『西郷どん完全版第壱集Blu-ray』/wikipediaより引用

西郷どん感想あらすじ

2018大河『西郷どん』感想あらすじ総評・後編「チェスト種子島!」

七の太刀「提げ佩く太刀の 利きか鈍きか」

編集さんからこんなことを聞きまして。

「『西郷どん』との比較で『八重の桜』を持ち出すと、不満そうな人がいるんですよねえ」

まあ、比較するのは悪いとは思いますよね。
うん、それは悪いと思います。『八重の桜』に失礼という意味でね!

八重の桜は、その後の躍進が何かと素晴らしいものでした。

・主演女優が紅白歌合戦司会に抜擢される
・主演女優がアクション路線に開眼し、飛躍するきっかけとなる
・主演女優が歴史を考えるドキュメンタリーナレーションを担当する等、芸風をさらに大きく広げるきっかけとなる
・ゆかりの城に、主演女優が桜を植樹する
・国際エミー賞ノミネート
・現松平家当主絶賛
・主演女優、5年連続「会津まつり」に参加、会津観光に大きく貢献する

◆綾瀬はるか、5年連続「会津藩公行列」登場 今年は鈴木梨央も参加(→link

◆会津の想い歌声に 若松で戊辰150周年記念コンサート(→link

このコンサートは『八重の桜』テーマ曲から始まったそうです。

上記のうち、どれかひとつでも『西郷どん』ができるか?
無理でしょ。
なんせ現島津当主が苦言を呈したほどですからね。

じゃあ、手加減するかって?
はい、ここでドヤ顔の会津藩士・山川浩に登場してもらいましょう。

「『八重の桜』が触れられたくねえ急所ならよ、そごを狙わねでなじょするっつう話よ! 撃でぇーッ!!」

山川は西南戦争の出征に際して、こんな歌を詠み、ノリノリで薩摩隼人をぶっ飛ばしました。

薩摩人 みよや東の丈夫が 提げ佩く太刀の 利きか鈍きか

【意訳】薩摩人、見てみっせ、東国=会津の武士がさげている太刀が鋭いか鈍いか

ちなみに山川は、薩摩隼人・大山巌の義兄にあたります。
妹の山川捨松(大山捨松)が嫁いだんですね。

大山捨松
会津藩家老の娘・大山捨松が辿った激動の生涯~留学後に敵の妻となる

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とういか、本作って大山巌と黒田清隆をすっ飛ばしましたよね。
西郷とも近しいのになぜ?

まあ、本人にとっては侮辱を免れてよかったことではあります。

「『八重の桜』さ出で、『花燃ゆ』と『西郷どん』でスルーされる。こういうのを、勝ち組っつうんだべした!」
そういうことでいいかな?

山川浩
敵に囲まれた城を獅子舞で突破!会津藩士・山川浩の戦術が無双だ!

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山川浩は、本レビューでは、最終回MVPでもあります。
まあ、羽生結弦選手もMVPを獲得していますし、出演者以外が獲得するのはよくあることです(ただし本作に限る)。

というか、途中からMVPのチョイスを忘却しておりました。

もう、個人的にはミスター『西郷どん』が山川浩ですね。
出番はありませんでしたが、西南戦争でボコボコにしたわけですから、彼ほど評価にふさわしい人物はおらんでしょ。

さてここで、個人的な好みの問題でもありますが、山川浩と『八重の桜』をしつこいほどに出してくる理由を簡単にまとめましょう。

ひとつめ。
◆20年以上も放映年代が離れていると、学説や価値観で限界があるため、参照するものとしてはふさわしくない。

戦国大河最高傑作ともされる『独眼竜政宗』を持ち出さないのもこのためです。
あの作品そのものはヒット作であることは疑いようもありませんが、現在では完全に否定された古い説を使用しており、東北戦国史を描いた作品としては非常に問題があります。

現在、あのリメイクをそのままの脚本で作り上げたら、私は駄作と評価します。

そしてこちらが重要な、ふたつめ。
◆『八重の桜』の当時のバッシングに、誠実に答えていないから。あの作品がクリアしたハードルを倒しながら走ったから。

そりゃあ会津側から、
「にしゃなんだ! オラ、なんだ!」
と、ボッコボコにされても文句は言えません。まさに西南戦争の山川浩状態なんです。

『花燃ゆ』も同じで、ここまで「薩長同盟」せんでもいいじゃないのって思います。

この大河対決を比較して一言でまとめます。

【フェアプレーで勝利した会津vs反則を使いまくって惨敗した薩長】
という図式ですね。
もう、めちゃくちゃダサくてカッコ悪いんですよ。

試合内容をもう少し詳しく見て行きましょう。

敵対する勢力にも正義があったと描けたか?

