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花燃ゆレビュー

新大河ドラマ「花燃ゆ」感想マンガ第1話「嵐を呼ぶ(人を結ぶ)妹」に早速辛口の嵐

更新日:

あけましておめでとうございます、武者震之助です。今年も一年間、大河ドラマレビュー等でおつきあいいただければ幸いです。既に昨年のレビューをご覧になった方はご存じでしょうが、けなすときは泣きながらキレながらけなす傾向がございますので、ご了承ください。

第一回「嵐を呼ぶ妹」

ではなく「人結ぶ妹」になりました。よかったですね、確かに嵐を呼ぶのはドラゴンとか転校生くらいで結構です。というかですね、最初からそのサブタイトルは寒いと気づけよと。

そしていよいよアバン開始です。ヒロインは口元に笑みを浮かべつつ、おにぎりを握るのがヒロイン文のようです。そのあと、松下村塾の面々が「秀吉とナポレオンのどちらが勝つ?」という話題で盛り上がっています。が、ここで野暮なツッコミをしてしまうと、当時はナポレオンではなく「ボナパルテ」の方が呼び方としては正しい気がします(ちなみに『八重の桜』では「ボナパルテ」と呼んでいましたが)。

意地悪なツッコミはさておき、ええと……その……

ヒロインがおにぎりマネージャーだ! 本当におにぎり大河だったのかよ!?

(参照「こんな「花燃ゆ」はいやだ!始まる前からやばい7つの悪夢」

一昨年の『八重の桜』はスナイパー八重から子役に時間が戻りました・ドラマの前半部が「あの平和に暮らしていたヒロインが、何故銃を握るようになるのか?」という問いへの答えとして作用したわけです(発表年代、時代背景が似通っているため、『八重の桜』との比較が多くなります。ご容赦ください)。

おにぎり握るマネージャーが今年のテーマなのか?

しかし今年の場合「長州で平和に暮らしていた文は、なぜおにぎりを握るようになったのか?」という問いなのですね。「誰かが、きっとおなかがすいていたんだろうね」で終わるわけです。

こういうことを言うと身も蓋もないわけですが、あまり意味のないアバンなのですよね。こんな始まり方でよいものか……。

そんな戸惑いからの武者震いが止まらないままOPに移ります。コーラスが響く、川井憲次さんらしい雄壮なテーマ曲です。

テーマのあとは本編開始です。井上真央さんそっくりのヒロイン子役のあとに、砲撃の音が。池田秀一さんの渋いナレーション、川井さんの音楽は大変よいですし、砲術調練の緊迫感も流石と思わせます。ヒロインの兄・寅次郎(のちの吉田松陰)も凛々しい美青年ぶりを見せ付けます。

が、肝心のヒロインが芋しょって見ている姿は完全にホームドラマでかみ合っていないのが難……と思って見ていたら、なんと文が聞こえるはずのない距離から兄の言葉「これではいけん」を察知してつぶやいてしまいます。この言葉が群衆に聞かれて大騒ぎになるのですが、このヒロインは読唇術ができるのか、それともテレパシーが使えるのか、どっちなのかとものすごく動揺してしまいました。

ヒロインに、超能力とか、いらないから……昨年の未来予測できた主人公(編注*官兵衛さんです)みたいなの、もうノーモアだから……。

なんだか納得いかないまま、吉田家の家庭事情を説明するナレーションが入ります。見ていて既に不安感があふれてくるのですが、この時点で説明台詞が多いこと、感動的なBGMを多用する兆しが見えるあたりでしょうか。場面ごとのつながりもぶつぎりで、つなぎ方が雑です。説明台詞が多いにもかかわらず、ナレーションで説明してしまう箇所も多いように思えます。

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登場人物が多いがそれぞれつかみ所がない

文が人見知りであるとか、弟の耳が聞こえないといった説明のあと、松陰の長崎遊学の場面に移ります。この場面ですが、何も書くことが思いつきません。それというのも、ワイン、らくだ、鉄砲、外国人等、ごちゃごちゃと新要素を出したものの、あまりに散らばっていていまひとつつかみどころがないからです。

場面が切り替わり、小田村伊之助が出てきます。さらには子役の高杉晋作も出てくるのですが、どうにもこのドラマ、本当につかみどころがない。それぞれの人物に個性があったり、先進性があったり、そういった部分を説明的に台詞で言われるのですが、その背後に何があるかとか今ひとつ見えてこないのです。初回のはずが、いきなり二回目か三回目を見ているような気分になります。異国の脅威にさらされていると意気込みを語る人物は複数いますが、具体的な脅威がまだ出てこないのですね。

アバンでナポレオンの名が出てきましたが、日本でもナポレオン戦争の影響でもっと深刻な事態であるフェートン号事件が発生しているわけです。さらに北からはロシアが南下してきています。「異国の脅威」だけではなく、「異国船が襲って来たらどうするのだ!」くらいの説明は欲しいわけです。

東出さんでけぇ!(霜月けい・絵)

東出さんでけぇ!(霜月けい・絵)

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幼女に声をかける不審者?

