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花燃ゆレビュー

花燃ゆ感想マンガ第5話「志の果て」脚本家変更でよくなった点も、しかし杉家が鬼畜すぎる

更新日:

(*第6話「女囚の秘密」のレビューはこちら

こんばんは、武者震之助です。

ちょっと本編に入る前に、疑問がとけた気がするのでちょっとメモがわりに。

佐久間象山はなぜ出ないのか。先週の感想を見ていてピンと来ました。

「佐久間象山は長州藩士に暗殺されたから出せない。だが待って欲しい。二年前象山を演じ、肖像にそっくりな奥田瑛二が玉木文之進を演じている……つまりッ! これは文之進叔父さんで象山の不在を埋めて欲しいという気遣いなんだよ!」

「な、なんだってーッ!」

ではないかと。それはネタとしても、佐久間象山は最期があんまりなのでカットされたのではないかと思っております。カットした場合の弊害はどこまで認識していたかわかりませんが。

 

脚本交替でも、これまでの展開に足を引っ張られ

さて今週は「志の果て」。やっとまともなサブタイトルです。

ところで先週から、脚本が毒の沼地から底なし沼程度に若干改善されたと思っていたのですが、脚本家が交替していたのですね。ところが完全にリカバリできておらず、かえって三回目まで積み重ねたひどい要素にひっぱられており、チーム制の意味があるか微妙なところに思えてきました。

今週は「生きて出られぬ者はいないという野山獄」に寅次郎が入った場面からです。妙にホラー演出な囚人から早速「二度と外の景色は見られぬぞ!」とか言い出します。鬼の哭く街カサンドラか!(*北斗の拳) 江戸期の監獄は現代とは比較にならないほど待遇が悪く死亡率が高いものですが、流石に大げさな気がしますよね。

そんな牢獄に文が差し入れに来ると、牢番に突き飛ばされ泣きじゃくる女性が・・・。金子重輔の母親であるツルという方のようです。それにしても金子さんの家とちがって、杉家ではあの能面笑顔の滝ではなく、まだローティーンの文が来るというのはどういうことなのでしょうか。主人公補正でしょうが、やはり不自然さを感じます。

 

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カツ丼ですかー! オニギリあればなんでも出来る

 

OPを経て、文のお使いミッションが始まりました。カサンドラ野山獄といえど、書物や病気予防の油紙を差し入れられるし、金子の入った獄よりは随分マシなんですね。それにしても杉一家、息子が獄死するか二度と出てこられない状況のようでも、ニコニコ笑顔で脳天気なBGMを背景に一家団らんしております。

このほっこり感が、悲壮感漂う金子ツルと落差が激しくてなんだか奥歯で銀紙を噛んでいるような不快感がずっともやもやしています。文はツルをビーチでおにぎりピクニックに誘い、セラピーを開始します。どうやら文のおにぎりには、食べさせると相手が笑顔になってぺらぺらしゃべり出す効果があるようですね。昭和刑事ドラマに出てくる差し入れのカツ丼かよ! この桃太郎のきびだんごと差し入れカツ丼効果のあるおにぎりは、今後本作できっと無双乱舞してくれることでしょう。一騎当千のおにぎり感! これがおにぎり大河だ!

ツルのセラピーを終えて帰宅した文は、「私が捕まっても母上は待っていてくれますか?」と質問し、滝は相変わらず不気味な笑顔で「待ってますよ。待っているだけじゃあお金もかからんしねえ」と言うわけですが。現在進行形で息子が捕まっている以上、文が捕まるという仮定を持ち出す意味がわかりません。そしてツルのつらそうな様子と比べて、どこまでも他人事としかいいようがない無神経な笑顔。夢に出てきそうだ……。

 

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「逃げの小五郎」らしく颯爽とした出番になってますやん!

