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花燃ゆレビュー

花燃ゆ感想マンガ19回「女たちが手を結び」おにぎり大河からかまぼこ大河へ革命的な進化!(棒読み)【

更新日:

こんばんは、武者震之助です。今回のサブタイトルは「女たち、手を組む」です。今に始まったわけではありませんが、何がしたいんだかさっぱりわからないサブタイトルです。

今週はアバンで突然「松陰の死から二年半」というナレーションが。まともに季節感も出さないし、歴史的イベントをやらないから突然そんなこと言われても、と戸惑うばかりです。

そんな戸惑いの中、OP。組紐指導というちょっと見慣れないクレジットがあります。嫌な予感しかしませんが。

「女同士のおしゃべりつまらん」との高杉晋作の妻に割と共感w

今週の本編は、生活必需品が輸出されるようになって値上げが苦しいわねえ、という主婦トークから始まります。お買い物中の文は世間話で塾生の生活が苦しいと聞いて眉をしかめています。そういえばテロリストって仕事が見つからないのも動機になったりするらしいですね。

一方、久坂玄瑞は下関で西郷吉之助(隆盛)と会話中。島津久光の上洛の話を聞いておりますが、その久光が「どぶろっく」だと思うと哀しくなってきます。この話は結構大事だと思いますが、さらっと流されます。

高杉晋作は上海行きが決定。早速まだ17歳の妻・雅に報告……と思ったら、どうやら文にうちの妻をよろしくと頼み始めました。ところがこの雅ときたら、

「女同士のつきあいとかどうでもいいんで。夫さえいればいいし。さあ行きいましょ、晋様」

うわあ、ツッコミどころありすぎ。

そもそもその夫が旅行するから、文と仲良くしろと言っているわけですよね。それなのに「夫さえいればいいし」とか何なんですか。しかも「晋様」とか。おまえのような上級武士の妻がいるか!(本作はそんなんばっかりだけど)

どうでもいいやりとりのあと、久坂らはまたも吹き上がっています。このあたりちゃんとやればいいと思いますが、また学級崩壊ドラマで終了。

ここで、吉田稔麿家での内職場面が入ります。そこへ雅がやって来ます。

「女同士の退屈なおしゃべりより、内職楽しい〜」

と、これまたイラつくセリフを言いますが、ここはよしとします。視聴者も

「女同士の退屈なおしゃべりいい加減にしやがれ……(暗い目)」

と、思っているでしょうからね。よくぞ言ってくれた。内職もつまらないけどね。

雅の言葉を聞いて女同士のくだらないおしゃべりだの内職だのやめて欲しいのですが、雅がこの場で一番くだらないことをべちゃべちゃ棒読みで喋っているのだからどうしようもありません。

しかもここで雅、なぜか晋作の上海行きを聞くという設定。だから文に「女同士つきあう気ないし」とか言っていたのか。って、高杉おまえ、妻より前に雅に洋行のこと話せよ!

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「だんなの海外出張について行く、香港で免税品ショッピングよ!」

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「なんの、私なんてだんなの大切な書籍をオークションで売り払ったわ」

この洋行をめぐる高杉と雅の会話は、あまりの寒さに視聴者が凍り付く音が聞こえるようでした。「私も上海に付いて行きますぅ!」「だめだめぇ〜」とかバ〜〜〜〜〜ッカじゃねえの!?(ハルパゴス顔で) 脚本家はほのぼのラブコメ気分でしょうが、見ているこちらとしては苦行、拷問、八甲田山を彷徨うくらいの絶望感ですよ。歩いても歩いても、つまらなさしかありません。

幼稚でラブラブな高杉夫妻のおままごとから一転、久坂夫妻は殺伐として揉めています。要するに塾生の亀太郎の貯金を使うか使わないか、ということが原因のようです。ここで母親の滝がため息をつく文に、

「お父さんの部屋にある使わない蔵書コレクションを、ヤフオクでたたき売ってカネ作っておいたから。またお金貯まったら買い戻せばいいし」

うっわー、極悪非道、炎上必至の、持ち主に無断でコレクションを換金するバカ妻だ〜〜〜〜!! これは共感する視聴者より、ドン引きする方が多いのでは。読まなきゃいいってもんじゃないでしょ。

と、怒りに震えていると、文は蒲鉾を作って売る内職を始めるそうです。そうかそうか、おにぎりとスイーツ以外も作れるんだな。

その頃、魚屋で働く亀太郎の元には入江が来て活動のお誘いをしたりします。この亀太郎、せっせと魚を売っておりますが、一応長州藩士・根来主馬の家来なんですよね。魚商人の子ではあっても、こんな鉢巻でいつまでも魚を売っていたとは思えません。どうにも本作は、いちいち身分の低い塾生もいたと強調したがりますが、ここで描かれているほどそういった境遇の塾生が多かったわけではありません。松下村塾生の大半は士分です。

