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黒田官兵衛百物語 黒田家 名脇役

空気と化した官兵衛のあるじ小寺氏が不穏な動きを 【軍師黒田官兵衛百物語18】

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織田信長を裏切った三木城にたてこもる東播磨の大名・別所氏を攻める黒田官兵衛。(前回

官兵衛の直接の主は、信長ではなく、西播磨の大名の小寺氏である。実際、このときの官兵衛は黒田ではなく、主君から姓をいただき「小寺官兵衛」を名乗っていた。

官兵衛の三代前、曽祖父・高政の時代に、黒田家は近江国伊香郡黒田村から、備前福岡(岡山県瀬戸内市長船町福岡)へと流れ、祖父・重隆が姫路へと移り落ち着いたとされている。(播磨の黒田庄出身という土豪説も近年浮上している)

重隆の子、つまり官兵衛の父・職隆になって西播磨の大名の小寺藤兵衛政職に仕え、家老に抜擢され、官兵衛が家督を継ぐと、小寺家の家老職も同時に継いだ。の職隆の家老着任以降、天正7年(1579)まで、黒田家は小寺姓を名乗ることになる。

職隆は、小寺政職の養女となった明石城主・明石宗和の娘・いわを娶り、官兵衛が生まれた。

父・職隆、官兵衛と二代に渡って仕えることになる小寺政職は、元をたどれば室町幕府開府以来の播磨の名族・赤松氏の家臣であった。

司馬遼太郎の『播磨灘物語』から借りれば、嘉吉元年(1441)に、赤松満祐が、六代将軍・足利義教を謀殺した事件をきっかけに、赤松氏が一旦、滅びるという事件がある。

その後、主家の再興の機会を狙っていた、赤松家遺臣団が、南朝の自天王が宮中から持ち出していた三種の神器を取り戻すという働きをしたことから、赤松家の再興を実現した。その際の遺臣の指導者が小寺氏で、名を藤兵衛と名乗っていたことから、その功を後世に伝えるために、代々、藤兵衛という名を継げと、赤松氏に命じられた、というような由来のある家ということになる 。なお、自天王事件と赤松家の再興は長禄2年(1458)のことですから、官兵衛の時代を85年程、さかのぼる話しだ。

官兵衛の時代のあるじである当代・小寺藤兵衛政職の頃の播磨の状況を整理してみよう。

東播磨は、別所氏が43万石といわれるように大大名として君臨。
一方、西播磨はかつての名門の赤松氏は権威はあるが力はない、いってみれば飾りのような存在となり、中小の大名や土豪がひしめき合う地域となっていた。その中で、小寺氏は所領は小さいながらも、赤松氏が本拠をおいた西播磨の要所である姫路地域(御着城)を領有し、「播州国中」の惣管職」として影響力を持つ大名だった。

NHK大河ドラマでは、片岡鶴太郎が演じる小寺政職は、三木城攻めに血と汗を流す「部下」の官兵衛をはた目に、織田方から離脱するチャンスをうかがっていた。もちろん、毛利や大坂の石山本願寺は別所氏を支援しながら、織田方の諸勢力に対して必死の調略を進めた。

これに乗っかったのは、織田方にしたら、まったくもって想定外の人物だった。
都や大坂と播磨の間にある摂津の大名で、織田の中国征伐軍のNO2といえる男荒木村重が蜂起したのだ。
官兵衛はこの男によって一気に命の危険におとされる。

つづく

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