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明治天皇(wikimedia commonsより)

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その日、歴史が動いた

明治天皇~中2で即位した偉大な大帝の意外とおちゃめなエピソード

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教科書に載っている人って、皆堅苦しそうなイメージがありますよね。

授業だとその人の名前とやったことしか覚えさせられないので当然かもしれません。
しかし、有名な人ほど細かいところを調べていくと意外な面を持っていたりします。

慶応三年(1867年)の1月9日、明治天皇が即位しました。
前年の末に父である孝明天皇が急死したため、まだ元服・立太子をする前での即位です。
このとき明治天皇は数え年なら16歳ですが、いまだと14歳、つまりほぼ中2。しかも大政奉還はこの年の秋ですから、相当プレッシャーがかかっていたでしょうね。
徳川慶喜が政権を返した後もしばらく政治を任されていたのは、中心になるべき天皇がまだ少年だったからという理由もあったかもしれません。

あだ名をつけまくり おちゃめな人柄

明治天皇(wikimedia commonsより)

明治天皇(wikimedia commonsより)

明治天皇というとヒゲの立派さや軍服の似合いっぷり、本によっては「明治大帝」と書かれていることから、とかく「いかめしい人」というイメージが強いですが、実は純朴でお茶目な面もたくさんありました。
初めて江戸城に入ったときの「江戸城は広いなあ」という発言や、皇后を始めとした周囲の女性たちをあだ名で呼んでいたことなど、人柄をうかがわせるエピソードには事欠きません。
ちなみに皇后(昭憲皇太后)のあだ名は「鼻が高いから」という理由で”天狗さん”だったそうで……。一条家という日本有数の公家出身のお姫様相手に、よくそんな俗っぽいあだ名を思いついたものです。明治天皇からすれば臣下の家には違いありませんが。
こういうお茶目っぷりは孫の昭和天皇やひ孫の今上陛下にも受け継がれている気がします。

 

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刀がお気に入りで大名から名刀が集結

成長後もそういった点は持ち続けていたようで、東北へ巡幸(天皇が複数の場所を見回ること)のとき、上杉家がもてなしの一つとして、所蔵していた刀剣をご覧に入れたときのエピソードが残っています。
謙信以来の名刀がずらりと並ぶ様をいたくお気に召したそうで、次の予定をキャンセルしてまで見入っていたとか。
米沢藩初代・上杉景勝が無類の刀剣愛好家で、目録を作っていたほどですので相当見ごたえがあったでしょうね。
中でも「姫鶴一文字」という謙信・景勝二代の愛刀については、銘を写し取って持ち帰るほど気に入ったそうです。
そこまで気に入ったのなら持ち帰ることもできたでしょうが、今も米沢市上杉博物館にあるので無理強いはしなかったのでしょう。実にまともです。

その後、これを聞きつけた旧大名家がこぞって「ウチの先祖伝来の刀をぜひお納めください!」とどんどこ刀剣を献上してきたため、結果的に多くの名刀が保存されることになり、後々、東京国立博物館に収蔵されるようになりました。日本の国宝で刀の比率が高いことにもつながっているのかもしれませんね。

名刀の足跡を辿ると、戦乱で行方不明になってしまったものも多いですから、日本刀好きなら明治天皇に感謝せざるをえない……かも。
ちょうど今、東博で石田三成が持っていた”石田貞宗”などが展示されているので、三成好きな方は足を運んでみてはいかがでしょうか。
ついでに書き添えますと、「天下五剣」と言われる日本の名刀中の名刀五振りのうち、童子切安綱(六人+土台まで斬れた刀)と三日月宗近(剣豪将軍・足利義輝が最期まで使ったらしい刀)の二振りが東博所蔵です。
日本刀の展示だけでも大人気ですから、もし同時に公開したらえらいことになるでしょうねえ。どっちかだけでも直に見てみたいものです。

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ところで明治天皇といえばヒゲですが、あれは西洋文化受容の一環として伸ばし始めたようです。
日本は高温多湿な気候やその他諸々の理由で、ヒゲを伸ばすという文化がありませんでした。
長く根付いていた「ヒゲを剃らない奴は野蛮人だ!」という考えを改めさせるために、国の象徴である天皇が率先してヒゲを伸ばしたりしたんですね。
明治天皇がヒゲを生やす前の写真を見ると、純朴そのものといった内面がにじみ出ていますから、より近代君主らしくするためという面もあったのかもしれません。
そう考えると、雲の上よりはちょっと近く感じられる気がしませんか?
長月七紀・記

 





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