スカーレット感想

スカーレット143話あらすじ感想(3/20)クオリティ・オブ・ライフ

スカーレット143話 あらすじ感想~視聴率は18.7%でした

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チューリップの絵皿を、病院の理香子に届けることにした喜美子。

朝日を浴びて、その皿を確認しています。

 

智也の急変

理香子に渡すと、感心してくれたようです。

「ええお皿ですね」

「ははは! よかったなぁ」

「ありがとうございます。智也?」

「寒い……」

理香子が話しかけると、か細い声で智也がそう返す。

大崎が慌てて病室へ入ってきます。

「智也ぁ!」

理香子は取り乱して、ベッドの我が子にすがりついています。大崎はそんな智也を診るのです。

「智也君、智也君、わかるかい! 急いでバイタル測って」

どうやら深刻な事態のようです。

 

荒木荘からあの二人が来た

そのころ武志は工房にいました。波紋をイメージしながら、指で模様を描いています。

工房の電話、そして川原家の電話が鳴る。つながらないと住田はぼやいておりましたが、子機が設置されたようです。八郎が取りました。

「もしもしぃ、川原喜美子さんおられますぅ?」

おばちゃんの声。これはほんまにおばちゃんにしか聞こえなかった。

出かけて留守だと言われ、こう言った途端、記憶が蘇ってきます。

「あら〜、今なぁ、信楽についたんやけどぉ。荒木言います。荒木さだです」

荒木さださん、下着デザイナーで、荒木荘のさださん! いつか出ると信じとったで!

そこへ、喜美子が帰ってきます。

遅かったやん。そう告げる八郎を陰に引っ張っていき、喜美子は話をします。

武志と同じ病気の安田智也君。入院した時、向かいのベッドにいた子。彼が亡くなってしまった。武志を連れて病院行って、向こうでご飯を食べてくるわ。そう言うのです。

智也の死は衝撃的です。

周囲の人はその死を悲しむだけではなく、受け止めるだけではなく、対応を考えねばならない。悲しくとも腹は減る。食べねばならない。

泣く前に、嘆く前に、喜美子が夕食の計画を立てているところが、このドラマらしさだと思いました。

八郎はここで、お客さんが来ていると言います。荒木さださんだと。

「よいしょ。ここやったやんなぁ〜」

「足元気を付けて」

そして本人が来とるで! そこは古希を超えまして、川原家の歩きにくそうな階段はちょっとつらいと。そんなさだを支える眼鏡のおっさんは、かつてのエロエロ医大生・酒田圭介です。

「ご無沙汰しております!」

「あ〜きみちゃ〜ん!」

「元旦那です!」

さだと喜美子は顔を合わせた瞬間、荒木荘時代まで戻ったかのようです。

ほんまにきみちゃんは、草間流柔道が身についとる。穏やかにゆっくりと頭を下げるとか。微笑みながら「お久しぶりですぅ〜」とはならん。

キッパリハキハキと、「とやぁ〜!」と叫んでいたように挨拶をするのです。変わらない。喜美子の本質は、やっぱり変わらない。

八郎のことも「元旦那です」とストレートに恥ずかしげもなく言うあたり、すごいもんがありますね。

どんなつらい時でも、喜美子は喜美子だと思うと、なんだかうれしいような、悲しいような。そんな気持ちになります。

 

さだの取り組むブラジャーとは?

喜美子たちは、家にさだと圭介を招き入れます。

「へえ〜、ここがきみちゃんの。ここできみちゃんは生まれ育ったんやねぇ」

そうさだが言うと、ぐっと来るものがありますね。ぼろっちいちゃぶ台で、薄いお粥を小さな茶碗に入れて、一家で食べていた頃に比べ……今じゃどっしりした座卓に、カーペットになって。もちろんカップは信楽焼です。

幼い直子は茹で卵を食べたくて、借金取りに絡んで行った。それが卵をたっぷり使ったケーキを食べるようになっている。そういう世の中の進歩を感じられる。

それもこのドラマの作りが丁寧だからでしょう。

さだは、ここで来訪理由や現況を語ります。

「驚かそうと思って来たんちゃうよ。圭ちゃんと日程合わない。今朝、今日やったら時間取れる、ほな行こか。こんないきなりみたいになって。あんた(圭介)のせいやん! ていうかなんで一人でしゃべってんの? しゃべってぇな!」

関西のおばちゃんらしいパワーあふれるトーク。ここで、やっと挨拶になるあたりがすごい。さだと圭介がやっと名乗ります。

喜美子は、息子の武志と八郎を紹介します。そしてお母ちゃんが荒木荘で働いていたころの、荒木さださんだと紹介するのです。

「乳バンド作ってましたねえ」

「ブラジャーな。下着のデザインしててん。いやーん、あはははっ!」

で、出た。乳バンド! 荒木荘時代はともかく、1980年代で乳バンドて、喜美子ぉ! 下着だから恥ずかしいと言いたいようで、全然そうは思えないさだの照れ方も素晴らしいもんがありますわ。

NHK大阪……どんだけ関西おばちゃんの生態研究しとんねん。これぞ、ええ受信料の使い方ですわ。

荒木さださんは、おばあちゃんの遠い親戚と説明されます。当時のジョーの説明もよくわからんかったモンです。八尾市出身のお嬢様であるマツの親戚ということであれば、なんとなくわかります。ジョーの方ではないわけですね。