獄内の寅次郎はこれまた母ゆずりの脳天気さで、他の囚人に話しかけて「せっかく時間あるから俳句でもやろっかな!」と言い出します。そんな寅次郎の軽さと比べると囚人は殺伐としていて、富永という明倫館の元秀才は絶叫しだしたりします。ちょっとカサンドラぽくなってきました。

そして江戸では、伊之助が桂小五郎と出会っておりました。このクラスが出てくるとぐっと引き締まりますね。

小五郎は顔見せ程度で、因縁をつけられたらさっと支払いを済ませて去って行くと見せかけ、相手に不意打ちを食らわせ逃げます。実に「逃げの小五郎」らしい、なかなかよい紹介場面です。もう萩に場面転換しなくてもいいんだけどな……。

萩ではツルが、病気が悪化した我が子に面会しようとしています。ここでまた文と出会って、二人で牢に行くわけです。ヒロインが偶然重大場面に巻きこまれ、横でじっと見つめるパターンはどうかと思います。邪魔に思えるんですよね。困った顔の文を映すくらいなら、熱演している金子母子をじっくりと描いて欲しいところ。

 

場面ごとのクオリティは確かに上がってる

ここで重輔の回想が入ります。寅次郎と密航しようとし失敗した際、重輔は米軍船の兵士のボタンを引きちぎっていました。寅次郎はここで、きみは自分にとって布と布を惹きつけるボタンのようだと重輔に言い、ボタンを重輔に託していました。

病気でうなされながらも、寅次郎を慕う言葉を口にする重輔に向かって、母のツルは家に帰って暮らそうと泣きつきます。脚本家交替のおかげか、場面ごとのクオリティは確かに上がっています。

寅次郎はいきいき監獄ライフを盛り上げるため、富永に明るく話しかけます。こうやって囚人の心を開かせていったことは史実ですし、盛り上がるところです。しかし、苦しむ重輔の直後に笑顔で脳天気なことを言っている場面を挟まなくても。

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私の思いが富永に伝わったのか、「おまえのせいで捕まった金子は、虫けらのように死んでいくんだぞ! おまえは友の命すら救えないだろうが!」と突っ込んでくれます。今富永さんがいいこと言ってくれた! ありがとう富永さん、「生きて腐って呪え」もよかったですよ! どんどん煽っちゃってくださいよ、富永さん! 期待に応えた富永さん、ガンガン寅次郎を煽ります。「生きて腐って呪え」も連呼します。

寅次郎はやっとここで慌てて「医者を呼んでくれ! 着物を与えてくれ!」と叫び出します。遅いよ。アンタさっきまですっかり金子君のこと忘れてたじゃん。

 

維新三傑の2人目・西郷吉之助(隆盛)も登場!

江戸ではもう一人VIPが登場。西郷吉之助(のちの隆盛)来ました! 維新三傑のうち二人を出すとは今週はなかなかやるじゃないですか。先週までの停滞が嘘のようです。会話の中身が寅次郎をただ持ち上げているだけでなかったら、もっとよかったのですが。

そしてさらにもう一人、幕末の大物登場です。井伊直弼! ミスター時代劇・高橋英樹さんが演じているので、空気が一変します。なぜこういうことが一月にできなかったのか!

井伊直弼の余韻をぶちこわすのが、滝の「今年のお正月は寅次郎がいなくてさみしいわねえ」と言う会話。さらにろくでもない態度の寿が、伊之助から託されたという金子重輔に渡す薬を持ってやって来ます。もうね、寿の態度の悪さね、武士の娘という折り目正しさゼロ。完全に服装だけ幕末のコスプレですわ。史実の寿さんを演じる優香さんも気の毒です。

 

亡くなった息子の遺品を実母から貰おうとするってどうなのよ

差し入れなんて無駄だと毒を吐く寿に対して、滝は文に差し入れるよう言い渡します。文が薬を持って飛び出すと、重輔の遺体が搬送されてくるところでした。思わず手を合わせうつむく文、悲痛な顔で歩くツル。ここまではよかったのですが……

「金子様の遺品であるボタンを私にください!」

と文が言うからぶちこわし。ここで自分は吉田寅次郎の妹だとばらして、兄に託すから遺品をよこせと説明するわけですが、どんな事情であれ息子の遺品を母親からもらおうとするって、どうかと思いますよ。しかも動機がどこか上から目線なんですよね。あんたが持っているより、うちの兄が持っている方がよいって解釈されてもおかしくない台詞なんですよ。寿の台詞みたいにわかりやすくしていませんけれども。

これはカチンと来て当然でしょう。ツルはボタンはもう捨てた、我が子はあくまで染め物屋の子であったと言い切ります。

 

妹の前で号泣って最上義光ぐらいのものかと思っていたら・・・

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文はその脚で兄の元に向かいます。そして兄に説教します。要約すると