さて、伊之助ですが彼が養母からネチネチと嫌味を言われて川辺で怒る場面が出てきます。あの嫌味も説明台詞全開だなあと思っていたわけですが、この川の場面の方が絵的に恐ろしいものがありました。

第一回だけでも伊之助を若い役者にするとかできなかったのか……ヒロインにやたらと話しかけるちょっと危ない人に見えてしまいました。しかもあれだけ学問にこだわっていたのに、わざとらしく重要書物を落とす伊之助。三年前の大河でも源氏の宝刀を、宿敵の目の前に忘れていったどじッ子棟梁がいましたが、個人的にはこういう落とし物からストーリーが転がる展開は今後一切禁止にしたいです。

ここからは文、はじめてのおつかいです。さあ、文は「明倫館」に忘れ物を届けられるかな? すみません、これっぽっちも興味がわきません……そして大河名物、セキュリティの甘い建物だよ! ヒロインと弟が入っていくよ!……一昨年の『八重の桜』ではヒロイン抜きで「日新館」の説明をしていましたが、あのきまじめさが懐かしくなりました。

さて、どうやら落とし物の書物『海防憶測』はとんでもないシロモノだったようです。文はスパルタ叔父からひっぱたかれて、「誰のものか答えるまで家に入るな!」と叱られます。つくづくなんでそんなもん、子供が拾う場所に落としたんだ伊之助! そんな大事なものホイホイ抱えて、ストレス発散に川縁になんか行くなよ! おまえはIDとパスワードを付箋に書いてディスプレイ横に貼りつける奴か! これで将来大物になるとか言われても説得力が、ないのですけれど。

雨に濡れて文が耐えていると、兄の寅次郎がやってきます。しかし殴られずぶ濡れの妹を心配するどころか、寝転がって「俺も昔は辛かったんだよな」と回想しだす寅次郎。しかもこの回想長いのですよね。いつの間にか雨が止んで服が乾いているのですから驚きですよ。演出も雑で不安感がまた増します。

そして兄・寅次郎、懐から禁書を取り出して「俺も持っていたよ! こんな危ない本を持っている奴が俺の他にもいるなんてマジパネェ!」(意訳)と言い出すわけです。あれだけの豪雨の中で、そんな大事な書物を懐に入れていて大丈夫なのか……?

現代なら即通報だすな。そもそも銃刀法違反だし(霜月けい・絵)

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一方、翌日伊之助と文は再会し、運命の出会いのような雰囲気になるわけです。ここで文が精一杯暗記した『孟子』をすらすらと暗唱し出します。主人公が突如漢籍を暗唱し出すと、昨年のドヤ顔官兵衛を思い出して悪寒が止まりません。寅次郎もそうなのですが、どうにも脚本家が時代背景等を咀嚼しないまま、ワシントンだの孫子だのナポレオンだの、出すと賢く見えそうな単語を並べているように思えるのですよね。聞いていて耳障りがよくて、さらに実力のある俳優が言えば、何か説得力があるように思えますが、中身がかなりスカスカです。

背景説明、当時の長州や日本がどんな状況を説明せず、雄壮なBGMを背景に役者が持論を、しかも平凡な理想を、ただ気取った言葉で演説ぶる。ヒロインはその背後で、うんうんうなずいているだけ。しかもなぜか主役補正で、主人公周辺はなぜか殿からおとがめなし、さらには江戸遊学まで許される。よくもまあ一回目に、これだけ窮屈に設定と地雷を詰め込めたものだとうなってしまいました。

 よかった点と悪かった点 脚本への注文

よかった点:素晴らしいナレーション(ただしくどい)とBGM(ただしくどい)、粒の揃った役者たち、ヒロインが饅頭をほおばって出てこない、主人公幼少期には子役を起用していてどう見ても大人の女優が無理矢理演じていたりしない、画面に土埃が舞っていない

悪かった点:落とし物という偶然で無理矢理プロットを作る、文が既に超能力を習得、本当におにぎり大河だった、要するにだいたい全部

 

