竹田城

竹田城攻め(登山)を堪能する方法~城郭検定保持者が解説します

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まるでピレネー山脈のモンセギュール城ではないか

では、縄張り図を見てみましょう。

こちらは入り口付近の案内板にあったものです。

お城野郎ワンダーキャッスルジャパン竹田城-12

山頂にここまで石垣で固めた城は日本にはあまり見られません。

まるでフランス-スペイン国境のピレネー山脈に配置されたペイルペルテューズ城やモンセギュール城のようです。

ちなみにモンセギュール城の攻略(13世紀)には、山岳戦の得意なバスク兵を投入してもなかなか陥落せず、苦労して奪った崖の一端に投石機を設置し、デカイ石を発射しまくってようやく落としたそうです。

それを踏まえると総石垣の竹田城の攻略に敢えて力攻めで行くならば(できればやりたくないです)、同じ尾根筋の北側突端にある観音寺城(砦)を奪って大筒を設置して撃ちまくるしかないでしょうか。

標高は竹田城より低いのでかなり厳しい戦いになるとは思いますが。

という妄想をしながら縄張り図を見ているだけで時間が過ぎて行きます。

景色には目もくれず縄張り図に向かい合っている人を見かけたら、それはまさに私のような妄想型の城マニアですので、優しくスルーしてあげましょう。

お城野郎ワンダーキャッスルジャパン竹田城-13

さて北東の大手門を過ぎると「北千畳」という一角です。

北千住ではありません。千畳あったかどうかはさておき、平に広がった地形のことで「広い場所」くらいのイメージです。

ちなみにこの崖の真下に井戸があり、その更に下に「登り石垣」があるようなのですが、立ち入り規制のため行けず。

「登り石垣」は鳥取城でほぼ完璧な形で、しかも危険を冒さずに、しかも無料で(!)見れますので、ぜひ鳥取城にも立ち寄ってその偉容を確認してみましょう。

私はたまたま鳥取方面から来ましたので、確認することができました。

これも城の神様のお陰ですね。鳥取城もいずれレポートします。

お城野郎ワンダーキャッスルジャパン竹田城-14

お城野郎ワンダーキャッスルジャパン竹田城-15

お城野郎ワンダーキャッスルジャパン竹田城-16

北千畳から三の丸に入る虎口です。

正直ここが大手門じゃないかというくらいでかい入り口です。

標識では北千畳の入り口が大手門となっていましたが、縄張り図ではここが大手門になっています。

テキトーにも程があるぜ!

と叫びたくなりますが、よくよく考えるとどれも正解だと思います。

築城した赤松広秀は鬼門にあたる北東に大手門があるのを嫌って南千畳側に大手門を移したそうですが、その大手門というのが縄張り図では確かに北東を向いています。

じゃあ表札の場所が間違っているのかというとこれは完全に私の妄想の域を出ませんが、

「北東向いてる大手門がいやなら北千畳の下でひねって南側に門を向ければいいじゃん」

という職人のナイスアイデアで一時期そこを大手門にしたのかもしれません。

それでも赤松広秀が「おまえそんなんで許されると思ってるの?コスト?おまえ生野銀山なめんなよ」の一喝で南千畳側に移したとか。

赤松広秀
竹田城最後の城主・赤松広秀が家康に切腹を命じられた結末が酷い

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それで竹田城には大手門が3つもあるというのは考え過ぎでしょうか。

ちなみに大手門の位置を分かりやすく判別する「鏡石」は南千畳の方の大手門にあります。

最終的にここに落ち着いたのは間違いありませんね。

 


二の丸へ抜けると天空の絶景が広がっている

さて、規制されまくりの三の丸を抜けて行きます。

お城野郎ワンダーキャッスルジャパン竹田城-17

お城野郎ワンダーキャッスルジャパン竹田城-18

崖下の井戸も見たいのですが真っ直ぐ進むしかありません。

昨年は観光客が殺到して怪我人も続いたりと大変だったそうですね。

防衛拠点でもある城は人に対して厳しく作ってあるので仕方がない側面もあるのが、そういう城を保存しつつ、一方でバリアフリーにもしたい。その辺のバランスに苦慮しているのでしょう。

お城野郎ワンダーキャッスルジャパン竹田城-19

ちなみにこの崖下、土砂崩れの跡のようなところの真下に井戸や登り石垣があります。規制がなくてもここはきつそう(笑)。

お城野郎ワンダーキャッスルジャパン竹田城-20

お城野郎ワンダーキャッスルジャパン竹田城-21

二の丸です。

天守台も見えてきました!

展望も開けて南千畳方面が空に突き出ているような景色なのでこの辺りから「天空の~」というマンションの広告のようなキャッチコピーが生まれたのでしょう。

「天空のレジデンス。堂々完成」みたいな。

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