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花燃ゆレビュー

花燃ゆ感想マンガ第44回「運命の糸つなげて」いよいよ主人公の鬼畜NTR炸裂!あさロスを招く日曜夜の花デス劇

更新日:

こんにちは、武者震之助です。「あさロス」という言葉を見かけました。終了後、というより現時点でもう日曜に『あさが来た』が見られないのが辛いという意味だそうです。

いや、あるじゃないですか……日曜日には『花燃ゆ』が。もっともこちらに関してはどちらかというと「花デス」(見ていると死にたくなる)に罹患しますよね。

今年もそろそろ総括ムードになりました。

・NHKが低迷の「花燃ゆ」を完全スルー? 報われない井上真央 #ldnews http://news.livedoor.com/article/detail/10767811/

・「あさが来た」絶好調で“同時代”大河ドラマの井上真央がさらなる公開処刑 | アサ芸プラス http://www.asagei.com/excerpt/46003

NHK大河ドラマ惨敗の井上真央…松本潤との結婚に赤信号か - 最新芸能ニュース一覧 - 楽天WOMAN http://woman.infoseek.co.jp/news/entertainment/dailynewsonline_1030667

このように井上真央さんのキャリアに暗い影を落としている様子です。このままだと紅白司会がどうなるのやら、『まれ』も不評だし、と思っていたところでこのニュース。

・綾瀬はるか、2年ぶりNHK紅白の紅組司会に内定(日刊スポーツ) - Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151031-00000004-nksports-ent

なんと綾瀬さんだそうです。二年前の司会は天然ぶりが炸裂し、『あまちゃん』特別編もあってとても楽しかった記憶が。その綾瀬さんが『八重の桜』は視聴率面で苦戦したことから、大コケなんて言われていたんですね。ただし綾瀬さんや他出演者の評価は下がらず、キャリアを順調に重ねています。綾瀬さんは視聴率はともかく、演技で新境地を開拓したと評価されていました。『精霊の守り人』主演に抜擢されたのも、『八重』で披露したアクションが高評価であったからではないかと言われております。低視聴率=低評価では必ずしもないわけです。

一方で井上さんは……どうにもキャリアに暗雲がたちこめているようです。しかもバッシングが井上さんに集中していて気の毒です。これは猛省を促したいんですけれども、大河主演でコケて痛い目を見る俳優をむしろスタッフは庇え、と。プロデューサーのインタビューを読むと言い訳に終始していて、井上さんをかばって自分が泥をかぶる気なんてまるでありませんよね。今年の胡散臭い駄作脚本では誰が主演したところで成功なんてしません。

「井上さんのせいやない……疫病神はおまえらや〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」

はやりにのって「ゲスの極め乙女」路線でいきまーす!ってか

 さて今週。いきなりアバンであの不倫抱擁への経緯をおさらい。そしてOPです。群馬の楫取家では、寿が寝込んでいるためかすっかり美和が妻のように振る舞っているところからスタート。おえー。

次の場面は群馬生糸商人の寄合的な会合のようです。偶然か意図的かわかりませんが、『あさが来た』の大阪商人の寄合と比較すると台詞の情報量が全然違ってすごいです。もちろんヘチマスポンジ並にスカスカなのは本作です。

それにしても何がすごいって、「これからは商人の世」という阿久沢に楫取が「これからは教育に力を入れねばならない」と返すところですよ。なんか答えとしてかみ合っていないんじゃないですか。商売の話をしていたのにいきなり教育に無理矢理持って行くって強引ではありませんか。

あとこの楫取の態度、超絶上から目線ですよね。今に始まったことでもないし、阿久沢以外の木戸、高杉、伊藤あたりにもそうですが。同じ目線に立って話し合う「あさが来た」の五代との落差がすごいです。

それにしても群馬で障壁となるのが、このニタニタ笑っている下品な阿久沢とその妻というオリジナルキャラだけなんですか。こんなチンピラ相手に苦戦している人のどのへんが「日本の舵取りを任せられる逸材」なのでしょうか? もうフィギュアスケートを見ちゃった方が賢いと思いますよ。