ええと、脚本。もっと説明しましょう。今の時代、幕末の長州藩、さらには吉田家がどんな環境か描きましょう。ロシアの南下や外国船の脅威も描きましょう。ナレーションや説明台詞にぎちぎちと詰め込むのではなく、ドラマとしてこなれた処理をしましょう。そういった背景説明のないまま、叔父はヒロインをブン殴るし、何がどうなって日本が海外の脅威にさらされているかわからないので、せっかく主要人物が熱弁をふるっても何が何やら置き去りです。第一回は背景説明をし、二回目あたりから演説させましょう。一回目からフルスロットルで行きたかったのかもしれませんが、はっきり言って雑です。

あと、私は既に「史実での活躍は史料にあまり残らず、フィクションとしてなんだかわからないがすごい力が付与されたヒロインというのは、えてしてなんだかわからないすごい活躍をしてしまうものです。例えば、人力ではできないような移動を行い重要人物の死に立ち会ったり、別人の活躍を横取りしたり、スーパー禁じ手を使いまくるんですね。そうしないとドラマが盛り上がらないからです。」と書いておりました。

まさかこのやって欲しくない予想を第一回でやるとは思いませんでした。兄の言葉をピピッと受信! いきなり走った途端に伊之助に再会し、すらすらと『孟子』を暗唱。うーん、初回からこれか。厳しいですね。

キャストや演出はまだしも、最も修正が厳しい脚本がぐらついている以上、今年は期待薄ではないかなというのが現時点での予測です。外れてくれるとよいのですがねえ。

暴走するドラマ外の「演出」とマスコミあげ

以下、今回はドラマの細部にではなく、ニュースにちょっとに突っ込ませてください。

まずこれは見た瞬間から「これはつっこまざるを得ない」と震えていたものから挙げましょう。

公式サイト「2ショットビジュアルポスター」(http://www.nhk.or.jp/hanamoyu/relation/index.html#20141219)

ででーん!

花燃ゆ公式サイトから

花燃ゆ公式サイトから

うーん、このデザイン……21世紀ですよね? ドラッグストアの芳香剤コーナーかと思いましたよ。今この時代に花をしょったツーショットを恥ずかしげもなくやるとは。しかも膝枕、いい子いい子ポーズ、ビンタねえ……常々大河主役候補として挙げられていながら、念願の長州大河でまたも脇役にされた挙げ句、ヒロインにあじさいの前でビンタされる図をポスターやら番宣に使われる高杉晋作が気の毒過ぎて言葉になりません。真剣に高杉ファンの精神状態を心配したくなってきました。他の三人は主人公の兄と夫だからまだしも、完全に彼はイケメンにぎやかし、チョイ悪サブ攻略対象扱いですからね。高杉ファンの皆さんは号泣してもよいのではなかろうかと。

そしてこのポスターは四種類です。メインポスターもイケメン四人ですが、その理由はこれではないかというニュースがありました。

井上真央主演、「花燃ゆ」は大河ドラマ版の「花より男子」!?」(http://www.asagei.com/30096)

イケメンスイーツ大河を狙ってえらいことになった作品、ありましたよねえ。四年前にホラ、『江』が。あの惨状を知っていたらこんなこと口が裂けても言えないはずですが、スタッフは大丈夫なのでしょうか。

大河ドラマ新機軸?!一夫多妻制をかたくなに否定してきたNHKが「側室はNO 不倫は文化」でドヤ?

で、この記事です。

「【TVの潮流】「吉田松陰の妹なんて知らないよ」「幕末を描けるのか」…新大河『花燃ゆ』主人公めぐる“困惑”と“自信”」(http://www.sankei.com/premium/news/141223/prm1412230009-n1.html

幕末版『男はつらいよ』だと思って欲しいとか、女性視点なら柔らかくて明るいとか、これまたツッコミどころだらけでどうしたものかと途方に暮れております。『男はつらいよ』とか『花より男子』が見たいならソフト借りますから! もどきを大河枠でやられてもそりゃただの「見るのがつらいよ」ですから!

それにしても不思議なことがあります。直江兼続や黒田官兵衛のように側室がいないことを主人公選定の条件にする一方で、下半身的にも波乱の人生を送ったことに定評のある幕末長州維新志士で純愛ラブコメをやるというのは一体どういう神経なのでしょうか。

ロンダリング、ロンダリング、またロンダリングで維新どころじゃなくならないでしょうね……一昨年の『八重の桜』の山本覚馬は、障害をものともせず活躍した史実よりも、浮気、糟糠の妻を裏切る、妻妾同居未遂の方がインパクトを与え、視聴者をドン引きさせていました。長州の維新志士はその覚馬がマシに思えるくらいなのですが、こんな設定で大丈夫なのでしょうか……。

「側室は駄目! でも浮気はオッケー!」なんて珍妙なルールがあるのだとしたら、ちょっと冷静に考え直した方がよいと思います。

 

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