「あんたのせいで金子さんが巻き込まれて亡くなったでしょ! 金子さんが死ぬ理由なんかないでしょ! なんであんな危ないことしたのよ!」

です。えっ、吉田松陰が、ローティーンの妹から説教!? しかもここでの寅次郎の答えが、

「光が見えたんだ」

というよくわからないポエムです。

文は兄のポエムにつっこみます。

「ラリってたんだか何だか知らないけど、その光のせいでこっちは迷惑かかってんだよ! 急に光が見えたのでとか、ノリでホイホイ行動してんじゃねえよ! テメエのせいで金子さん、死んでしまっただろうがよ!」(超訳)

あーっ……よいのか本作。ろくに寅次郎の動機を描いてこなかったせいで、視聴者が文ちゃんの言うことが正しいって思ったら、吉田松陰像が歪んじゃうぞ? もしかして長州が嫌いでこのドラマ作った? 妹に説教されて号泣する寅次郎って誰のニーズなの、マジで。そういうニーズがある日本史上の人物なんて最上義光くらいだよ!(注:最上義光が妹を目の前にして号泣したのは史実です)

 

来週も娘さんがおにぎりを食べるのか

兄をしかり飛ばした文を迎えるのは、滝さんお得意の能面笑顔。

「せわぁ〜ない〜」

抱きついて泣く娘に能面笑顔で決め台詞ですが、どこまでも脳天気で相変わらず怖いんですが。わざとですか、わざとやってるんですか。

このあと文は、重輔の形見であるボタンを見つけます。文がダッシュすると、そこにはツルの後ろ姿が。御礼を言う文にお辞儀を返して何となくよい話っぽく偽装して、この件は終わりのようです。

妹に泣かされた寅次郎兄さんは、獄中で訳あり美女に挨拶を受けます。どうやら予告を見ますと、来週は文による女囚とその娘のセラピーになるようですね。来週も娘さんがおにぎりを食べるのか。気になりますね。

紀行では本編においてどうしようもなかった寅次郎の行動がフォローされます。それにしても食事代を切り詰めて重輔にお金を出したエピソード、なんで本編でやらなかったんだろう……。妹に泣かされるより、その方がよかったのに。

 

脚本家の変更で好感持てるも時代劇感強くてマズくない?

今週は驚きました。よいと思えた場面が数カ所ありましたからね! 残飯をあさっていて、ほとんど手をつけていないおにぎりを見つけたら、きっとこういう気持ちなのだと思います。

なにせ今までは、

恋愛ドラマとしては何かのパクリ寄せ集めのようで、

家族ドラマとしてはどこか不気味で、

歴史ドラマとしては問題外。

という、どんな顔をしたらよいかわからない状況でしたから。脚本家交替もうまい方向に作用しています。OPクレジットの脚本家を確認して見るか見ないか決める手もありかと思います。

具体的にどこがよかったか振り返ってみますと、維新三傑のうち二人の登場と井伊直弼ですね。空気に時代劇の感覚が戻ってきました。麻生祐未さんの熱演も素晴らしかったですね。

でもこの時代劇感でほっとしているのって、果たしてよいものなのかどうか疑問なのですよ。時代劇感をいかにして薄めるかが、本作のもくろみですよね。そうなると、うーん、これでよいでしょうか。

 

「未来予知能力」の発動が演者から緊張感を奪うのでは

そうはいえども、見ている間不快感がつきまとっていたのも確かです。原因は、杉一家がひとでなしというところが大きいと思います。金子家が生きるか死ぬかまで追い詰められ、母ツルに悲壮感が漂っているのに、脳天気なその様子は傲慢ですらありました。

文以外は金子重輔を巻き込んだことにすら無頓着です。ツルと違って一度も劇中では面会にすら行かずニタニタしているだけの滝は本当にひどい。ツルが健気であればあるほど、滝のひどさが際立ちます。井上さんが演じているから違和感がないかもしれませんが、文はまだ中学一年生くらいのローティーンなんですよ。文を持ち上げるために長姉は抹消、母と次姉は鈍感か性悪に描くって、本作のスタッフは吉田松陰の家族を一体どうしたいんです?

