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西郷どん特集 その日、歴史が動いた 幕末・維新

勝海舟の名言集……時はKYとされながら現代人の心に響く

更新日:

日本史ファンの中でも人気の高い時代といえば幕末。

佐幕派・新政府派・はたまたそれ以外の人物派など好みがはっきり分かれる時代でもありますね。
中でも今日の主役が好きだという方は多いのではないでしょうか。

明治三十二年(1899年)の1月19日、勝海舟が77歳で亡くなりました。

江戸城の無血開城を勧めたなど、幕末における活躍についてはよく知られていますので、今回は政治的な働きというよりも彼の発言から人物像を探ってみたいと思います。

tomorroweye7

【TOP画像】勝海舟/wikipediaより引用

 

愚直に練り込まれた「無神経」な発言集

海舟はよく「無神経」であると評されます。
しかしこの言葉、現代と同じ意味で捉えるととんでもなく恥ずかしい勘違いになってしまうのでご注意ください。
海舟自身の「世の中に無神経ほど強いものはない」という発言から来ているものと思われますが、おそらく本意としては「こまごましたことを気にせず、いざというときにはドンと構えている人間が世の中を渡り歩いていけるものだ」ということでしょう。

なぜなら、他に以下のようなことも言っているからです。
「事を成し遂げる者は愚直でなければならぬ。才走ってはうまくいかない」
「やるだけのことはやって、後のことは心の中でそっと心配しておれば良いではないか。どうせなるようにしかならないよ」
「功名をなそうという者には、とても功名はできない。戦いに勝とうという者には、とても勝ち戦はできない。何ごとをするにも、無我の境に入らなければいけないよ」
これらをまとめて一言で表すとすれば、「人事を尽くして天命を待つ」というところですかね。
丁寧に準備をする人ほど行動するタイミングを逃すことはままありますが、おそらく海舟の目から見た当時の人々もそうだったのでしょう。

海舟は当時としては異端に過ぎるほどの合理主義・現実主義でもありました。
彼の人生は幕末から明治維新、そして日清戦争までを含みますが、この間起きた出来事についての発言からそれがよくわかります。時代順に追いかけてみましょう。

 

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幕末のことを振り返って

「オレは幕府瓦解の際、日本国のことを思って徳川三百年の歴史も振り返らなかった」
佐幕派がとにかく「徳川家」を守ろうとしたのに対し、海舟は「国」のために動いたということですね。
事実、彼や西郷隆盛のおかげで江戸城周辺が戦火に巻き込まれることはなく、多くの市民が助かりました。
戊辰戦争では上野や市川・船橋での戦闘も起きていますが、もし江戸城周辺で同様の事態に陥ったとしたら、もっと被害が大きかったでしょう。
人命や物資の浪費を防ぎ、そして外国につけこませないためにはどうすれば良いのか?と考えた結果が無血開城だったのかもしれません。

 

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隠れキリシタンを見逃す

「耶蘇教のことは、長崎にいる時分にも放ってやったよ」

「海舟座談」の中で、長崎海軍伝習所時代に隠れキリシタンのことを見逃してやったことをほのめかしているのですが、明治6年(1873)にキリスト教が解禁されることを見越していたのでしょうか。ホントかいな?と思いますが、駿府藩が招いたアメリカ人の教師が「この地で信教の自由が守られたことについて、主要な貢献をしたのは勝氏だった」が解禁前年に本国に送っていますので、本当だったのではないでしょうか。

 

とにかく西欧の真似事に走る明治政府を見て

「文明、文明、というが、お前ら自分の子供に西欧の学問をやらせて、それでそいつらが、親の言うことを聞くか?ほら、聞かないだろう。親父はがんこで困るなどと言ってるよ」
「国といふものは、独立して、何か卓絶したものがなければならぬ。いくら西洋々々といつても、良い事は採り、その外に何かなければならぬ」
これはお見事といいますか、猿真似ばかりではどうしようもないという痛烈な批判ですね。
しかし意固地になって西洋の文物を跳ね除けるのではなく、よい所は取り入れればいいと言っているのが現実を見据えた考え方です。