『八重の桜』:◎
→「禁門の変」で敗北する桂小五郎、武力倒幕に向かう西郷隆盛にも、そこに至る理由があったと描かれていました。

『西郷どん』:×
→お由羅刹騒動から西南戦争まで「うわーん! 卑劣な相手が悪いんだもーん!」に終始。最低最悪なのは、当時会津はじめ奥羽諸藩が恭順の意を示していたものを拒んで攻め込んだ戊辰戦争すら、「わーん! 西郷どんは無血開城でおさめようとしたのにバカで空気読めない東北が悪いんだもーん!」と描いたこと。

主人公側の問題点を描けたか?

『八重の桜』:◎
→これはもう見ていてしんどくなるほど、経済性で劣る、保守的、頑固、生真面目すぎる、策略が使えない、そんな会津藩の弱点が描かれていたものです。

『西郷どん』:???(評価不能)
→ウナギを食ってキャバクラに入り浸るバカしかいない薩摩藩という描き方は問題大ありでした。ただ、それは敵味方問わず同じことで、前述の通り争いにおいては「西郷どんは悪くないもん!」アピールに終始していたのでなんだかわかりませんな……。奄美大島の扱い? もう聞かないでくれよ。ただのリゾート観光地にしおったわ!

クライマックスの戦争描写はきっちりと描いていたのか?

『八重の桜』:◎
→およそ一ヶ月の会津戦争を、放映時間一ヶ月かけて描いたのですから、たいしたものです。

『西郷どん』:×
→戊辰戦争も西南戦争も、早送り感覚。田原坂すらろくに描かないわ、別府晋介どんすら出てこない。こんな西南戦争いらなかった!!

最新のVFX技撮影技術を用いていたのか?

『八重の桜』:◎
→鶴ヶ城の吹き飛ばされる瓦までVFXを使用。随所で最先端のVFXを用いて、見応えのある映像を作り上げました。戦闘シーンの映像は迫力抜群で、現在もNHKの歴史番組でよく使用されています

『西郷どん』:×
→VFXを使用せず、狭苦しい室内ばかり。戦闘シーンでも、味方の陣地に砲撃しているような箇所はあるわ、斃れ方にやる気がないわ。もう何もかもがダメ。

最新の研究や発見史料に基づく描写・展開はあったか?

『八重の桜』:◎
→川崎尚之助は、それまで途中で八重を捨て、逃げ去る卑怯者として描かれておりました。それが新発見の史料を基にして、彼の悲劇的な生涯を映像化することに成功しました。その他にも、最新研究を反映しておりました。

『西郷どん』:×
→太平洋戦争敗北前、この国では薩長閥の悪事は隠蔽されておりました。そのレベルにまで遡るレベルの、古くさい持ち上げ描写には失笑感しかありませんな。最新研究に基づいたというアドリブじみたものはあっても、根幹にあるのが戦前レベルの持ち上げ歴史観では話になりません。

敵対者をカッコよく描いたのか?

『八重の桜』:◎
→中でも吉川晃司さんの西郷隆盛は近年ナンバーワン!!

『西郷どん』:×
→よくも切羽詰まっていた松平容保公に特に意味もなくウナギを喰わせおったな……!

会津側の大河で、薩摩や長州をカッコよく描いたのに。
正義があると描いたのに。

その薩長が会津に敬意を払ったか?
いいえ。バカにしまくりました。

しかし、この卑劣な行為で下がった株は、会津よりもむしろ薩長側です。

本家の薩長同盟と異なり、平成大河の薩長同盟は、
「会津にボコられるために手を結んだ」
わけです。

これには山川浩もニッコリ!
「ありがとなし!」

 

八の太刀「歴史観がRubbish!」(終)

さて、最後の一撃です。

『花燃ゆ』も相当異常な歴史観がプンプンしておりましたが、本作はそれに輪を掛けて酷いものがありました。

「禁門の変」前後の、
「会津が全部悪いんだー!」
というマヌケっぷりは何でしょう。

その会津と手を組んだ薩摩もバカなのですか?

「幕府や会津が京都や長州の善良な人を殺すような、そういう内乱はいけないんだーッ!」
「でも、俺らは江戸の町に放火して、東北ガンガン潰さないと! 新しい日本にならないんだーッ!」
どういうダブルスタンダードは何ですか?

本作は、
「視聴率は低いけど、東低西高です!」
という逃げを打ちます。

当たり前でしょ。
西日本が東日本の民を殺すのはアリ、OK!
でも東日本が西日本の民を殺すのはダメ絶対!

そんなもん東日本が不愉快にならんほうがおかしいでしょう。

これに対して、
「幕末は内戦だから、東西で別れるのは当然」
という逃げもよく言われます。

これはさんざん書きましたけれども『八重の桜』はそうじゃない。
ちゃんと、薩長の正義も、会津の失敗も描いております。

『八重の桜』における薩長の行為はほぼ史実準拠。
それをそのまま描いたら気に入らないって、どういうことですか。歴史修正しろってこと?