この傲慢さは文を持ち上げる構造問題だけではなく、昨年と同じ「未来予知能力」から来る部分もあると思います。絶体絶命と煽りに煽っても「どうせ俺はこんなところで死なないからな」とどこか嫌な余裕が合った昨年の官兵衛。今年もそれと同じく、寅次郎がここでは生き延びるとわかっている余裕があるんですよね。囚人の息子が生きて帰れないかもしれないと本当に思っていたら、脳天気にお正月に「今年はあの子がいなくて寂しいわ〜」なんて言わないと思うのです。来年でなくともいつかは一緒に過ごせるように祈るとか、その方が普通ではないでしょうか。

 

江戸時代の男女差別をあえて避ける意味はあるのでしょうか?

また態度の端々に金子家を下だと見なす部分が出てくるんですよね。薬をめぐるやりとりだの、兄にボタンを渡すのが弔いだの。史実に即した身分差描写ではなくて、ただの無神経さを感じてしまって嫌な気分になるのです。

本作はホームドラマであることも売りだったはずですが、こんな隣に住んでいたらちょっといやだと感じる家族でよいのでしょうか。朝ドラ風味は風味でも、NHK的にはすっかり黒歴史となり再放送もされない『純と愛』風味の家族の気がします。もっともあれは狙って嫌な家族にしていたふしがありますが、本作は本気でよい家族のつもりで描いているんですよね。余計悪質では。

総評に続きまして、つっこみ蛇足におつきあいください。

今回つっこみたいのは、そういえば文ちゃんは、

「おなごはすっこんでおれ!」

「おなごは口を出すな!」

「おなごは黙っておれ!」

と言われたかな? と言う点です。

むしろ第一回から何故か特殊な子扱いで、無謀な行動をしても大目に見られたり、死を覚悟した父から兄を守れと言われたり、行動制限を受けていない印象です。

スイーツなホームドラマ、朝ドラを目指すドラマでヒロインがそんなことを言われたらしらけるということかもしれません。しかしこれは朝ドラにすら失礼な話で、現在放映中の『マッサン』でもさんざんエリーがマッサンや姑から「女は仕事に口を出すな!」、「女が外で働くな!」と行動制限を受けています。はっきり言いまして、このあたり本作は朝ドラ以下です。

江戸時代といいますと、男女の区別は非常にしっかりしておりまして、藩や地方によって差はあれども、産まれたときから厳然たる差別がありました。食事でもおかずのおいしい部分は男が食べて女の口に入るのは残り物であるとか、男は座敷で女は冷たい土間で食べるとか、そういうことも当たり前だったわけです。女が学問に興味を持つことも異常とみなされ、嫁げなくなるといったことを言われる場合もありました。

家族路線を強調する本作でそんなことをしなくてもよいとは思います。ただ、いくらなんでも手放しで文を称え過ぎではないかと。先週で文は「異人に会う!」的なことを言っていましたが、人知れず決意を固めるならともかく、あれはやりすぎでした。

そういう女性差別を出すとスイーツ層が離れてしまうと、制作者は思っているのかもしれません。

 

民放でビターな現実路線が描かれ、大河がヒロインちやほやの違和感

ここで今クールの民放ドラマを見てみましょう。

「問題のあるレストラン (http://www.fujitv.co.jp/mondainoaru_restaurant/index.html)」
「○○妻 http://www.ntv.co.jp/tsuma/ 」
「残念な夫。http://www.fujitv.co.jp/zannen/index.html
「だから荒野 http://www.nhk.or.jp/drama/dakara/」(訂正:この番組はNHKです)

こうしたドラマは当然ながら女性視聴者取り込みを狙っていると思われますが、ある傾向が見えてきます。

今回の大河がめざしていると言われる『花より男子』から十年。女性向けのドラマは、かつてのようにイケメンにモテモテだとか、イケメンとロマンチックでとろけるような恋愛をしたいとか、そういうものではなくなっていることがわかるかと思います。スイーツな夢より、むしろ直面するビターな現実に近いものを見て、共感する方向にシフトしているのではないでしょうか。現代が舞台のドラマでも、未だに存在する女性差別や失望感、怒りを取り上げ、それをテーマにしているわけです。

そんなビターなドラマを好む視聴者が、現代よりもっと女性差別がひどかった幕末舞台のドラマにチャンネルを合わせ、スイーツ全開、まるっきりファンタジーとしか思えないチヤホヤされるヒロインを見たら、どう思うのか制作側は想像したことがあるのでしょうか?

