南極物語

映画『南極物語』/amazonより引用

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南極物語のタロとジロ~極寒の地を生き抜いた兄弟犬が捨て置かれた理由

昭和三十四年(1959年)の1月14日、第一次南極観測隊に参加していた樺太犬・タロとジロの生存が確認されました。

もしかしたら、当時をご記憶の方もいらっしゃるかもしれませんね。

映画やアニメにもなりましたし、お若い方でも2011年のドラマ『南極大陸』でこの話を見たという人も多いでしょう。

例によって、お話はお話、事実は事実ですので異なる箇所もかなりあります。

【TOP画像】
映画『南極物語』(→amazon prime video)より

 

南極観測隊 今年でもう61次隊

まずは南極観測隊についてから見ていきましょう。

文字通り南極でさまざまな観測をするための調査隊で、1年に1回交代します。

現在(2020年1月現在)は第61次隊(89名)が越冬し、62次隊へ引き継がれます。

南半球はこの時期が夏ですので、南極に近づきやすい時期に交代するんですね。

しかし毎年毎年スムーズに行くわけではなく、交代が延期される年は珍しくありません。

 

出産直後の雌と子犬のために燃料を抜き

タロとジロを含めた犬たちが南極へ置き去りにされてしまったのも、第2次隊との交代がうまく行かなかったことが直接の原因でした。

なにも、当時の隊員達がめんどくさがって犬たちを置き去りにしたわけではありません。

夏とはいえ南極は南極ですから、雪も降りますし吹雪もあります。

天候が悪化すれば雪上機等の燃料消費は激しくなりますので、必要最低限の荷物しか載せられないのです。

せめて助けられる分だけでもということで、当時出産したばかりのシロ子とその子供たちを乗せるために燃料を抜いたくらいですから、タロとジロを含めた15頭の成犬を全員乗せることは不可能でした。

ちなみに彼らは全員(頭)樺太犬という大型の犬で、最大体長80cm近く、体重は45kgくらいまで成長します。

ジロの剥製

ジロの剥製/photo by 武藏 wikipediaより引用

このときの犬たちがどのくらいの大きさだったのか詳しい資料は残っていませんが、重さとしてはちょっと小柄な人間の女性くらいということになります。

隊員+15人乗せるとしたら、燃料がフルに入っていてもかなり厳しいことはなんとなくわかりますよね。

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