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黒田官兵衛百物語 黒田家 名脇役

【軍師黒田官兵衛百物語28話】続・信長への人質は初めから松寿と決まっていた

更新日:

さて、官兵衛は、はじめから子の松寿を織田信長への人質として出そうと考えていたのではないか、という前回からの話しのつづきです。

そう決めていたというよりは、子の松寿を人質として差し出すのが当たり前だという立場に官兵衛は、当時、なっていたのではないかということなのです。

通説では、その頃はまだ小寺政職に黒田一門は仕える立場であったとされていますが、既に小領主として独立していたとの仮説が浮かび上がります。

天正3年(1575)の7月に官兵衛が初めて信長と会って、織田家の傘下に入った後の、天正4年(1576)4月14日に播磨・英賀で官兵衛は毛利軍を撃破します。(官兵衛が毛利の大軍を撃退した「英賀合戦」の戦略と真の敵とは

播磨の中心に織田勢力が生まれたことが気に喰わない毛利が、5千の兵を送り込み襲ってきたのを、官兵衛は千の手勢で追い払ってしまいました。

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大軍の毛利を撃退したときの信長の書状の宛名が小寺ではなく…

織田傘下になって最初の軍功ということで、この時、信長の感状が申次ぎ役だった荒木村重を介して発信されます。

村重が官兵衛宛に、その働きに「御感遊ばした」信長の言葉を伝える書状を発信するワケです。
しかし、ここで疑問なのは、村重からの書状の宛名が直接、官兵衛に なってしまっていることです。

当時、朱印状や判物、感状といった書状が武将のあいだで発信される場合には、その関わりの流れに沿って行われました。
通説のとおりに、その頃、官兵衛が未だ小寺政職に仕えていた立場あれば、信長から感状が発行されたコトを伝える村重の書状の宛名は官兵衛の主・小寺政職になるのが習いでした。

織田信長→荒木村重→小寺政職→黒田(小寺)官兵衛という主従関係の流れの順番に沿って英賀合戦での官兵衛の軍功への感謝状は伝えられていくのが常識だったワケです。

ところが英賀合戦の感状にみる村重書状に限らず、秀吉にしても、この時期、織田家の将領はいづれも官兵衛を直接宛名にする書状を発給しています。

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かなり初期から片岡鶴太郎から独立していたのでは?

官兵衛は織田家の武将とのあいだで直接に書状を交わしていたということになるわけですが、そのことは官兵衛が織田家の武将とのあいだで直接のつきあいを行っていたことを示しています。黒田家は小寺家を離れ小領主として独立していたのだろうと思われるのです。

松寿(長政)が信長へ人質に出るという話しについては、今回の大河ドラマでも、官兵衛をテーマに描く小説や評伝でも劇的に語られているところです。本来は、主である小寺政職の子が人質になるところを、代わって松寿が差し出されるというところで話しが劇的になるわけです。

しかし、信長に官兵衛が初めて会った時期に黒田家が小なりといえども領主として独立した存在であ ったとすれば話しは変わってきます。織田・黒田のあいだの関わりは直接のものとなり、織田家への忠誠の証しとして松寿が人質に出るのは当たり前だったということになるわけです。

Frco Don・記

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つづく





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