ここまでで済まない、そういうきな臭さが本作からはプンプンしております。

そのひとつが、
「江戸幕府は、フランスに薩摩を割譲するつもりだった!」
というもの。

何の根拠もありません。

会津藩と庄内藩が、戊辰戦争の際に蝦夷地をプロイセンに売却しようとしたことが下敷きかもしれませんが、これはそもそも、話として成立しておりませんし、現在でも史実かどうか解釈が分かれるところ。

そもそも、戊辰戦争を強引に進めたのは誰でしょう?

外国からの脅威が差し迫る中、内戦で日本人同士が殺し合う愚と危険性は、当時から認識されていたのです。

会津はじめ東北諸藩は、恭順を申し入れておりました。
このあたりの経緯は『八重の桜』で描かれておりました。

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ありとあらゆる意味で、無理があるうえに、史料的な根拠もない、佐幕勢力を貶めたいだけの大嘘。
こんなものを、良心の咎めもなくよく垂れ流したものだとしか言いようがありません。

西郷隆盛は難しい題材です。
幕末明治でもトップクラスです。
諸外国からの脅威が迫る時代に、内戦を十年で二度も起こしたわけですから。

そういう人物の描き方として、本作は最低の手段を選んだわけです。

まだまだ、ダメな歴史観についてツッコミはありますよ。

本作では、明治維新とフランス革命を堂々と重ね合わせ、関連書籍宣伝でも使用して来ました。
これまたとんでもない話。散々駄目出ししたので、もう繰り返すのも馬鹿馬鹿しい話ですけれども。

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ナポレオンの伝記は、幕末は様々な立場の人が嗜むブーム状態です。

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ナポレオン3世が統治していた当時のフランスは、幕府を支援していました。

ナポレオンを目指していたというのであれば、ナポレオン風の軍服写真がある徳川慶喜の方がよほど近いでしょう。

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ナポレオンの配下の将軍には、平民出の将校がおりました。
樽職人の子であるネイがその代表でしょう。

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そういうネイのような人物を、史実の西郷が待ち望んだのでしょうか?

いいえ、そんなはずはありません。
西南戦争において、薩摩軍は官軍を武士ではない連中だから弱いと嘲笑すらしていたほど。
日本版のネイがいたらば、むしろ笑われかねない状況でした。

むしろ、薩摩藩士として身分が低い側であったのは別の人物です。
それゆえ、彼はその悲哀や不満を知り尽くしておりました。

それは誰か?
川路利良です。

本作ではアホそのものでしたけれども、そんなわけがない。

川路は、明治維新の栄光に身分の低さゆえに乗り損ねた薩摩の士族を引き立てました。
負け組に回った元会津藩士を登用したのも、川路です。

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歴史上、西郷隆盛とナポレオンを結びつける要素がまるでなかったとは言いません。

ただし、見てゆけばゆくほど、この程度で両者を似たもの同士であると重ね合わせることは、こじつけであることがハッキリします。
明治維新とフランス革命を重ね合わせることは、適切とは言えません。

むしろ明治政府中枢にいた山県有朋は、ヨーロッパ諸国の君主制の弱体化を嘆いていたほどなのですから。

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フランス革命は、野蛮な農民一揆であり、誇り高い武士による維新とは違う――そういう思想は江戸時代からずっと続いてきたものなのです。

むしろ、フランス革命のような事態は、明治政府にとってはおぞましいものでした。
不満を抱いた民衆が、自分たちに牙を剥くことを、彼らは知っていました。フランス革命になぞらえるのであれば、自分たちは三色旗を持って駆け回っている側ではなく、ギロチンに送られる側だとわかっていたのです。

吉田松陰の伝記にフランス革命思想を加えると、書き直しを命じられたなんて話もあるほどですからね。

このあたり、フランス史を題材にした作品が多数ある作家の佐藤賢一氏とジャーナリスト・池上彰氏の著作があります。

『日本の1/2革命』です。
ご興味のある方は、どうぞ。

こうした日本とフランスの差が、奇しくも今年はっきりと見られました。
「ジレ・ジョーヌ運動」です。
マクロン大統領にノンと突きつけ、政策すら変えたものです。

そこには、革命を経て国民の声こそ政治を動かすという、フランスの源流を見た気がします。

◆辻仁成が見る仏暴動「なぜ黄色いベストなのか?」(→link

一方で日本は……いいえ、もうそこまで語るのは余計なことでしょう。
こういう歴史観のきな臭さは、既に『花燃ゆ』のあたりで、実際に幕末史研究界隈にも被害が及んでいるそうで。
まったく一体何なんでしょうか?

