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三木城攻め図(小和田哲男「黒田如水」95頁に加筆)

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黒田官兵衛百物語 黒田家 名脇役

2年間の攻城戦「三木の兵糧攻め」はじまる【軍師黒田官兵衛百物語15】

更新日:

 

天正六年(1578)7月。播磨の西端にある織田方の上月城は5万の兵で囲まれた毛利軍によって落城した。
信長が秀吉に上月城を見捨てて、反乱の主である東播磨の大名で三木城の別所長治に集中してかかることになった。
不思議なのは、この間、毛利がなぜか、官兵衛の本拠である姫路へ侵攻してこなかった。
幕末以降に書かれた軍記物語「武功夜話」には、秀吉は上月城を諦める一方で、竹中半兵衛や蜂須賀小五郎が相談して、官兵衛を外交官に、備前の大名宇喜多直 家を内応させるよう働きかけたことが書かれている。実際、翌年に宇喜多は信長方へと転じるのだが、上月城を奪取した毛利軍も、宇喜多(毛利の家来ではなく あくまでも同盟関係)の不穏な動きを察知して、本領までひいたのかもしれない。

官兵衛・半兵衛によるアイデアか 空前の大包囲作戦

ともかく、秀吉は毛利と対することなく、攻城にあたっては、秀吉と軍師である官兵衛と竹中半兵衛の三人のあいだで、付城を設けての兵糧攻めの形をとり、長期戦であたると合意している。
「三木の干し殺し」と、よくいわれる約2年に渡る攻城戦の始まりだ。

付城とは攻囲する敵の城の廻りに臨時に 設ける臨時の城だ。付城を設けての攻城戦は、それまでにも例はあったが、三木攻城戦のように、一時期には32の付城が囲こんだというような、大規模な例は初めてのことだった。

三木城攻め図

小和田『黒田如水』より

 

秀吉軍は設けた付城にくわえて、河川・山稜まで厳しく監視し、毛利や同盟する摂津石山本願寺からの三木城への食料補給を徹底的に妨害した。しかし、これだ け長大な包囲網は例がなく、完全にブロックはできなかったようで時折、城内へ救援物資が運び込まれ、想像以上の長期戦となった。

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茶会や遊郭を置きプレッシャーを与える秀吉

三木城北東10キロの平井山に築かれた付城が秀吉の本営となった。

秀吉本陣のあった平井山付城(筆者作成)

秀吉本陣のあった平井山付城(筆者作成)

平井山の付城で開かれる集まりは軍議だけではなかった。秀吉は茶会も開いた。(『津田宗及茶湯日記』)麓は市をなしたように、物を売る者が小屋掛けをして並んだ。非番の兵士を誘う女がたむろす遊郭さえできた。
付城は攻城の機能とともに、兵たちの休息のための機能をも備えていた。

なお史跡名「三木城跡及び付城跡・土塁」は、2013年に国指定の史跡となっている。対象となっているのは、三木城側が本丸跡など3件、秀吉側が付城や土塁跡13点で、総計の面積は約40万平方メートルにもなる。

つづく

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FrcoDon・記
参考 小和田哲男『黒田如水』ミネルヴァ

 





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