今はスイーツ総本山たるディズニーアニメのヒロインだって、怒りひきこもり「もうどうにでもなりやがれ!」とやけになって歌う時代なんです。それが大ヒットして、視聴者が共感する時代なんですよ。

『アナと雪の女王』が出たついでに書きますと、本作にはこれまた致命的な失敗があります。今、どのスーパーに行ってもアナとエルサが仲良く微笑んでいるグッズを見かけるくらい、街ではこの仲良し姉妹であふれています。女の敵は女どころか、こうした仲良し同性コンビは人気の要素になっています。朝ドラ『あまちゃん』や『花子とアン』もこうした仲良し同性コンビが主役でしたね。

なぜこの流行を、本作は取り入れなかったのでしょう?

本作では存在が抹消された長姉・千代も加えて、三姉妹主役ではいけなかったのでしょうか。(https://bushoojapan.com/news/2013/11/17/9802

三姉妹大河というと『江』を思い出してじんましんが出そうな人もいるでしょうが、本作でもこの姉妹路線であればあそこまでゲスな寿貶めを見なくて済んだと思いますので、本当に惜しまれるところです。

 

[優香]大河ドラマ「花燃ゆ」で“烈婦”演じる 「寿は物事をはっきり言う芯の強い人」 http://news.mynavi.jp/news/2015/02/01/024/

烈婦がどうしてああなった……。壁ドンを取り入れるくらいなら、仲良し姉妹要素を取り入れればよかったのに。

 

流行を安易に追うなかれ 

話を戻しまして。

大河は安易に流行を追いかけることはできません。

追ったところで企画から制作まで数年かかるわけですから、企画当初は最先端でも放映時には陳腐化する可能性が高いのです。時代や価値観の変化に合わせることは必要でも、媚びる必要はありません。昨年はツンデレと制作者側が言い切るヒロインがいましたが、大河に求められているのはそういうことではありません。流行を安易に追うことは大河ブランドの死刑執行命令書にサインするようなものです。

その理由の参考として、以下の記事を貼ります。

 

ディズニーランド 「夢の世界」に「現実」を入れるプロモーションに違和感 #ldnews http://news.livedoor.com/article/detail/9701047/

以下引用

  • ブランドを安売りして失敗した「なだ万」

業界は変わるが、ブランド 拡張の失敗例を挙げよう。14年、老舗料亭「なだ万」がアサヒビールに買収された。なだ万といえば日本有数の料亭だったが、バブル崩壊後に料亭の業績が悪化した。それをカバーするために「なだ万茶寮」というリーズナブルな和食店を展開したり、百貨店の食品街に「なだ万厨房」という店を展開し弁当販売を行うようになった。

ところが、これらの展開が失敗だった。なだ万の料理が手軽に食べられるということで、料亭とは縁のなかった人が茶寮や厨房に走った。売り上げ自体は上がるのだが、なだ万自体のブランド力は低くなってしまった。なぜなら茶寮や厨房を選ぶ人が料亭に行くことはない。その一方、今まで料亭に行っていた顧客からすれば茶寮や厨房を展開されるということは、これまで愛用していた料亭のブランドを低下させられることになる。しかも筆者の感覚では、料亭と茶寮、厨房では味がまったく違う。つまり、なだ万というブランドを磨り減らして使いながら、茶寮や厨房を展開してきたのだ。最終的には経営に行き詰まり、アサヒビールに買収されてしまった。

この「なだ万」の失敗こそが、大河が現在進行形で通っている道なのではないでしょうか。

 

 

大河ドラマは若い層、特に女性にとっては堅苦しいかもしれない。イケメン要素を入れてアピールしよう。その結果がこの「なだ万」の事例のようにブランド力を低下させていると思えるのです。

本作放映前に、あまりに宣伝がひどすぎると書きました→【こんな「花燃ゆ」はいやだ!始まる前からやばい7つの悪夢】。宣伝の姿勢があまりにブランドを安売りしていると嫌悪感が先立ちました。

脚本の出来では、昨年も悪かったのです。大河ブランドにふさわしからぬ出来であったと私は思います。それでも昨年の『軍師官兵衛』は今年より憎まれることはないでしょう。昨年は宣伝もビジュアルも過去回帰本格路線をうたい、高級感や大河のブランド感を醸し出していました。中身は駄目でも、ブランドイメージそのものは保たれていたのです。たとえ肝心の料理が電子レンジでチンした冷凍食品であっても、高価な器に盛りつけるだけの良心はありました。

