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広隆寺弥勒菩薩像/wikipediaより引用

週刊武春 寺社・風習

今なら「弥勒なう」でtwitter炎上間違いナシ!? 美しすぎる広隆寺弥勒菩薩が骨折

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コンビニの冷蔵庫や量販店の洗濯機に入ったり、顔にピザ生地を巻いたり、挙句の果てにはパトカーの上に乗っかって記念撮影!
さすがにパトカーはやり過ぎでタイーホされたが、最近の若者たちの愚行Twitterには枚挙に暇がない。なによりセンスが感じられず、泣けてくる。

どうせやるなら、ですね。ちょこまかとバイト先等で遊ぶのではなく、国宝級のお宝をバッサリいっちゃ・・・なんて言ったら絶対ダメ!そんなことはただ国益を損なうだけの最悪の行為だが、今を遡ること53年前、実際にいたのである。

国宝の広隆寺弥勒菩薩像の指を折っちゃった若者が。

ただ、その背景には、どうにも微笑ましいというか、本人を罵倒しきれないちょっとした事情があって・・・。

舞台は京都の太秦 広隆寺 

京都太秦にある広隆寺には有名な弥勒菩薩像がある。
国宝第一号となった仏像なので、かつては切手にも描かれた。また教科書や旅行ガイドなどで一度は見たことがあるのではないだろうか。
片足を組んで右頬に軽く右手をあてて思索にふける、半跏思惟という姿は非常に柔らかいイメージで美しい。しかし美しすぎる故に人々の心を惑わしてしまう、仏像らしからぬ一面もある。

1960年、京都大学の男子学生(当時20才)が広隆寺を訪れ、美しいと評判のこの弥勒菩薩と対面する。
そのあまりの美しさを前にして、学生にはある心が芽生える。
美しいものを前にして衝動が抑えられなくなってしまったのであろう。

彼は人目を盗んで台座にのぼり、思索にふけるお顔になんと頬ずりをしたというのだ!

それだけで済めばまだよかったのだが、悲劇が弥勒様と男子学生に訪れる。
頬ずりをした拍子に弥勒様の美しい右手薬指がポロっと落ちてしまったのだ!

国宝の仏像である。
それが破損してしまうというのは大変な事件である。

当時の新聞報道によると、あわてた学生は指を持って嵐山に遁走。途中で指を捨てたが道に迷いひきかえすときに、指を拾って自首し、身柄不拘束のまま文化財保護法違反の疑いで取り調べを受け書類送検された。
重要な国宝も傷ついたが、愛するものを傷つけてしまった彼の心にも傷は残ってしまったに違いない。

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一晩でいいから一緒に泊まらせて(;´Д`)

実はこの弥勒菩薩像、それまでにもあまりの美しさに弥勒さんの前で一晩でいいから泊まりたいと申し出る人や、感極まって泣き出す人、抱きつく人などがいたらしい。

美しすぎるというのは実に罪なことである。

その後、第一関節のあたりから折れてさらに三つに割れてしまった弥勒様の薬指は修復された。
現在我々が見ることができるその薬指に男子学生は頬ずりをしたのだと思って見ると、単なる芸術鑑賞、仏像鑑賞以外の感慨を生まずにはいられない。

ならば頬ずりするところをtwitterなどにのせて「弥勒なう」「指折れたワロス」なんて悪ノリをする学生が出てきそうだが、もちろんれっきとした罪である。

どれだけ美しかったとしても、くれぐれも真似はしないこと!

最近のツイッターでの悪ふざけ告白では「低学歴乙」やら「DQN」「リタレシー低い」とはやし立てる傾向があるが、昭和35年の「バカッター」は、京都大学法学部3回生というエリート中のエリート。結論としては「若者はみんなバカ」ということでよろしいのだろうか。




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文・編集部

 

 



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