新型コロナウイルス感染症のニュースばかりで気が滅入る日々ですね。
そんな中、厚生労働省がある妖怪モチーフに若者を対象とした啓発アイコンを作成した話題が飛び込んで参りました。
【STOP!感染拡大】
自分のため、みんなのため、大切な人のため。私たち一人ひとりが、できることをしっかりやっていく。それが私たちの未来を作ります。国民の皆さま、引き続き、不要不急の外出や3密を避ける行動へのご協力をお願いします。#新型コロナウイルス #アマビエhttps://t.co/t0K2xwpGBn pic.twitter.com/FYOuKO4i6m— 厚生労働省 (@MHLWitter) April 9, 2020
人魚のようにも見えるけど、これは一体なに?
ご存知の方も多いですかね。
「アマビエ」です。
お好きな項目に飛べる目次
お好きな項目に飛べる目次
アマビエの由来とは?
アマビエは豊作や疫病を予言する妖怪で、江戸後期の肥後国(現在の熊本県)に現れたそうです。
弘化3年4月中旬(1846年5月上旬)。
毎夜、海中に光る物体が出没していたことを確かめに行った役人の前に現れ、こう伝えました。
「私は海中に住むアマビエと申す者なり」
突然のことに腰が引けそうになりますが、さらに続けたといいます。
「当年より6ヶ年の間は諸国で豊作が続くが疫病も流行する。私の姿を描いた絵を人々に早々に見せよ」
この話は瓦版にも載り、挿絵が描かれました。
すると現代日本でも、新型コロナウイルスの感染が拡大してきた3月上旬あたりから「アマビエ」の二次創作(?)キャラクターがネット上に登場。
コロナウイルスの鎮静化を願うシンボルとしていくつも見受けられるようになりました。
どことなくユーモラスで可愛いこのキャラクターはたちまち人気者となり、トラックにペイントする会社も出てくるほど。
そしてついには今回の厚労省だったというわけです。
天然痘ならこの人に頼れ!鎮西八郎為朝
CTスキャンもレントゲンもない時代。
正体不明の疫病が流行ると、人々は何らかの祟りや妖怪の仕業と考えました。
それゆえ、病気に対抗する手段として神仏や英雄、アマビエのような不思議な存在にすがったのです。
-
平安時代から恐怖のインフルエンザ 日本初の『御霊会』を863年に実施
続きを見る
例えば、予防接種がなかった時代、致死率の高さで恐れられた天然痘については、痘瘡除けの風習や神社が日本各地にありました。
赤い色は魔よけの意味を持ち、また、疱瘡の色が赤いほど予後が良いと考えられていたため、天然痘除けとしても頻繁につかわれました。
今に残る、赤べこなどの子供玩具が赤いのは、子供が天然痘にかからない気持ちが込められたものだったのです。
さてさて、ここで出てくるのが意外な人物「源為朝」です。
為朝は源頼朝・源義経兄弟には叔父に当たる人物で、身長は2メートルを超え、五人引きの弓を引くというまさに豪傑。
この為朝、天然痘退治をする英雄として信仰されていたのですが、何故でしょう?
※続きは【次のページへ】をclick!