食・暮らし

平安時代に始まった焼き鳥の歴史〜江戸時代で花開き今に至る

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8月10日は「焼き鳥の日」です。

なんで?
って思ったら、
【や(8)きと(10)り】
で8月10日になっておりますね。ゴーイングマイウェイ!

居酒屋の定番メニューでもありつつ、専門店のイメージもありつつ、はたまた子供にも好まれるオカズとしても人気あり……と、万能なこのメニュー。

本日は焼き鳥の歴史見てみましょう。

 

元々は雀やうずらなどを串焼きにしていた

焼き鳥の歴史は、大きく二つに分けることができます。

現在、我々が日常的に食べている「鳥」といえば、やはりにわとりですよね。
焼き鳥に使われているのも鶏が主流ですが、表記のときには一般的に焼き“鳥”となります。

これはおそらく、焼き鳥が登場した時代には、家畜の食用が禁じられていた・忌避されがちだったからだと思われます。

その代わり、狩猟で得られるような獣や鳥の肉は食されていました。
明治時代まではすずめうずらなどを串焼きにしたものを「焼き鳥」と読んでいたのです。確かにその通りな字面です。

では、いつ頃からか?
というと、平安時代からで、バリエーションが豊富になったのは食文化が大きく花開いた江戸時代でした。

江戸時代の料理本には、焼き鳥に使われた鳥の種類やレシピが記載されています。

メジャーだったのは、前述の雀、うずら以外に、ひばり、つぐみ、鳩など。

神社の参道では雀の焼き鳥屋が名物で、道の両側に屋台が立ち並び、盛んに客を呼び込んでいたとか。

 

江戸時代の「ねぎま」は「ネギとマグロ」です

そんなわけで、当時、にわとりを使った焼き鳥はおそらくなかったと思われます。

ただし「ねぎま」はありました。
といっても「ネギと鶏を交互に刺した焼き鳥」ではなく「ネギと一緒にマグロ(トロ)を煮込んだ鍋」のことです。

マグロの赤身は醤油などで漬け込む「漬けマグロ」などで普及。
一方、トロは脂で調味料が弾かれてしまうので、漬けマグロに使えず廃棄されがちでした。

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そこで「何とかして美味く食べよう!」と考えた人が、ネギと一緒に鍋料理にする……という方法を考えだしたようです。

やはり脂っぽいので上品な料理ではないとされており、庶民に人気があったとか。

おでんの牛すじのように、「ネギとマグロを交互に刺した串を煮込んでいた」という説もあるようです。

こちらならば、戦後トロが高級品になったあたりで「代わりに鶏肉にしたら美味いんじゃね!?」と考えた人がいた……なんて流れもありそうですね。

 

明治時代になって、にわとりも登場!

明治時代になると鶏も食べられるようになりました。

が、まだまだ高級品だったため、野鳥の串焼きは健在。
東京では、新橋から万世橋(秋葉原)あたりまでが特に焼き鳥屋が多かったそうです。

安価で滋養がつく食べ物とされ、夜間に力仕事をする人たちに特に人気があったとか。

そして戦後、焼き鳥店は爆発的に増えていきます。

おそらく、鶏肉を用いた焼き鳥が定着したのは、養鶏業界にブロイラーが登場したことも大きいでしょう。
一般に食べられている鶏肉になる品種で、日本では戦後に輸入されて広まります。

また、焼き鳥ではレバーやぼんじりなどあらゆる部位を使いますが、これも戦後の食糧難解決のために一般化し、改良されていったと考えれば合点がいきます。

戦争直後のことというと、一定以下の世代には想像がつかないことも多く、東京でも野犬をとっ捕まえて料理していたとか。
映画『仁義なき戦い』でも、親分・菅原文太のために肉を提供したいと願った子分がコッソリ野犬を……なんてシーンもありました。

臓物食自体は明治時代からありました。
ただし、当時の技術ではかなり臭いがキツく、ダメな人は全くダメだったそうで。

我々の数世代前の人々が、戦後に苦労を重ねていったこと、あるいは「火垂るの墓」のように全く食にたどり着けずに命を落とした人々もいた……ということも、忘れてはならないことですね。

 

外国人の間でも人気になっているそうで

他の例では、仙台名物の牛タンも似たような経緯をたどっています。

当初は米兵が捨てていたのを「もったいない」と思ったお店の人が、美味しく食べられるように創意工夫を重ねたのが始まりなんだとか。
こちらも、今では焼肉店や駅弁などでお馴染みのメニューになっておりますよね。

始まりはどうあれ、現在は各地の名物やお酒のお供などで親しまれているのですから、いいのではないかと思います。焼き鳥の缶詰までありますし。

最近では、訪日外国人の間でも焼き鳥が人気のようです。

火を通してある料理ですし、テリヤキソースはアメリカなどで人気らしいので、焼き鳥も結構イケる人が多いのかもしれません。
「串を打って焼く」という点で、バーベキューを連想する人も多いようです。

ちゃんとした焼き鳥屋さんだと、レバーなどのクセが強い部位も臭みが気にならなくて美味しいですよね。
レバーを食べられるようになりたい人は、一度、美味しい焼き鳥屋さんに行くといいかもしれません。

酒の肴にするには少々重たい話かもしれませんが、ときには焼き鳥を食べながら歴史に思いを馳せてみるのも一興かと。

長月 七紀・記

【参考】
焼き鳥/wikipedia
葱鮪鍋/wikipedia
日本の獣肉食の歴史/wikipedia

 



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