本作最大ともいえる問題点。
それは、こんなキテレツで、歴史研究者がやらかしたら恥にもつながりかねない歴史観を、ぐいぐいとゴリ推ししてきたことです。

このあたり『花燃ゆ』からある意味では、学んだのでしょう。
あの作品は、幕末長州の専門家が全員逃げ出した感が伝わって来ました。

本作は、幕末薩摩専門家というよりも、テレビ出演歴が抜群に長く、顔も売れており、タレント的な活躍が目立つ考証担当者をメインとしてつけて来ました。
キャバクラの名前にも登場し、ご本人も出演されたのですから、目立つことこのうえありません。

このあたりも、大変残念なこと。
時代考証というのは、名前と顔を売るためのものでしょうか?

本作における時代考証の立ち位置を『八重の桜』、そして『真田丸』あたりと是非比較していただきたいことです。

歴史考証の先生あっての歴史ドラマです。
彼らは舞台を支える大事な方です。

しかし、そのあと論文の発表がぶっつりと途切れ、テレビで顔ばかり見るようになると、一体これはどうしたことだろうと首をひねってしまうものでもあるのです。

とりあえず、私が言いたいこと。
それは、フランス革命の歴史的意義を学ぶのであれば、こんなドラマのことは忘れて、西洋史の専門家の本を読んでください、ということです。

それを言うのであれば、明治維新関連もそうですね。
本作から得られる歴史知識、勉強になることなど、何一つない。

大河ドラマすべてがそうではありません。
本作(と、最低大河四天王)が際だってダメなだけです。

さて、ナポレオンをそもそも革命家扱いしてよいのか、ということですが。
ここで、パークスさんを呼んで来たいと思います。薩摩と縁が深いですしね。

ハリー・パークス
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「あのナポレオンが革命家ですって? 王制を打倒して皇帝になるとか、どういうフレンチジョークですかw 対外戦争起こしまくって敗北するところが似ているって言いたいんですかね?」

このように、当時からナポレオンはパークス母国のイギリスからコケにされていましたってば!

もうひとつ、聞いてみましょう。
イギリスでは、論じる価値もないほどくだらないものに、どんな言葉を投げつけるんですか?

「それはRubbish!ですね」

 

このレビューがふざけているって?
いいえ、とてつもなく真面目に書いています。
これがもし自動車で、ふざけた態度でレビューするのであれば、ピアノ落としておしまいだもんねー。わかる人だけわかってくれよな!

 

そんなわけで、八の太刀は英国紳士からいただきました。皆さんご一緒に!

Rubbish!

 

最後に

今年の大河レビューは、苦行、純然たる苦行でした。

しかし、敢えて言うのであれば、それは「横木打ち」でもありました。

 

それは、薩摩示現流と薬丸自顕流で、ボコボコと猿叫しながら木を打つ、あの稽古です。

誰かがやらねばならん!
そうじゃないと、まだこんな駄作が生まれる!
斬らないと、斬らないといかんっ!

ところで私を、薩摩が嫌いだと思いますか?
むしろ逆です。

なんだか腹を割って話し合ったら、きっと薩摩は好きになるだろうなあ。そんな思いが強くある!
それは薩摩について調べれば調べるほど強くなる思いです。

ゴールデンカムイ』も、『ドリフターズ』も、『衛府の七忍』も、『薩摩義士伝』も好きです。

『翔ぶが如く』を熱心に読んだこと。
今でもはっきり覚えています。

さつまあげも好きです。
やっぱり本場鹿児島のものはあきらかにうまい!
しろくまアイスも好きだ!!
芋焼酎の赤兎馬もわっぜうまかなあ!!

そういう愛があればこそ、本作にはやっぱりチェスト(※『衛府の七忍』的な意味で)しかなかっ!

薩摩はこげなもんでなかっ!
こげなもんでなかっ!

一年間、心の奥底から猿叫し続けた、そんな日々でした。

本作がらみで唯一、希望が持てる点があるとすれば『花燃ゆ』とは違うことです。
あのときは3年後の2018年、つまり今年、同じ愚が繰り返されるのではないかと思ったわけです。

流石に二度もコケて、しかも薩長がここまで記録的に失敗したとなれば、この路線は当分封印されることでしょう。

明うい光はそけあいもす。
こげんもんはさっさと忘れて、鯉登少尉でん応援しもんそ!

いやいやいや、そうでなくて。
『いだてん』の三島弥彦じゃっど!
彼は薩摩隼人じゃぁ三島通庸の子なのござんで。
来年こそは大河で、わっぜカッコよか薩摩隼人を見られう。そう信じもそや!
チェストォォーーーッ!!

もう二度と、大河でこんな総評を書かずに済みますように。
こんなこと、好きでしているわけじゃないんだ……。

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著:武者震之助
絵:小久ヒロ

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【参考】
西郷どん感想あらすじ
NHK西郷どん公式サイト(→link)等

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