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歴史漫画ウソホント 源平

【歴史マンガウソホント】秘めた恋も難しかった源平時代の恋愛住宅事情 「ジパング深蒼海流」評

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武将ジャパンでは2013年7月のサイト誕生から1周年を迎え、新シリーズ「歴史マンガウソホント」を開始します。歴史も好きだけどマンガも好きという当サイトの執筆陣が総力を結集したこの企画は、同時並行で書籍化が計画されています。
数々の歴史マンガを題材に、歴史的にどうなのかという時代考証を加える本邦初の試みです。テレビや映画などの歴史ドラマでは時代考証学会という動きがありますが、マンガにスポットを当てた動きはありません。大好きな歴史マンガが、史実をベースにすることで、より面白く、さらにマンガ家(原作者含む)の技量がアップすることを読者の立場から期待しています。
マンガと歴史が心から愛しているからこその新企画にご期待ください。読者のみなさんからのご意見やご指摘、寄稿もお待ちしています!bushoojapan あっとまーくgmail.comへ。

『ジパング 深蒼海流』はタイムスリップでなく本格源平合戦絵巻

ジパング 深蒼海流(2) (モーニングKC)

大御所漫画家かわぐちかいじ氏の新作が『ジパング 深蒼海流』(週刊モーニング連載)だ。舞台は平安末期の源平合戦。『ジパング』といえば、海上自衛隊のイージス艦が第二次世界大戦中にタイムスリップする作品で有名だ。その「ジパング」の名を冠にしたため、てっきりタイムスリップかと思ったら、まったくその要素はなく本格的な歴史物語である。
鎧や衣装、町の様子などかなり時代考証がしっかりしているのだが、一つ気になるのが建物だ。

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平安時代に引き戸はなかった!

ジパング深蒼海流第三巻より引用

ジパング深蒼海流第三巻より引用

 

伊豆へ流された源頼朝がじゃじゃ馬の北条政子に夜ばいするシーンがある。この作品では草食系男子に描かれている頼朝は、こっそり思いを遂げようとしたのだが肉食系女子の政子は、建物の四面にある引き戸をバンバンと次々に開けていき、外から丸見えになった状態で「衆人環視でプレーできるのか?おお?」(超訳)と挑発すると、草食系頼朝は号泣県議よろしく大泣きしてしまうのだ。

だが、実は平安時代は横に開く引き戸は存在しなかった。蔀戸(しとみど)と呼ばれる跳ね上げるタイプしかなかったことが考古学から分かっている。もし政子が跳ね上げ戸を威勢良く開けていったら、下りてくる戸が顔にぶちあたり、コントのようになっていただろう。

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そもそも、この建物は平安時代後半に、全国的なブームとなった阿弥陀堂のデザインが用いられているのだが、仏様用の建物に田舎とはいえ豪族の姫が「マイルーム」にしていることがありえない。平安時代の建物はほとんど現存しておらず、唯一、割と残っているのが阿弥陀堂(平泉の金色堂や福島県いわき市の国宝白水阿弥陀堂などもその一つ)なので、これを採用したのだと思われる。現在ある平安時代の阿弥陀堂はそのままではなく900年の間に改修され、今は引き戸になっていることが多い。それで誤解したのだろう。

阿弥陀堂以外に、当時の住居の建物と見られているのが、福島県の会津地方(喜多方市)にある新宮熊野神社の拝殿「長床(ながとこ)」だ。今は神社の一部だが、豪族の住居などに近いデザインと見られ、国重要文化財に指定されている。この建物は今も引き戸が付けられておらず、当時の様子がそのまま残っている。基本的にはがらんどうで、ついたてなどで部屋を区切っていた開放的な空間だった。ここでならば頼朝と政子の逢い引きはどのように展開したのか、気になるところだ。

新宮熊野神社の長床。付けられる戸はしとみ戸であることが分かるだろう(Wikipediaより)

また、建物については、義経が清盛の娘に夜ばいをかけるときに障子をやぶって手を握り合うというシーンがあるのだが、この時代に障子戸はなかった。男女関係の名シーンだけにロマンチックな小道具が少ない平安時代を精密に再現するのは難しかったのだろう。

恵美嘉樹・記 (歴史作家)

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書籍は「そうだったのか!人気『歴史・戦国マンガ』100の真相」で8月11日発売です。

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