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週刊武春 WWⅠ百年 WWⅠ

全英オープンゴルフ「盛り上がらん」 直後に5年間も中止した黒歴史【第一次世界大戦100年Vol22】

更新日:

7月17日から始まる今年(2014年)の全英オープンゴルフ。今年は、米ツアーで優勝し、昨年は初出場で6位になった松山英樹のほか、人気者の石川遼が補欠(ウェイティングリスト1位)がすべりこみで出場を果たすなど注目度が高まっています。、

運動神経が皆無なワタクシメにとって、ゴルフは見て楽しむモノですが、日本勢の健闘を祈りたいところ。(ほかに、岩田寛、小田孔明、小林正則、近藤共弘、塚田好宣、宮里優作が出場)

100年前はアマチュアのほうが人気があった

イギリスの社交界では、競馬「ロイヤルアスコット開催」、テニス「ウィンブルドン選手権」、レガッタ「ロイヤルヘンリーレガッタ」と並び、夏の最高峰のスポーツ祭典として知られているとウィキペディアの日本語版にもありますように、英国では欠かせないイベントであるのは言うまでもありません。

しかし、100年前は、事情が違っていました。第一次世界大戦が迫っていたからです…。

 

さて、何時ぞやの「戦火で幻となった人類初の世界1周飛行レースとは【第一次世界大戦100年Vol.5】の記事と同様、今回もデイリー・テレグラフ紙を参考にさせてもらいます。

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相変わらず文字ばっかりで、読みづらいのぅ。ともかく、左上にGOLF AND GOLFERS.OPEN CHAMPIONSHIP AT PRESTWICKの文字が見えますよね。これが全英オープンを報じる記事だったのです。

一応、トップ記事。一番下の段までズズーッと書いているからです。

セント・アンドルーズなど7コースの持ち回りで開催されるというローテーションですが、この年は第1回大会と同じプレストウィックで開かれていたのですね。(今年はロイヤルリバプール)

ところが、この時の大会は盛り上がりに欠けていたようです。当時の運動担当記者であるヘンリー・リーチは「これほど話題になっていない全英オープンが、今まであったろうか」と嘆いているほど。

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かつてない豪華メンバーも出過ぎで興ざめながら好試合

どうも、当時はアマチュアのゴルフブームだったようで、そっちに人気を取られていたようなのですね。掛け持ちで出る選手がいたらしく、「疲れた様子」でプレイしているケースも見て取れたのだとか。そうなると、面白味に欠ける展開になるのは言うまでもありません。

実際、本文の真ん中の方には、この年の出場選手も「かつてない豪華メンバー」なのに、「ここ数週間で試合に出まくっているので、疲れ果てている」状態であり「昔だったら、もっと前から、それも大いに話題になっていたし、いざ始まれば大興奮という展開になっていたのに」と嘆く箇所があります。

では、どんな出場メンバーだったのか? 全英オープンの公式ページに試合展開が書かれています。

ハリーバルドン(Wikipediaより)

ハリーバルドン(Wikipediaより)

初日にハリー・バルドンが73で回りました。36ホールの後で、ジェームス・オッケンデンとは1打差。J.H.テイラーとは2打差でした。ところが3日目でバルドンが78の所をテイラーが74の好成績を残します。バルドンが228に対し、テイラーが226と逆転してしまったのです。

ところが、最終日に大勢の群衆に動じてしまったテイラーが、3打差に広げようと頑張ったものの、当時のカメラマンの撮影に集中力を妨げられてしまいます。第4ホールでバンカーに落としてしまう尽きの無さ。バルドンが7で回ったのに11も叩いて、心が折れてしまった様子。その後も8?10番、そして11番ホールでバルドンに5打差を付けられ、勝負あったという展開に。バルドンは、全英オープンで6度優勝した最初の選手となりました(以上、ページから抄訳)。

前景気とは裏腹に、盛り上がった展開ですがな!