高杉夫妻のどうでもいい場面を挟んで、文が内職費用を久坂に渡します。ここで苦労をかけると言う久坂に、文はこう決め台詞を。

「あなたが思っているより女は強いのよ!」(キャピ)

山本八重「呼んだが?」

八重の桜より引用

八重の桜より引用

こういうことを言うと二年前の、比喩でもなんでもなく、ガチで幕末随一の個人戦闘力持ちのヒロインを思い出すから辞めた方がいいと思います。ジェイソン・ステイサムの前で力こぶを作るようなモンですよ。上目遣いで「女は強いの!」と言ったところで、眼光をギラギラさせて、

八重「わだすは三郎の仇を撃つ! この鉄砲で戦う!」

と言っていた幕末女スナイパーと比較したら、公開処刑レベルの見劣りなんですからね。なぜ、八重から一年おいて文主役でやろうとした……?

私が二年前のことを思い出している間に、塾生決起集会が終わっておりました。そのあと、亀太郎が杉家を来訪して松陰への思いをポエムぽく語ります。

ここから亀太郎、行動を起こしてなんと京都まで移動。

公開アカのツイートで新たな要人テロを計画みたいな

決起集会で新たなテロルをやらかそうと決めた塾生たちは、長井暗殺計画をさらに練り始めます。それにしてもでかい声で賑やかにテロ集会をしていて、本当にこいつら大丈夫かな、と心配になります。ちなみに長井雅楽を塾生が執拗に狙っていたのは、彼が松陰を見殺しにしたと思い込んでいたというのも大きいのですが、これは誤解でした。むしろ長井は松陰を助命したかったとのこと。

案の定、計画に穴があったのか、集会の途中で亀太郎がいなくなります。次の場面で亀太郎が包丁片手に叫んで斬りつけます。なぜかここで、伊之助が亀太郎の顛末を杉家で文らに説明。長井は軽傷で済みましたが、亀太郎は切腹して果てたとのこと。史実では長井暗殺を企むも、翻意を促されそれに憤り切腹しています。

この場面で久坂が「何故だ! 誰がこんなことをお前に頼んだ!」と叫ぶわけですが。おまえが言うなよ……。

亀太郎の母が杉家に来て、息子の遺作を見て泣き出します。ここで文が謝り出したところ、雅がまたのこのこやって来ます。幕末女子は暇なのか。ここで雅はずけずけと、

「ねえねえどんなきもち? どんなきもちで息子を京都に送り出したの?」

と聞き始めました。ここでやっと文が「帰れよ!」と雅を制します。やっと文が今週いいことをした気がします。そこで雅は、

「だって知りたかったんだもん! 武士の妻はどういう心構えで送り出すか知りたかったんだもん! ダーリンずっと愛しているし」

とか言うわけですが。そんなもん自分の頭で考えろ、息子を亡くしたばかりの母親に聞くことじゃないだろ! もうこの雅、顔を見るだけで腹が立つレベルの性格の悪さといいますか。このドラマは性格が悪く愚鈍な文を引き立たせるため、周囲の女は滝も寿もこの雅も、もっと性格が悪く愚鈍にしているのでしょう。

長州女は強い!おにぎりとスイーツ以外にかまぼこも作れる!キリ

hanamoyu20150510

ところが何故か本作の幕末女子はこれがキメどころのよい場面だと思っているらしく、内職の蒲鉾だの御礼の野菜だのへそくりだの持ち出して、盛り上がり出します。こんなことして「女たちもがんばりま〜す」だの言われてもな。ここで亀太郎の母まで立ち直り、

「うちの息子もちまちまちまちま貯金していました!」

とか言い出すんですが、もう、狂気しか感じません。なんだこのカルトは……松下村塾もおかしかったけど、ついに女たちまでイカレちまったのかよ! と恐ろしくなりました。みんなで蒲鉾作りました、とかそんなことでだらだらちまちまするドラマを誰が見たいと言うんでしょうか。

先ほども書きましたが、二年前の女の団結や活躍というのは、

 

  • 指揮官を狙撃、負傷させる
  • 大砲を撃ち鉄砲隊を指揮
  • 夜襲に赴く幼なじみの髪を切ってあげる
  • 切ってもらった髪で夜襲に参加、ハリウッドアクションばりに転がりながら銃を乱射する
  • 武装して集団で従軍志願、断られたらここで自害すると言い切り戦闘に参加
  • 不発弾を濡らした布で抑えて爆発を防ぐ
  • 不発弾の構造を殿に説明

 

というレベルだったじゃありませんか。当時から幕末でも抜きんでて凄絶に戦い抜いた会津藩女性の二年後に、おにぎりだの蒲鉾だのへそくりだの言われたところで、どういう気持ちで見ていいのかわかりません。

 

