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その日、歴史が動いた

三十三間堂の本名はなんでしょう?【その日歴史が動いた】

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古今東西どこでも、本名より通称やあだ名が有名な人って多いですよね。

先日取り上げた元禄赤穂事件の主役?二人なんて、歴史好きでもなければ本名を知らないんじゃないでしょうか。
特にヨーロッパだと基本的に聖書や聖人の名前を取って命名するため、王様の名前が被りまくるのでむしろ必須ともいえます。
太陽王とか狂王といったイメージ的なものから、赤髭王とか美男王といったそのまんまなものもあったりして。
建物でもその美しさや構造を称えて、「白鷺城」こと姫路城や、「天空城」こと竹田城などの美称がつくこともありますね
この二つは比較的正式名称も知られているほうですが、お寺なんかだと通称しか知られていないことも多かったりします。
今回の主役?はそんな建物の一つです。

本名は蓮華王院!

長寛二年(1164年)の12月17日、京都の三十三間堂こと蓮華王院の落慶(らっけい)法要が行われました。
落慶というのは神社仏閣版の落成式のことです。
元は大天狗・後白河法皇平清盛に命じて、自分の離宮内に建てさせたものでした。
空氣輕亮 - 無料写真検索fotoq
三十三間堂 photo by theCarol
当初は外装は朱塗り、内装も極彩色とかなりハデなお寺だったそうです。
伊達政宗のお墓・瑞鳳殿の外装を内装にしたような感じでしょうか。
瑞鳳殿 - 無料写真検索fotoq
これは政宗の霊廟 photo by かがみ~

白河法皇の趣味なのか、清盛が権勢を示すためにそうしたのかもしれません。
仏教というと質素なイメージがありますが、ド派手の代名詞・クジャクを霊鳥扱いにしていたり、玉虫を厨子の飾りに使ったりしていますから、何かしら仏教的な意味があった可能性もありますね。

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五重塔などもあったけど三十三間堂だけ焼け残り…

創建当時は五重塔なども備えていてかなり大規模な寺院でしたが、1世紀も経たないうちに火事でほとんど焼けてしまい、本堂だった三十三間堂だけが再建されて今に至ります。
おそらくこのときは外装・内装までは再現しなかったのでしょう。
三十三間堂といえばずらっと並んだ仏像が最大の特徴ですが、この時の火事で8割近く焼けてしまったそうですので、その再興だけでも莫大な費用がかかったはずですからね。
それじゃ装飾まで手が回りそうにないですし。

一千体の千手観音のトリビア

千手観音立像だけでも1000体もあるので、一般人からするとどれも同じように見えてしまいますが、実はあの仏像にはいろいろトリビアがあります。
例えば、上記の火事の後に作られたものには作者の銘が彫られていること。
やはり数が数ですから、当時の高名な職人が総出で再興に当たったらしく、教科書で必ず習う運慶の息子・湛慶(たんけい)など、さまざまな名人の名前が書かれているのだそうですよ。

また、本尊である大きな千手観音坐像の後ろには、もう一つ千手観音立像があるんだとか。
位置が位置なので一般人が見る機会はおそらくないでしょうが、何でそんなところに安置したんでしょうね?
ご本尊の背後を守るとかいう意味ならわかりますが、それならそういう様式として他の寺院でやっていてもおかしくないですし。
ダヴィンチ・コードみたいに、そのうち推理小説のネタになったりして。

三十三間堂といえば千手観音像ですが、他にも仏像や神像があります。
左右の端にはこれまた教科書に必ず載っている「風神雷神図屏風」のモデルともされる風神・雷神像。
千手観音の眷属(けんぞく。神仏のお供やお使い)である二十八部衆の像も安置されています。
上杉謙信が信仰していた毘沙門天や、映画「男はつらいよ」で有名な帝釈天なども含まれているので、探してみるのも面白いかもしれませんね。

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本当は三十五間堂です

ところでどうして「三十三間堂」と呼ばれているかというと、至って単純。
外側正面から見たときに柱と柱の「間」が三十三ヶ所あるように見えるお堂だから、というものです。
構造上の理由で、内側から見ると三十五ヶ所らしいんですが、そんなの誰もツッコまなかったんでしょうね。

修学旅行などで強制的に行かされると面白くないですが、こういうことを知っておくと「単なるお寺」以外の見方ができて面白いかもしれません。
三十三間堂では仏教に関する講演も行っているので、そこに合わせて訪れるのもよさそうです。
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三十三間堂の弓通し photo by Christian Kaden




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長月七紀・記



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