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大戦勃発で翌年から5年間中止に

それから1ヶ月も経たない内に、第一次世界大戦が勃発します。思えば「退屈やのぅ」と言えた、最後の牧歌的な時期だったのかもしれませんね。結局、1915年から19年までの5年間、大会は中止になりました。

中止前に優勝したバルドンは1870年生まれで、当時44歳。年齢の関係で召集はされませんでした。6度の優勝というのは、今なお破られていない金字塔です。

一方のテイラーですが、1871年生まれでしたので、バルドンの1歳下。この年こそ敗れましたが、通算で5度の優勝を遂げていますから、同時代の良きライバルだったと言えましょう。ちなみに、前年の1913年には優勝しています。

なおgolf.about.comというサイトには、出場選手の戦績が掲載されています。

 

 

Harry Vardon 73-77-78-78--306
J.H. Taylor 74-78-74-83--309
Harry Simpson 77-80-78-75--310
Abe Mitchell 76-78-79-79--312
Tom Williamson 75-79-79-79--312
Reginald Wilson 76-77-80-80--313
James Ockenden 75-76-83-80--314
Phillip Gaudin 78-83-80-74--315
a-James Jenkins 79-80-73-83--315
James Braid 74-82-78-82--316
George Duncan 77-79-80-80--316
Arnaud Massy 77-82-75-82--316
Ted Ray 77-82-76-81--316
James Bradbeer 77-80-80-80--317
John D. Edgar 79-75-84-79--317
Jean Gassiat 76-81-80-80--317
William Hunter 82-77-77-83--319
a-E.A. Lassen 85-78-79-77--319
Ernest Foord 82-81-82-76--321
Cyril Hughes 80-81-80-80--321
James Batley 78-83-81-80--322
Ernest C. Jones 87-81-80-74--322
Fred Leach 76-86-78-82--322
C. Ralph Smith 81-79-80-82--322
Walter Hambleton 79-75-86-83--323
Michael Moran 82-83-82-76--323
Joshua Taylor 82-79-84-78--323
David Watt 84-80-78-81--323
Sandy Herd 79-87-79-79--324
a-Cecil Hutchison 81-75-82-86--324
John Lonie 77-84-82-81--324
Ernest Whitcombe 74-83-84-83--324
William Watt 77-81-84-83--325
Len Holland 78-78-87-83--326
a-Gordon Lockhart 83-78-85-80--326
James Sherlock 84-78-85-79--326
Claude Gray 84-81-81-81--327
Patrick O'Hare 81-84-84-78--327
Albert Seymour 84-85-81-78--328
G.M. Turner 81-77-86-84--328
a-James R.H. Anderson 81-91-78-79--329
James Horn 80-80-80-89--329
Wilfred Reid 83-80-86-80--329
Ernest Risebro 86-83-81-79--329
Fred Robson 78-82-85-84--329
James Adwick 80-83-81-86--330
Anthony Kettley 83-84-80-83--330
a-R.W. Orr 79-80-87-84--330
A. Simpson 81-87-82-80--330
Eric Bannister 81-85-80-85--331
Fred Collins 81-86-88-76--331
Frank Frostick 84-86-83-78--331
Charles Roberts 79-86-81-85--331
Jack B. Ross 79-85-84-83--331
Ben Sayers 89-79-79-84--331
Tom Fernie 78-85-87-82--332
James Hepburn 83-80-85-84--332
Charles Johns 84-79-88-81--332
a-Francis Ouimet 86-79-85-82--332
William Ritchie 81-87-85-80--333
Herbert Gaudin 85-85-85-79--334
H. Cheal 81-88-83-83--335
a-Charles Hope 84-85-80-86--335
Robert McInnes 84-91-78-82--335
Arthur Butchart 89-88-76-83--336
George Cawkwell 82-85-80-89--336
Peter Robertson 82-83-85-86--336
Jack Sidey 85-82-84-85--336
James Soutar 85-81-85-86--337
Arthur Havers 83-80-84-90--337
Horace Fulford 87-84-79-88--338
a-Sydney O. Shephert 82-85-83-88--338
Harry Cawsey 87-83-84-85--339
Archie Compston 84-85-86-84--339
Alfred Miles 82-84-87-86--339
John Park 86-84-85-84--339
George Oke 89-83-80-88-340
Rowley Banks 89-89-81-82--341
Harry Fernie 80-84-86-92--342
John Henry Turner 85-86-89-86--346
W.E. Brown 86-89-84-88--347
John McAndrew 87-90-86-85--348

 

小文字のaは、アマチュアを指します。

それにしても、この中から何人が出征し、帰らぬ人となったのでしょうか。やはり戦争はしてはいけませんね。

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