羽生 逆転Vならず2位 村上は3位 復帰のチャンが逆転優勝 スケートカナダ(スポニチアネックス)

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なぜ松陰の友達で妹を嫁にした男がこんなにエラそうなのか?群馬県の未来は暗いぜよ

hanamoyu20151101

寿を看病する美和の元に、阿久沢せいが見舞いに焼きまんじゅうを持ってやって来ます。焼きまんじゅうって病人に食べされるのに適切なものでしょうかね。この場面でもまた性懲りもなく繰り返すのですが、せいにお手伝い呼ばわりされて美和が微妙な顔をするギャグはいい加減にやめた方がいいと思います。お手伝いどころか、お妾さんと思われていてもおかしくない状況の気がしますけどね。せいは美和に女に字を教えるようなことをするなと釘を刺します。阿久沢夫妻って、とりあえず正義の楫取夫妻のやりたいことに反対するだけの、ロボットみたいな悪役ですね。なぜせいが反対するのかとか、そういう背景なしにとりあえずいつも反対しとけ、です。

楫取邸宅に神奈川県令になった野村靖が来訪しました。この場面もですが、楫取の松下村塾生への口調や態度って、師匠が弟子に対してするものなんですよね。松陰本人がそうならわかるけど、なんで松陰の親友であり姻戚というだけで、楫取もえらそうな態度なんでしょう。横浜港もあるわけだし、同じ県令でも神奈川の方が群馬より重要性が高そうな気がするんですが。実際のところ野村の方がよほど出世しているので、楫取のこの高飛車な態度は一体何なのか不可解かつ不愉快です。

野村は松陰の著書『留魂録』を届けに来たのでした。久坂玄瑞とともに焼けたかと思われておりましたが、伝馬町の牢屋で牢名主に預けていたものがあったそうです。は、はぁ……本作の出来がもっとよかったら、この場面も感動できるんでしょうね……。

野村が帰ったあと、美和がうれしそうに「姉上がおやすみになりました」と言い、楫取の横に座って『留魂録』を読み始めます。新しい春のために人物の麦がどーたらこーたら美和と楫取が言う間、脳内であさの「新政府なんてクソくらえだすーーー!」がよぎるんですよね……春どころか二度と立ち上がれない冬の暴風に、天王寺屋さんをたたき込んだりしただろ! 本当に朝ドラとの相乗効果で、こいつらの新しい日本だのなんだののご託が、刺身乾燥防止用フィルム程度の薄っぺらさに思えて仕方ありません。こいつらのしていることは新政府で世の中ガチャガチャにしておいて「困っている人を助けよう」と上から目線で言うことなんですよ。マッチポンプですよ。自分で火をつけて自分が第一発見者になってドヤァですよ。もう面の皮の厚さにびっくりぽんや! ……いやこれが五代みたいに自分たちのした功罪をしっかりわきまえて、同じ目線に立って復興に尽くすならマッチポンプなんて言いませんけどね。楫取と美和はなあ……。

次の場面はまたも楫取と阿久沢らの飲み会です。美和が阿久沢のお酌をしていますが、本当にこうなるとどう見てもお妾さんですよねえ。

このあと楫取と阿久沢の間で教育改革をめぐるバトルがあるのですが、音声を聞いているだけで吐き気がしそうです。雄壮な川井サウンドはともかくとして、楫取のドヤァ声、群馬商人モブのわざとらしい下品な声。はぁー……「教育すら否定する未開の地・グンマーに光をもたらす偉大な楫取様」コント、本当にどのへんのニーズなんでしょうか。

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今週いえ今年最大のクエストのNTR(寝取られ)が始まりますよ〰

楫取が教育に目覚めて群馬県を徘徊しているころ、美和は寿に気になるならあなたも行けばと言われていそいそと出かけて行きます。あのー、美和さん浮かれすぎではありませんか? 看病が必要な病人を残していく以上、自分にかわる看護人くらい連れて来るべきでは?

