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『いだてん』感想あらすじ視聴率 第6回「お江戸日本橋」

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【第6回の視聴率は9.9%でした】
いだてん全視聴率
いだてん感想あらすじ

やったぞー!
世界に通じる韋駄天だ!

と始まるのですが、どうにもちょっと雲行きがおかしいようでして……。

江戸っ子・播磨屋辛作(ピエール瀧)の店をそろそろと覗く金栗四三(中村勘九郎)。
車夫の清さん(峯田和伸)がここで助け船を出して、謝罪が成功します。

それにしても辛作が、いつ見てもいいんですよ。

これぞ江戸っ子!
昨年のニタニタ勝海舟は「どこが江戸っ子でぇ! おととい来やがれバーロー!」状態です。

この素直になれない江戸っ子の辛作は、実は金栗の指示通りに足袋を改良しておりました。

んもぅ、本当にいい江戸っ子だなぁ。

わかるぞ、わかるよ!
キレるととんでもないけど、一通りキレ終わると結構ケロッっとしていて、根に持たない。

【第6回の視聴率は9.9%でした】

 

選手を送り出す予算がない……

金栗がは改良された足袋で練習に励む一方、嘉納治五郎(役所広司)は悩んでおりました。

「大日本体育協会」の会議です、ハイ。

東京高等師範学校に数名のメンバーが集まっているワケですが、議題というか課題は一つ。

【金がない………】

話題は予算が中心です。
会計を担当している可児(古舘寛治)によると、天狗倶楽部のビール代まで回ってきたのだとか。
きみらエリートでお金あるんじゃないの、ねえ、三島君!

嘉納は、金の話は後回しにして、グッドニュースを語り出します。
フランス大使館のジェラール氏からメッセージが届いたんだそうです。

「おめでとう! ストックホルムでお待ちしております」

手短に二行だけ。
明るいニュースはこれだけです。

あっ、永井が羽田の悲劇を撤回し、協力的になりました。これもよいことかな?

永井道明(いだてん杉本哲太)とスウェーデン体操 日本の体育を創った男とは?

 

なぜ予算がない? 明治新政府にはお金がない?

選出メンバーは、三島弥彦、金栗……合計5名の派遣にしようと言い出し、その費用の見積もりがざっと5千円。
なんと、可児の給料7〜8年分だとか!

皆さん、もしかしたら今回の放送を見ていて、【予算】については不思議に思ったかもしれません。
なんで政府がお金ださないの?って。

いやいや、違うんです。
【明治政府は金がねえ!】
これ、当時を理解する上で、結構、重要なことなんです。

例えば明治政府は、わりとトンデモナイことをしております。

「北海道開拓は急務だ! 幕府についた負け犬どもを送り込んで、流刑と開拓のコンボやで!」
とばかりに戊辰戦争で負けた東北諸藩を中心に北海道へ士族たちを送り込みました。

明治時代の北海道開拓はとにかく過酷~戦争敗者、屯田兵、元新選組、囚人、そしてヒグマ

屯田兵とは? 知られざる北海道開拓の歴史 北の大地は氏族や伊達家等も耕した!?

あるいは

「北海道開拓はやっぱり急務だ、でも人が足りないしハードだ! 囚人ならば死のうがコキ使おうがありだよな!」

と、網走監獄の罪人たちを利用しての仕事も進めます。

網走監獄(網走刑務所)が過酷だったのはナゼ? ゴールデンカムイと共に歴史を振り返る

もちろん先住民の彼らとの衝突もありました。
アイヌです。

「北海道にも師団を置きたいなあ。でも土地代がもったいないなあ。そうだ、アイヌに与えるはずだった土地を奪えばいいんだ!」

和人はアイヌをどう差別した?大和朝廷の「蝦夷」から振り返る1000年以上の歴史

北海道のことばかりしつこいって?
いやいや、実際、明治以降に本格的な開拓を始めたものだから、数々の問題が噴出して興味深いのです。

 

