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沈みゆくタイタニック号/wikipediaより引用

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タイタニック号の残骸が略奪危機だと!? 引き揚げ権利のある会社が破産

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終わらない悲劇となるのでしょうか。アメリカでタイタニック号の残骸を引き揚げる権利を保有していた会社が破産し、歴史学者の間で「やりたい放題になってしまうのではないか」と懸念されているそうです。

英国のテレグラフ紙が報じています(2017年7月4日付け)。

 

既に引き揚げた5500点にはオークション計画が

破産したのはこうした歴史的な収蔵物の展示で稼いできたプレミアー・エクスヒビション社(本社はアメリカのアトランタにあります)。
900万ポンド(日本円換算で約13億円)近い負債を何とかしようと、既に引き揚げた5500点の品々をオークションにかけて解消する計画を明らかにしています。

それだけでも歴史学者や犠牲者の子孫にとって頭の痛い話なのですが、問題なのは「それでも足りそうにない」事。
同社の子会社に当たるRMSタイタニック社が独占的に保有してきた引き揚げの権利も売り払わないと駄目らしいのですって。

そうなってしまえば、世界中の民間企業が申し込んで、荒らされてしまうのではないかと懸念されています。以下にその様子を記したYoutube動画を貼っておきますね。

タイタニック号の遺品についての研究著書があるクイーンズ大学ベルファストのウィリアム・ニール教授(環境学)は「将来の引き揚げ権を現金化しようとしているらしく、中国や日本やオーストラリアのアマチュアに売り込んでいるようなんだ」と渋い顔。

えっ、日本のアマチュア!? だ、誰ですか、そんな大金持ち???

 

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アマチュアが手荒な扱いをするのではとの恐れが

教授が最も恐れているのは、船の保存状態に影響が出てしまうかもしれない点。
タイタニック号は海底に横たわっているのでは無く、船首が突っ立った格好になっているのだそうです。つまり、引き揚げやすそうな格好になっている。

考古学好きの方ならご存知でしょうけど、遺跡の発掘には最新の注意が必要ですよね。
出土品は丁寧に扱わないと壊れてしまいますし、そうなると以後の学術研究に支障が出ます。それは海底の遺物を扱う際にも言えるのです。

「土台、現場は墓場に等しいんだよ。それをよってたかって白日のもとに晒そうとしているのは理解に苦しむ」
考古学が専門でない教授は苦言を呈しています。
そういう見方はたしかにありますよね。学術研究ならともかく、金になりそうというのが先に立っているのは良くないでしょう。

テレグラフによると、そもそものきっかけは1985年。残骸の状況が特定されたからでした。
ロバート・バラード博士が2つ以上に折れた状態になったタイタニック号を見つけ、世間の興味を引いてしまったのです。

以後、所有者は誰になるかで論争となりました。場所が特定の国の領海で無い事が、話をややこしくしていました。しかし、1994年以降はRMSタイタニック社という会社が独占的に調査する事が法律で認められています。

この頃から考古学者の間で「RMSは営利目的の会社ではないか」と、非難の声が上がっていました。実際、1998年には船首部分の遺品の引き揚げに成功しています。
ところが、後が続かず、2016年6月、プレミアー社は破産申請をしてしまいました。

会社が潰れれば得てして裁判になってしまいがち。アメリカでは1年近くかけて揉めました。
2017年5月に、フロリダ州ジャクソンビルの破産裁判所で、会社側は2018年2月までに引き揚げた遺品のオークションをやりたいと言い出しました。

憂うべき状況ですが、サザンプトン大学のフレイザー・スタウト准教授(考古学)は、「民間企業の営利追求になるよりも、そのまま時間をかけて土に還らせて欲しいというのが私の思いだ」と心情を吐露しています。

こうした思いは、犠牲者の子孫にとっても同様なのでしょう。大叔父を事故で亡くしたというコーンウォール在住のケイト・ローズビアーさん(62歳)は「引き揚げなんてとんでもない」と怒っています。
大叔母がくれたというブレスレットを大切にしているローズビアーさんは、「大叔父の遺体は見つかっていない。今でも船の中にいるのよ。だから、そっと休ませてあげたままにして欲しいの」と語っています。

エセックス在住で、曽祖父のロバート・ヒッチンズさんを亡くしたサイモン・メドハーストさん(49歳)は、遺品を展示していく積りがない人の手に渡るのを恐れています。買い取ってしまえば、後はどうしようと本人の勝手ですから、その可能性はありますよね。

 

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あのジェームズ・キャメロン氏が遺品購入に名乗り

そんな中で注目されているのがジェームス・キャメロン氏の動向。
そう、あの「タイタニック」を撮影した監督さんですね。大ヒットのお礼なのか、遺品を全て買い取る意向を示しているのですって。

ジェームズ・キャメロン/photo by Steve Jurvetson wikipediaより引用

しかも、バラード博士や英国のグリニッジにある国立海洋博物館や、英王立地理学会ともども、遺品をタイタニックゆかりのベルファストに戻す計画もあるそうです。
遺品には、帽子や革靴やジャムの瓶などもあるそうですから、犠牲者の子孫にしたら有り難い話になりそう。

英国タイタニック協会のジョン・クリーマー氏は、「遺品がバラバラにならず、ベルファストかグリニッジに一堂に集められるのであれば歓迎したい」としています。
クイーンズ大学ベルファストのリーアム・ケネディ教授(歴史学)は、「既にベルファストに展示されている遺物に追加される形になれば」と願っているそうです。
……となると、今後はベルファストかグリニッジかで揉めそうな気も(汗)。

なお、渦中のプレミアー社では、テレグラフ紙の取材に対して次のように回答しているそうです。

「現場が荒らされないようにしていく。それには100%の力を出す。タイタニックの遺品に敬意を払ってくれる新たなオーナーも探していきたい」

是非そうなってほしいものですね。子孫の方々の言うように、そっとしてあげるのが一番だと思うなぁ。
というか、オカルトめいてアレですけど、破産は祟りじゃないの?

南如水・記

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【参考】テレグラフ紙 RMSタイタニック社のHP

 





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