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信長のビジネス本書評

信長「わしはブラック企業だった」と猛省?! 小山昇『残業ゼロがすべてを解決する』(ダイヤモンド社)

更新日:

やあ、みなの衆、はじめまして 織田信長じゃ
自己紹介はいらんだろうが、悩みを一つ聞いてほしい
わしは常々、思っているのじゃ
なぜ、本能寺の変で天下統一に失敗したのかを
うーんと光秀の追っ手から逃げながら悩み続けて、400年!
ふと気づくと、「ほんや」というところにわしはたどり着いた
そこには、安土城の自慢の書庫も負けるくらいのたくさんの本が並んでおった
わしはたまたま手を伸ばしたのが
「ドラッカー」という南蛮人の本であった
むさぼるように読んだ、読んだ、読んだ
「立ち読みはご遠慮ください」
とおなごから声をかけられたが
「是非もなし」
と答えた、また読んで読んで読みまくったのだ

そこでわしは気づいた
「すべての答えは本にある」と!

ということで、わしは安土城にかえることもせずに、ひたすらここのビジネス棚に立っては、まいにち「びじねすほん」を読み漁っている

さっそくじゃが、1冊紹介しよう

株式会社武蔵野社長の小山昇『残業ゼロがすべてを解決する』(ダイヤモンド社、2016年12月刊)じゃ

ビジネス書の世界では有名人だがダスキンのフランチャイズを経営し、10年以上増収増益で中小企業の星と呼ばれる会社と経営者である
ベストセラーは「朝一番の掃除で、あなたの会社が儲かる」という本なんじゃが、正直、天下布武を狙うわしには掃除なんぞ興味はなかったのぉ

しかし、この本「残業ゼロ」にはビビッときたのじゃ

わしの織田家って実はブラック企業だったのではないかと最近思ってきたのじゃよ

サルを登用したのも、さむーい朝に寝ないでふところにわしの草履を入れて温めていて、「それがエライ」っとなったわけじゃろ
わし、当時、めっちゃ褒めたけど、それって偉いのか?

本能寺の変で、明智光秀が反乱したのも、もしかしてブラック企業だったから?

と思っていたところに手を取ったのがこの本じゃった

小山昇氏が社長になったのは1989年。
幹部16人中5人が「多摩地区をシメていたスケバン」や「世代を超えた伝説の特攻隊長」ら元暴走族だったんじゃと

ライバル会社の営業車を見つければ、いたずらをする。前後左右をわが社の車で取り囲んで動けなくする。ライバル会社の営業マンを見つければ、尾行する。
武蔵野の縄張りに近づいてきたら、「こちら側に一歩でも入ってきたら、どうなっても知らない。けど、今すぐ引き返せば、何もしない」と脅しをかける。
ライバル会社のオフィスに、「野球」をやりにいった社員もいます。
敵陣に押しかけて、「みなさんと一緒に野球をやりにきただけですから」と言いながらバットを振り回す。

1990年台の武蔵野は、漆黒暗黒の超・超・超ブラック企業でした。

「週休1日、午前7~翌1時勤務」状態だったからです。
(プロローグより)

ふむ、戦国時代には普通の武士がやってることよのぉ
前田利家とまつなんかは、尾張の荒子でブイブイいわせいていた伝説の特攻隊長とスケバンのカップルだもんな。やつらなんぞ、まつが小学生のうちにできちゃた婚してわしも焦ったわ

週に1日休みがあるだけでもわしからすればマシだと思うがな。
安土城を作ったときなんぞ、奉行を任せた丹羽長秀に休みを与えたのは、工事開始の1576年(天正4)1月中旬から4年以上たった天正8年5月7日になってからだからな。ガハハ!
五輪と一緒で4年に一度位休みがあれば織田家では充分なのだよ

安土城ではでかい石をもちあげるのに6,7000人を集めてひっぱり上げたんだが、石がずり落ちて150人以上圧死しおったわいwww

なに笑うところじゃないって?

もっと大きい蛇石をもちあげるときなんて、サルや滝川一益たちの軍団も呼んで総勢1万人で3日昼夜かけて天主まで運ばせたんじゃよ たしかそのときに死人はでてないはず すごいだろ

話を戻すと、ところが、こんな戦国時代の風を受け継いだ武蔵野もブラック企業から脱しようとしたんだそうじゃ

今や残業は美徳でもなんでもなく

残業が増えれば、人件費や固定費が増えて、会社の経営を揺るがします。
残業が増えれば、訴訟リスクが増えます
残業が増えれば、社員の健康を損ないます
残業が増えれば、新卒社員がどんどん辞めていきます (プロローグより)

とはいっても、残業しないと業績が堕ちそうで怖いという経営者や部長ら管理職がほとんどじゃろう

武蔵野では2014年から急速に経営方針をかえて、一気に残業をなくすことにしたのじゃそうだ

今年2016年になっていよいよブラック企業批判は強まるばかりである。さすが名経営者の判断はわしら戦国大名並みであるな

ただ、やっぱり残業減らせば業績は落ちるのでは、と思うところである
しかし蓋をあけてみたら、どうか

平均残業時間は56.9%ダウンし、1億5000万円の人件費が削減した一方で、売上もアップしたというのだ
なんと売上げアップ率123.8%!

と言われても、売上げアップ率という言葉がなんとも意味がわからない煽りな数字ではあるのだが、本の表をみると49億円が56億円くらいまで売上が伸びたようである

ではどうしたら残業を減らして、さらに業績もあげるかという具体案が、武蔵野だけでなく数々の中小企業の例で紹介しておる

興味深いのがこれじゃ

「社長と営業職に椅子はいらない」
「椅子を捨てたら面白いように成績が伸びた課長」(184頁)

うむ、実に納得じゃ!

わしも、同じ椅子にずっと座らせていては成績が伸びんと思って、明智光秀から坂本城という居心地のいい椅子を取り上げてみたんじゃ!

そうしたあら、あれ?

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文・織田信長(ハローワークで休職中、社長ポスト希望)





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