楫取は一軒一軒回っているようです。熱意を示したいのでしょうが、効率悪すぎ。楫取が訪れる家の者も、阿久沢配下の眼鏡の小物も本当に下品で卑しい演技なんですよ。群馬をどこまで馬鹿にするのでしょうか。

美和は製糸場に教材を持って押しかけます。教育を推進するというより、しつこくいプロバイダ勧誘員みたいなんですよね。「お仕事の邪魔はしませんから」とか言うけど、思い切りせいの邪魔をしていますし。こういう勧誘員って、「お時間は取らせません!」とか決まり文句を言いますよね。なんで教育の推進が押し売りみたいになっているんでしょうか。

今週はずっとこんな調子で楫取と美和が教育教育言っているばかりなのですが、美和が「松下村塾もはじめはちっぽけだったよね!」的なことを言い出して顔が引きつりましたよ……うん、まあうん、明治維新を成し遂げた世界遺産松下村塾すごいよねー。でも松下村塾生はテロに関わったり、その過程で落命したりする人も多かったよねー。思想を捨てきれずに先週萩の乱で壊滅していたよねー。そういう教育を広げることに疑問はないのかなー?って逆に思わせてしまうのがこのドラマ。

寿は母の滝に自分の体調が悪いこと、楫取に添い遂げられそうにないから美和をその後に……といった内容の手紙を送ります。これを読んだ滝、傍らの亀に「美和がよくやっているから寿が感謝している」と説明するんですよ。寿の体調は気遣わないんですか。長女が死を覚悟するような手紙を書いてきているのに、にやにやしながら次女がよくやっていると説明するんですか。しかもそれを聞いた亀「それはよかったー」とか言うんですよ。寿ではなくて、萩の乱で落ち込んでいた美和が元気かどうか心配だったみたいなことを言うんですよ。酷すぎませんか。寿に冷たすぎませんか。これでほのぼのBGM、あったかホームドラマの演出って恐ろしすぎるんですが。ここまで露骨に寿を冷遇するのは何なんですかね。

そんな今週ですが、何とびっくり西南戦争で困っているとナレーションが。先週ぴんぴんしていた木戸は「大概にせんか西郷!」と言った途端咳き込んで死にそうな状態に。美和と楫取の教育なんちゃら削ってでもこのへんの描写やらないと駄目でしょうがあああ! えっ、もしかしてこれで西南戦争終わりじゃないですよね? すぐ群馬の賭場に場面が切り替わってしまいましたが。

勧誘員美和は仕事中の製糸場をうろうろして、テキストを持って歩いています。「興味があったら見てくださーい」って本当にコイツ、ただの勧誘員じゃねーか! どうして教育を推進するヒロインがプロバイダ勧誘員かスーパーの試食バイトみたいになっているんだよ! ここで先ほど賭場で擦っていた男の娘がテキストを手に取るのですが、その母・トメが止めます。この場面、せっかく子どもが興味を持ったのに止める周囲の無知を描きたいのでしょうが、仕事を邪魔する美和の勧誘の酷さのせいで残念ながら当然としか思えません。こんなアホが教える教育に価値なんてあるのか、と思えてきます。女工が「帰れ、仕事の邪魔だ」と吐き捨てますが、本当に仕事の邪魔をしているのでどうしようもないです。

ここでまっとうなヒロインなら「私のやり方が悪かったのかもしれない」と思いそうな所ですが、そこは美和です。寿の看病をしながら相手が無知で馬鹿でどうしようもない田舎者だから通じない的なことを愚痴ります。はぁー……。そんな妹を諭す寿が素晴らしく思えますね。

そんな素晴らしい寿ですが、邪魔になったのか楫取は治療にかこつけて東京に追い払うことにします(だってそうとしか見えないんですよ〜)。楫取は「女中をつける」と言いますが、美和は「私が看病に行きます!」とかなんとか。ププッ、ここまでミエミエのくせに私がついて行きますとか、超ウケるんですけど。「計算通り」ってほくそ笑んでいるくせに。流石にこれではバレバレと思ったのか、寿が美和へ楫取を譲るアリバイ的な会話が続きます。しみじみと楫取夫妻を今更会話させておいて、来週のサブタイトルが「(美和と楫取)二人の夜」とか鬼畜にもほどがあるでしょう。