 

日清戦争に関して

「日清戦争には、おれは大反対だったよ。なぜかって、兄弟喧嘩だもの犬も喰わないじゃないか。
たとえ日本が勝ってもどうなる?支那(中国)はやはりスフィンクスとして外国の奴らはわからぬに限る。支那の実力がわかったら最後、欧米からドシドシ押し掛けて来る。つまり欧米人がわからないうちに、日本は支那と組んで商業なり工業なり鉄道なりやるに限るよ。一体支那五億の民衆は日本にとっては最大の顧客さ」
既にアヘン戦争・アロー戦争などで清がボロボロになった後の話ですのでちょっとズレている点もありますが、まるで近年の製造業を見越したかのような発言ですね。
スフィンクス云々というのは、まだ西欧列強が清と戦端を開く前、中国としての歴史の長さと広大な領土、そして豊かさから「眠れる獅子」と称されていたことからでしょう。

古来関わりも強く人種としても近い清とわざわざドンパチをしなくても、商売で協力していけばいいじゃないかという実に合理的な考え方です。もしアヘン戦争の前に海舟のような考え方の人がいて、現実にそうなっていたら日本と中国が戦争をすることはなかったのかもしれないと思うと歯がゆいものがあります。
今の中国がいろいろアレなのは中華思想とぶんkうわなにをするやめ
……とまあ、こんな感じで「アンタ本当に江戸時代生まれなのか?」と聞きたくなるほど現代人に近い考えで人気の海舟ですが、当然同時代の人間からは合理的すぎて受け入れられないことも多々ありました。島津義弘を救った一人の中馬重方もそうでしたね。
海舟も理解できない人からは「成り上がり者」だの「口先だけの輩」だのさんざんな言われようでしたが、そんな悪評に対してもサラリと一言。
「行いは己のもの。批判は他人のもの。知ったことではない」
いやーカッコイイ。今度から悪口言われたときはこれを心の中で唱えましょう。

 

足尾から来た女 尾野真千子について

海舟の名言を隅から隅まで取り上げるとキリがないので、最後に当コーナーで一番お読みいただいているあの記事「まだ公害は終わっちゃいない? 足尾銅山鉱毒事件と田中正造」がらみの発言を。
「どうだい、鉱毒はどうだい。山を掘ることは旧幕時代からやって居たが、手の先でチョイチョイ掘っていれば毒は流れやしまい。海へ小便したって海の水は小便になるまい。今日は文明だそうだ。元が間違っているんだ」

足尾銅山鉱毒事件に対する海舟の評です。もうちょっと真面目なものもあるのですが、わかりやすいのでこちらで。
文明の名につられて効率以外のものを度外視した結果がこうだろう、というこれまた痛快な批判です。
足尾銅山に限らず、水俣病やイタイイタイ病など近年の公害病にもあてはまりますね。水に流して失くせるのは記憶だけであって、毒物はどうにもならないんですけども。
海舟は田中正造とも親交があったそうで、正造に対し「あなたは100年後の総理大臣だ」とまで評したといいます。
そのくらいエラいことをしているという意味なのか、それとも世の中が進んだら正造の行動がもっと評価されると言いたかったのか……両方でしょうか。
譲位だ佐幕だ、西欧に追いつけ追い越せだと極端から極端へ振れる人間が多かった中で、海舟のようなまったく違うタイプの人間が出てきたことが歴史の転換点だったのかもしれませんね。

長月 七紀・記

参考文献:

樋口雄彦『勝海舟と江戸東京 (人をあるく)』吉川弘文館、2013)

参考サイト

http://ja.wikipedia.org/wiki/

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tochigi/feature/utunomiya1381455355258_02/news/20131028-OYT8T01619.htm(リンク切れ)  

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