ところがそれを今年は

「幕末男子の作り方。」

なんてキャッチフレーズで正面からブランド力を安売りしにいったわけで、これで成功するわけねーだろとしか思えないわけなんですね。老舗高級料亭は、「女子マネの手作りおにぎり弁当」だの「イケメン男体盛り」だなんてニッチでブランドを台無しにするメニューを売りにすべきではありませんでした。

わかりやすいブランド破壊は、メディアにとっても格好の餌になっています。

 

【日刊SPA!】NHK大河ドラマ『花燃ゆ』のヤマ場はいったいどこなのか【コラムニスト・木村和久】 http://nikkan-spa.jp/788976 @weekly_SPA さんから

 

この手の記事は毎年あって、歴史に興味もない人が適当にくさすだけで、あまり読まなくてもよいと思うのですが(そもそもクライマックスなんてググればWikipediaにでもちゃんと書いてあるわけで、そんなところでケチをつけるのは何なのかという気が)。ただしこういう便乗で叩く記事が増えているというのは、もうドラマそのものが叩いてよいコンテンツになっているバロメータですので、危険です。

 

大河ドラマはなぜつまらなくなったか http://ironna.jp/theme/140

えっ、こんな凝った特集まで!

 

セクシー路線も裏目 井上真央も困った NHK大河「花燃ゆ」ナゼ低迷 - ZAKZAK http://www.zakzak.co.jp/entertainment/ent-news/news/20150129/enn1501291525016-n1.htm @zakdeskさんから

恋愛ものの醍醐味は誰が誰と結ばれるかでしょうが、本作はネタバレしてますもんね。「イケメンは勝手に見つけて楽しむもので、そろえましたと言われると、どうもときめかない」、なるほど。確かにいきなりチュートリアルでレアカードが出て、でも途中で消え去るなんてゲームで考えたら紛れもなくクソゲーですもんね。大河は大河としてがんばってもらわないと。

 

さて今週ラストでチラリと出てきた高須久子さんですが、

乱高下視聴率に楔 「花燃ゆ」盛り上げる“女囚”井川遥の色香

http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/156786

なんとお色気要員だとか。そういう要素、乙女ゲーにはいらないですよ〜……。テコ入れ迷走の悪寒。

Webだけではなく、週刊誌などでも軒並み酷評のようです。

この手の記事で一番つらいのが「『真田丸』は豪華キャストで気合い入っているんですって」という内容。例年、出だしが不調でも歴史的なイベントがあるからとフォローされる大河ドラマ。それすらなく、一月の時点でレームダック扱いされる大河ってあんまりですね。ブランドを売りに出した決断は、作品そのものだけではなく「大河枠」そのものの存亡すら脅かすほど、高くついたようです。

 

武者震之助・記

霜月けい・絵

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(*第6話「女囚の秘密」のレビューはこちら

 

 





1位 直虎の後を継ぐ井伊直政とは?


2位 わろてんか主人公
吉本せい波乱の一生


3位 西郷隆盛49年の生涯!


4位 史実の真田幸村とは?


5位 最上義光 名将の証明


6位 ホントは熱い!徳川家康


7位 意外と優しい!? 織田信長さん


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10位 最期は切ない豊臣秀吉


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織田家 織田信長 濃姫 織田信忠 織田信雄 織田信孝 三法師 平手政秀
徳川家 徳川家康 結城秀康 徳川秀忠 松平信康 酒井忠次 榊原康政 本多正信 水野勝成
豊臣家 豊臣秀吉 豊臣秀長 豊臣秀次 福島正則 加藤清正 豊臣秀頼
伊達家 伊達政宗 伊達成実 義姫
最上家 最上義光 鮭延秀綱 山形城 大宝寺義氏 山野辺義忠
毛利家 毛利元就 毛利隆元 吉川元春 小早川隆景 毛利秀元 陶晴賢
島津家 島津義弘 島津の退き口
真田家 真田幸村 真田信之
立花&高橋家 立花宗茂 立花道雪 立花誾千代 吉弘統幸
浅井・朝倉家 朝倉宗滴 姉川の戦い 金ヶ崎の退き口
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◆世界史 クレオパトラ ルイ16世 チェ・ゲバラ


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