次の場面、銀行頭取となった毛利元徳に木戸や楫取が祝いの挨拶に訪れます。楫取は旧主に対しても無駄に態度がでかいですね。ここで元徳と木戸の会話で西南戦争について語られます。どこまで省エネ西南戦争だよ! その削った分朝ドラに回しているならむしろウェルカムですけどね。この場面最大のお笑いポイントは、木戸が自分の死後の行く末を楫取に託すところでしょうか。大久保はどうした? 伊藤は? 井上馨は?

木戸松子(幾松)は何故か安子(銀姫)に、美和が秀次郎の養育費を払い続けていることを報告します。ここの回想場面で出てくる辰路が、胡散臭い健康食品のモニターみたいな態度で美和を絶賛していて笑えました。なんだか美和が聖人みたいな持ち上げぶりですけど、久坂の未亡人である美和が久坂の遺児養育費を払うのはむしろ当然ではありませんか。まだ出番が終わらない上、出てきたら美和持ち上げ要員にされる安子と松子が気の毒です。

製糸場では、ギャンブル好きの夫によって、トメが娘を奉公に出す証文にOKを出してしまっています。ひとまずせいが金を払い、この場は収まります。美和は仏頂面でその場を見ていましたが、「これでいいんですか!?」と言い出します。美和はここでチープな上から目線の演説開始。その気になれば何でもできる、難しい字だって文章だって覚えることができる、これからは誰でも人生を好きに生きていけるとか言います。

おまえは何を言っているんだ……?

いや、全然、美和の言っていることの意味がわかりませんよ。トメが学んで考えたらトメの夫はギャンブルやめるんですか? 証文の字が読めたってトメの夫が借金し続けたら意味がわかりませんよね。得意げな顔をして何が「生きる力を身につけんと!」だ。一生懸命働いてきた女工さんたちは、ヘラヘライケメンに色目使いながらおにぎり握って喜んでいた美和より、よほど生きる力があると思いますけどね。そもそも識字率がほぼ100パーセントで当時より遙かに学ぶ環境が整った現代において、今私たちは好きに生きていますかね。はぁー、本当に駄目だ、このドラマ。

私は全然納得できませんが、何故かせいはそうではないようで「気に入った」と言いおしまい。このドラマって、そうせい候だの銀姫だの、せいだの偉い人が「気に入った」と言えばそれで解決するパターンばかりですね。

ちなみに紀行でも本編でも、まるで当時日本で教育について熱心だったのは、楫取だけだったかのように語られておりますが、当然そんなことはありません。そもそも中央政府から学制を変更したりしているのに、それを無視して楫取の力だけで群馬に教育を根付かせたように言うのは無理があるでしょう。

楫取以外にも教育に尽力した明治人はたくさんいます。『八重の桜』主役の新島襄夫妻や『あさが来た』の主役のモデル・広岡浅子はここで言うまでもありません。

『八重の桜』は主役ではなく脇役にもそういった人物がいます。山川浩・健次郎兄弟、高木時尾の弟である高木盛之輔らは「会津藩校日新館の流れを汲む高等教育機関を会津に!」と訴えます。どうしても国の許可が下りず、私立でもよいからと活動し紆余曲折の末、1888年(明治21)会津中学校(現福島県立会津高等学校)開校にこぎつけます。長州藩校の明倫館の流れを汲む萩中学(現山口県立萩高等学校)の場合、特に障壁もなくあっさりと1870年(明治3)年に創立できています。そういう地域間教育格差を無視して、「これからは人生誰でも好きに生きていける!」とか、ヒロイン様は一体何を言っているのでしょうか。

「こんなヒロインなんかクソくらえだすーーーーー!!!」

武者震之助・記

霜月けい・絵

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