民間で様々な事業を推し進めるしかなかった

明治新政府はあまりに金欠、嘉納治五郎が借金まみれになるのも致し方ない――。
それは他の有名事業家たちの功績を見てもわかります。

例えば……。

「女子教育にお金は出されへん? ほな、うちの金を出して何とかするで」
と教育に力を入れ、日本女子大学の設立に寄与した広岡浅子

あさが来たモデル・広岡浅子69年の生涯をスッキリ解説!銀行・保険・女子大などを手がけた女実業家の素顔

政府が上方の経済立て直しをしない。

ならば「私が民間に下野して何とかしよう」と、得意の英語を用いて経済発展に全力投球した五代友厚もおりましたね。

五代友厚(才助)49年の生涯をスッキリ解説!西郷や大久保に並ぶ薩摩藩士の功績とは?

ともかく政権を担ったものの運営能力が追いついていない。

明治新政府は、ともすれば
「貧乏なのは自己責任。自分で何とかしろ」
という一面があったのです。

明治時代って実は過酷「通俗道徳」という自己責任論が広まり、安易なノスタルジーは危険です

歴史の授業で習う明治時代ってちょっと印象が違いますよね。

鉄道、ガス、ザンギリ頭など。
【文明開化】だ何だって言われれば、そりゃあ活気あふれたノリノリの世界をご想像されるかもしれません。

しかし、実態は、さほどラクではなかった。
こんなヘビーな明治事情を知れば、確かに『スポーツにお金出してる場合じゃないよね』という気持ちにもなります。

ゆえに昨年の大河で、自分の身内をホイホイと国費留学させていた描写に対して、心苦しいものを感じてしまいました。
何を呑気に特権を享受してんの?
「民のために!」を連呼してて何をしてんの?って。

 

「スポーツなんて所詮遊びではないか」という見方

問題は、お金だけじゃありません。

「スポーツなんて所詮遊びではないか! けしからん、勉強しろ!」
という考え方は、江戸時代以来、相当に根強いものでした。

国立大学の学生は勉強するのに休学させるのはおかしい、と役人も冷たい目。
これがスポーツ黎明期の困難です。

ここで、安仁子が悲しい知らせがあると言い出します。

金栗の記録は、誤った計測の結果ではないのか?――というニュースが出されていたのです。

嘉納は怒りますが、これは仕方がないものがありました。
当時のマラソン競技は、大会によって距離が違うというアバウトさ。

金栗四三(かなくりしそう)いだてんモデル92年の生涯をスッキリ解説!

しかし、嘉納は
『もう、こうなったらオリンピックで本気を見せる!』
とひたすら燃えたぎるだけなのです。

金栗は出る気満々――ただし、金がないから連れて行けないと言い出す。
現代ならばクラウドファンディングの出番ですかね?

可児は、経済状況が苦しいのに勝手に優勝カップを作ったことを謝罪しております。
そうだったのかーい。にしても、このカップ、いくらだったんですかね。

永井はここで、何人までならオリンピック選手を派遣できるのか?と可児に聞いて来ます。

「1人……」

って、おいおい、そりゃもう選手団じゃござーせんよ。

嘉納はここでようやく、
・三島は自費で、
・金栗はなんとか借りる
という結論に落ち着きました。

 

行きとうなかです!

かくして東京高等師範学校の校長室に呼び出された金栗四三。
嘉納直々の出迎えで、金栗のストックホルム派遣が告げられると拍手喝采が始まります。

嘉納「行ってくれるな?」
金栗「行きとうなかです!」
嘉納「……なにぃ!」

本当に「なにぃ!」だ……どうすんのこれ???

嘉納は慌てて金栗の説得に取り掛かります。

が、いくら説得しても、
「いけまっせん」
です。ズコーッ!ヽ(・ω・)/

世界記録を出したのにそりゃないだろうとキレ気味の嘉納。
しかし金栗は、オリンピックも世界記録も関係ない、と、相変わらず無欲な性格です。

ただただ、走りたかったんです。

あ〜、金栗!
きみはなんという奴なんだ!