洗脳場面を見るような女の場面からやっと男の場面になります。しかしなぜか久坂の意見を提出するのに、保護者みたいにドヤ顔をした伊之助がいるのが本当に意味がわかりません。こんな保護者同伴のなのに、久坂が長州藩を背負って立つとか言ってもな。

来週は松陰復活とか何とか言っていますが、辰路(京都の久坂の愛人)の方が気になるところ。

 今週も花燃ゆ大炎上中

さて今週のニュースです。

・NHK「花燃ゆ」大河ドラマ過去最低視聴率決まり!?「平清盛」下回る超低空飛行

http://www.j-cast.com/tv/2015/05/05234296.html

・「花燃ゆ」低迷で主要人物にどぶろっくを起用 NHKの迷走に呆れ

http://news.livedoor.com/article/detail/10093366/

やはりあのキャスティングは失笑もののようで。

 

GW中にはこんなイベントがあったようですが、

・楫取夫妻結婚記念日 太鼓演奏でお祝い : 地域 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE) http://www.yomiuri.co.jp/local/gunma/news/20150504-OYTNT50314.html?from=tw

それよりもっと追い風になりそうなニュースが!

・世界文化遺産:松下村塾など5件の萩市「維新150年へ」 - 毎日新聞 http://mainichi.jp/select/news/20150505k0000m040071000c.html

これが視聴率につながればよいところですが、その程度でテコ入れできるならばここまで低迷していないでしょう。まあ、観光には確実によい影響がありそうなので、とりあえずそこはよかったと思います。

と、ここで終わればよいのですが。これには、

・官邸主導、猛プッシュ 産業遺産勧告、韓国の反発警戒 (西日本新聞) http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/166962

こんなからくりがあるようです。

明治維新150周年までまだ間がある中途半端な今年に長州大河、さらには同じタイミングで「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」(長崎県、熊本県)を後回しにして今回の産業遺産勧告……今年を松下村塾イヤーにしたいという、大きな力があったと推測しても行き過ぎではないかと思います。

こういうことを書きますと、本作はむしろ松下村塾を貶めているから違うに決まっていると反論されたりしますが、当初の予定では松下村塾のすばらしさを世間に知らしめるはずだったんですよ。今年の初めにはそういう本が書店に並び、吉田松陰の偉大さを称える番組が放送されたではありませんか……肝心の旗艦である大河ドラマ本編は沈没してしまいましたが。

この結局来なかった松下村塾イケメンブームは、おそらく若者や女性をターゲットにしていたのではないかと思われます。イケメン大河アピール、サンリオキャラクターもゆるん、コミケでの出展などなど(花燃ゆのPRに薄い本!?コミックマーケットに初出店! http://xn--qck4bd6c2fi3b.net/924.html)。

今書店の歴史雑誌コーナーでは日本刀がらみのムックが大盛況ですが(次点は切ないことに真田絡み。大河ファンは既に今年は捨てて来年に期待している、と)、本当は松下村塾の本でぎっしりにしたかったのではないかと思います。

 

・花燃ゆ:行動力のある「幕末男子」でブーム狙う http://mantan-web.jp/2014/12/08/20141208dog00m200025000c.html (昨年12月の記事です)

 

ところが……

ターゲットの若い女性層は、「幕末男子の育て方。」ではなく「刀剣男子の育て方。」に夢中になってしまった、というわけです(簡単に予想できたことなので自慢にもなりませんが、私の予言がまた一つ当たってしまいましたね……やれやれ。https://bushoojapan.com/theater/hanamoyu/2015/01/25/41078 )

 

・「刀剣乱舞」ブームで徳川美術館に女性客殺到!地元・名古屋の反応は... - ニュース - Jタウンネット http://j-town.net/aichi/news/localtv/203457.html

・【トレンド日本】日本刀に萌える“刀女子”が増殖中…持ち主の移り変わり知りたい、「歴女」の進化形  - 産経ニュース http://www.sankei.com/premium/news/150510/prm1505100029-n1.html

 

 

大河としてはどうしようもない本作ですが、ブームを人工的に作りだそうとして失敗したサンプルとしては、実に興味深いものがあります。

 

他のニュースです。

・天皇の料理番 花燃ゆが欠く「大河の役割」果たすとの評価も|ガジェット通信  http://getnews.jp/archives/943731

ここで『花燃ゆ』をけなしている筆者の山下氏ですが、初回放送時は

・NHK大河「花燃ゆ」 視聴率は出遅れ気味でも期待大 http://huff.to/1IgEQ5Z

 

と、このように本作に期待をしていましたね(ちなみに私武者は初回からフルスロットルで駄目出ししていましたが)。そんな山下氏の期待が裏切られるなんて、実に哀しいことですね。

大河も惨憺たる有様ですが、NHKのもう一番の看板である今期朝ドラも低調の兆しとか。ここが正念場のようですね。ドラマより視聴率推移がおもしろいこの展開は、まだしばらく続きそうです。

武者震之助・記

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