レビュー 書籍・映画

【軍師官兵衛感想マンガ】第44回 「落ちゆく巨星」とは大河ドラマそのものの暗喩?やるなNHK

更新日:

 

こんばんは、今週は第四十四回「落ちゆく巨星」です。巨星って、NHKの看板ドラマなのにクオリティの劣化が止まらない大河ドラマのことでしょうかね。

今週は先週出てきて今週いきなり絶体絶命という、超絶圧縮された生涯をたどる豊臣秀次(秀吉のおい)の窮状から始まります。ここまで追い詰められていたら史実の黒田如水でもリカバリは無理ゲー、本作の知略12クラス(満点は99)の如水ではもうゲームオーバーですね。

その後でいつもの淀の陰謀面になるわけですが、目をキョトキョト動かしてかわいげのない声音で「好きにすればあ?」みたいなことを言うだけなのですよね。最近、淀の演技力のなさが目に付きます。それだって、こんなにしつこく毎週出していなければ目立たないんでしょうけどねえ。

淀のぶすっとした顔から画面が切り替わったと思ったら、秀次があっという間に切腹。残虐と悪名高い秀次の妻子の虐殺も、台詞の中でふれられて終わりました(顛末が気になる方は再放送中の『独眼竜政宗』ででもご覧になって悲惨さを味わってください)。

「官兵衛に相談すると死ぬ」

いやあ、それにしても、これまで散々残虐な事件を飛ばしまくっていた本作ですからもはや驚くまでもありませんが、ライト路線であるとされた『天地人』でもふれていた秀次事件をスルーするんですねえ。
三成を悪どく描くのであれば、冷然とした顔で秀次妻子の処断に立ち会う彼の姿はインパクトがあると思うのですが。如水はこれまでと同じで、自分が助言した相手が死んでも上から目線で「マジでヤバイっすね」みたいな講評を述べて眉をひそめる程度で終わりです。

いやあ、見事なまでに俺は関係ねえと言いたげですね。秀次の係累が処罰されているこの状況ならば、親しげに助言をしていた己の身の危険を案じても良さそうなものですが、結末がわかりきっているかのように汗ひとつかきませんし。

秀次事件は秀吉の老耄(ろうもう)ぶりを示すものでもあるのですが、これを飛ばしたかわりにもってこられたのは失禁シーンでした。
官兵衛幼少期といい、失禁が好きだなあ、この作品……。こんな失禁よりも、この後に及んで如水にずっと側にいて欲しいと打ち明ける秀吉の方がよほど駄目な気がしますが、考えてみればこのドラマの秀吉はこんな知略12クラスの官兵衛に頼り切っている時点でずっと駄目でしたね。秀吉と如水が部屋で顔を近づけあっているだけで天下の行く末を描くって、なんかもう手抜き過ぎてわけがわかりませんよ!

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速水もこみち「純と愛のことは言うな!」

オリーブ飲め飲め男なら(霜月けい・絵)

オリーブ飲め飲め男なら(霜月けい・絵)

この次は唐突に「黒田節」のネタを回収します。この場面、太兵衛が一気飲みしているのがオリーブオイルだと思うと妙に楽しいのですが、ここしか見せ場が結局ないまま終わりそうな速水もこみちさんには同情を禁じ得ません。もこみちさんには『純と愛』と本作のことは忘れて、オリーブオイル料理で頑張って欲しいですね。大河と朝ドラという二大看板ドラマでハズレをつかまされたもこみちさん。私が彼なら当分NHKのオファーは受けたくなくなりそうです。

ここで熊之助が「パパが悪口言われているのを、ぼく聞いたよ!」と言い出します。三成の悪口だの、如水の悪口だの、本当に小学生レベルだな……。本作の武将どもは悪口を言い合うことで一日の大半を使っていそうです。

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慶長の役!軍師復活!交渉決裂!

このあと、明(中国)との和睦交渉が秀吉のブチギレで決裂し、慶長の役へと向かいます。如水がアドバイザーとして復帰した直後にこのザマって、本当に如水の助言にはデスブログ的な効果があるのではないかと思えてきます。

慶長の役の社会的インパクトを描くところ、本作は長政と糸が寝室で抱き合うどうでもいい場面を入れてきます。でも今週の糸は、台詞が一言しかないので比較的マシでした。淀の台詞もこのくらいカットしまくって欲しいものです。

次はまた、如水と秀吉の場面です。慶長の役についてこう語ります。

「おまえ止めないの?」

「止めても無駄っしょ」

「だよなー」

「俺、朝鮮行くよ。結局あんたの軍師だからさ」

止めても無駄、じゃねえだろ。そこは一応止めろよ。無駄だろうと必死で止めに入っていた諸将の方が人間としてマシに見えます。で、次に「俺は軍師ッスから!」ね。いつ貴様は己が軍師だと錯覚していた……?とツッコミました。

今週の家康は「秀吉はもうすぐ死ぬ。俺は長生きする」と間者に聞かれたら一発で首が飛ぶレベルの軽口を叩いていました。重要人物を唐突に出して殺すくせに、こういう「次の天下人は家康」みたいな小学生でも知っている事実へのフラグは立てるんですよねえ。家康の天下フラグの次は熊之助が死亡フラグを立てました。

そうか官兵衛教が流布しているのか

次の場面では小早川隆景が死にかけています。本作では死ぬ間際に如水を枕元に呼ぶのがトレンドですので、当然隆景もそのビッグウェーブに乗りました。どんな重要人物でも如水に後事を託すと、知略が30くらい下がり、さらに如水の知性を褒めるとそこから更に20くらい下がります。隆景も死の床で知略45くらいに下げてから亡くなりました。

横で座っている青年は小早川秀秋ですが、彼が誰かもどういう経緯で養子になったかもバッサリカットして、隆景<炎の如水持ち上げ!!>

家康が天下を取るフラグは立てても関ヶ原のフラグはかすりもしないのかよ! もうこんなん、この世界では死ぬ間際に如水と話すと極楽往生できるという信仰でもあると思えないとやってられませんよ!

武者震之助・記
霜月けい・絵

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☆熊之助のフラグの結果を知りたい人は史実のこちらのエントリーをどうぞ(たぶんネタバレです)





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合戦 桶狭間の戦い 長篠の戦い 手取川の戦い 厳島の戦い 月山冨田城の戦い

◆薩摩藩 西郷隆盛 島津斉彬 大久保利通 小松帯刀 西郷従道
◆長州藩 木戸孝允 木戸松子 高杉晋作 山県有朋


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