おんな城主直虎レビュー

『おんな城主 直虎』感想レビュー第27回「気賀を我が手に」

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そんな場所に城を建てるなんて!

与太夫は龍雲丸の元を尋ね、井伊の気賀統治が難しくなったと報告します。

「それで城の普請はいつから? うちが請け負うのが一番いいに決まってますがね」
龍雲丸はそう言い、城の建設に着手します。
大沢側の許可も得て、首尾良くいきそうです。

気賀で城の普請を眺める直虎
龍雲党が気賀にいることを知り、「何故出て行かなかった!」とツンデレ気味につっかかります。

直虎を城の普請場へと案内する龍雲丸。
平清盛』で作った船を今週も出して、建設現場に向かいます。つまりは水上ということでしょうか。

龍雲丸に聞いてみればなんと「潮がひくと中洲になる場所へ作る」というのです。これならば馬が使えないというわけです。
モン・サン・ミッシェルみたいですねえ。

フランスの名城として知られるモン・サン・ミッシェル(世界遺産)

 

「雲が見えたから仕官はしない」その真意は?

直虎は以前、何故雲が見えたからと仕官しなかったのか(第22回)と尋ね、それに答える龍雲丸の回想シーンになります。

子供時代の龍雲丸は、両親と住んでいた城の落城後、盗賊に拾われて「売り飛ばされるか、盗賊家業を手伝うか」迫られます。
盗みを手伝ううちに格差社会を味わった龍雲丸。
盗賊団が捕まってしまい、一人だけ生き延びた龍雲丸。

自分の人生とはこんな巡り合わせなのか、と嘆く龍雲丸は、龍の形をした雲を日がな一日眺めていました。

そうしても誰にも何も言われない。俺は自由だ、縛られずに生きる。そう決意を固めたのでした。

龍雲丸は続けます。
雲になろうと決めた。しかし今では仲間に縛られ、町に縛られざまあねえ。自虐的に語ります。
これに対し、心の奥底では奪われたものを取り返したかったのではないか、仲間や根付ける土地を探していたのでは、と相手の心を見透かしたように言う直虎。

「俺の考えつかないことを言う」と龍雲丸はどこか嬉しそうです。

 

大沢自ら城を手放すように仕向ければよいではないか

龍雲丸は、大沢は城を多くもっていて改装することになっている、とも話します。
これを聞き、気賀に戻った直虎は発想の転換をします。

「大沢から手を引きたいと言わせればいいのでは!」

大胆かつなかなか悪い考え方ですねぇ。
直虎は井戸の前で政次に相談。氏真への提案は政次に任せ、直虎は気賀へ向かいます。

方久は、
「城が多くあって大変なら気賀は井伊に任せたらどうですか」
と提案。
一方、駿府では氏真が現実逃避のため、踊り遊びほうけていました。政次は急ぎ方久を呼ぶように知らせを贈ります。

大沢と方久は、やけになった氏真に提案します。自暴自棄になった氏真はあっさりと許可。こうして気賀は井伊のものとなったのでした。

政次は、井戸の前で手を合わせます。
「おとわは気賀を取ったぞ」
文字通り女城主となった直虎。浜名湖に築かれた風変わりな城に、直虎が城主としてはいります。

政次は城を築いた龍雲丸に「もう出て行かぬのか?」と話しかけます。龍雲丸はここに根を張ると決めた、と返すのでした。紆余曲折を経てようやく直虎は気賀の城を手に入れたのです。

 

MVP:今川氏真

イメージ通りの「馬鹿殿」になってしまった、とも言えるのですが、ここまで頑張ったのに駄目になってしまった悲哀があります。
「もうどうにでもなあれ」という心境です。

直虎曰く武田は天災のようなものとのこと。
馬鹿殿なんて言われていますが、彼もベストは尽くそうとした、と思います。

悲哀と愛嬌のある氏真像だと思います。

 

総評

龍雲丸とその配下・龍雲党が出てきてから長いこと経過しましたが、城主になるという決着を見ました。
今週はなんだか幻想的な感じもありましたが、「水の上の城」というイメージが影響しておりますかね。

本作は謀略を決して否定しないヒロイン像ではあるのですが、そのシビアさだけではなくロマンチックな部分もありまして。そこは直虎だけではなく、政次や龍雲丸もそうだと思います。

乱世の嫌な部分もさんざん見ているのに、この三者はどこか純粋で夢を見ているようなところがあるんだな、と思わされました。
あやしい香料まで出したにも関わらず、どこかロマンチックなのはこの三人の性格もあるかも。
序盤はおとわ・亀・鶴だった三人の関係が、ここに来て直虎・政次・龍雲丸というバランスで定着したのだとも思いました。

と、夢のある終わり方をする今週ですが、次回は人の形をした天災のような武田信玄が登場します。
シビアで夢が終わる次章に突入でしょうか。
こちらも期待したいですね!

武者震之助・記
霜月けい・絵

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