明智光秀が豊臣秀吉との対戦を控え、最前線の拠点としていた勝龍寺城――。
その歴史を今に伝える勝龍寺城公園が2019年11月2日にリニューアルオープンとなり、同日以降、光秀の兜展示や千田嘉博先生と磯田道史先生による講演、長岡京ガラシャ祭など各種イベントが実施される。
細川と明智 その始まりと終わり
勝龍寺城は、織田信長の命により細川藤孝(細川幽斎)が改修した当時最先端の設備を備えた城。
息子の細川忠興と光秀の娘・明智玉子(細川ガラシャ)が新婚生活を送ったこともある、両家にとっては非常に縁の深い城であり、2020年大河ドラマ『麒麟がくる』では、近隣の坂本城と並び注目されることが予想される。
同城は、光秀最後の戦となる【山崎の戦い】からも程近いところにあり、敗戦後に光秀が最期の夜を過ごしたとも伝わる拠点である。
・黄=勝龍寺城
・赤=山崎古戦場
・青=天王山
この勝龍寺城、江戸初期に廃城とされたが、1992年に勝龍寺城公園として再整備。
模擬櫓や一部の石垣などが再建され、今回、2020年の大河ドラマ放送に合わせて11月2日のリニューアルオープンに至った。
それを記念して以下のイベントが開催される。
豪華イベント内容
◆11月2日~11月10日(10日は14時まで)
「明智家に伝わる兜の特別展」
◆11月10日
「信長・光秀・藤孝」の名が記された古文書を限定公開
◆11月10日
長岡京ガラシャ祭
細川ガラシャの輿入れ行列を再現した時代行列。
約1,000人が約3キロを練り歩く行列のほかに、出発と到着地点にステージイベントや出店なども用意され、街中は祝祭ムードに包まれる。
◆11月2日
「千田嘉博 奈良大学教授による 勝龍寺城ココがすごい!講演」
場所:バンビオ3Fメインホール(JR長岡京駅西口)
時間:10時30分~正午
定員:先着300名
◆11月2日 13時~
千田嘉博先生の勝龍寺城現地レクチャー
京都・長岡京おもてなし武将隊つつじの甲冑劇
手づくり甲冑(大人用・子ども用)の着用体験など
場所:勝龍寺城公園
特典:先着50名に細川藤孝書状版御城印(限定版)プレゼント
◆12月8日
「磯田道史 国際日本文化研究センター准教授による 明智光秀・細川藤孝と長岡京市」
場所:バンビオ3Fメインホール(JR長岡京駅西口)
時間:14時~15時30分
定員:先着300名(事前申込制)※無料
イベントの詳細・問い合わせについては長岡京市公式サイトまで。
見どころは?
前述の通り、勝龍寺城は光秀生涯のクライマックスである【山崎の戦い】古戦場のすぐそば。
秀吉軍が先に陣取り、勝負を有利にしたとして有名な【天王山】もすぐそばにそびえている。
加えて山崎は、大阪から京都へ向かう際、京都の玄関口にも当たる位置にあって立地からしても興味深いところであり、町としては当時いかなる役割を果たしていたか?
勝龍寺城の存在意義はいかなるものだったか?
千田先生に磯田先生の講演内容が非常に気になるところである。
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文:五十嵐利休
【参考】
京都府長岡京市