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飛鳥・奈良・平安時代 週刊武春

狂王・後白河上皇の豪華すぎる遊び方って、一体どんな感じなん?

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昨年の大河ドラマ『平清盛』でも抜群の存在感を見せていた松田翔太演じる後白河上皇
その豪気な性格と遊戯や賭博にかける情熱から「暗主」や「狂王」という評価を受けることもしばしばあります。

 喉から血を吐くまで練習

よく知られているのが今様への熱狂でしょう。今様とは当時の歌謡曲。今ならラップ?

後白河による音楽関係の史料『梁塵秘抄口伝集』( りょうじんひしょうくでんしゅう・現代で例えたら「NAVERまとめ」かな)によると、師匠に乙前という遊女を呼び、一挙一投足まで真似ながら、喉から血を吐くまで練習していたというのです。その執念、驚きぃ~!

なお、この今様狂いに多数の近臣が巻き込まれて、日々「あいつはうまい」「こいつは下手だ」とダメだしされていたようですから、なんといいますか。

何時の世も、せまじきものは宮仕えといったところでしょうか。

1181年(治承五)閏2月8日、かつて仲良しだった平清盛の葬儀の日にも法性寺殿御所で今様を踊っていたというのですから、歴史は残酷なものです。

一方、兄のミズタク(@あまちゃん、松田龍平)はアメ横で「暦の上ではディセンバー」を踊っていたというのですから、橋本愛に対して残酷というものです。

さて、そんな後白河ですが、さすがに今様や賭博ばかり遊んでいたわけではありません。

史書を紐解けば、一般庶民には雲の上かとおもわれる豪華な遊興を様々に催していたことが記されています。

「結局遊びかよ」との突っ込みは置いといて、それらをちょこっと紹介してみましょう。

 

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その1  鵯合「ヒヨドリあわせ」

アイガモじゃありません、ヒヨドリです。

1173年(承安三)5月2日に行われた鵯合は、鎌倉時代にできた『古今著聞集』(こちらは2chまとめということで・・・)にも記されるほどの大イベントでした。

左右にわかれたグループで、それぞれに持ち寄ったヒヨドリを番え、声や羽色を競わせるという「合わせ」です。

ヒヨドリ/wikipediaより引用

左方は豪華絢爛な錦をめぐらしたテントを設けて、金銀を尽くした鳥籠を用意しました。

一方の右方はひなびた「黒木仮屋」――どんなものかよくわかりませんが、えらく質素な造りの籠でヒヨドリを出したそうです。

一見ゴージャスな左方の圧勝と思われますが、これは実は「過差(分に過ぎたこと)禁制」のパロディーなんです。

左方は豪華すぎて「法に背いて金銀を尽くし」たやり方。

右方は「禁法あるために、金銀錦は用いません」というパフォーマンスです。法律よりも遊びが上にあるという、まさに世の中のもので思い通りにならないものはほとんどないと豪語した後白河上皇だからこそできるいやらしい(笑)遊びでした。

ミズタク的には、豪華なアメ女より、地味なGMT6がイイネ!ということですね。

 

その2 火打角合(ひうちつのあわせ)

だんだん、シーシェパードからクレームが来そうですが、1178年(治承二)6月19日に行われた「火打角合」は、牛の角を集めてその優劣を競うというものです。

これは普段から遊んでいる近臣や公卿・殿上人といったお偉いさんばかりではなく、僧侶や北面下郎(警備員の武士)までも集められました。貴族たちは銀で作った砂の海に、銀細工の船を浮かべて、また北面下郎は厨子(両開きの仏壇みたいなもの)に銀の手箱をおいて、それぞれに牛の角を収めたと、公卿のブログ『山槐記』に見えます。

豪華極まりない趣向ですが、これを用意するための資金や時間をとられた人々はえらい迷惑です。
全国の荘園から集められた無数の角から「下品」なものは打ち捨てられたといいます。まるで、ミズタクが虫の化石が入った琥珀をゴミ箱に捨てるかのような振る舞い・・・。

生きた牛から角を切り落とすというのは当時でも、強い抵抗があったらしくて、こんなことをして「罪業の因縁だ」という批判もありましたが、後白河院にとってはそんなことはどうでもよいこと。周りの批判なんてお構いなしでした。

と、他にもいろいろありますが、あまちゃんも今月で終わりですので、ここらへんにしておきます。

強い反発をうけても「他人のことは知ったこっちゃない」がモットーの後白河にとっては、面白ければなんでもいいんだよ! てな感じだったのかもしれません。得てして、そういう人が歴史に名を残すのですね。

しっかし、松田龍平と松田翔大はどこで見分けるのでしょうか。だれか教えてください。




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【参考文献】
遠藤基郎『日本史リブレット 後白河上皇 中世を招いた奇妙な「暗主」』(山川出版社、2011)
棚橋光男『後白河法皇』(講談社学術文庫、2006)

 





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