タウンゼント・ハリス/wikipediaより引用

幕末・維新

ペリーじゃないよハリスだよ! 日米修好通商条約を結んだアメリカ人って?

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江戸に公使館を構えるも、まもなく体調を崩して帰国し……

日米修好通商条約というと

不平等条約だから、アメリカの好きなようにやられたんじゃないの?』

という印象がありますよね。

しかし実際は違います。

日本側が一方的に押し付けられたワケでもなく、幕臣・岩瀬忠震(いわせただなり)という、タフでウィットに富むネゴシエーターがいて、当時ではベストな着地点に落ち着いたとも言えます。

※詳細は以下の記事でご確認ください

岩瀬忠震がハリスを圧倒! 凄腕の幕臣が日米修好通商条約の交渉に挑んだ

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兎にも角にも日本との条約締結に成功したハリスは正式に初代駐日公使となり、下田を引き払って江戸に公使館を構えました。

が、三年後に体調を崩して自ら辞任し、アメリカへ帰っています。

下田にいた頃からたびたび吐血などに悩まされていたそうなので、もしかすると来日以前もしくは渡航中から少しずつ悪くなっていたのかもしれません。

それでも「下田で借りた家は清潔で日当たりが良く、気分がいい」といっており、また交渉中は元気そうにしていたようなので、気分的には快適だったようです。

ゲーム的に表現すると、HPが黄色表示でMPが満タンとかそんな感じでしょうか。

ただ、ハリスは敬虔な聖公会教徒だったので、当時日本で珍しくなかった習慣のいくつかには露骨な嫌悪感を示しています。

例えば混浴とか。

聖公会というのはものすごく簡単に言うとキリスト教の一宗派で、カトリックとプロテスタントの中間を自称しているのが特徴です。また、キリスト教自体が性に関して潔癖な考えのほうが強いので、ハリスもそうなったものと思われます。

聖書の中にはこの手の戒めに関する記述がいろいろあるんですけど、聖公会がどういう解釈をしているのかがイマイチ調べきれませんでしたスイマセン。時代によっても違うでしょうしね。

 

自宅に送り届けられたお手伝いさん 牛乳を求めてアチコチ奔走

江戸幕府のほうでもハリスを気に入っていたようで、「綺麗な女性にお世話(意味深)してもらえば元気になれますよ」といって斎藤きちという女性を送りつけたのですが、ハリスは逆に激怒。
とはいえ叩き出すのも可哀相だと思ったのか、家政婦として雇ったようです。

おきちは、ハリスの大好物である牛乳を、あちこちを走り回って買い求めたといわれています。
当時日本はでほとんど飲まれていなかったので、米俵三つ分の値段でようやく買えたのだとか。

……飲まれていなかったということは乳絞りのやり方も知られていなかったと思うのですけれども、その辺どうしたんでしょうかね。
アメリカ人の誰かがついていって絞ったんでしょうか。どうでもいいか。

ちなみにきちは「唐人お吉」という名でハリスに寵愛されたといわれていますけれども、後世の創作です。

彼女には当時婚約者がいましたし、ハリスも上記の通り潔癖な人だったので、逆にどこからどうやってそんな話を作り出したのかがわかりません。

まあ、高橋お伝など、

「とりあえず名前だけ借りて世間にウケるような話にしてやろうw」

といった例はたくさんありますので、きちもその一人だったのでしょうね。かわいそうに。

明治時代最後の斬首刑「高橋お伝」の切なすぎる一生

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港区・善福寺にあるハリス顕彰碑

後世、ラブロマンスの主役にされることなど知る由もないハリス。帰国後は数年仕事をした後、フロリダで保養生活に入りました。

亡くなったのはその二年後のことです。

お墓はニューヨーク・ブルックリン区のグリーンウッド墓地というところにありまして、下田市長が訪れたこともあるとか。

他にも観光客がよく訪れるようで、守衛さんに聞くとすぐ場所を教えてもらえるようですね。

あまり華々しい観光スポットではありませんけれど、近隣に行かれる際は立ち寄っているのもいいかもしれませんね。

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長月 七紀・記

【参考】
国史大辞典』(→amazon
『幕末維新大人名事典』安岡昭男(→amazon
在NY日本国総領事館
タウンゼント・ハリス/Wikipedia

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