ここで、ようしてもろた、うちがようしてもろたと言い合う、そんなさだと喜美子もおばちゃんそのものでして。

本作のすごいところ。それは、こういう「なんや、おばちゃんがなんか、ごちゃごちゃ言うとる……」と、聞き流しそうな話に、ドラマがあったとわかるところだと思うのです。

普通に生きとったおばちゃんの人生をまた輝かせる。これからおばちゃんになる人にも光を当ててゆく。そういう年代を超えて愛されるもんがありますね。

さだはしみじみとこう言います。

「きみちゃんがこんな大きな息子さんの母親になるなんて、歳取るはずやな」

そしてここで、存在感が薄くなりそうな圭介のことに触れられるのです。

「荒木荘の住人! い・が・く・せ・い! 懐かしいぃ〜!」

喜美子とさだが盛り上がっています。喜美子は、あの苦い恋のことを全然気にしていない感があっておもろいなぁ。

初恋の相手に胸キュンしているのって、むしろ敏春だもんなぁ。照子に至っては、信作への初恋をなかったことにしとるし。

そんな圭介は、無事医者をやっていると言います。喜美子は小児科医かと確認。その通りだそうです。初志貫徹やな。ここでさだが、食べてからお話しようなとケーキを勧めます。

白髪がモダンでおしゃれなさだも素晴らしい。そして酒田圭介先生ですよ。あの浮かれてホヤホヤしていた、そんなころから変わりましたね。演技ってすごいな。歳月の重みを感じるで。

おばちゃんにも、おっちゃんにも、若い頃はキラキラしていた。本作を見ていると、そう思えて興味深いものがあります。

ここで、武志は陶芸の続きをやりたいとそっと言います。

さだの褒め言葉をさらっと謙遜して流しつつ、そう言います。

「かまへんのよ。こっちが押しかけて来たさかいに」

そうさだが言う。お父ちゃんおったらと言われて、八郎は困惑しています。知らん昔話されてもな。八郎はサッパリしておりますので、圭介が喜美子の初恋相手でもそこまで興味はないような気もします。ところが、八郎は「おってください!」と言われる。その理由は、「おもろい話をたんとする」からとは言われますが。

ここで二人の近況でも。

圭介は和歌山の大きな病院で、小児科部長をしているそうです。

さだは、京都の復職専門学校の会長のあと、顧問になりました。一線を退いたそうです。

それでも、去年から新しいことを始めたそうです。がん患者さん用乳バンド、ブラジャーのデザインだってよ。これがなかなか難しいそうです。

がん患者さん用ブラジャーとは?

・脱ぎ着しやすい

・しめつけがない

・柔らかい素材

・それでいてちょっとオシャレ❤︎

友達が入院して、それで考えるようになったそうです。喜美子がそのお友達を心配すると、無事退院できたと語られます。

ほんまにええドラマ。患者の生死だけでなくて、QOL(Quality of Life、クオリティ・オブ・ライフ、生活の質)向上を考えてますね。

生死かかっている時に、オシャレもクソもあるかいっ! 贅沢は敵や! そういうものとは真逆の概念です。深野先生が絵付け火鉢に感動したことにも通じるものがあります。

一切の娯楽や楽しみ、心を安らげるものを排除した戦争。それが生活必需品まで絵という、本来の機能に無関係なものをつけることになった。これは戦争終結によるQOL向上そのものです。

さだの取り組みって、現代でも最先端のものです。すごいな、ほんまにすごいな!

補聴器、車椅子、義手、義足、杖……そういうもののデザインが進歩しています。

せっかくなら、自分の人生に合ったものを使いたい。そういう流れになりました。それが理解できずに、補聴器とイヤホンを間違ってむしりとるような痛ましい事件もありますが、そういうことは絶対にあってはならんことです。

喜美子の人生には、そういう生活の質の向上を考えて、いくつになっても学ぶことを挑戦を諦めない先輩がいた。そうわかった、秀逸な会話だと思います。

ここで、圭介の話になるわけです。

 

医学の進歩はすごいで

なんと前日にちや子が電撃訪問して来たとか。

しかも開口一番コレやで。

「おはぎ覚えてるか〜! きみちゃんの作ったおはぎいらん言うたらしいなぁ!」

おはぎとは?
八郎がちょっと気にしているので、喜美子が「ええねん、ええねん……」と制しています。喜美子は戦国武将じみているので、全然恥ずかしがってもいません。

ここでチラッと、あのあき子さんとはすぐ別れたらしいと語られます。

おっ? なんかそんな気ィしとったわ〜。あき子はどうでもええとして。飛ばしぃ、そう促されまして。

ちや子は、武志のことを言ってきたそうです。ドナー探しをしていることも。

ちや子さんはほんまに聡明やな。ジャーナリストで議員やもん。情報に食いつく能力が半端ないで、鍛えられとるわ。そうか……医療関係者なら、そのへん詳しいですもんね。

「見つからんもんですか!」

そう身を乗り出されて、圭介はこう言います。

「難しいですね……僕の病棟にもいるんですよ、同じ病気の子」

圭介はしみじみと語ります。

ただの慰めに聞こえるかもしれんけど、医学の進歩はすごいで。治療法も、治療薬も、どんどん新しいものが出てきとる。

今は不治の病でも、そのうち治ると言われるかもしれへん。

白血病? 治るで、そんなの。

そう言える日が来るって、僕は信じてる。

「こんなことくらいしか、よう言わんけど」

そう謙遜する圭介に、喜美子と八郎はお礼を言います。

「圭介さんに言われると元気が出ます。ありがとうございます」

「ありがとうございます」

こうして、さだと圭介は去って行きました。

荒木荘の皆さんは、それぞれきっちりと、喜美子人生のステージにきっちり再登場します。
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