金栗が周囲をちょっとイラつかせるところとか、なんとなく理解できました。
有名になりたいんじゃない。
自分を試したくて、そのために走っていてズレがある。

こういうタイプの主人公が、見たかったんだよなあ。
純粋な人物、いいじゃないですか。

しかし、周囲からするとちょっと面倒臭い。
嘉納や永井は、オリンピックも知らないのかと説得にかかります。

うぉい、そこ。またも英語で説明してどうする、大森さーん。

 

金栗だけじゃない 三島も出る気なし!!

オリンピックのポスターを見た金栗は、日の丸に感激するどころか、
「裸で!」
と怯える始末です。

1912年ストックホルム五輪のポスター/Wikipediaより引用

こちらですね。

古代オリンピック精神をイメージして描いているのですが、流石にそんなことはわからないでしょう。

古代オリンピックは観客も超絶タフネス!酒あり、虫あり、動物の血あり

さらに、負けたら切腹ですかと言い出す始末。
日本のスポーツ史を考えると、なかなか洒落になりません。

嘉納は、金栗にガッカリして怒っております。
足音荒く、出て行くのでした。

そして三島弥彦も、出る気なし!!

彼も似たようなタイプです。

三島弥彦67年の生涯をスッキリ解説!いだてん生田斗真さんが演じる日本初の五輪短距離選手

有名にならなくてもいい、ただ審判としてハッスルして飛び入り参加しちゃったんだよね〜、ですと!

「かけっこ如きで休んだら落第して卒業できない」と言うわ、「文部省からも釘を刺された」と言うわ。
おまけに、母・和歌子も怖い目で見ているわ……。

三島弥太郎と三島和歌子とは?三島弥彦の兄と母はどんな人物だったのか

味方は女中のシマだけかな?

しかし、嘉納はあきらめない!
絶対に金栗しかないと言い張るのです。

 

辛亥革命から守るのはよいことなれど

そんな中で、清からの留学生が帰国すると騒いでおります。

1911年、それは辛亥革命の年――。
ドラマでは取り上げられませんでしたが、実は、嘉納の教え子の中には、あの大作家である魯迅も、含まれております。

嘉納治五郎77年の生涯をスッキリ解説!柔道とオリンピックに捧がれた情熱

清国からの留学生が、辮髪と断髪混同なのがイイ!
ちゃんと中国語ネイティブもいますね。

嘉納は、革命は危険だぞと帰国を止めます。

※孫文を守り抜く苦闘を描いた『孫文の義士団』。これは確かに帰国しちゃダメですね

この時代は明治維新を成し遂げた日本に対し、清の若者たちが憧れを抱いていた時代でもあります。

彼らは和服を好みました。
それというのも、呉服という言葉通り、和服のルーツこそ漢民族であると考えられたからなのです。

そんな一人に、秋瑾(しゅうきん)がおります。
帰国後、彼女は処刑にまで追い詰められます。

秋瑾/wikipediaより引用

「秋風秋雨、人を愁殺す」
という辞世の漢詩は有名であり、革命に生きたその激しく壮烈な生き方は今にいたるまで歴史に名を残すものです。

※『秋瑾 ~競雄女侠~』として映画化されました

彼らのように新たな国作りに憧れる隣国の人は、西郷隆盛月照の逸話に心を寄せていたほどなのですが……。

そんなアジアの国々が歩む道が、どうして異なってしまったのか?
古今亭志ん生は、満州でどうして死を覚悟したのか?
そのあたりを描いてくれると期待していますよ、本作には!

清から来ていた彼らは、羽田予選会場作りにも協力していました。
そんな彼らのためにも、嘉納は金を出すと言い切るのです。100名を超える学生の大半が、こうして日本に残ったのです。

そのための嘉納の借金は数億円。結局生涯、返せなかったんですって。
どうすんだよ、これぇえええ!!

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